やはり俺が暗殺教室に行ったのは間違っている。   作:アキメン

10 / 12
やはり俺の期末は間違っていない

 

 

 

今俺は『皆』と一緒に期末テストに向けて勉強している。

(殺せんせー付きで。)

あの日から俺はもう一人ではなくなった。

皆が俺を引きずりこんできてくれたのだ。

『皆の輪に』

これでこそ俺の求めた平穏であり、幸せだ。

俺はそう感じている。

 

「さて、前にシロさんが言った通り、先生は触手を失うと動きが落ちます」

 

 

パァン!

 

 

殺せんせーが自分の触手に向かって打った。

今から何か大事な話をするようだ。

 

「一本減っても影響は出ます。ご覧ください…分身の質を維持できず、子供の分身が混ざってしまった…」

 

 

ん?分身ってそんな減りかたするもんだっけ?

 

 

「さらに一本減らすと…」

 

 

パァン!

 

 

「子供の分身がさらに増え!親の分身が家計に苦しんでいます!」

 

 

切ない話になりそうだ。

それはともかく…殺せんせーは俺達に何を伝えたいんだ?

 

 

「触手一本喪失につき、先生が失う運動能力は約10%。そこで問題です…今回は総合点の他にも、教科ごとに一位をとった者に、触手一本破壊する権利を進呈します。」

 

 

「「っ!!!」」

 

 

全員が驚いている。

それもそのはず、期末テストで十人が同率一位をとるだけで、暗殺が成功すると言っているようなものなのだから。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「一教科一位で触手一本かぁ…」

 

「えぇ!頑張りましょう!」

 

「へぇー!珍しく気合い入ってんじゃん、奥田さん」

 

「はい!理科だけなら私の大の得意ですから!やっと皆の役に立てるかも…」

 

「内にも上位ランカー結構いるから!一教科だけなら夢じゃないかも!」

 

 

そんな話が聞こえてきたため、一応盗み聞きしておく。

 

 

ブルルルルル

 

「お?進藤?もしもし、なんだ?球技大会ぶりだな」

 

 

「………」

 

 

杉野が電話をスピーカーにした。

 

 

「今、会議室に特進クラスA組が集結して自主勉強会を開いているのだ…音頭をとるメンバー、五英傑と呼ばれる内が誇る天才達だ。そのメンバーは、荒木鉄平、榊原蓮、小山夏彦、瀬尾智也…そしてその頂点に君臨するのが…浅野学秀、理事長の一人息子だ。」

 

聞いたことがある。

あの頭がいい雪ノ下でも敵わなかった相手

 

「奴ら…お前らを本校舎に復帰させないつもりだ。このままじゃ…」

 

「ありがとう進藤、心配してくれて。でも大丈夫!今の俺達はE組脱出が目標じゃない。けど目標のためにはA組に勝てる点数を取らなければならない。見ててくれ、頑張るから!」

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

放課後

 

 

俺は足早に下駄箱に行き、靴をとり、帰り道に向かって歩きだした。

確かに俺はもう一人ではなくなった。

だが…やはり所詮は底辺の人間、誰かと一緒に帰るなんて夢は叶うことはない。

 

 

「比企谷君!」

 

 

叶うことはな……い?…これはもしかして…

 

 

「どうした神崎?」

 

「えっと…明日の放課後、本校舎の図書室で勉強会するんですけど…良かったら比企谷君も一緒にしませんか?」

 

勉強会か…正直俺には必要ないが…

少し断りづらい。

特に予定とかもないしな。

 

「やっぱり何か予定がありました?」

 

「いや特にない。良かったら俺も参加させてくれ。」

 

「分かりました!じゃあね!」

 

そう言って神崎は校舎へと戻っていってしまった。

そうだよな…俺なんかと一緒に帰ってくれる人なんていないよな…

こんな期待はやめてもいいかもしれないな。

 

俺は少し落ち込みながら、家に帰った。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

翌日の放課後

 

俺らは黙って教科書をみながら勉強していた。

 

「そういえば比企谷君は何か得意な教科はあるんですか?」

 

他人に邪魔にならないよう小さな声で神崎が尋ねてきた。

 

「特にないな。それよりも神崎は国語が得意なんだな。」

 

俺も少し驚いている。

神崎には国語の才能があるようだ。

神崎だけじゃない。

今ここにいる奥田と中村と磯貝もそうだ。

奥田は理科。中村は英語。磯貝は社会。

俺はあんまりE組のことは知らないが、今分かっているこの四人は才能があるとみていいだろう。A組に勝てるかもしれないくらいの。

 

「はい!国語はなぜか覚えられやすくて…国語くらいなら私でも教えてあげられるかもしれません。」

 

「そうか…なら分からないとこがあったらまた教えてくれ。」

 

「はい!」

 

上手く話をずらせた。

俺の情報はあまり渡したくない。

俺へ質問されると厄介なやつもあるしな。

 

やはり…俺の実力は皆に話した方がいいものなのだろうか…

 

 

「おやぁ?E組の皆さんじゃないですかぁ?勿体ない…君達にこの図書室は豚に真珠じゃないのかな?」

 

まさか五英傑がくるとはな…

浅野はいないようだが。

 

「どけよ雑魚ども。そこは俺らの席だ。とっとと失せな。」

 

「なっ…なによ!勉強の邪魔しないで!」

 

「ここは俺達が、ちゃんと予約してとった席だぞ!?」

 

「そーそー。クーラーの中で勉強なんて久々で超天国~」

 

「忘れたのか?この学校じゃ、成績の悪いE組はA組に逆らえないこと。」

 

「逆らえます!私達、期末テストで各教科一位狙ってます。そうなったら大きい顔なんてさせませんから!」

 

「口答えすんな!生意気な女め!おまけにメガネなんてして、いもくさ!なぁ荒木?」

 

「あ、ああ」

 

面白いコントだな。

 

「こんな掃き溜めでも鶴がいる…惜しいね…学力さえあれば僕と…」

 

ガシッ

 

「触るな…」

 

いつのまにか俺は腕を伸ばし神崎の髪を触っていた榊原の手を掴んでいた。

 

「おやおや、怖い顔をするねぇ。さすがE組」

 

「比企谷君…」

 

「まぁまぁ落ち着きたまえよ…私が悪かった。」

 

そうして榊原は神崎から手を話した。

反射的に手が出てしまった。

俺らしくない。

気をつけないとな。

  

 

 

「なるほど…一概に学力なしとは言えないな…一教科だけなら」

 

こいつらの成績を思い出したみたいだ。

 

「じゃあ、こーゆうのはどうかな?俺達A組と君達E組…五教科でより多く一位をとったクラスが、負けた方になんでも命令できる…ってのは?」

 

それは是非ともしたいものだ。

 

「どうした?臆したか?所詮雑魚は口だけか?俺達なら命かけても構わないぜ?」

 

シャキ!

 

全員が命をかけるという言葉に反応した。

五英傑に寸止めをしている。

 

「命は簡単にかけない方がいいと思うよ。」

 

一瞬の殺意。

俺らはあの殺せんせーの暗殺教室によって殺意が磨かれてしまった。

果たして普通の人間がこんな立派な殺意を持っていて良いものなのだろうか…

 

「じょ、上等だよ!受けんだなこの勝負!」

 

「死ぬより厳しい命令出してやるぅ!」

 

「逃げるんじゃないぞ?」

 

「後悔するぞ?!」

 

いきなりモブになった。

それもそうか…

この殺意が既に普通ではなくなってしまっているのだから。

 

それにしても、命令一つか…

何かとんでもない事を要求されそうだ。

E組のためにも勝たないとな。

 

 

この騒ぎはたちまち、全校生徒の知るところとなった。

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

「こら!カルマ君!ちゃんと勉強しなさい!君なら十分総合トップいけるでしょう!」

 

「言われなくてもちゃんと取れるよ。アンタの教え方が上手いんでね。けどさー殺せんせー。アンタ最近トップトップって普通の先生みたく安っぽくてつまらないよね」

 

先生の動きが止まった。

 

「それよりどうすんの?明らかになにか企んでるよね。そのA組が出した条件って。」

 

あぁ間違いなく何か企んでいる。

命令は一つでもすることは幾つもあるなんてこともこの勝負にはできる。

 

「心配ねぇよカルマー。このE組がこれ以上失うものなんてねぇよ。」

 

「勝ったらなんでも一つかぁ…学食の使用権とか欲しいなぁー」

 

「それについては先生に考えがあります!これを寄越せと命令してはどうでしょう?」

 

「学校案内?」

 

「「わぁー!」」

 

「君達は一度、どん底を体験しました。だからこそ次はバチバチのトップ争いを経験してほしいのです。暗殺者なら狙ってトップをとるのです。」

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

テスト当日

 

 

 

このテストで殺せんせーを暗殺できるかほぼ決まっているといっていい。

これまで皆と沢山の勉強をしてきた。

落ちこぼれであるE組が本当に一教科だけなら一位取れるほど。

だから今回俺は今少し迷っているのだ。

俺が全教科一位を取るなんてものは容易い。

それだけで五本の触手…

そしてE組のだれか五人が俺と同じ点数で一位を取れたのなら殺せんせーを暗殺できたも同然。

だが、もしE組のだれか五人が一位をとれなかったらどうなるか。

俺の実力がバレ、マークされてしまうだろう。

マークされてしまうとこれからの暗殺がきつくなってしまう可能性がある。

しかも五人が全員一位をとるなんてほぼ無理に等しいことも明確。

 

どうしようか…

絶対ではない可能性にかけるか…

これからにかけるか…

 

 

 

 

 

 

 

「欺瞞だな…」

 

俺は小さくそう呟いた。

本当は自分でもわかってる。

こんなものは普通迷うものではない。 

 

俺はただ…怖いだけだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初め!」

 

そして期末最後のテスト…数学が始まった。

俺は問題用紙を裏返し問題見る。

 

やはり今までとは比べものにならないほどの難しい問題が出されている。

 

そしてこの数学のテストを見て俺は期末テストでE組は何人が一位を取れるのかが別った。

 

 

 

三人だ……。

 

 

三人いるということは勝負の勝ちは確定した。

 

 

…とっととテストを終わらせますか…

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて皆さん…全教科の採点が届きました」

 

その言葉を聞きクラスの皆が固唾を飲んだ

 

「まずは、英語から…E組の一位、そして学年でも一位………中村莉桜!」

 

「うぉー!」

 

クラスに歓声があがった。

 

「完璧です。君のやる気はむらっけがあるので心配でしたが…」

 

「なんせ賞金百億かかってから!触手一本忘れないでねー殺せんせー。」

 

中村の顔はどや顔で満ちていた。

 

「勿論です。さてしかし一教科トップを取ったところで潰せる触手は一本…喜ぶことができるかは、全教科返した後ですよ。

続いて国語…E組一位は…神崎有希子!が、しかし…学年一位はA組!浅野学秀!神崎さんも大躍進です。」

 

「やっぱ点とるなぁ浅野は…」

 

「強すぎ、英語だって中村と一点差の二位だぜ」

 

「では続けて返します。社会!E組一位は磯貝悠馬君!そして学年では………おめでとう!浅野君を抑えて学年一位!」

 

「これで二勝一敗!」

 

「次は理科!奥田!」

 

「理科のE組一位は………奥田愛美!そして…すばらしい!学年一位も奥田愛美!」

 

「「やったーーー!!!!」」

 

E組が爆発的に盛りあがった。

それもそうだ。

この時点でE組の勝ちは確定したんだから。

皆にとっては相当嬉しいことだろう。

 

「ってことは賭けのあれも頂きだな!」

 

「楽しみー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

校舎から少し離れた木の影

赤羽がいる。

俺は今赤羽の心を変えさせようと隠れて様子を伺っている。

今のままでは赤羽は潰れてしまうだろう。

そう思ったからだ。

 

本物を失ってたまるか…

 

 

「っ………」

 

悔しさと怒りの感情が混じった声が聞こえてきた。

 

 

さてそろそろか…

 

 

 

「さすがにA組は強い…五教科総合6位までは独占。E組の総合は片岡さん、竹林君の同点七位が最高でした。当然の結果です。A組の皆も負けず劣らず勉強をした。テストの難易度も上がっていた。怠け者がついているわけがない…。」 

 

っと…行こうとした瞬間殺せんせーが来た。

俺は動かそうとした足を止め戻す。

 

どうやら俺の出番はないらしい。

 

「何が言いたいの?」

 

「余裕で勝つ俺、カッコいいと思ってたでしょ。恥ずかしいですね~。」

 

「先生の触手を破壊する権利を得たのは、中村さん、磯貝君、奥田さんの三名…暗殺においても賭けにおいても君は今回なんの戦略にもなれなかった。分かりましたか?やるべき時に、やるべきことをしなかった者はこの教室では存在感を失っていくぅ!刃を研ぐことを怠った君は暗殺者じゃない…錆びた刃を自慢気に掲げたただの…『ガキ』です」

 

「くっ…!」

 

赤羽が触手を払い、校舎へと歩き出した

 

殺せんせーにはどうせバレてるだろうし俺は出ることにする。

 

「いいんですか?あそこまで言って」

 

「ご心配なく…立ち直りが早い方に挫折させました。カルマ君は多くの才能に恵まれている。だが力あるものは得てして未熟者です。本気でなくとも勝ち続けてしまうために本当の勝負を知らずに育つ危険がある…大きな才能は負ける悔しさを早めに知れば大きく伸びます。それは君も一緒ですよ比企谷君。君は今回も本気を出さなかった。君の刃もまた強く錆びている…」

 

才能か…

俺にも生まれつき持っていた才能というものがあったのだろうか…

 

今となってはそれを確かめる術はなくなってしまったが。

 

「触手とA組との賭けで、今回こそは比企谷君が本気をだしてくれるんじゃないかと先生は信じてたんですがね。君が何を思って何を基に動くのか先生には全くと言っていいほど分かりません。

ですが、今回のテスト…

力があるのにそれを使わなかったのは愚か者の判断だ」

 

 

 

比企谷八幡    平均

英語 45     45 

国語 52 52

社会 53 53

理科 48 48

数学 43 43

 

 

 

 

昔聞いた似たような言葉…

俺の隣の席のやつと一緒に言われた嫌な思い出…

 

「今回のテストは難しかったので、点数が上がらないのは当然だと思いますけどね」

 

 

これに関しては嘘をついていないり

 

確かに俺がテストで満点を取ることはとても簡単だ。

 

だが今回のテストは別の意味で難しいものであった。

 

 

 

 

……… 

 

 

 

怖かったのだ…

 

 

 

 

俺の実力がバレ、マークされてしまったとしても、これからの暗殺がきつくなってしまう可能性なんてほぼない。

殺せんせーは既に俺の異常さには気づいているからだ。

 

逆に底が見えないやつほど怪しいし何をするか分からないためマークもする。

昔の俺の隣の席のやつがそうだった。

 

 

俺はただ単に怖かった。

 

俺の実力がバレたら関係が変わってしまうんじゃないかと。

俺の方が上だと皆が自覚してしまったら俺への態度が変わってしまうんじゃないかと。

やっと手にいれた唯一の本物が偽物に変わってしまうんじゃないかと。

それだけが怖くて…

俺は世界を守る行動をしなかった。

確かに馬鹿で愚かな行動だ。

 

「では、僕はもう戻ります。」

 

「分かりました。次の時間に間に合うように。」

 

俺は校舎の方へと歩きだした。

 

 

 

 

 

 

「比企谷君!今度こそ必ずあなたをピカピカに手入れして見せます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は足を止める。

 

 

 

 

 

 

 

 

手入れか…

 

 

 

 

 

 

 

 

前にも似たようなことがあったな。

今となっては恥ずかしい黒歴史だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生…

 

 

 

 

 

 

 

「いつか俺を暗い闇のどん底から引き上げてください」

 

 

俺は小さく殺せんせーには聞こえないように呟き歩きだした。

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

HRの時間

 

 

 

「さて皆さん素晴らしい成績でした!五教科で皆さんが取れたトップは3つです!早速暗殺の方を始めましょうか。トップの三人はどうぞご自由に。」

 

 

「おい待てよタコ!五教科トップは三人じゃねーぞ!」

 

「ヌ?三人ですよ寺坂君!

国、英、社、理、数。合わせて…「あぁ?アホ抜かせ五教科つったら国、英、社、理、あと…家だろ!」

 

「か、家庭科ぁぁぁ!?」

 

「誰もどの教科とは言ってねぇよなぁ?」

 

「ちょっと待って!家庭科なんて!」

 

「家庭科なんてって、失礼じゃね?五教科最強の家庭科さんにさ」

 

「そうだぜ先生!約束守れよ!」

 

「一番重要な家庭科さんに、四人がトップ!」

 

「合計触手七本!」

 

「七本…ヒェェェェ!」

 

「それと殺せんせー。これはみんなで相談したんですがこの暗殺に、A組との賭けの戦利品を使わせてもらいます。」

 

「What?」

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「一人一冊です!」

 

「でたよこれ。過剰しおり」

 

「アコーディオンみてぇだなぁ」

 

確かにな。俺も思った。

 

「これでも足りないくらいです。夏の誘惑は枚挙に暇がありませんから。さてこれより夏休みに入る訳ですが、皆さんにはメインイベントがありますねぇ。」

 

「あぁ、賭けで奪ったこれのことね。」

 

「本来は成績優秀クラス…つまりA組に与えられるはずだった特典ですが、今回の期末はトップ50のほとんどをA組とE組で独占している。君達にだって貰う資格は充分あります。」

 

ペラ

 

俺は冊子を開く。

 

「夏休み!椚ヶ丘中学校特別夏期講習!沖縄リゾート二泊三日!!」

 

「「「やっほーーー!」」」

 

クラスに歓喜の声が飛ぶ。

 

まぁ当然か。

皆がかなり頑張って手に入れたものだ。

相当強く、嬉しい気持ちが表に出てくるのは必然だろう。

 

それにしてもこれからが心配だ。

今回のことでA組と理事長はE組に対してかなり警戒を強めることになるだろう。

特にあの理事長は何をしてくるか全くわからん。

非人道的なことでも、自分の教育のためたなら何でもしてくるだろう。

 

俺も理事長に対して警戒を強めておかないとな。

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

「っで、君達の希望だと?」

 

「はい!触手を壊す権利は合宿中に使います!」

 

「触手七本の大ハンデでも満足せず、四方を先生の苦手な水で囲まれたこの島を使い、万全に貪欲に命を狙う…正直に認めましょう。君達は侮れない生徒になった。親御さんに見せる通知表は先程渡しました。これは先生からあなた達への通知表です!」

 

先生は何か高速で紙を書き、上へその紙を投げた。

 

その紙に書かれていたのは二重丸。

教室はその二重丸でいっぱいになった。

 

「一学期に培った基礎を充分に生かし、夏休みも沢山遊び!沢山学び!そして沢山殺しましょう!

椚ヶ丘中学校三年E組暗殺教室!基礎の一学期!これにて終業!!」

 

 

今日でもう一学期が終わってしまった。

俺にはいろいろなことがありすぎて時間の流れがとても早く感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ、あの先生の笑顔は果たして本物なのだろうか。

本当はあれも優しい嘘だったりするのだろうか。

もう俺には偽物だと決めつけることも、本物かどうか分かることもできなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ、分からないが感じるものはある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が感じた物は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『優しい本物だ。』

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。