「さぁて……始めようぜサンジェルマン……」
「まぁ……こっちは銃の使い手が1人と槍の使い手が2人だ。降参するなら今の内だが?」
「断るならてめぇは蜂の巣だよ。わかってるだろう?」
キャスターであるサンジェルマンの前に立つのは〈雪音 クリス〉〈クー・フーリン〉〈天羽 奏〉の3人だ。
「ええ…………よく知る人物よ?
「まぁ……それでも
奏はガングニールを構えるとサンジェルマンへと距離を詰めた!
「そして俺を忘れるんじゃねぇぞ! 」
クー・フーリンも奏に習いサンジェルマンとの距離を反対側から詰めた。
「流石は〈アイルランドの光の御子〉に立花響と同じ聖遺物を使う〈天羽 奏〉ね! 私自身の速度を優に超えているわ! 」
サンジェルマンは2人の速度を捉える事はできなかったが、全く動揺していなかった。
「眠てぇ事言わせる暇は与えねぇそ! 」
RED HOT BLAZE!
クリスはライフルを構えると躊躇う事なくサンジェルマンへと狙撃を始めた。
「正気か!? 前衛の動きを気にしないだと!?」
「ハッ! 前衛の2人があたしの銃弾に倒れるならなぁ……修治を迎えに行くのに苦労してねぇんだよ! 」
クリスの言う通り……奏もランサーもその銃弾が直撃する事は無かった。
「そりゃあそうだ! 確かにクリスの1撃は脅威だがな! アタシ達は負ける理由が無いんだよぉ! 」
「マスターが気持ち良く戦う為だ! 無粋な横槍は入れさせないぜ!」
奏とランサーのコンビネーションは即興とは思えない程速い攻撃だった。奏が槍を振るえばランサーは
「もちろんあたし様も派手に行くぞ! 土砂降りの十億連発だ!」
GIGA ZEPPELIN!
「矢の雨だと!? それこそ連携の悪手では!? 」
サンジェルマンは動揺するも自身の身を守る為に上空への障壁を厚く展開した。しかし……
「視界が塞がる程の障壁の展開は多対1ならば致命的だせ! アタシを見失っただろう!」
「俺の速度を味わうなら足を止めるべきじゃねぇぞ!」
「チッ! ならばしかたない!」
サンジェルマンは銃を懐から取り出すとクリスとの撃ち合いを始めた。1撃1撃にはサンジェルマンが、小回りならばクリスが有利に進めることができる。
「ならばしかたない! ラフィスの輝きを見せてやろう! 」
サンジェルマンの賢者の石が輝き出しファウストローブを展開した。それに伴い銃撃の威力もまた一弾と向上する事となった。
「私の錬金術を侮るなよ!」
展開される魔法陣を踏み台にしてサンジェルマンは空中へと飛び上がり三次元の動きを可能とした。
「なるほどな……そいつがあのアダムに一泡吹かせた技術だな……?」
奏は少し考える仕草を見せた後に1つの案を浮かばせた。
「ランサー! アタシとの連携を意識するな! ここからは各々が自分のタイミングで動くぞ! クリス! お前は逆にアタシに合わせてくれ! 撃ち合いだ! それも激しいやつをな! 」
年長者はクー・フーリンだが、彼は軍師よりも戦士であろうとする気質がある。そして……クリスよりも奏の方が一応は歳上だ。クリス自身も奏の指示は頭には入っていた。
「任せな! 俺の槍捌きをとくと見せてやるよ! 」
「撃ち合いはあたしの土俵だ! 確実な指示を寄越せよセンパイ! 」
するとランサーは奏との連携の為に引いていた一歩を詰め……サンジェルマンへと肉薄した!
「速い!? ランサー……貴方もしかしなくても速度を抑えていたの!? 」
サンジェルマンの動揺は確実だった。そもそもクー・フーリン程高名なサーヴァントであれば相応の補正が乗るのがこの聖杯戦争だ。そして……今回のマスターはイリヤスフィール・フォン・アインツベルンだ。かのヘラクレスすらもバーサーカーとして運用できる彼女に……クー・フーリンを全力で戦わせる事等造作もない事だった。
「でも…………撃ち合いでは私の方が!」
サンジェルマンは今回〈キャスター〉として現界している。つまりはエネルギーの扱いが最も長けた状態だ。
「クリス! サンジェルマンの魔法陣はランサーがぶっ壊す筈だ! お前は不意打ちを常に警戒しろ! 」
「了解だ! あたしのガンテクニックを見せてやるよ!」
MEGA DETH PARTY!
展開されたミサイルがサンジェルマンの
「背後がガラ空きよ! 」
クリスの後方より魔法陣が出現してスフィアが彼女へと射出された。しかし……その攻撃は
「アンタとの戦闘で1番怖いのはその頭脳だ! だからこそ……不意打ちの警戒はアタシの仕事なんだよ! 」
LAST∞METEOR!
しかしそのスフィアを迎撃したのは奏だった。逆に彼女が獲物を手放す事になり隙きを晒す事になるが、
「どうやら苦肉の策でクリスを守る為に槍を手放したみたいね! でも……その状態で貴女はどう防ぐつもりかしら! 」
サンジェルマンは既に先程の撃ち合いで発生した煙幕の中で新たな時間差でのスフィアの発動を始めていた。そして……そのスフィアへと銃を向けていた。
「なるほどな。アタシが下手に動けばそのスフィアを起動させて連動した爆発でアタシを吹き飛ばす算段だな?」
「ええ……私の意思1つで貴女の命は思うがままよ? 迂闊に動かない事を勧めるわよ?」
「奏! なんであたしを庇った! 」
クリスは自分の武器を手放してまで援護した奏へと怒りを
「
「こんな状態でさえも感謝より罵倒するなんて……クリス……やっぱり貴女も修治に悪影響だわ! 」
サンジェルマンはとうとうクリスへと狙いを確定させた。つまりそれは……
「相手は嬢ちゃん達だけじゃあねえだろうがぁ! 」
ランサーは逸れた一瞬の間に背後に回り込んで朱槍を振るった!
「まさか……クリス! 奏! 貴女達さてはワザと!? 」
「そのまさかだよサンジェルマン伯爵。アンタは修治を溺愛していた。つまり……クリスが短気を起こせば
〈修治に相応しく無い〉
って……言うだろ? だけどな……普段のアンタは冷静な人物の筈だ。だけど……
「答えは……簡単だぜ! 」
ランサーは既に間合いの内側へと入り込んでサンジェルマンに槍を突き刺した。しかし……
「私を…………舐めるなぁ!! 私は修治を抱しめる! 修治の功績を称えるのよ! 彼の素晴らしさを知る貴女達ならばわかるでしょ! 何故咎めるの!? 」
「簡単だよ。欲望に身を委ねたアンタの言葉に重みを感じないからさ。それに……アンタは
奏の最後の言葉がサンジェルマンの心を揺さぶった。
「…………えぇ。修治は……立派になったわ。だけど……心配なのよ。また……手を引いてあげないと……私の……知らない……ところへ……」
ゴツン!
そんなサンジェルマンに奏は拳を落とした。
「子供が成長するのは当たり前なんだよ! 失敗するのも当たり前なんだよ! それを見守るのが親なんだよ! アンタは……
奏は……サンジェルマンの行動の核心をついた。
「キャロルが修治を手に入れる為に響達を唆した。だけどな……それは……修治にも責任がある。だからこそ修治はケジメをつける。あたし達はな……ソレを見守る事が大事なんだよ……」
「私は……ようやく……愛を……」
「でしょうねぇ〜……だけど残念よサンジェルマン。マスターからの伝言よ?
〈時は来た。今までの前座は中々の見ものだったぞ〉
だそうよ? あ〜あ……み〜んな倒されちゃってなっさっけな〜あ〜い♪ 」
「っ!? 」
突然現れた人物に全員が困惑と動揺をした。そして……とうとうクリスが口を開いた。
「お前が出て来たって事は……とうとう終わりなんだな? ……ガリィ?」
「ええ……そうよクリス。アタシ達が花婿様を見つけ出したわ。最後の勝負よ? アタシ達はこの街の5箇所に攻撃を始めるわ。そこで儀式を始めるわ。止めたいなら……「全員を撃破するんだろう?」そうよ?」
ガリィの言葉を遮ったのは奏だ。そして……続く言葉を彼女は口にした。
「まぁ……明日以降だろ? その儀式は?」
「ええ。良い前座を見た見物料として明後日の24時に儀式を始めるわ。花婿サマに誓っても良いわよ?」
「その名前が出るならお前さんの言葉は本当だろうな。俺も女を見る自身はあるつもりだから……な?」
「流石は猛犬と言われた英霊ね? 頭のキレも恐ろしいわぁ……」
「抜かせよ。ドンパチするつもりもない癖によ?」
「じゃあ……
ガリィはそう告げると……いつの間にかその姿が見えなくなっていた。
掌の上で踊らされていた者達が……1度冷静に最後の話し合いを始める。
次回が最後の休息回となります!
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主人公達の関係性…………最終的にどうしましょう?
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知り合い同士での同盟!
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主人公達は同盟を組む!
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もちろん2人とも厄ネタ降り注ぐ!
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ハイライトは仕事しない!