ポケモントレーナー ハチマン 完   作:八橋夏目

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110話

「んじゃ、悪いんですけど、カブさん。ダイマックスバンド貸してくれません?」

「ん? 別にいいけど。君も使ってみたかったのかい?」

「使ってみたいってのはありますけど、俺の方は別のやり方でね。これはおっさんに」

 

 バトルの前にカブさんからダイマックスバンドを借りてピオニーのおっさんへと渡す。

 

「ん? オレが着けるのか?」

 

 おっさんはいそいそと左手首着けていくのだが………両手首に白いリストバンドともなると色黒なおっさんにはなんか違和感を感じてしまう。

 

「うっわ、なんかダセー」

 

 実の娘からはダサいと言われる始末。

 あれだな。ダイマックスバンドにも数種類のカラーバリエーションがあっても良かったんじゃないかって話だな、これは。

 白がこんなにも似合わない男がいるなんて………。

 

「あ、ハチさん。これお返しします。ありがとうございました。おかげでカブさんに勝てました」

「気にするな。それよりもコマチのキーストーンを貸してくんね?」

 

 コマチは俺がバトルするということでキーストーンを返してないことに気付いたのか、俺のところへとことことやってきた。

 うん、可愛い。

 

「え? あ、はい。いいですけど……どうぞ」

 

 ついでにコマチのキーストーンを借りることにした。

 よし、これで準備は整ったな。

 

「んで? 両腕にダイマックスバンドを付けさせてどうするんだ?」

 

 ここまで準備して俺のやりたかったこと。

 ダイマックスの連続使用が可能なのかどうかの実験と、ジムだからこそ出来るであろうメガシンカとダイマックスの併用である。後者は上手くいけば、な話のためまだ内緒だ。

 

「メガシンカはメガストーンを持ったポケモンの数だけキーストーンがあって尚且つ各ポケモンたちと絆が築けていれば、理論上同時に何体でもメガシンカができる。ましてやさっきみたいに二連続でメガシンカさせるのなんて朝飯前だ。トレーナーにかかる負担が桁違いだからな。で、だ。メガシンカでそんなことができるんだから、ダイマックスではどうなんだって話なんだが………」

「あぁ? あー……ん? オレがダイマックスを二回使えってことか?」

「端的に言えばそうなる」

 

 一応、バトルの意図は分かってくれたようだ。

 

「………そうか。確かに言われてみればそうかもしれないね。僕はキーストーンを一つしか持ってないし、メガシンカできるのもバシャーモだけだったからそんな発想すら思いつかなかったけど、コマチ君のバトルを見て、キーストーンが二つあってメガシンカできるポケモンが二体いれば、二回メガシンカすることができるということは実証されたからね。ダイマックスも一人一つしか持っていないから、二つ持っていた場合のことは未知数だ。もしかすると研究者たちが実験しているかもしれないけれど、そもそもダイマックスバンドの元となる願い星が希少種だからね。ダイマックスバンドを持っていることが一つのステータスとなっている今、二つ持つという発想が生まれるかすら怪しいかもしれないよ」

 

 ………その辺はキーストーンやメガストーンと同じだな。

 キーストーンやメガストーンは謂わば発掘品。両方を見つけなければいけないし、その上で見つけたメガストーンが自分のポケモンに対応していないとメガシンカ出来ないため、メガシンカが使えることも一つのステータスとなっている。

 なっているのだが、カロスの変態博士ことプラターヌ博士のデータ収集に貢献するためという建前で、俺たちはキーストーンとメガストーンを譲り受けている。中には自分で見つけ出した奴らもいるにはいるけどな。

 癒着だよ、癒着。

 コマチもこれが当たり前だとは思うんじゃないぞ。

 

「オレは細けぇことは分からねぇが、取り敢えずダイマックスを二回使えばいいんだな!」

「ああ、うん。もうその認識だけでいいわ」

「おっしゃー! ハチ、今度こそ勝ってやる!」

「へいへい、お手柔らかに」

 

 多分、理解していないであろうおっさんは放っておこう。

 どうせ小難しい話をしたところで聞くのが面倒くさくなるような質だ。要点だけ抑えておいてくれればそれでいい。

 

「チャンピオン級の二人のバトル、どうなるんだろうね」

「うーん、性格的におじさんが負けそう」

「ハチ兄の手玉に取られて終わりそう」

「ははは………、二人とも辛辣だね………」

 

 可哀想に。

 娘たちからの評価が散々じゃねぇか。

 俺としては応援されている身なので、手加減するつもりはない。

 

「いくぜ、ダイオウドウ!」

「サーナイト」

「審判は僕がするよ」

 

 審判はカブさんに任せるとして。

 実験はしつつもおっさんをコテンパンにするとしよう。

 

「まずは肩慣らしだ! ヘビィボンバー!」

 

 いや、それ肩慣らしレベルの技じゃないんだよなー………。

 初っ端からダイマックスしてくれてもいいってのに。

 ダイオウドウがあの重たそうな身体で高くジャンプしてサーナイトへと向かってきた。

 

「何で俺とバトルする時だけ、毎度そういう単調な入りからなんだよ……。サーナイト、裏にテレポート」

 

 最早、俺とのバトルの時だけストレス発散してるんじゃなかろうか。

 でなければ、初手でこんな単調な技を使ってくるおっさんが元チャンプとか何かの間違いでしない。

 

「きあいだま」

 

 サーナイトはクレーターを作りながら着地したダイオウドウの背後に現れて、エネルギー弾を撃ち込んだ。

 効果は抜群。

 なのに、何故かいつもダイオウドウの身体にはエネルギー弾を弾かれてしまう。

 特性がほうだんってわけじゃないんだが、受け方が上手いのだろう。伊達にチャンピオンまで上り詰めていないということだ。本当に嫌になる。

 

「シャクヤちゃん、大王様……ダイオウドウ? の特性は?」

「ちからづくだよ」

 

 コマチたちがそんな会話をしているが、ちからづくはちからづくで面倒な特性ではある。

 まあ、性質的におっさんにはお似合いの特性ではあるが。

 何せ、追加効果が失くなる代わりに威力が上がるのだからな。

 豪快にいきたいおっさんには持ってこいの特性と言えよう。

 ところでコマチちゃん?

 大王様ってダイオウドウのことなのか?

 相変わらずのネーミングセンスしてんな…………。

 

「サイコキネシスで戻してやれ」

 

 サーナイトが超念力でダイオウドウを持ち上げ、おっさんの元まで放り投げた。

 こらこら、笑顔でそういうことをするもんじゃありませんよ。真顔でやらないと。

 

「おい、おっさん。本来の目的忘れんじゃねぇぞ」

「分かってるぜ。ハチはド・せっかちだな」

「ド・アホに言われたくねぇよ」

「ぷははははっ、親父言い返されてやんのっ!」

 

 俺がせっかちとかどこをどう見たらそんな感想を抱くことになるというのだろうか。ド・アホなおっさんの言うことは分からん。シャクヤたちに要確認な案件だわ。

 

「見とけよ、シャクちゃん! 絶対勝ってやるからな! ダイオウドウ、ストーンエッジ!」

 

 ダイオウドウが前足で地面を叩き、地面から岩を生やしていく。

 何かこのままだと意地でも自分からはダイマックスしそうにないな。

 

「はぁ、仕方ない。昂らせるしかないか。サーナイト、メガシンカ」

 

 俺の持つキーストーンとサーナイトのメガストーンが共鳴し、生み出されたメガシンカエネルギーで襲い掛かる岩は砕けていった。

 フィールドには淡いピンク色のオーラが立ち込めていく。

 

「うぇ!? お前、先に使っちゃうのかよ!」

「アンタが使ってくれねぇからだろうが! サーナイト、スキルスワップ」

 

 ムカつくのでスキルスワップでダイオウドウの特性ちからづくを奪ってしまうことにした。

 メガシンカしたことで変化したサーナイトの特性フェアリースキンは正直はがねタイプのダイオウドウに対しては余り意味を為さないし、ダイオウドウに与えてもそれ程痛くもない。逆にダイオウドウに対してならばちからづくをもらえた方が使い勝手がいいことだろう。

 

「ハチ、おまっ!?」

「アンタがさっさと使わねぇからだろ」

「オレの計画がぁ………しゃあねぇな! そろそろアレいっとくか!」

 

 ここまでやってようやく観念したのかおっさんはボールにダイオウドウを戻して巨大化させていく。

 

「ガッチリ増量、デカバルク!」

 

 出てきたダイオウドウは普通の姿ではなくーーー異様に鼻が太く長くなったキョダイマックスの姿である。

 あ、というか今気付いたが、キョダイマックスだとこいつ二足歩行になるんだな。前脚が小さく壁の両側に付いている感じになってるわ。

 ソウダッタノカー。

 

「ダイオウドウ、キョダイコウジン!」

「サーナイト、テレポートでダイオウドウの頭に乗れ」

 

 巨大化したポケモンの攻撃で、比較的安全性が保たれているのは決まって巨大化したポケモンの頭上だ。頭上であれば攻撃が飛んでくることも落ちてくることもない。ましてやダイオウドウは四足歩行のポケモンである。巨大化して二足歩行になったものの、ほぼ立っているだけなため大差なく、ほぼほぼ攻撃が来ることはない。

 頭上でも危険なポケモンとなるといい例がダンデのリザードンだろう。あいつはもうどこにいようとも巻き込まれるだけの火力と範囲力があるため、下手に近づく方が危険でしかない。

 カブさんのマルヤクデもどちらかというとリザードンよりなため、過度な安心を感じてしまってはならないくらいか。

 総じて巨大化したほのおタイプのポケモンの頭上は危険なのかもしれないな。

 

「マジカルフレイム」

 

 ダイオウドウの頭上へとテレポートしたサーナイトが炎を操ってダイオウドウの頭に撃ちつけていく。

 マジカルフレイムは遠隔攻撃力を下げる追加効果があるため、特性ちからづくを得た今、それが発動しない代わりに技自体の威力が上がっている。しかも反撃の仕様がない頭上からの効果抜群の技なため、それなりのダメージになっていることだろう。

 

「ダイオウドウ、ダイロック!」

 

 そんなダイオウドウは巨大な岩の壁を立てると勢いよく倒してきた。その衝撃で激しい砂嵐が発生し、ダイオウドウ共々姿が隠れていく。

 

「くっ………」

 

 普通の砂嵐よりも砂が巻き上げられており、目も開けてやいられないし、すぐに口の中に砂が入り込んでくる。

 あーあ、やだやだ。

 これじゃあ、サーナイトより先に俺の方がダウンしてしまいそうだわ。

 

「サーナイト、サイコキネシスで砂嵐を固定しろ!」

 

 超念力で強引に砂をその場に固定すると風が弱まり始めた。

 やがて無風となり、砂だけが滞空していく。

 

「マジカルフレイム。テレポートで戻ってこい」

 

 そこへ炎を投げ込むと、フィールド上で次々と爆発が起き出した。

 審判をしているカブさんがコマチたちがいる方へと避難していくくらいには超危険な状態。

 

「粉塵爆発………」

「………ふぅ、ハチ君好きだね。粉塵爆発」

「あの人、よく使うんですか?」

「そうだね。僕が初めて彼と会った時も粉塵爆発を起こしてたからね。僕の勝手なイメージだけど、ハチ君といえば粉塵爆発って印象が強いかな」

「えぇー………」

 

 何そのイメージ。

 自業自得とはいえ、嫌すぎるわ。

 それに砂嵐への対抗策が天候変化以外だと、こういうのしか思い浮かばねぇんだよ。

 

「逃げられると思うなよ! もう一度、キョダイコウジンだ!」

 

 ダイオウドウが足踏みするとストーンエッジのように銀色のトゲの塊が次々と現れ、サーナイトへと襲い掛かってくる。

 

「テレポート」

 

 それでもダイマックス技に大分慣れてきたサーナイトなら、テレポートで躱していくのも慣れたもんで、位置取りをしっかりしながら隙間を縫うように移動していく。

 

「あ、キョダイマックスも終わりか………」

「みたいですねー」

 

 そんなこんなしていたらダイオウドウが元の大きさへと戻り始めた。

 うん、まあダイマックスにメガシンカをぶつけるとこんな感じになるよな。サーナイトだからっていうのもあるだろうが、これがリザードンやゲッコウガだった場合、もう少し暴れ回っていそうではある。

 

「チッ、マジでしぶとい野郎だぜ。ダイオウドウ、いわなだれ!」

 

 それでも間髪入れずに攻撃を仕掛けてくるピオニーのおっさん。

 

「サイコキネシス」

 

 だが、サーナイトは頭上から降り注ぐ岩の雨を超念力でキャッチし、自分の周りへ滞空させていった。

 サーナイトと横並びになると、どんだけ巨大な岩が落ちてきたのかが分かる。こんなの当たったら普通に死ぬわ。ポケモンたちだからどうにか出来ているのであって、生身の人間が受けようものなら、圧死していたのが関の山だろう。

 あー、やだやだ。

 

「返してやれ」

「サナー!」

 

 滞空させていた岩を次々とダイオウドウにへと返していく。

 

「チッ、ギガインパクト!」

 

 するとダイオウドウは決死の覚悟で、すごい勢いで突っ込んできた。

 

「くさむすび」

「「「あっ……………」」」

 

 だがまあ、ピオニーのおっさん相手ならよくある手だ。

 これくらいは予め予想の範囲内なため、対処法もしっかりとある。

 走るダイオウドウの足元から草を伸ばして絡め取り、勢いの付いた巨体をひっくり返した。

 それを見た観客三人の声が重なっていたのはちょっと笑えるな。

 

「トドメだ。マジカルフレイム」

 

 頭から転がっていくダイオウドウにトドメの炎が放ち、丸焼きにしていった。

 

「ダイオウドウ、戦闘不能!」

 

 焦げたダイオウドウを見て、カブさんが判定を下す。

 うん、まあ肩慣らしとしてはこんなもんだろう。

 本題はこれからだ。

 

「カーッ、特性を奪われるとか嫌がらせかよ。そっちの特性もらったってダイオウドウにゃ使い勝手悪りぃしよ」

 

 ダイオウドウをボールに戻しながら頭を掻くおっさん。

 すげぇ悔しそう。

 その顔が見れて俺としてもちょっとスカッとしているのは言わないでおこう。

 

「ノーマルタイプの技がフェアリータイプになるフェアリースキンの方にしただけ喜んで欲しいがな」

「シンクロだろうが、フェアリースキンだろうが、ちからづくの方が便利なんだよ!」

 

 使い方次第だとは思うがな。

 大技一辺倒、重たい身体でレッツゴーなバトルが好きなおっさんからすれば、頭を使うバトルは余りやりたくはないのだろう。

 よくこれでチャンピオンにまで上り詰められたなと思わなくもないが、好きなバトル以外も取り入れて巧妙な罠を貼ったりしていたのだと思いたい。流石にこれでチャンピオンになったって言われたら、何でカブさんがチャンピオンになれなかったんだよって話になる。

 

「ったく、次いくぜ。ボスゴドラ!」

「サーナイト、交代な」

「サナ!」

 

 サーナイトに戻るように言うと、敬礼してメガシンカを解いた。

 うん、可愛い。

 

「ねぇ、シャクヤちゃん」

「んー?」

「おじさんのポケモンって大王やボスやキングって名前がつくのが多いけど、何かあるの?」

「あ、本当だ。アタシも気にしたことなかったや」

 

 言われてみればそうかもしれない。

 ダイオウドウ、ボスゴドラ、ニャイキング………。

 残り半分はエアームド、ドータクン、ハッサムだったか?

 そこはエンペルトとかも入れとけよ。確かにはがねタイプだけだとそれっぽい名前のポケモンには限りがあるだろうが、似たようなタイプのいわタイプのポケモンとかで代用しておくとかさ。

 まあ、そんなのでポケモンを選んでいたわけじゃないだろうし、偶々なんだろうけど、ここまでくるとちょっとはそうなれよと思っちゃうじゃん?

 

「実は王様気質、ってわけでもないよね………?」

「んー、家事は何でもできるし、裁縫なんかめっちゃ得意だしなー」

「えっ?! あの見た目からは想像できない………」

「だよねー。女子力無駄に高くてビビるよねー。でも親父は亭主関白なんて言葉とは真逆だよ」

 

 おっさんの女子力とか…………なぁ。

 あの見た目で手作りマント作ってくるくらいだから、得意なのは知ってるが、それを作っている姿を想像するのはなんか嫌だ。

 もしかしたらフリフリの白いエプロンとか付けて料理とかしていたらと思うと………ああヤバい。吐き気が………。

 

「んで、ハチ。次のポケモンは? サーナイトを引っ込めたってことは見せてくれんだろ? 二体目のメガシンカ」

「ああ、多分おっさんもカブさんもこいつに会うのは初めてだと思うぞ」

 

 さて、気を取り直して。

 これでようやくこいつを人前でも堂々と出せるようになるな。

 

「カイッ」

 

 ジュカイン。

 サーナイトよりもヒキガヤハチマンに繋がる要素が強かったため、仮面のハチとしての手持ちには入れていなかったのだが、間違いなく今の手持ちの中で人前に出せるポケモンとしては最強である。というか人前に出せないポケモンが多すぎるのよ。命を助けられたため強くは言えないが………。

 

「ジュカインか………バシャーモと並ぶホウエン地方の初心者用ポケモンだね」

 

 カブさんはホウエン地方出身だから当然知っているとして、ピオニーのおっさんは首を傾げているから見たことないのだろう。

 コマチたちは…………ちょっと仮面のハチ=ヒキガヤハチマンって可能性を見つけてしまったか?

 驚いてる表情だけでは読み取れないな。

 

「まあ、知らねぇポケモンだが、見たところくさタイプか? 何にせよ、その目で分かるぜ! 本物だってな!」

 

 当のジュカインは地面から突き出してくる銀のトゲを次々と躱していていた。

 ステルスロック的な効果があるんだっけか? あのキョダイコウジンってのは。忘れてたわ。

 

「ジュカイン、最初から遠慮はなしだ。メガシンカ」

「もう一丁いくぜ! ガッチリ増量、デカバルク!」

 

 ジュカインが安全に着地すると、お互いにメガシンカとダイマックスさせていく。

 ジュカインは問題なく虹色の光に包まれて姿を変えていくが、おっさんの方は…………ボールが巨大化したな。それで投げて………?

 

「おおーっ、マジで出来やがった……!」

 

 うん、出来ちゃったな。ダイマックス。

 思いつきだったが証明されちまったよ。

 あれ? これ、論文とか書かないといけない奴か?

 そういうのは日を改めてソニアにでも書かせよう。面倒くさいし。そもそも俺、研究者じゃないし。

 

「ふっ、それじゃあもう一本試してみるか。ジュカイン、地面を穿て。くさむすび」

 

 するとジュカインがハードプラントかってくらい太い草を地面に突き刺し、奥深くへと落としていった。

 サーナイトのくさむすびとの差よ。

 最早草っぽい触手でしかない。

 サーナイトも成長していくと、こんなとんでもない技を使うようになっちまうのかなー…………。

 

「いやいやいや、それ最早くさむすびじゃねぇぞ! ボスゴドラ、ダイバーン!」

 

 的確なツッコミをありがとう。

 おっさんは鬱陶しい人ではあるが、驚かせると想像通りの反応をしてくれるから見ていて面白い。

 ボスゴドラが巨大な炎を塊をジュカインに向けて放ってきた。

 

「みがわりを投げつけろ」

 

 巨大な炎の塊には身代わりの分身を投げ入れ、直後に大爆発していく。

 

「みがわりの分身体を敢えてぶつけることで技を相殺したってところかな」

「投げるなんて発想、コマチにはなかったですね………」

「アタシも………」

 

 いや、こんな戦法ジュカインだから出来るんであって、他のポケモンには真似させられないからな。

 あと出来そうなのはリザードンやゲッコウガくらいじゃないか?

 ゲッコウガなんか多分、俺の知らないところで既に習得しているはずだ。俺に見せてくれてないだけで。

 

「おっ、そろそろか………?」

 

 少しすると地面から赤い光の柱が立ち上ってきた。光は地面を穿った草を消し、近くにいたジュカインを包み込んでいく。

 

「ッ!? こ、これはまさか?!」

 

 赤い光に包まれたジュカインは段々と巨大化していき、ボスゴドラと遜色ない大きさへと変貌してしまった。

 うん、成功だな。

 メガシンカした状態でのダイマックス。

 ただまあ、ポケモンへの負荷は相当なものだろうし、ダイマックスとしても完全ではないだろう。

 それでも可能性としては充分に示せたと思う。

 必要があれば、これもソニアに丸投げしよう。

 

「ジュカイン、無理はするなよ!」

「ダイ、マックス………した、だとっ!?」

 

 おっさんもこれには言葉が出なかったみたいだな。

 コマチたちもお口あんぐりのバカっぽい顔になっている。アホ可愛い。

 

「ダイナックル」

「チッ、あとで説明してもらうからな! ボスゴドラ、ダイロック!」

 

 ジュカインが拳を突き出す動きをすると拳の形をした衝撃波がボスゴドラに襲い掛かり、それをボスゴドラは岩の壁で塞いだ。

 まあ、そうなるよな。

 

「ダイソウゲン」

 

 続けてジュカインに指示を出すと、崩れていく岩の壁を突き破る巨大な草とともに、フィールドには草原が広がっていく。

 

「焼き尽くせ! ダイバーン!」

 

 それに対してボスゴドラは自身を穿たんとする太い草共々、フィールドに業火を走らせて焼き尽くしていった。

 日差しが強くなったところでタイムリミットがきたようで、ジュカインもボスゴドラも元の大きさへと戻り始めた。

 メガシンカした状態だと普通のダイマックスよりタイムリミットが早いのかもしれないな。完全ではないため、エネルギーが不安定化しているものと思われる。

 そんなもんだろうよ。

 

「ソーラービーム」

 

 元に戻るとジュカインに間髪入れずに光線を撃たせた。日差しが強いためか充填時間は短縮され、ボスゴドラの反応がやや遅れている。

 

「メタルバースト!」

 

 下手に構えるよりは的確な判断だと思う。

 メタルバーストなら反撃技だから技が失敗する可能性も低い。

 ちょいちょいこういう無駄のないところを見せてくるから、チャンピオンだったのも嘘じゃないと思えるんだよなー。

 

「躱してリーフブレード」

 

 だが、メガジュカインのスピードは異常なくらい速い。当たる直前に躱せてしまうんだからな。異常だよ、異常。

 ただ、カロスにはもう一人こんな芸当が出来てしまう頭のおかしいゲッコウガってのがいるんだよな……………。

 何だろうな、こいつら。鬼畜だわ………。

 

「メタルクロー!」

 

 振り下ろした腕の草の刃を鋼の爪で受け止めるボスゴドラ。

 伊達に鋼の鎧を着けているわけではないということか。

 おかげでジュカイン柄弾き返されてしまった。

 

「けたぐり」

 

 だが、すぐさま身体を回してしゃがみ込むとジュカインはボスゴドラの脚を薙ぎ払った。

 

「だいちのちから」

 

 バランスを崩して倒れたボスゴドラに追い打ちをかけるように、ボスゴドラの真下から大地の力を爆発させる。

 全身を強く打たれたボスゴドラは微動だにせず、地面をバウンドしていった。

 

「ボスゴドラ、戦闘不能! よって、勝者ハチ君!」

 

 うん、いつにも増して異常感たっぷりのバトルだったわ。

 取り敢えず、実験は成功ってことで。

 

「お疲れさん、ボスゴドラ。………カーッ! また負けたーっ! ド・チクショー!」

 

 おっさんが吠えてる。

 いつもサーナイトやガオガエンにいいようにされてるんだから、それよりも強いジュカイン相手なら実験がない場合、割と瞬殺だと思うんだが………。

 というか普通にメガシンカした状態でダイマックスしたのにあっさり動けてしまうようなジュカインだぞ?

 どう考えても無理だって。

 

「つーか、おいっ、ハチ! そのポケモン、どうなってやがる!」

 

 ビシッと指を差されたジュカインはおっさんを一瞥すると、メガシンカを解いて自分からボールへと戻っていった。

 バトルは済んだんだからその先はご勝手にってことなのか?

 取り敢えず話に興味はなさそうである。

 

「どうなってるも何も、ここパワースポットなんだろ?」

「そうだね。基本ジムはパワースポットがあるところに造られているよ」

「なら、穴を作ればあの赤い光が出てきたっておかしくはないだろ」

「ッ!? それは盲点だったね」

 

 あれま、カブさんでも驚いてるよ。

 少し考えればワイルドエリアにあるパワースポットを再現出来る場所って見方も出来ると思うんだけどな。

 固定観念というか、印象操作というか、最初の認識時の刷り込みによって点と点を結びつけられなかったのだろう。

 思い込みって視野が狭くなるからな。仕方ないっちゃ仕方ない。

 

「あん? カブちゃん、どういうことだよ」

「つまり、ハチ君はあの穴を開けることでワイルドエリアのパワースポットを再現したんだよ」

「はぁ…………あぁ?! マジで!?」

 

 ピオニーのおっさんもようやく理解したのか。

 コマチたちの方は…………シャクヤがピンときたみたいだな。

 

「カブさん、ワイルドエリアのパワースポットってあのポケモンの巣穴とか呼ばれてるやつだよね?」

「うん、ハチ君は地面を穿つことであの穴を再現したんだ。あそこにいるポケモンは時折ダイマックスするでしょ? その時のダイマックスの仕方に僕らがやるようなボールに戻すという過程はない。ある意味自然現象としてハチ君はダイマックスさせたんだ」

 

 そもそもの話、ダイマックスするためにボールに戻すのはボールを介してダイマックスバンドからダイマックスエネルギーを注入するためであり、自然界においては必要のない工程である。

 基本的に巣穴の中でダイマックスしているポケモンたちは自然にダイマックスエネルギーを吸収し、巨大化していく。時々巣穴の外で巨大化してたりするが、アレはアレで特殊なケースらしいけどな。

 

「それって、既に論文にされてたりすることなんですか?」

「さあな。ただ、一般的に広まってないってことは論文はあったとしても表立って公表できないってことなんじゃないか?」

 

 というかあるとは思うんだけどな。ダイマックスに関しては。メガシンカを加えた話なら確実にねいと思われるが。だからこそ、これがバレた時には論文を書けーと圧力が掛けられそうである。主にカントーのじーさんとかカロスの変態とかに。

 ああ、嫌だ。想像もしたくないわ。

 

「よく試しましたね………しかもメガシンカさせた状態で」

「あー、俺がやりたかったのはただダイマックスさせるんじゃなくて、メガシンカした状態でダイマックスできるのかってことだからな」

 

 まあ、結論から言えば成功ではあるが、ポケモンへの負荷は相当なものなのも明白だ。実用性はまだまだ先だろうし、無理かもしれない。

 

「つーか、ハチ! ジュカイン? とかいうポケモンなんて連れてたか?」

「おっさんたちと初めて会った頃にはまだいなかったが、俺がジムチャレンジに参加する前にはいたぞ」

 

 ソニアに連れられていった南の森にいたんだからな。死すら覚悟していたのに、マジで生きててくれてよかったわ。

 

「………つまり、ダンデ君と決勝戦をした時にはいたと?」

「ええ、まあ」

「ぶっちゃけ、サーナイト君より強いよね?」

「そうっすね。メガシンカした状態でダイマックスしても平気そうだったし。メガシンカした状態でZ技使ってもピンピンしてますからね。サーナイトじゃこうもいかないですよ」

 

 この一年の間に、試してみたこともあるからな。

 取り敢えず、ジュカインがヤバかったという感想しかないが。

 多分、リザードンとゲッコウガもやれそう。あ、でもリザードンはメガシンカがまだネックかもしれない。俺とリザードンの関係性が特殊過ぎる上に、メガストーンが壊れる程にリザードンに内包するエネルギーが凄まじいからな。

 メガシンカしない方が強いかもしれないってどういうことなんだろうな、本当に。

 

「さて、この穴はどうしたものかな」

「なんかすんません。思いつきで穴なんか開けて」

「いや、いいさ。僕も勉強になったからね。ジムの改修もこういうことを想定して行わないといけないし、可能性がある限りなるべく対応を決めておきたいんだ。この先、ジムチャレンジで君みたいな発想の子が出てこないとも限らないしね」

「修理費、全額とは言えませんけど出しますよ?」

「………大丈夫なの?」

「これでも稼いでますからね」

「え? お前放浪してるトレーナーじゃねぇの?」

 

 おい、クソオヤジ。

 人をニート扱いするんじゃねぇよ。

 こちとらバリバリ働いてるっつーの。

 

「ガラルに来たのも仕事でだし、ダンデたちからの半強制的だったとは言え、最終的に参加したのは仕事のためなんだけど?」

「マジで!?」

「ちなみにハチ兄、何の仕事してんの?」

「うーん、ガラル地方での友達作り………?」

「………どゆこと?」

 

 詳しいことを言えないのが難しいところだ。

 国際警察に所属してまーす、なんて口が裂けても言えない。絶対に何かあれば問題事が俺に降りかかってくる。

 仕事だろう? という意見もあるだろうが、任務外の仕事はしたくないのである。

 

「うちの会社、まだガラル地方に友達いないんだわ。それで個人的にパイプ作ってこーいって放り出されたわけ」

「………それ儲かるの?」

「他の同僚とは雲泥の差くらいらしいぞ」

 

 渡された口座にはまあまあな額が貯まってきている。

 ほとんど使ってないから余計に貯まる一方なのだろうと思いたい。

 

「マジで!? ハチ兄、超優秀じゃん!」

「全てダンデのせいだけどな。二日目にして奴とバトルして、そのせいでダイマックス多発現象の時に駆り出されてここの二人と出会うだろ。そしたら、後日道場に著名人が来るわ来るわで、俺の平穏はどこだーって叫びそうになったくらいだぞ」

「………それ、要するに仕事する気なかったってことでしょ」

「そうとも言うな」

 

 そもそもの話、任務の内容に無理があったんだからな。適当過ぎるだろ。ガラルに国際警察の拠点をって。

 

「あっ、じゃあ顔隠してるのは?」

「えっ? ジムチャレンジとかあんな大勢の前で顔晒すとか恥ずかしいだろ」

「アタシ、あの覆面の方が恥ずかしいと思うんだけど」

「ばっかばか、あれは最早別人になりきってるから痛い人でもいいんだよ。チャンピオンがあんなよく分からんポーズ取るような痛い奴なんだし」

「よくわかんねー」

 

 もっと言えば顔バレ防止のためであるが、恥ずかしいのも事実である。

 というかいつになくシャクヤがぐいぐい質問してくるな。

 

「コマチもよくわかんねー」

 

 コマチも百面相を浮かべた後、遠い目をしている。

 

「あ、そだ。これ返すわ」

「あ、はい。どうもです」

 

 忘れたが、さっさと返しておかないとな。

 ……………他人行儀なのが寂しい。

 けど、今ここで正体を明かすわけにもいかないので、我慢するしかないのだが…………ああ、コマチを抱きしめたい。

 しょうどうを抑えるために、代わりにシャクヤの頭を撫でておいた。

 

「さて、何はともあれコマチ君にはお礼をしないとね」

「へっ? お礼? されるようなことありましたっけ?」

「僕の相手をしてくれたからね。それにコマチ君たちの実力も見れたんだ。僕が推薦するのに申し分ない実力だったよ」

 

 ………ん? 推薦?

 何に?

 

「それってもしかしてジムチャレンジの推薦状のことですか?」

 

 カブさんの意図が汲み取れていない中、トツカが代わりに聴いてくれた。

 ああ、そういうこと?

 

「うん、そうだよ」

「い、いいんですか?」

「いいも何も君を推薦せずに他の子を推薦なんてしたら、ピオニー君とハチ君になんて言われるか………。出るつもりなんだよね?」

 

 いや別に。特に何か言うつもりはないんだが。

 

「は、はい、一応そのつもりですけど」

「そしてまだ推薦状は持っていない」

「はい、そうです」

「うんうん、なら遠慮なく受け取って欲しいな」

 

 これは多分、確信犯だろうな………。

 元々ピオニーのおっさんから話は聞いていて、それだけで推薦状を渡そうと決めていたのを、何か理由付けさせるためにもバトルしたのだと思われる。

 まあ、八割方カブさんがコマチとバトルしたかっただけなんだろうけど。

 

「お、そうだ! オレも連名で推薦してやるぜ! ハチ、お前も推薦人な!」

 

 おい待て。

 そんなことしたら去年の俺以上に目立っちまうじゃねぇか。コマチにそんなことさせられるかよ。

 

「いや待ておっさん。んなことしたら悪目立ちもいいところだろうが。推薦してやりたいって気持ちは分かるが、初ジム戦の時のトレーナー紹介のところに応援メッセージ入れるとかにしといてやれ」

「ああ?! ダメなのかよ」

「自分の元肩書きを振り返れ」

 

 元ジムリーダーにしてチャンピオンにまで上り詰めた男と、自分で言うのもなんだがダンデと同等の実力者と認識されている俺の推薦も加えられていたら、どんな強いトレーナーが送り込まれてきたんだ? ってメディアの危険な目に晒されるだけだろうが。

 それこそ、ソニアのようになりかねないので、それだけは避けたい。

 

「親父ー、敢えていうけどアタシも親父からの推薦状は荷が重い」

「シャク、ちゃん…………!」

 

 まあ、シャクヤがトドメを刺してくれたおかげでおっさんが崩れ落ちたからこの話は大丈夫そうだな。

 

「あ、そだ。カブさん、アタシにも推薦状ちょうだい! コマチが出るならアタシも出たい!」

「………ピオニー君じゃなくていいのかい?」

「うん、元ジムリーダーの娘とかって目で見られたくないし。現役のジムリーダーに推薦状をもらうのはよくあることだからさ。上手く溶け込めるかなって」

 

 シャクヤもシャクヤなりに元ジムリーダーの娘ってことで苦い経験をしているみたいだからな。普段の言動からは想像付かないが、シャクヤから歳の近い友達の話とか聞いたことないし、色々あるのだろう。

 

「分かったよ。ピオニー君もいいかい?」

「お、おう………悪りぃなカブちゃん」

「いいのいいの。実際去年はハチ君がマスタードさんの推薦ってことで目立ってたからね。まあ、ハチ君の場合は覆面を被ってたから異彩だったってのもあるけど」

「……あの、つかぬことをお聞きしますけど、ハチさんが素顔を見せないのって、面倒事の回避の意味合いもあったりですか?」

 

 おっと、コマチ。

 まさかこのタイミングでそこに気付いたか。

 

「そうだな、それもある。ガラル地方じゃいつどこで写真を撮られるか分からんからな。伝説のチャンピオンが推薦したトレーナーなんてマスコミのエサでしかない。しかもチャンピオンリーグが終わったらダンデに並ぶ実力者とか言われ始めたんだ。顔なんて晒した日には腕に覚えのある奴らに襲われかねん」

「………コマチも隠した方がいいですかね」

 

 言わんとしていることは分かる。

 コマチも俺の妹だ。表立って有名ってわけじゃないし、ヒキガヤハチマンがガラルで有名なわけじゃないからここで色眼鏡で見られる心配はないだろうが、ジムチャレンジでメディアに晒されることを考えると、絶対ないとは言い切れない。今は忠犬ハチ公とかよりもカロスポケモン協会理事の方が前面に出ている分、余計に。

 だがな、コマチ………。

 あんなコスプレするのだけはやめておけ。後悔するぞ。

 

「やめとけ。恥ずかしいだけだぞ」

「恥ずかしかったんだ………」

「そりゃ、そうだろ。白いユニフォームにあの覆面だぞ? パフォーマンスと割り切ってたから何とかなったが、恥ずかし過ぎて元々ない口数がさらに減る」

「……黒くありませんでした?」

「途中からな。ルリナにダサいって言われてダンデに特注させたんだ」

 

 多分、ダンデの近年においての一番無駄な金の使い道だったことだろう。それを嬉々としてやっていたのだから、あのバカは本当にバカだと思う。

 

「ルリナ………? 彼女さん?」

「違う。二番目のジムリーダーだ」

「ちなみに僕は三番目だよ」

 

 何でそうすぐに色ボケに走るかな。

 …………俺のせいなのか?

 コマチの周りにいる女性陣のほぼ全員が俺の嫁候補(確定)なのがいけないのか?

 

「あ、じゃああのマントは?」

「アレはオレの手縫いだぜ!」

 

 ドヤァ! とサムズアップで答える色黒クソオヤジ。

 いい笑顔すぎて吹きそうになった。

 

「………マジ?」

「うん、マジ。親父ヤバいよね」

「う、うん………えぇー、すごっ……!」

 

 コマチがドン引きしている。

 ここにきて裁縫が得意って話の実話が出てきたんだから、そりゃそうなるか。

 

「まあ、ということだからね。二人の推薦状は僕が出しておくよ。二ヶ月後のジムチャレンジの開会式の日に受付でもらえるように手配しておくね」

「は、はい! ありがとうございます!」

「カブさん、ありがとー!」

 

 取り敢えず、コマチたちのジムチャレンジに関してはこのままカブさんに丸投げしておこう。

 カブさんなら信頼出来るし、いつの間にかシャクヤとも仲良くなってるし、コマチのガラルでの旅も心配なさそうだ。

 残る問題はと言えば、やはり元シャドーのあいつらが今どうしているかだ。早急に見つけ出さないとコマチが巻き込まれかねない。

 

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