ドールズフロントライン ~プレイヤーズフロントライン~ 作:弱音御前
今作も中盤に差し掛かろうというところですが、お楽しいいただけていれば幸いに思います。
それでは、今週もごゆるりとどうぞ
これまでのプレイヤーズフロントラインは・・・
「聞くに、ゲームの中に入りたい、とか?」
「そういう事で俺もテストに同行する事になったから、みんなよろしく」
「スペシャリストの私に向かってよくも! 今日この場で叩きのめしてやるわ、UMP45!」
「本当に反省してるわ。だから、私の事を嫌いにならないでほしい」
「えっと・・・こんにちは。キミは、このお屋敷に住んでいるのかな?」
「アナタ、1人なのかしら? 他にこの屋敷に住んでいる人はいる?」
1人で屋敷内の捜索にあたっていたネゲヴは、エントランスから伸びる廊下の先、書斎を見回っている最中に見知らぬ少女と出くわした。
ブロンドの長髪にドレスの様な装丁の黒いワンピース。瞳は、見つめていると吸い込まれてしまいそうな澄んだ青色をしている。
ネゲヴよりも少しだけ身長の低い、まだ年端のいかない少女だ。
「ん~・・・言葉がわからないのかしら?」
自身が知っている限りの様々な言語で質問を投げかけるが、少女は黙したまま、ジッとネゲヴを見つめているだけである。
「もういいわ。勝手にしてちょうだい」
捜索を続けた方が有意義、と判断したネゲヴは少女に背を向けると再び書斎の中を周りはじめる。
エントランスに負けず劣らずの広さを誇るこの部屋には、天井まで届くほど高い本棚が何列も
立ち並び、それらには隙間がないほどキッチリと本が詰め込まれている。
この屋敷の主の性格が良く分かる部屋である。
「はぁ~、役に立ちそうなモノは無いわね」
家具類や絨毯の裏など、おおよそ物を隠せそうな場所は一通り目を通したが、気になるような物は見つからない。
この部屋にところ狭しと並べられた本のいづれかに隠している、となってしまうとそれこそ
ネゲヴ1人ではお手上げなので、誰かの協力を仰がなくてはならない。
まぁ、1人でムキになって飛び出してきてしまった手前、そんな事を言えやしないので、他の誰かが自然と探しに来るのを待つというのが妥当だ。
流石わたし、スペシャルな作戦だわ、と心の中で頷いて、この部屋の捜索の打ち切りを決める。
「・・・一緒に来る?」
背後について来ていた少女に問いかける。
ネゲヴが部屋を歩き周っている間、少女が一定距離を保ったままついてきていたことには気が付いていた。
敵意を感じない少女なので、放っておいても構わないという考えのネゲヴだったのだが、このままだと部屋の外にまでも付いてこられそうなので、いちおう確認してみた次第である。
これまで何を言っても無反応だった少女が、コクリと小さく頷く。
「言葉わかるんじゃない。それなら、返事くらいちゃんとしなさい。礼儀をわきまえないと、せっかくの美人が台無しよ?」
差し出された少女の手を握り、2人並んで書斎をあとにする。
エントランスから伸びる長い廊下の突き当たりに書斎は存在し、その途中には扉が2つ設けられていた。まずは一番奥の部屋から捜索する、というのがネゲヴの考えだったので、廊下を戻りつつ、手近な扉から捜索を続けていく。
「名前はなんていうのかしら?」
廊下をゆっくりと歩きつつ、傍らの少女に問いかけてみるが、やはり無言のままネゲヴの事を
見上げるだけである。
手を繋いでくれているということは嫌われてはいないのだろうが、ここまで頑なに口を紡がれ続けるというのも少し寂しいものである。
廊下の角を曲がり・・・急に現れた人物を視認してネゲヴは足を止める。
「ようやく見つけました。もう、1人で勝手に進んではいけませんよ、ネゲヴ」
すぐ目の前、これから捜索しようとしていた扉の前にはモスバーグが立っていた。
ネゲヴと同様に扉の先を調べようとしているのか、ノブに手をかけて今まさに扉を開けようという様子だ。
「アナタだって1人でいるじゃない。私みたいにUMP45に厄介払いされたクチかしら?」
「ネゲヴの事が心配で追いかけてきたんですよ。私と一緒に捜索して周りましょう」
指揮官には合わせる顔がない。41みたいな幼い感じの戦術人形に頼るのは恥ずかしい。45に頼るくらいなら死んだ方がマシ。まだ面識が薄く、ロクに会話をした事もないモスバーグが来てくれた事は、ネゲヴにとって最高の展開であった。
「私は1人で平気だって言ったはずだけど。ついてくるっていうなら、好きにすれば?」
ただ、嬉しいという気持ちをモスバーグに露わにするのはどうしても憚られてしまう。本当は、モスバーグのように真っ直ぐな言葉を向けるのが適切なのは理解しているが、こればかりはどうしようもないのである。
「ええ、ではそうさせてもらいますね。・・・おや? その子は?」
「ん? ああ、この先の部屋にいた子よ。1人で放っておくのもかわいそうだったから連れて
きたの」
廊下の角に姿が隠れていた少女にモスバーグがようやく気が付く。自分よりもかなり身長の高いモスバーグを見ても、やはり少女は表情ひとつ変える事はない。
「そうなのですか。てっきり、ネゲヴと指揮官の子供かと思いましたよ」
「んな! ななななな何を言ってんのよ、アナタ!?」
規律正しく凛とした彼女から、まさかこんな性質の悪い冗談が飛び出すとは思わなかったので、スペシャリストとしてあるまじき態度を表してしまうネゲヴ。
クスクスと可愛らしく笑うモスバーグには何も言い返せず、視線を逸らすことで反撃として
おいた。
「こんにちは、お嬢さん。私はモスバーグといいます。お嬢さんのお名前は?」
「無駄よ。この子、いくら話しかけたって一言たりとも返して・・・」
「私はリリア。ブロウニング家の屋敷にようこそ、モスバーグさん」
「ちょっと! 何でモスバーグにだけ返答するのよ!?」
ワンピースの裾を摘まみ上げ、恭しいお辞儀と共に挨拶を返す少女を見て、つい全力でツッコミを入れてしまうネゲヴ。
これもまた、スペシャリストにあるまじき失態である。
「それはネゲヴがちゃんとした挨拶をしなかったからではないですか? 相手の名を訪ねる前に、まず自分から名乗らなければいけませんよ?」
思い返してみれば、確かにモスバーグの言うとおりである。
戦闘であればグリフィン内の誰にも負けないという自信があるネゲヴだが、まさか、こんなところで自らの至らなさを思い知らされることになるとは思いもしなかった。
真のスペシャリストへの道はまだもう少しだけ続いているようである。
「まあ、この子の事はひとまず置いとくとして。アナタもこの先を調べようっていう魂胆だったのかしら?」
「はい。向こうの扉の先は用具室で役に立ちそうなモノは見つかりませんでした。次はこの部屋を、というところです」
「じゃあ、さっさと済ませましょう。ここに何も無かったらアナタの手を貸してほしい事があるから、よろしくね」
書斎大捜索の旨を予告しておき、廊下の扉を開く。
グリフィン宿舎の一室よりも少し広い程度の応接室には、見るからに高級そうなテーブルに
ソファー、デスクが並べ置かれている。
「あれは暖炉というものでしたか。初めて見ましたが、素晴らしいですね」
この室内でもっとも目をひくレンガ造りの暖炉を見て、モスバーグが嬉しそうに歩み進んで
いく。
「この部屋は調べるような箇所が少なそうね。助かるわ」
捜索を開始する為に歩み出すと、そこでネゲヴが握っていた少女の手が離れた。
「どうしたの?」
やはりネゲヴの問いには答えてくれず、少女は扉の前で佇んだままだ。
好きにさせてあげればいい、とネゲヴはそれ以上は何も言葉をかけず捜索に移る。
分厚い木製のテーブルの裏側を覗きこみ、ついでにソファーの下も探るが気にかかるものは見つからない。
「ネゲヴはお付き合いのある友人は多いのですか?」
ネゲヴが立ちあがったところで、部屋の隅の棚を調べていたモスバーグが話しかけてきた。
「さあ、どうかしらね。色々とお話できる相手くらいはいるけど」
出身が同じタボールなどは任務はもとより、一緒に食事や遊んだりもするくらいの仲だ。あとは、前回の大規模演習で同じチームになった戦術人形の中で数人、といったところである。
それが多いかどうかは分からないが、困ってはいない。グリフィン内でも気難しいメンタルであると自分でも理解しているネゲヴなので、それを考慮すれば妥当な人数なのだろう。
「そういうアナタはどうなのかしら。まだショットガンの娘は少ないでしょう?」
「なにも、ショットガンの娘達しか友人がいないという事もないのですが・・・ああ、先日
ようやくスパスと仲良しになれましたよ」
「ああ、あのオッパイお化けね」
スパスという名にあまり良い思い出はない。
1ヶ月ほど前に実施された大規模演習では、スパスがいなければ、45のチームに遅れをとることは絶対になかったのだ。
ネゲヴにとって、スパスとは死神に等しい名である。ただ、そんな死神からもあれ以来、懐かれてしまっているようで、顔を合わせる度ににじり寄られる日々が続いている。
まぁ、そんなスパスを無碍にしきれないあたり、ネゲヴもまだ甘ちゃんという事だ。
「オッパイお化けとは、また面白い呼び名ですね・・・っと、これはライターでしょうか?
オイルも入っているようです」
戸棚の中からモスバーグが見つけたのは、くすんだオイルライター。これまでの捜索で見つけた唯一の小物なので、きっとステージの進行に役立つ物のはずだ。
「副官とも仲が良さそうですし、羨ましいです」
「はあ? 私とUMP45が仲良しとか、アンタ、眼の回路がショートしてんじゃないの?」
テーブル周りには何もない事を確認し、次は暖炉の捜索に移る。
赤いレンガ造りの豪奢な暖炉には、ご丁寧にも新品の薪がくべてある。
「人間の言葉には、ケンカするほど仲が良い、というものがあるそうですよ」
「仲が悪いからケンカするんでしょ? ほんと、人間の考える事ってわけわかんない」
45とネゲヴは仲良し、というモスバーグの主張を否定する為にそう答えてはみたが、良く考えてみれば確かに、指揮官と45も言い合いをしているのを耳にした事が何度かある。
その主張もあながち間違いではないのかもしれない、という考えがほんの少しだけ芽生えるが、わざわざ口にするつもりもないのである。
暖炉の中を探り終え、次にネゲヴは暖炉の外観に目を向けた。
レンガを1つ1つ組みあげた丁寧な作りの暖炉外観の中央部分には、金属製のエンブレムが取り付けられている。
鷲が大きく翼を広げて獲物を捉えている瞬間の紋様で、捕まえられている獲物の部分には濃紺色の宝石が嵌められている。
その宝石の大きさ、形ともにエントランスの扉に設けられた窪みと一致しそうだ、とネゲヴは心の中で静かに笑みを零した。
取り外そうと背伸びをして宝石に手をかけるが、しっかりと取り付けされているようで指で摘まんで引っ張った程度ではビクともしてくれない。
「そのエンブレムを外したいのですか?」
「う~ん、エンブレムっていうか宝石の方が気になってるんだけど、硬くて・・・」
「では、私が取りましょうか」
一杯に背伸びして苦戦するネゲヴを見て、背後からモスバーグが協力を申し出てくれる。
非常に気が効いて良い事なのだが、ジャコン! と弾薬を装填する音を耳にしてついさっきの
エントランスでの一幕がネゲヴの脳裏を過った。
「こらこら! アナタ、また力づくで解決しようとしてるでしょ! さっき指揮官に言われた事、もう忘れたの!?」
ステージを進行させるには決められた手順を踏まなければいけない。エントランスで扉をぶち破れなかったのと同じように、この宝石も手で外れない以上、何らかの方法でなければ取れないということだ。
「そ、そうでしたね。申し訳ございません、ネゲヴ」
「ったく・・・あのオッパイお化けもそうだったけど、ショットガンってのはみんな野蛮すぎるのよ。少しは頭を使うっていう事を覚えなさい」
しょんぼりとしたモスバーグを背後に、ネゲヴは宝石から手を離すと次の一手を考える。
仕掛けとして一番有力なのはスイッチの存在だ。モスバーグに指示をかけてレンガの一片が
スイッチにでもなってやしないかと全てのレンガを探ってみるが、その様子はない。
さっき調べた場所も、隠しスイッチの存在を考慮して2人でもう一度調べ周るが、やはり、そのようなものは見つからなかった。
「ネゲヴの考えすぎではないですか? 実は、もっと頑張って引っ張れば外れるとか」
言って、モスバーグは手で宝石を外しにかかる。宝石はビクともしていないが、モスバーグが
力を込める度に、エンブレムが固定されている暖炉全体がギシギシと悲鳴をあげているのがまた恐ろしい。
「ん~・・・何かある筈なのよね。何かが・・・」
依然として宝石外しに悪戦苦闘のモスバーグの脚元に視線を向けて、そこで、スペシャリストの直感が鋭く煌めいた。
「アナタ、さっきライターを見つけたわね。貸しなさい」
ネゲヴの申し出を受け、モスバーグはポケットから取り出したライターをネゲヴに手渡す。
ローラーを指で弾くと、小気味良い音と火花を伴い、真っ赤な炎があがった。
火がついたままのライターを手にネゲヴは暖炉の前で屈むと、中に並べてある薪に近付ける。
まるで、燃料でもまぶしてあったのかと思える程にあっさりと薪が炎に巻かれていく。
パチパチ、と炎は揺らめき、煙は暖炉の煙突内に吸い込まれるように立ち昇っている。
「これで宝石が外れるのですか? どういう原理なのでしょう」
「原理も何もないでしょ。ここは非現実の世界なんだから」
話しをしている最中、モスバーグがあれだけ力を入れてもビクともしなかった宝石が何の前触れもなくエンブレムから外れ落ちた。
暖炉の淵でカツン、とバウンドして飛んできた宝石をネゲヴは見事に空中キャッチ。
「お見事です、ネゲヴ」
「これくらい、スペシャリストの私にとっては朝飯前よ」
自分の手が透けて見えるほどに澄んだ宝石は、やはり見れば見るほどにエントランスの扉に嵌めこむのにちょうど良さそうな形状である。
宝石をポケットに仕舞うと、一旦、エントランスに戻ろうと踵を返す。
「リリアだったかしら? 廊下に出るから、そこをどいてちょうだい」
部屋に入ってきた時と同様、少女は扉の前に立ったまま。ついさっきは感じなかったが、今その様子を見るとまるで扉を塞ぐかのような佇まいである。
ネゲヴの言葉に、やはり少女は全くの無反応。無理やりどかすことも可能であるが、
シュミレーターの中とはいえ、少女を相手に強硬手段をとりたくはない。
「リリア、私たちは廊下に出たいのです。そこをどいてくれませんか?」
何か嫌な予感を覚えたネゲヴの手が自然と銃のグリップに伸びる。
「お姉さんたちもここから出て行ってしまうの?」
「ええ、そうですね。よろしければ、リリアも一緒に行きますか?」
そう言ってモスバーグが手を差し出すが、少女はその手を見つめ返すだけで、手を掴もうという素振りは見えない。
「ここ、ブロウニングの屋敷はお人形達のお家。私と同じである皆さんにも、楽しい時間をお約束しますよ?」
「そう言ってくれるのはありがたいのですが・・・」
「さがりなさい、モスバーグ。何か変よ」
銃を構え、少女に狙いをつける。いよいよ、相手が少女だからといって躊躇ってはいられないとネゲヴの戦闘勘が告げている。
「なにも、こんな小さな子に銃を向けなくても」
そう言って、モスバーグが再び少女に視線を戻したところで異変が始まる。
「私達と一緒にここにいましょう・・・私達と一緒にイッショニココカラニガサナイニガサナイニガサナイ」
ガギガギ、と耳障りな金属をあげて急激に伸びていく四肢と胴体。漆黒の可愛らしいドレスは
身体の巨大化と共に背中から飛び出してきた4本の蜘蛛の脚の様な長い腕で無残に引き裂かれていく。
少女の身体がモスバーグの身長を凌駕するほどの巨大な異形に変貌する様子は、まるで植物の
成長観察を倍速映像で見ているような気分だ。
「これはまた・・・トンデモないですね」
「RFBのゲームの趣味を疑うわ」
顔を引き攣らせて後退しながらも銃を構えるモスバーグ。
そうして、2人が並び立ったのを合図としたかのように異形の怪物が行動を開始する。
「~~~~~~~~!!」
頭の芯まで響きそうなくらい不快な金切り声をあげ、怪物が背中から生えた脚を振りまわす。
狭い室内だという事などお構いなしに壁を抉り、家具をなぎ倒しながら2人に迫る。
「屈んでいて下さい、ネゲヴ!」
「くっ!」
ネゲヴに回避を指示し、モスバーグは展開した盾で脚を受け止める。
重い金属音を響かせ、一旦は脚を完全に受け止めきるモスバーグ。
しかし・・・
「========!!」
「きゃあ!!?」
雄叫びと共に力を込め直した脚に負け、モスバーグの身体が軽々と吹き飛ばされる。
「モスバーグ!」
木製の戸棚に激突し、破片が盛大に飛び散るがここはシュミレーター内の為、実際にモスバーグが怪我をする事は無い。すぐに体勢を立て直そうと破片の中でもがいているのが良い証拠だ。
「この! すぐにスクラップにしてあげるわ!」
天井まで届くほどの巨体に向け、ネゲヴがトリガーを引く。
鳴りやまぬ銃声、床に降り注ぐ無数の空薬莢。弾丸の集中豪雨が怪物に向けて襲いかかるが、
弾丸は命中こそすれ、外殻で火花を散らしているだけで貫いている様子が全く見られない。
「くそっ! 徹甲弾でも貫けないなんて、どうなってんのよ!?」
悪態をつき、ベルトリンクに眼を向けてみると・・・そこに連なる弾丸はまさかの通常弾。いつも金色徹甲弾を装備させてもらっていたネゲヴには、もう通常弾を装備、という考えは頭から抜け落ちてしまっていたのだ。
自分の装備すらもしっかり確認しないとは・・・スペシャリスト、痛恨っ!
「っとぉ!?」
振り降ろされた鋭い足先を寸でのところで回避する。
絨毯ごと床に巨大な穴が開くのを見て背筋が凍りつく。現実と違って痛みはないとはいえ、こんなのを見せられたら誰だって末恐ろしくなるに決まっている。
「鉄血の人形どもが可愛く見えてくるわね。っていうか、アンタみたいなのと一緒の人形扱いされたくないんだけど」
「~~~~~~~~!」
ネゲヴの悪態が気に触ったかのように、怪物が雄叫びをあげて脚を振りまわす。
4本の脚が同時に、子供がおもちゃを振りまわすかのような乱雑さで暴れ回る。
それらを回避しつつ弾丸を撃ち込み続けるネゲヴだが、相変わらずダメージは無さそうだ。あの異形に不釣り合いな少女のままの頭部にもお見舞いしてみたが、それでも効果は無い。
(攻略には手順が必要・・・となると、このバケモノを倒すのも何か必要な事が?)
これ以上、無駄に弾を消費できないと判断するや、ネゲヴは反撃を止めて回避と観察に専念しはじめる。
距離を取りだしたネゲヴを前に、怪物は一旦攻撃の手を休める・・・と思いきや、どこから取り出したのか、小皿ほどの大きさの円盤カッターを投げ飛ばしてきた。
「ああもう! めんどくさいヤツね!」
狭い室内、なぜか誘導機能付き、沢山飛んでくる、と不利なこと目白押しな中でもなんとか回避を続けるネゲヴ。
しかし、さすがにマシンガンの回避性能では限界があった。
目前に迫るカッター。回避を行った直後でネゲヴは体勢を直しきれない。
「やば・・・」
もう、コンマ数秒の後には頭部が切り落とされた自分の姿を思い浮かべられるほどの絶望的な
状況。
直後、眼前でいきなりカッターが破裂した事で一気に意識が目覚める。
「お待たせしました。フォローしますよ、ネゲヴ」
ショットシェルが舞う毎に、カッターの悉くが砕け飛ぶ。
飛びまわる小さな的を撃ち抜くというのも、散弾を扱えるショットガンの利点だ。
「ここも手順というものを踏まないと切り抜けられないのでしょう? 何か案は無いのですか?」
「いま考えてるから、ちょっと待ってなさい!」
「お願いしますよ。スペシャリストの貴女だけが頼りなんですから」
こういうときだけスペシャリストと煽てやがって、と心の中で悪態をつきつつも、モスバーグが注意を惹きつけている間に再び敵の観察に集中する。
ネゲヴ達、戦術人形とは似ても似つかないような歪な人形であるが、人の形をしているという点は変わらない。つまり、人における弱点がコイツの弱点であると推測できる。
通常弾でも撃ち抜けるくらい外殻の薄い場所は、人の身体においてどこにあるのか?
「眼、口内、関節部・・・」
振りまわす脚と腕に目を向けて、その関節部で見え隠れする小さな隙間を捉える。
肌色の外殻と違う、真っ暗なその隙間は明らかに外殻内部を見通しているものだ。
あまりにも完璧なアイディアに口元を釣り上げると、ネゲヴは怪物の関節部を狙って銃撃を開始した。
室内でのクロスレンジ戦はそれこそ10メートルもないほどの距離。関節部の僅かな隙間を
狙っての銃撃など、戦術人形にとっては造作もない事だ。
「モスバーグ! 私が関節にダメージを与える。合図したらトドメよろしく!」
「了解!」
ネゲヴの予想は的中。関節への攻撃を続けていると、あれだけしっかりと振りまわしていた腕と足の動きが段々とぎこちなくなってきている。
「=======!」
再び、雄叫びと共に振り降ろされた足先が床に突き刺さった。
「そんなので私を倒そうなんて、とんだ甘ちゃんね!」
すぐ目の前に現れた標的に向けて、容赦なく集中砲火を浴びせるネゲヴ。
もう、脚の関節部は床から抜こうとしただけでもぎ取れそうな程にボロボロの状態だ。
「ぶち抜いてやりなさい!」
合図を受け、モスバーグが関節部の大穴に銃口を差しこむ。
ズドン! という一層大きな銃声と共に長い脚が吹き飛び、怪物がたたらを踏んだ。
「次は左足? いいえ、右腕の方がグラグラかしら? うふふふふ」
「ず、随分と楽しそうですね。そんな事では指揮官に怖がられてしまいますよ?」
「この事を指揮官に言ったら、どうなるか分かってるわね?」
「ええ、身体をバラバラにされるのはゴメンです」
攻略法を掴み、ネゲヴが破壊神と化したここからの展開は早かった。
あっという間に両手両脚と背中から生えた脚も吹き飛ばすと、もの言わぬ骸と化した胴体は、
まるで風に攫われる灰のように崩れて消えてしまう。
戦闘が終わり、一息ついたところでお互いに勝利を分かち合うハイタッチを交わした。
「同じ部隊に編成された事なかったけど、アナタ、なかなか良い動きするのね」
「当然です。私たちはお互いに陣形効果をかけ合う仲じゃないですか」
「もっと風情のある言い方したらどうなのよ」
厄介事を一つ片づけ、ようやくエントランスへ向かおうと廊下へ出る2人。
そこで早速、次の厄介事が訪れたのを目の当たりにして、2人そろって大きく溜息をついた。
「これはちょっと勘弁してもらいたいところですね・・・」
「意見が合うわね。ドアまで走れぇ!」
嫌な音がするな、と書斎方面の廊下角を覗きこんでみれば、そこには変形後の少女が2体、廊下を塞ぐようにして迫って来ていた。
これだけ狭い廊下で戦うのは望むべくもない、と考えるのはどんな戦術人形も同じだろう。
敵が歩いてくる速度が遅いのは幸いで、全力疾走すれば角を曲がってくるよりも早くエントランスに飛びこめる。
「ところで、あの子達は扉を開けて追ってくるのでしょうか?」
「知らないわよ。ただ、エントランスでなら思いっきりヤれるんだから、追ってきたらそれはそれで好都合ね」
そんなやりとりを交わし、ネゲヴとモスバーグは扉を開けるやそのままの勢いで
エントランスへ飛び込む。
扉を閉め、敵が迫りくる廊下とエントランスを遮断する。
もう一難去って、今度こそようやく一安心・・・と思ったのもつかの間だった。
「ぼーっとしてんな! 馬鹿ネゲヴ!」
かなり見知った声が聞こえたと思えば、いきなり背後からタックルをぶちかまされて床に押し倒される。
「ふぎゃ!? んな、何すんのよUMP45!」
肩越しに視線を背後に移せば、そこには憎き45の姿。
「さっき指揮官に思いっきり怒られたってのに、続きをやろうたぁ良い度胸してんじゃないの、
UMP45!」
「やるわけないでしょ! あやうく腕を落とされるところだったんだから、感謝しなさいよね!」
45が視線で示す先には、扉の横に突き刺さった円盤カッターが3枚。そのすぐ横では驚きの
あまり眼を丸くしたモスバーグが佇んでいる。
「わ、私の事を助けてくれたの? ・・・ちょっとは良いところあるじゃないのUMP45」
カッターの軌道から考えて、ネゲヴに命中していたというのは45の言うとおりである。
お礼を言うのは恥ずかしいが、かといって礼儀を蔑ろにするのはスペシャリストの礼儀に反する事だ。
顔を赤らめながらも、一生懸命にお礼を言おうとするネゲヴだったが・・・
「せっかくの戦力が減るのを防いだだけよ。勘違いすんな」
45はそれを一蹴すると、ネゲヴをほったらかしてさっさと離れていってしまう。
「~~~~っ! だからアンタの事嫌いなのよ、UMP45~!」
顔に集まった熱量を一気に放射するかのように叫ぶネゲヴ。それでちょっとだけ恥ずかしさが収まってくれた。
「さっきから聞いていて思ったのですが、副官の事をいちいちフルネームで呼ぶのは面倒ではないのですか?」
「それが私のアイデンティティーだから良いの! さっさと行くわよ、モスバーグ!」
気が付けばやたらと騒々しかったエントランスの状況を把握しながら、ネゲヴは
モスバーグを引き連れて中央部へと向かう。
エントランスの中央階段では、ネゲヴ達が相手をしたものよりも一回り以上も大きい怪物が暴れ回っていた。
階上から降りてくる怪物の足元では、黒いコートを翻しながら応戦する指揮官の姿。
その光景を目の当たりにして、ネゲヴ、モスバーグ共に思わず脚を止めてしまう。
「ま、まさか、こんな光景が拝める日が来るとは・・・」
「ヤバい。指揮官ったら、超カッコイイんですけど・・・」
薙ぎ払われる脚を潜り、飛び越えて華麗に回避。飛び交うカッター群をハンドガン2丁で瞬く間に撃ち落とし、それらの合間に反撃弾を叩きこむ。
あわよくば、45から奪い取ってやろうと画策する程に大好きな指揮官の華麗な立ち回りに
ネゲヴはすっかり釘付けになってしまっていた。
この光景はシュミレーターの画像データとして記録しているに決まっているので、終わったら
即ペルシカから受け取ろうと、瞬時に画策した抜け目の無いネゲヴである。
「しきか~ん! モスバーグと桃色が戻ってきたから、こき使ってやっていいわよ!」
「お! 火力のある2人が来てくれたか! 早速だけど、コイツを倒すの手伝ってくれ」
攻撃をいなしながらもいつもと変わらぬ優しさで話しかけてくれる指揮官の姿は、もう戦術人形にとっては後光が差している幻すらも見えようというほどの神々しさだとか。
「このモスバーグM590にお任せ下さい、指揮官様!」
「戦闘のスペシャリストに全部お任せよ、指揮官!」
指揮官にメロメロ状態の2人が戦場に飛び込んでいく。
怪物はかなりの巨体だが、4対1であればその差を埋めてお釣りがくるほどの戦力差である。
「ん? そういえば、G41はどこに行ったのですか?」
包囲している人数が4人しかいないという事に気がついたモスバーグが指揮官に訪ねる。どこかから狙撃しているのだろうか、けれども、視界に入る限りでは見つける事はできない。
「41はここだ! ココ!」
モスバーグの問いに、指揮官は自分のコートの中を指差して答える。
その答えを聞いて頭に?マークを浮かべる2人だが、次の瞬間、指揮官がコートを大きく翻した事でその言葉の意味が明らかになった。
なんと、コートの下で41が指揮官の身体にしがみついていたのだ。戦術人形にとってはなんとも羨ましすぎるポジショニングである。
「あの敵を見て怯えちゃったみたいで、さっきからずっとこうなんだよ」
確かに、普段から相手にしている鉄血共と比べたら大分アグレッシブな見た目をしているが、
かといって指揮官の護衛をおざなりにするほどビビるかといえばそうでもない。
・・・だが、それで指揮官のコートの下を勝ち取ったのかと考えると、なるほど確かに悪くない手段だと思えてしまうので悩みどころである。
「っと、あの攻撃はさすがにヤバい。45、パスだ!」
41を抱えたままでは避けきれない攻撃だと瞬時に判断したのだろう、指揮官は41の後ろ首を摘まんで片手で持ちあげると、そのまま45に向けて放り投げる。
怯えて丸まったままの41はそれこそボールのように華麗に宙を舞い。
「ほい、キャッチ~」
45がそれをスライディングキャッチするという見事な連係プレーをみせる。
ネゲヴとモスバーグが到着するまでの間、2人でこうして怪物をいなし続け、関節部が弱点だという事もすでに見抜いているというのだから、もう脱帽せざるを得ない。
ただ、それでも45には負けていられないネゲヴは戦闘で活躍しようと、さっき以上に
攻めの姿勢を見せる。
「ネゲヴ、少し前に出過ぎではないですか?」
「これくらい平気よ。はい、そこの脚関節お願いね」
さっきと同様にモスバーグに指示を送り、次の標的に狙いを定める。
指揮官と45が半分を受け持ってくれているので、怪物の戦力は半減しているも同然。
仕留めることなど造作もないと、思考の隅に沸いてしまった微かな油断が致命的な落とし穴になるというのは、現実だろうと非現実だろうと変わる事の無い決まり事である。
フルオートで撃っていた弾が突然に止まってしまう。ベルトリンクはまだ残っているので、
弾切れということは有り得ない。
「っ!? こんな時にジャム?」
給弾口に視線を移すと、リンクと給弾口の間に怪物から砕け飛んだ破片が噛み込んでいた。さっきよりも怪物の身体が大きい分、破壊時に飛び散る破片の量が多く、それらが頭上から降り注ぐというのも災いしたのだろう。
強く噛み込んでしまっている破片を取り除こうと苦戦するネゲヴ。そんな彼女の様子を見抜いたかのように、鋭い脚先が襲いかかる。
「っ・・・!」
見上げ、気づいた時にはもう遅い。脚を止めてしまっていたネゲヴにはその攻撃をかわす術は
残されていない。
「だから、出すぎだって言ったでしょう」
咄嗟にネゲヴの前に割って入り、盾で攻撃を防ぐモスバーグ。
しかし、それすらも怪物は予測していたのかもしれない。
モスバーグの盾の死角をついたかのように狙い澄ました一撃が、彼女の身体を確実に穿った。
「くっ! ぅ・・・」
「モスバーグ!」
ネゲヴの叫びが響く中、モスバーグは串刺しにされたままながらも、ボロボロの関節部に2発の
散弾を撃ち込み、見事に2本の脚を破壊してみせた。
それからほどなく、指揮官と45が最後の腕を破壊したところで巨体が崩れ落ちる。
灰燼と化す怪物を前に勝利を喜びあう余裕など、ネゲヴには無かった。
「モスバーグ! しっかりしなさいよ! ねえ!」
力なく身体を横たえるモスバーグの身体を抱え、ネゲヴは必死に呼びかける。
明らかにうろたえるネゲヴのもとに、指揮官と45がすぐさま走り寄ってきた。
「やられたのか? シュミレーターで致命傷を負うとどうなる?」
「身体の力が抜けて、眠るように意識が落ちるの。痛みは無いから安心していいわ」
「そう・・・なのか」
痛みは無く、目覚めればいつもの現実に戻るだけ。その話しを聞いて指揮官は安心しているようだが、ネゲヴにとってはそんな簡単な話しではない。
自分のせいで仲間がやられたのだ。非現実だろうがなんだろうが、それは決して看過できない
事実である。
「何を泣きそうな顔しているのです、ネゲヴ。ここは・・・シュミレーターの中ですよ?」
脱落判定を受けた後の虚脱感がどれだけ強力かはネゲヴも良く知っている。そんな中でも意識を落さずに話しかけてくれるモスバーグを見て、ネゲヴはかけようとした言葉を一瞬だけ忘れてしまう。
「・・・ごめんなさい。私のせいでアナタがこんな目にあった。本当に、ゴメン」
結局、思い出してもこんな稚拙な言葉しかかけられない自分が嫌になってしまう。
情けなくて、こんな顔を見られたくなくて、自然とモスバーグから顔を背けてしまうが・・・
頬に添えられた手がそれを許してくれなかった。
「少しの時間でしたが、私はあなたと戦えてとても楽しかった。だから、謝る事なんて
ありませんよ」
「そんな・・・私なんかと戦えたからって、何が嬉しいっていうのよ?」
「あなたは知らないのかもしれませんが、ショットガンの娘達の間ではネゲヴと一緒に戦った、
というのはちょっとしたステータスのようなものなんですよ?」
「ぅ・・・そ、そうなの?」
それはちょっと嬉しいかも、と思って聞き直すが、モスバーグは力なく笑って返すだけ。ネゲヴを元気づけようとついたウソなのだろうが、ちょっとだけ効果があったのはネゲヴ的に悔しいところである。
「では、罪滅ぼしという事で1つお願いを聞いて下さい。・・・最終ステージのクリアまであなたが残る事。できますか?」
ステージ退去の処理が始まり、モスバーグの身体が粒子のようになって宙に舞っていく。
その様はいつ見ても美しく、初めて目の当たりにした指揮官からは嘆息が漏れているのが
聞こえる。
「それくらい容易い事だわ。私達、お互いにバフを掛け合う仲だものね。あとは私に任せて、安心して現実にお帰りなさい」
「ふふ・・・もう少し情緒のある言い方をしても・・・いいのでは・・・」
言葉を言い終えたところでモスバーグは意識を完全に手放してしまう。
自らの腕の中でモスバーグの身体が消えていく様子を、ネゲヴは自分の記録にしっかりと刻み
込むかのように黙したまま眺めていた。
「申し訳ありません、ご主人様。私が・・・わがままを言わないでちゃんと戦っていれば・・・」
「気にしないでいいんだよ、41。キミのせいじゃないんだから」
言って、指揮官は41を傍に寄せたままネゲヴの横に歩み寄ってきた。
ネゲヴと同じように屈みこんで目を瞑ると、右手で額から胸、左肩から右肩、と一直線に当てていく。
「指揮官、それは?」
「一部の人間はね、こうして犠牲になった仲間へ祈りを捧げるんだ。シミュレーターだから大げさかもしれないけど、それでも、モスバーグの勇敢さには敬意を表したいと思ったから」
そう言って両手を組む指揮官を見習い、ネゲヴ、45、41も揃って胸の前で十字をきる。
ざぁざぁ、と雨の打ち付ける中での弔いは、しかし、ほんの数秒程の暇しか与えては
くれなかった。
ネゲヴ達を追いかけてきていた2体の怪物が扉を破壊してエントランスに進行してきたのだ。
せっかくの祈りの時間を邪魔された事に、ネゲヴの心の底から怒りが湧いてくる。
「私、今度は頑張ります! ま、まだちょっと怖いけど、モスバーグさんの為ですから!」
「偉いぞ、41。援護は俺に任せて思う存分暴れてやれ」
指揮官と41のコンビが先陣をきって敵に突撃していく。
「ほら、これ使いなさいよ。ジャムったままじゃ戦えないでしょ?」
45がナイフを差し出してくれる。
今の状況ならば、嫌味の3つや4つ飛び出してもおかしくないのだが、彼女なりに気を遣っているという事なのだろう。
「必要ないわ。自分で対処できる」
落ち着いた口調で45に返すと、ネゲヴは破片が噛みこんでいる部分のベルトリンクを
ねじ切った。
弾薬とリンクが崩壊した事よってテンションが抜け、破片はさっきまでの強情さが嘘のようにあっさりと取れてくれる。
落ち着いて考えればどうという事もない簡単な対処法だ。ついさっきそれが出来ていたら、今、この場でモスバーグと勝利を分かち合えたのだろうか、という考えが頭を過り、ネゲヴはギシリと歯を噛みしめた。
「これは模擬訓練だから、指揮官がそうしたように私も何も言わないわ。アナタなら、良く理解しているって信じてるから」
ポン、とネゲヴの肩を軽く叩いて45も敵の迎撃へと向かう。
明らかな優勢で戦闘を進める指揮官たちを遠目に、ネゲヴは大きく深呼吸を一つ。
チャンバー内の弾薬をイジェクトすると、改めてベルトリンクを給弾し直す。
「まったく、こんな時だけ良い子ぶるんだから。頼りがいのあるヤツよね」
その言葉を区切りとしてネゲヴが戦場に飛び込んでいく。
エントランスに銃撃の多重奏が響いたのは、それからほんの数分の間だけ。
扉は開かれ、人影の消え去ったエントランスには再び雨の音が静かに響き渡る。
倒れていった人形達へ捧げる唄かのように、静かに、沈むように、しっとりと響き続けていた。
~NEXT プレイヤーズフロントライン~
「タボール、ここはもしかして宇宙船ではないですか?」
孤立無援の箱舟
「お~い! みんな無事だった~?」
巡り合い宇宙
「お前を喰ってやるぞ~、がお~!」
その恐怖からは
「もうイヤです! 宿舎に帰りたいです~~!」
泣こうが喚こうが逃げられない
プレイヤーズフロントライン 6話 Coming Soon
モスバーグかっこいいですよね。
キャラもそうですが、フォアグリップにマズルエクステンションなど、カスタムされた銃の
フォルムがたまらないです。
ベネリM3実装されないかなぁ・・・
といったところで、来週もお楽しみに~