僕は……弱い。だけど……そんな僕に力を託してくれた彼女達に……報いる必要が出てきた。
「〈アルカ・ノイズ〉をサンジェルマンさんが……キャロルが……そして響が扱う以上は……僕も覚悟を決める必要がありそうだな……」
2枚の〈クラスカード〉……〈邪ンヌ〉と〈メルト〉は僕に力を託してくれた。ならば……彼女達の想いも連れて行くのが僕の命題なのかもしれない。
「行くよ2人共。僕達が出会うべき相手の元へとね……」
「少し癪だけど……仕方無い……」
「フィーネからの頼みで……先輩を助ける為デスからね!」
僕達は士郎の元へと向かった。
「その時は修治の為に活路を開いてください。貴女達同様に彼女が洗脳されているならば、修治の力も必要ですから……」
「ええ。そして直ぐに修治と合流するわよ。もちろん……私達は全面的な支援を約束するわ。修治へと抱いた愛に誓うわ!」
僕が士郎と合流すると既にマリアさんが士郎達と接触していて……固い握手をしていた……? 何があったんだ?
「マリア! 翼さん!」
「士郎さん! 奏さん!」
「「「この状況は一体どんな経緯があったんです(デス)か!? 」」」
いや本当に教えて欲しい。
「そうだな。じゃあアタシが説明するよ。3人が何故手を取り合えたのか。そして……
〈仕込まれた……毒〉? その……表現は……まさか……
「奏さん……教えてください。その表現は……まさか……」
「アルカ・ノイズが関係するなんて……言わないデスよね?」
嘗てキャロルがエルフナインを指して使った言葉だ。そして…………奏さんは寸分違わずその単語を口にしていた……。偶然じゃあ…………ない筈だ。
「本当に……〈毒〉なんですか? 比喩では……無く……」
「間違い無いよ。だって……それは
「シェム・ハとの戦い……つまり……」
「あたし達装者か……もしくは……」
「シェム・ハ本人か……キャロルが……」
僕達の戦いで……残る共通人物。それは……あまりにもあり得て欲しく無い可能性だ。
「そのいやな予感の通りよ。その毒を仕込んだのは……シンフォギア装者でも……修治でも……」
「シェム・ハ本人でも……ましてや本部の人間では無い。ここまで言えば……意味は分かるだろう?」
翼さんとマリアさんの声のトーンが下がった。そして…………認める訳にはいかない……そう……思いたかった。
「先輩……言うデスよ。じゃないと……」
「私達が……代わりに言う事になるよ……」
後輩2人に言わせる訳にはいかないな。だけど……士郎にも確認しよう。彼女の……計画に……巻き込む訳には……
「士郎は……識ってるのか? この事態の……黒幕の名前を……」
「あぁ。彼女の父親から全て聞いたよ。修治の転生した世界の……そしてお前が築き上げた実績もな……」
そこまでイザークさんに語られたのか。なら……僕も覚悟をしないと……いや、
「黒幕の名前はアンリ・マユに汚染された筈の魔術師〈間桐 桜〉。そして……今回の計画の大半を作り上げて実行したのは……奇跡の殺戮者〈キャロル・マールス・ディーンハイム〉ですよね?」
「あぁ。修治の言葉通り……そしてあたし達の……恋敵だよ」
「え……? 奏……さん……?」
「なんで……奏さんが……先輩を……?」
初対面の筈だ。少なくとも……僕の記憶では……
「あたしはな……あのライブで死んだ後に……この世界に来たんだよ。だけど……その過程で……修治の活躍を見たんだ。だから……修治は知らない筈さ」
「いや……そう……デスよね。奏さん……先輩に会っていない筈デスから……」
「でも許せない。私達からお兄ちゃんを奪うつもりなら……」
霧調コンビにギュッと腕を強く握られた。とても痛いけど……その手は震えていた。
「大丈夫だよ切歌ちゃん。調ちゃん。僕は2人を見捨てないよ。だって……僕も2人に救われてるんだよ?」
ミカちゃんとの3度目の戦いの時とかね?
「さて……話を戻すよ。目下最大の脅威はキャロルだけど……討伐には絶望的に戦力が足りない。アーチャーであるクリスやそのマスターの遠坂凛、そしてランサーのクー・フーリンとそのマスターのイリヤスフィールがいてもな?」
「5人の魔術と4クラスのサーヴァント……そして監督役のアンタがいても足りないのか?」
「足りないでしょうね。仮に間桐桜とサンジェルマンだけならば……まだ何とかなるでしょうけど……」
「立花……そして小日向が敵である以上は無理だ。何せシェム・ハを……宿しているからな」
「オマケにアルカ・ノイズを本当に供給してるのはキャロルだぜ?」
状況を言葉にすると今の僕達はこれだけ戦力を集めながら絶望的な状況な訳か。
「だけど……策はあるぜ? その2陣営を正気にするんだよ。〈間桐桜〉……そして〈立花響〉の2人をな?」
「奏……2人だけなの? 明らかにサーヴァントも……」
「大丈夫だよ翼。狂っているのはあくまでもマスターだ。サーヴァントへの魔力供給を行うマスターを洗脳すればサーヴァントも洗脳出来る。つまり逆の事象も起きる筈だぜ?」
奏さんの推測と計画は具体的で、これからの動き方を明確に出来る。僕達は……どうすれば……
「そういえば修治……イザークさんから魔術刻印を託されたんだけどさ……コレの意味は分かるか? 転生者の修治なら分かるかもしれないって思ったんだけど……」
「ちょっと見せてくれるか? 僕も魔術師としては未熟だけど……並行世界の情報に近い物があれば……」
そして僕が士郎に託された刻印を見た時……
「〈セイバー〉と〈アーチャー〉のクラスカードが反応しているのデス!」
「まるで士郎さんに惹かれ合うみたいに!」
そして2枚のクラスカードにはクラスの他に、
「アーチャーは……〈エミヤ〉。コレは……未来の俺だな。でも……セイバーの〈千子村正〉って……なんで……俺なんだ?」
「そっか……そういう傾向だったのか……」
「修治? 何を知ってるの?」
「先輩……まさか……」
「良くない兆候なの?」
マリアさん・切歌ちゃん・調ちゃんに心配された。だけど……それは大丈夫そうだね。
「フィーネさんから託された触媒ですよ。あのクラスカードは士郎に力を託すサーヴァントを表していたんです」
「だけど修治……セイバーはとにかくアーチャーなら直接対峙したぞ?」
「その後トラブルが無かった? 多分だけど……士郎の覚醒具合はまだ予定の半分くらいの筈だよ。僕達と対峙したフィーネさんが恐らく当時の半分くらいの実力だったから……」
身体能力は当時のものでも、〈ソロモンの杖〉を使わないフィーネさんは恐らく半分くらいの実力の筈だ。その法則がシャドウサーヴァントに当てはまるなら……恐らく士郎にも……。
「アーチャーから力を託される最中に……桜が介入した」
「桜が介入しただと!? そういえばなんでセイバーがいないんだよ! 」
僕は展開の流れで忘れていたが、セイバーがいない事を何故不自然に思えなかったんだ!
「あぁ……そしてセイバーは……桜の影に取り込まれた。サンジェルマン伯爵も……その隣にいたよ……」
うなだれる士郎の状態から、当時の様子が推測できた。
「カウンタープログラムのシャドウサーヴァントが僕達に託す物を……そして時間を稼ぐ為に現れた。そして士郎が覚醒したタイミングで桜がセイバーを取り込んだのか……」
最悪の組み合わせだな。士郎に希望が溢れた直後に離別させるなんて……。桜は……何故そんなタイミングで……
「恐らく士郎がセイバーと結ばれたからね。私達が修治を
ハッ…………?
空気が……凍った……。
「マリア……翼さん……それは……どういう……事デスか?」
「お兄ちゃんを……美味しく……いただいた……って……」
そうだった! 2人は眠らされていたんだよ!
「つまりはそういう事か。黒幕達は嫉妬に……いや、
「奏さん! 見てないで助けてくださいよ!」
僕は冷静に状況を分析する奏さんに強く訴えかけた!本当に助けてください!
修治達の……次の行動は残る2陣営との……戦闘。そして……解放して……キャロルへと備える。しかし……キャロルも……気づいている。
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主人公達の関係性…………最終的にどうしましょう?
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知り合い同士での同盟!
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主人公達は同盟を組む!
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もちろん2人とも厄ネタ降り注ぐ!
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ハイライトは仕事しない!