「シロウ……よくぞ……勝利を……」
士郎の勝利を願い……信じていたアルトリアの顔には既に涙が溢れていた。
「勝てたよ……セイバー……」
「はい。見届けていました。よくぞ……未来の自分を……」
そしてアーチャーへ視線を向けると、手招きされたかんかがしたので確認する事にした。
「アーチャー……何をするつもりだ?」
「いや……お前に俺の全てを託す…………それだけさ。なにせ俺は……この戦いに負けるならそうするべきだと思っていたからな……」
そうしてアーチャーは俺の剣に自分の剣を重ねた。奴の残る経験を俺へと注ぎ込む為に。
「アーチャー……お前……」
俺が困惑している時……
「ありがとう〈英霊エミヤ〉。いえ……こう伝える方が正しいかしら?
「貴女は……誰だ!」
俺が困惑していると、もう1人の女性が現れた。
「っ!? 今すぐ逃げろ2人共! 」
アーチャーは現れた人物に斬りかかったが現れた
「アーチャー! どうした!」
俺は困惑していた。そしてその人物達は次にセイバーへとし視線を向ける。
「
「っ!? お前は……一体なんだ!?」
セイバーは距離を取ろうと重心を後ろにずらそうとした。しかしその体は
「悪いわねセイバー。私達も先程の戦いを見ていたわ。そして……素晴らしい戦いだったわ」
もう1人の女性が俺の戦いの戦いを賞賛したが、次の瞬間セイバーの体を黒い影が覆った!
「セイバー! セイバーアァァ! 」
「シロウ! シロオオォォォ!! 」
俺達の互いの呼びかけも虚しく……セイバーは
「お前は……一体……」
俺は襲撃者達の正体と目的を知る事にしたが、それは俺にとって最悪の答えだった。
「始めての大戦お疲れ様です
そう言って現れた人物の顔は俺の
「キャスターのサーヴァントサンジェルマンよ。貴方とははじめましてだったわね……衛宮士郎君?」
「キャスターのマスターをしてます間桐 桜です。
セイバーとアーチャーを飲み込んだのは俺のよく知る後輩である……〈間桐 桜〉だったからだ。
〈間桐桜〉……。俺のクラスメイトである〈間桐 慎二〉の妹だ。しかし……いつだったか慎二は言っていたな……。
「僕と桜を同列に見るなよ? なにせ僕と桜は本当の兄妹じゃあないからなぁ!」
今にして思えば……桜か慎二のどちらかは間桐家の養子だと言う事だ。だけど……慎二が養子なら桜への態度はもっと穏やかな筈だ。従って養子なのは桜だ。とはいえ……今は現状を打開しないと!
「桜……なんで……2人を……」
精一杯の疑問をぶつける事にしたが、桜はあっさりとその答えをくれた。
「先輩……サーヴァントは魔力の塊ですよ? 私……とっても魔力の消費がはげしので……補充をしているんですよ?」
確かにサーヴァントの維持には魔力を要すると奏さんや遠坂も言っていた。しかし……何故セイバーまで?
「だが……セイバーは俺のサーヴァントだ! なんでセイバーまで!」
すると桜は暗い表情で俺の質問に答えた。
「セイバーさんが……先輩と結ばれたからですよ?」
俺と……セイバーが……結ばれたから……? なんで……それが……理由に?
「桜……順序よく説明しないと彼には伝わらないわよ?」
「……そうですね。話の順序はきちんと伝える義務がありますよね?」
そして桜は語り始めた。
「私の覚醒は10年前……第四次聖杯戦争末期の頃です。当時私の義理のお父さん……〈間桐雁夜〉がバーサーカーのマスターとして聖杯戦争に挑みました。しかし父は敗退し、お祖父様は次の策に移りました」
そして桜の語った間桐家の10年は想像を絶する生活だった。純潔を乱雑に奪われ……生活の保障も心もとなく、更には義兄の慎二だ。常人ならまず心が壊れるだろう。
「しかしそんな時です。私が先輩を見つけたのは……」
桜が言うには、正義の味方を目指した頃の俺が届かない目標に我武者羅に挑み続けた中学の頃の思い出……もとい黒歴史だった。
「当時の私は既に刻印虫に身体を侵されていました。しかし……そんな時なんですよ。先輩のひたむきな努力する姿を見かけたのは……」
そして桜は恍惚とした表情を始め……俺を抱きしめて来た。しかし……その表情は俺を抱きしめた際に変化する事になった。
「先輩……セイバーさんの匂いがしますよ? そして……セイバーさんの真名を知った……そんな気がします……」
「桜……俺は……セイバーの隣を歩くと決めたんだ。だから……頼むよ。セイバーを……アルトリアを返してくれよ!」
俺は桜に偽らざる本心を語った。しかし……この言葉に対する桜の返答は予想外の言葉となった。
「そうですか……。アルトリアさんと言うんですね? ふふっ……安心しましたよ? だって……」
桜は不自然極まりない言葉の切り方をした。それは何故か?
「私の命令に従って貰う時の手間が少し省けますからね?」
「桜! 今なんと言った! アルトリアに……命令をするだと! そんな事……俺がさせる訳無いだろうがぁ!! 」
俺は夢中で剣を投影して桜へと斬りかかった。しかし……桜はその攻撃を、
「桜……なんで……避けなかった?」
俺は精一杯の疑問を絞り出して尋ねたが、桜はあっさりと答えてくれた。
「え……? 私は先輩を愛していますよ? 精一杯尽くしますよ? セイバーさんよりも強くなりますよ? 姉さんよりも賢くなりますよ? イリヤさんよりも先輩に寄り添えますよ? 藤村先生よりも家庭的な生活を保障しますよ? 生活費も心配いりませんよ? そんな私では先輩の理想には及びませんか?」
桜は光の無い瞳を俺に向けた。しかし……桜の言葉に俺の意思は存在していなかった。それは何故か?
「その答えは私が語ってあげるわよ? 何故なら……私は彼女のサーヴァントだからね?」
そう告げたのはキャスターのサーヴァントと言われたサンジェルマン伯爵だ。しかし……明らかに俺達の知る史実と異なるな。
「天才大錬金術師による講義とは光栄だよ。だけど俺には先約がありますから……そこを退いて貰いますよ?」
俺はそのまま夫婦剣を振りかぶる。しかし……キャスターは動く素振りすらも見せずに俺を拘束した。
「中々に良い目をしているわよ? だけど……修治には及ばない……いいえ違うわね。その瞳は修治とは違った輝きをしている……と言った方が正しいわね?」
キャスターの言葉は慈愛その物だった。なるほど……〈大人の女性〉とはこう言う人を示すんだろうな……。
「でも……セイバーは俺の恋人だ。返して貰えないなら俺は力ずくだろうが!」
すると桜が妖しく笑い出した。
「ふふっ……ふふふふっ……アハハハハハハハハハ! あぁ……可笑しい。笑いが止まりませんよ先輩?」
そして桜は近づいて俺の頬をなめた。
「っ!? 桜……一体何が目的だ! 」
こうなれば桜の目的を聞き出さないと!
「私の……目的ですか? もちろん先輩ですよ? 先輩を手にいれる為に決まっていますよ?」
〈桜は俺に執着している……〉俺は嘗て修治からの情報でその事実を知ったが、その事実をあの時は受け止められなかった。
「なら……教えてくれないか? 桜自身の……本当の想いを……」
俺はこの聖杯戦争を勝ち抜き……セイバーを取り戻す。だから……桜を倒す理由ができてしまった。しかし……桜は……何をたくらんでいるんだ?
流石ブロッサム先生!ここぞとばかりに絶望を振りまくその手法……精神がやられてしまう!
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主人公達の関係性…………最終的にどうしましょう?
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知り合い同士での同盟!
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主人公達は同盟を組む!
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もちろん2人とも厄ネタ降り注ぐ!
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ハイライトは仕事しない!