まず、今回投稿が大変遅れてしまい申し訳ありません。新たな環境に慣れない面があり、期間が空いてしまいました。
これからも不定期になりますが更新していきますので、これからも閲覧していただけると嬉しいです。
休日の日、私は買い物をして疲れた為、休憩スペースに歩を進めていたところに偶然いざこざが起こっているのを発見した。
一人の可愛らしい女の子に迫る男性二人。
そこで楽しく遊んでいるという様子ではなく、男性二人が女の子に何かを強要しているようだった。
プラスで口喧嘩をしているようにも見え、明らかに危険な匂いを感じる。
そして、私を即座に動かした要素は女の子の正体。格好と容姿を見るに、どこか既視感を感じさせた。
白のフリルブラウスに黄色のフレアスカート。
そうだ、あれは千聖ちゃんの服だ。でも、顔を見るに千聖ちゃん本人という訳ではない。
じゃあ、あれは一体誰なのだろう。
そう考えていると、私は脳に電流が走ったように一つの人物が浮かび上がる。
「(もしかして、一楓君‥‥‥?)」
そう、一楓君なら合点がいくのだ。見慣れた白金髪と桃色の瞳。姉弟である二人の共通点が如実に現れていることを私は改めて理解する。
女装は大方、千聖ちゃんに遊びでさせられたのだろうと考えられる。
それか、身バレしないように変装の類か何かの筈。
私はあの女の子が一楓君だと理解した瞬間、一目散に走り出した。
別に確証があった訳ではない。
ただ、直感でそう感じた。それだけで私が走る理由は十分だったのだ。
○
「‥‥‥寝ちゃったね。疲れちゃったのかな。でも、それほど怖い思いをしたって事だよね」
「そうみたいね。‥‥‥彩ちゃん、本当にありがとう」
膝の上にかかる綺麗な金髪に触れながら、スゥーっと私の膝の上で寝息を立てる一楓君に私は視線を送る。
その横では心配そうに見守る千聖ちゃん。リサちゃんも一緒にいたらしいが、急用が出来たらしく抜けたとの事だ。
「ぅん‥‥‥‥‥」
「あっ、い、一楓君。大丈夫‥‥‥?」
「えっと‥‥‥彩‥‥先輩?」
不安げな瞳を開くと同時に体を起こし、一楓君は辺りを確認する。
すると、何かをハッと思い出したように突然声を荒げた。
「あ、あの二人はどうなったんですか!?」
「安心して。あの二人は警備員さんにお願いしたから、もう心配しなくても大丈夫だよ」
「そう、ですか‥‥‥」
安心した様子を見せる一楓君に私も安堵感を覚える。
何はともあれ、一楓君に怪我がなくて良かった。大事に発展して、もしもの事が一楓君にあったらと考えるともう気が気でなくなる。
「‥‥‥ごめんなさい、一楓。怖い思いをさせて本当に申し訳ないわ‥‥‥」
「いや、千聖姉さんの所為じゃないよ。ほら、だからそんな顔しないで」
そう言い、一楓君は涙ぐんだ千聖ちゃんの瞳を手で拭い取る。
一眼で分かる姉弟の仲の良さ。それに若干の嫉妬と羨ましさを覚えてしまう自分がいた。
二人は血の繋がった家族だから当たり前。それで終われば良いのに、頭の中は完結されず収まりきらない。
そんな自分を嫌悪してしまう。
「彩先輩、今日は本当にありがとうございました。後日お礼をさせてください。僕が出来ることなら何でもします」
一楓君からの突然の申し出。私は思わず目を丸くしてしまったが、すぐに表情を直し、言葉を返す。
「あ、え、えっと‥‥そんな悪いよ。私は当然の事をしたまでだから大丈夫だよ?」
「彩ちゃん。私からもお礼を言わせてもらうわ。それと、一楓のお礼、受け取ってあげて?そうしないと一楓も申し訳なさで一杯だろうから」
「そっか。じゃあ‥‥‥えっと」
いきなり何でもすると言われると少し困る物があった。
しかも、それが好きな男の娘からとなると一層迷ってしまう。
ここでもし付き合って欲しいだなんて言葉にしたら、速攻で断られる自信がある。それかドン引きされるかの最悪の二択。
更に千聖ちゃんが近くにいるわけなのだから、軽蔑した鋭い視線が私を貫くだろう。
よって、ここで自分の欲望を曝け出す告白はナンセンス。正に愚の骨頂だ。
では、一体何と答えるのが正解なのだろうか。
「えっと、彩先輩?」
長い時間待たせてしまったのか、一楓君が心配そうにこちらを見てくる。タイムリミットは少ない。最早考える時間はないに等しいのだ。
「よ、よし!じゃあ、今度私と一緒に二人でお出かけして欲しいな」
「え‥‥‥お、お出かけですか?」
何とか振り絞って咄嗟に出た言葉。
私の突然の提案に驚いたのか、一楓君は驚いたように言葉を発する。
「うん、お出かけ。もしかして、ダメだった?」
「い、いえ。そんな物で良いのかと‥‥‥」
そんな物じゃ今回のと釣り合わないとでも言うかのように、不安がる一楓君を見て思わず私は苦笑してしまった。
「寧ろ私はこれが一番嬉しいよ。お出かけ、覚えておいてね。楽しみにしてるから♪」
「は、はい。分かりました。僕も楽しみにしていますね」
一楓君は少し困惑した表情を見せるが、すぐさまそれは明るい笑顔へと変わる。
そんな笑顔に少し見惚れていると、一楓君の後ろにいた千聖ちゃんが目で何かを訴えるようにこちらを見据える。
それはまるで————。
『
それに対して、私も千聖ちゃんに視線を送り、強敵である想い他人の姉への宣戦布告。
『一楓君は必ず私の物にするから』
そう、私は強い気持ちを前にあらわしたのだった。
男の娘と表記したのは突っ込まないで欲しい。