スマイルプリキュア~復活のバッドエンド~ 作:aptx4869
キャンディが持ってきたのは水色に透き通った本だった。黄瀬やよいがその本を見た。
黄瀬やよい「これ透明だけど本なの?」
ポップ「これは時の本といって、透明になってるでござるが、中に入ると時間の流れがこっちの世界と変わるのでござるよ」
日野あかね「よーわからんけど、時間の流れがこっちの世界と変わるってどういうことなんや?」
日野あかねは不思議そうな表情でポップに聞いた。
ポップ「この本の中は時の空間になってるのでござる。時の空間での30日間過ごしても、こっちの世界では1時間しか経っていないのでござる」
青木れいか「つまり、時の空間では時間の流れが早いということですね?」
ポップは「そういうことでござる。しかし・・・」
ポップは言葉を詰まらせた。
星空みゆき「しかし、どうしたの?」
星空みゆきはせかすようにポップに聞いた。
ポップ「時の空間は水の中と同じ環境になってるのでござる。つまり体は動きにくくて気温も寒くて凍ることだってあるのでござる。皆の衆がそんな過酷な世界で過ごせるかわからないでござるよ」
星空みゆき「水の中と同じってことは息もできないってこと?」
ポップ「息はできるでござるが、体が重くて凍ってしまうと動けなくなるでござるよ」
青木れいか「そんな過酷な環境に耐えられるかどうか・・・それが問題なのですね?」
みんな何かを考え込むようになり、部屋の中は一瞬静まり返った。しかし口を開いたのは日野あかねであった。
日野あかね「それでもやるしかないんちゃう?プリキュアの限界を超えるにはそれしか方法はもうないんやろ?」
緑川なお「そうだね。どんな過酷な環境でも、わたし達5人いれば乗り越えられるよ!」
日野あかねと緑川なおは意気込んでそう言った。
ポップ「そうでござるが、もう一つ問題があるでござる。時の空間には小屋があるでござるが、ベッドは二つしか用意されてないでござる」
青木れいか「つまり、入るなら二人ずつのほうがいいということですね」
星空みゆき「そういえば、食料は水はどうするの?」
ポップ「小屋の中に食糧庫と水道があるので大丈夫でござる」
日野あかね「じゃあ誰が最初に入るか順番決めなあかんな。どうやって決める?」
青木れいか「わたしは先ほどジョーカーと戦っていろいろ考えたいことがありますので、あとで入りたいと思います」
黄瀬やよい「わたしは最後でいいよ」
日野あかね「じゃあみゆきとなおとうちの三人でジャンケンして決めよか。勝った二人が最初に入ればええやん」
星空みゆきは「わたし、久しぶりにキャンディと会ったからもっとお話したいから次でいいよ」
日野あかねは「じゃあ最初はうちとなおが入ることになるんか」
ポップ「肝心なことを言い忘れていたでござる。時の空間は生涯で6時間まで、つまり180日間しか入っていられないでござる。それを過ぎてしまうとこっちの世界に戻れなくなるので注意してほしいでござる」
日野あかね「じゃあ半分の3時間ずつ入ろか。また入らなあかんようになるかもしれんしな」
黄瀬やよいは星空みゆきの耳元で「あかねちゃんとなおちゃんって意地っ張りだけど、一緒に入って大丈夫かな?」と小声で言った。星空みゆきは「たしかに意地っ張りだけど仲良しだから大丈夫だよ」と小声で言った。
日野あかね「じゃあ、最初にうちとなおが入って、その次にみゆきとれいかが入る。最後にやよいが入ったらええと思うんやけどそれでどうかな?」
青木れいか「それでいきましょう」
星空みゆき「うん、それでいいよ」
黄瀬やよい「わたしもそれでいいよ」
それで時の空間に入る順番が決まった。
緑川なお「90日間もあかねの寝言を聞かないといけないのか・・・」
緑川なおは下を向きながらそう小声で言った。
日野あかね「うちが毎晩寝言なんて言うわけないやん!」
日野あかねは緑川なおにそうツッコミを入れた。
ポップ「また大変なことに巻き込んでしまって申し訳ないでござる。では早速時の本を開くでござる」
ポップはそう言って時の本を開いた。
日野あかね「じゃあプリキュアの限界を超えてくるからまっといてや!」
日野あかねはそう言って時の本の中に入っていった。
緑川なお「じゃあみんな、がんばってくるね!」
緑川なおもそう言って時の本の中に入っていった。
ポップ「お二人とも、時間にだけは気をつけるでござるよ!」
ポップは大きな声でそう言ったが、心の中でもそう願っていた。