僕がキャロルと再び出会う覚悟を決めた時に凛とイリヤが戻って来て、レイアさんに襲撃された事が伝えられた。
「レイアさんが……黄金の装備……?」
考えられる礼装は2つだ。だけど……何故彼女が? この世界では使う事も……ましてや手に入れる必要は無い筈だけど……。
「恐らくはギルディッドシューター……だろうね。彼女の礼装で……黄金といったら……アレしかないから……」
「なら修治……私の使い魔に記録させた戦闘映像よ。コレで敵の能力を解説してくれないかしら?」
イリヤが差し出した使い魔より映された映像に……僕は絶句した。
「うそ……だろ……なんで……彼女が……その礼装を……」
僕の声は小さく……そして何よりも掠れていた。
「その様子……坊主は識ってるみたいだが……腑に落ちないって顔をしてるな。なら……教えてくれねぇか? あの女が使っていた装備を……そしてその目的をな……」
ランサーの言葉で僕は動揺から立ち直らざるを得なくなった。
「先輩……顔色が悪いデース……」
「事態が危険な事を表している。お兄ちゃんは……恐らく今の状況を受け入れようと必死なんだろうね……」
実際にレイアさんの礼装をアプリで見た事は無かった。シナリオはスキップしてたし、ガチャはそもそも引いていない。だから……本当に詳細がわからない……
「コレは……インヘリットラスター……並行世界のキャロルがイザークさんの死の真相を知った時に纏っていた礼装だ。黄金錬成の力も存在しているこの礼装の出力は……彼女の保持する礼装の中でも相当高い筈だ。なのに……なんでレイアさんに……?」
「修治……? お前……その反応…………」
「本来のレイアの力では無いのね?」
「無いですね。寧ろコレはキャロルでも自力では纏えず、それこそ奇跡が起きた事による現象です……」
「なら……キャロルは最低でもその力を自動人形達に渡して尚お釣りが来る様なレベルなんだな?」
「4騎士全員が嘗てのキャロルの礼装を纏うならば……恐らくは……」
嘘としか思えなかった。キャロルが既に並行世界の自分の力の〈インヘリットラスター〉を扱えていた事。そして何よりもその力を自動人形達に託せる程の実力を既に備えている事がわかったからだ。
「それとレイアはこう言っていたわよ?
〈花婿様……一体何処に……。マスターがお待ちだと言うのに……〉
ってね?」
その口ぶりなら……キャロルはまだ僕を見つけ出してはいない訳か。なら……僕から会いに行くこともできなぃ……か?
「レイアさんの目的はわかりました。なら僕はキャロルに
「修治……それって……」
「協力者を……叩くと言う事か?」
マリアさんと翼さんも僕の思惑に気づいたみたいだ。
「でも良いのか? それはつまり……」
「ええ。最終決戦まで戦いが続くでしょうね。それと……桜も……サンジェルマンさんも僕は救いたいです。まかりなりにも……助けて貰ったんですから……」
正直勝算はあまり高くない。レイアさん1人でその実力なら……ミカちゃんは間違い無く正真正銘の化け物レベルの実力だから……。
「それでも僕達は戦う必要と理由があります。士郎は桜を正気に戻してアルトリアと再会する事。僕はキャロルと再会して胸の想いを伝える事。その2つが僕と士郎の戦う目的です。世界なんて……関係無い。そうだろう……士郎?」
「は……はは……ははははははははは!! そうだな修治! 俺達が戦う理由は世界を救いたいからでも……ましてや正義の味方でも無い! そりゃあ確かに世界の危機と言われて黙って見ているつもりはないかもしれない。だけど……俺達はあくまでも
やっぱりね。士郎の変化は僕もわかっていた。士郎が迷わないなら……安心して背中を預ける事ができる。
「やっぱり士郎は親友だよ。僕が背中を預ける相棒がいるなら……それは間違い無く士郎だよ!」
「いつも俺の無茶を止めてくれたのはお前どよ修治! お前がいたから俺は俺らしくあれたんだろうなぁ」
僕と士郎は笑いながら握手をした。その光景を……周囲の皆は何も言わずに見守っていた。
「今のやり取りは……お互いを認め合って……相手が何を求めているかがわかっている状態だな?」
「本心を語る事の出来る気心の知れた友人と言う事ね? えぇ……とても素晴らしい光景だわ……」
「修治も……士郎も本音で会話していた。それは……積み重ねた絆があるからだろうな……」
「先輩は……あたし達の知らない間にまたカッコよくなったデス。とても……胸がジーンとするデス……」
「こんなお兄ちゃんだから私達は支えたいと思った。だから……最後までお兄ちゃんを守りたい!」
「士郎が信念をつらぬく事は知っている。なら私達は……それを支えられるようになりたいわね……」
「私は士郎のお姉ちゃんだから……士郎の気持ちを否定したくは無い。でも……恋を諦める理由にはならないよ?」
「修治……あたしの知らない間にデカくなったな。本当……可愛いだけじゃぁ……なくなったんだな……」
「男が覚悟を決めたんだ。それを阻むのは野暮ってもんだろ?」
この場の全員が僕達の考えを尊重してくれた。なら……僕も託されたモノを届けよう。
「士郎……
「あぁ! イザークさんもそう言ってたぜ!」
士郎が魔術刻印を、僕がクラスカードを掲げると、
「〈イシュタル〉と……〈エレシュキガル〉のクラスカードね。〈ライダー〉のカードは機動力の触媒みたいね…………」
やっぱりその女神の力だったんだ。なら……こっちも想像はつくけどね?
「じゃあ……イリヤにも託すよ?」
「えぇ……よろしくお願いね?」
先程同様に士郎が〈雪の刻印〉を掲げると、僕の持つ
「なるほどね……。〈アルターエゴ〉は複数の女神の力って訳ね……。その力と……〈キャスター〉のカードは魔力の流れをスムーズにする為の触媒って訳ね……」
シトナイの力が強く出ているみたいだけど……イリヤなら問題なく使えるだろう。
「あっ……それとキャスターのクラスカードからは無限とも思える程膨大な魔力を感じるよ?」
「私のライダーもその類ね。恐らく……メインとなるのが私は〈イシュタル〉と〈エレシュキガル〉で、イリヤが〈シトナイ〉なのね?」
「でもさ……それならなんで凛は2枚あるんだ?」
その疑問には僕が答えよう。
「奏さん……イシュタルとエレシュキガルは並行世界の凛を依代に現界した事があります。恐らくフィーネさんは……その縁を手繰り寄せたのかと……」
「はっ! …………流石了子さんだよ! まったく…………粋な事をしてくれるぜ! 」
「フィーネ……最初からこの為に……」
「あたし達……片手間で相手にされていた訳デスね……」
落ち込む2人に僕は声をかける事にした。
「本来はそれがフィーネの目的だったんだよ。だけど……それを遅らせてまで僕達との時間を作ってくれたんだ。なら……僕達はそれに報いるべきだよ?」
「そう……デスね! あたし達がしっかりしないとフィーネが化けて出て来そうデス!」
「それでもお兄ちゃんは……渡さないけどね?」
「さて……それじゃあチームアップをするぜ? 今回は桜と響を同時に叩くよ。キャロルの計画を……コレ以上暴走させない為にな……」
「えぇ……お願いしますよ奏さん……」
僕達は2手に別れてキャロルの洗脳を解く為に動き出した。これからが……正念場だから!
ようやく現状のヤバさを理解した修治。事態の打開には時間が少ないぞ!
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主人公達の関係性…………最終的にどうしましょう?
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知り合い同士での同盟!
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主人公達は同盟を組む!
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もちろん2人とも厄ネタ降り注ぐ!
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ハイライトは仕事しない!