怪奇探偵ウルフ   作:犬養 神

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捜索開始

唯も自前の探偵グッズの入ったリュックサックを背負い出かける準備をする。

 

 

 

「何や、タヌ子も来るんか!?」

 

 

 

唯と仲の悪い、あかりが不服そうに言った。

 

ちなみにタヌ子というのは唯の苗字、狸穴からである。

 

 

 

 

「その口の利き方は何なの?大神先生の第一助手は私なのよ!」

 

 

 

 

唯が腕組をしながら怒る。

 

 

 

 

「何でタヌ子が第一助手になるんや!年功序列じゃなしに優秀さで言ったら私が第一助手や!」

 

 

 

 

火花を散らす唯とあかり。

 

 

 

 

「オイオイ、お前ら喧嘩すんなよー」

 

 

 

 

大神が呆れたように言った。

 

 

 

 

「じゃあ、先にジェリーちゃんを見つけた方を第一助手とする。それなら文句ないだろ?」

 

 

 

 

大神が二人に提案する。

 

 

 

 

「もちろん、絶対に私がタヌ子より先にジェリーを見つけたる!!」

 

 

 

 

「私だって負けないんだから、子供だからって手加減しないわよ」

 

 

 

 

唯とあかりはお互いプイッとそっぽを向いた。

 

 

 

 

「やれやれ・・・あかり、とりあえずジェリーちゃんがいなくなった場所は分かってるのか?分かってたら、そこまで案内してくれ」

 

 

 

 

大神が、あかりに頼む。

 

 

 

 

「まかしいてや!!ほな、大神さんもタヌ子も私に付いてきてや!!」

 

 

 

 

あかりは得意げに自分の胸に拳を当てながら応えた。

 

 

 

 

あかりに案内されて大神と唯は犬が行方不明になったという公園に向かった。

 

何でも、飼い主の香奈が園内を散歩している時に突然、凄い勢いで走り出したというのだ。

 

そして、香奈はリードを離してしまい犬はそのまま走ってどこかに行ってしまったという。

 

 

 

 

「この公園でいなくなったってわけか・・・」

 

 

 

 

大神が呟いた。

 

 

 

 

「香奈ちゃんの話では逃げていく時、ジェリーの体が大きくなったように見えたそうです」

 

 

 

 

あかりが思い出したように言った。

 

 

 

 

「子供からしたら大型犬が急に暴れだしたら相当に怖いだろうな、だから目の錯覚で大きく見えたのか・・・それとも」

 

 

 

 

普通のペット捜索ではないかも知れない、そんな予感に大神の目が輝く。

 

 

 

 

「分かった!!ジェリーの正体は宇宙人だった!!そうよね?」

 

 

 

 

唯が自信満々に言い放った。

 

的外れな推理に、あかりと大神は呆気に取られていた。

 

 

 

 

「まずは、この付近を捜索するとするか。まあ、犬には帰巣本能があるからこの近くに戻ってくるかも知れないな」

 

 

 

 

そう言って大神は顎に指を当てた。

 

 

 

 

「先にジェリーを見つけた方が第一助手の称号を手に入れられるのよね!!私、こんな小娘に負けないんだから!!」

 

 

 

 

唯が意気込んだ。

 

 

 

 

「タヌ子!ジェリーって呼び捨てにするんやない!失礼やろ」

 

 

 

 

あかりが声を荒げた

 

 

 

 

「ちょっと、あなたこそ私の名前はタヌ子じゃなくて狸穴 唯よ!私の方がお姉さんなんだから・・・少しは」

 

 

 

 

唯も顔を真っ赤にして言い返した。

 

 

 

 

「だから喧嘩すんなっての!!さっき言った通り先にジェリーを見つけた方が第一助手だからな」

 

 

 

 

大神はそう言うと苦笑いをして首を横に振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

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