思い付きとノリでああいうの時々書くかもしれません
後書きのミニストーリーも思い付きとノリなんですけど………
「…なー、あきー」
木々が道端に生い茂る、薄暗い道
あおいはスマホを見ながら歩く千明に問い掛けた
「こっちで合っとるん?さっきから下っとるよ?」
ほっとけや温泉で寝過ごしてしまったなでしこ等四人は、キャンプ場までの道を急いでいた
今日行くイーストウッドキャンプ場は展望キャンプ場と呼ばれる類で、高い場所にある
…のだが、下り道がさっきから続くので
本当にこの道なのか気になったのだ
「日ぃも暮れてきたし…」
「んー…地図ではこっちになってんだけどなぁ……」
そう言う千明も不安なのか、
地図アプリを開いたスマホを凝視する
「…わたし暗い森って苦手なんだよね…」
「林間キャンプ場全部NGじゃねぇか」
なでしこは今の環境自体が不安らしく、
先程からおどおどしながら歩いている
怖がるなでしこを見て
「大丈夫」「たかちゃん…」
高彦は落ち着いた口調で、そう伝えた
「直ぐに抜けるさ、きっと」「…うん」
高彦の声を聞いて落ち着いてきたのか、
なでしこは強張ってはいるが頷いた
「あ!!」
すると千明が何かを見付ける
「もしかしてあれじゃね?」
見付けたのは木で出来た看板だった
かなり廃れて文字も『ンプ場』しか見えないが、
間違いないだろう
そこから少し歩くと、やっと森の中から抜け出せて
目的地であるイーストウッドキャンプ場に辿り着いた
「チェックイン遅くなってすみません…」
「大丈夫ですよ」
キャンプ場の管理人のおじさんに千明が代表して謝ると、向こうは笑んで大丈夫と応えた
(さむえだ)(シブい…)
(寒くないのかなぁ…?)(格好いいな…)
それぞれそんなことを思いながら、
作務衣姿の管理人から諸々の説明を聞く四人
説明を終えた管理人が
野外のリビングスペースに戻っていく
四人の目は、それに向いた
「しかし管理人さんのリビングスペースええな~」
「超くつろぎ空間」
野外に建てられた解放感ある、
これぞテラス席と言う感じの空間
なでしこなどは目をキラキラさせて眺めている
「ご自分で作られたんですか?」
「ええ、見よう見まねだけどね」
高彦の問いに管理人のおじさんが笑みながら答えた
「こういうとこで余生を過ごしたいぜぇ」
そう千明が染々と呟く
「余生よりまず進路決めなあかん時期やわー」
「…………」
千明の目が少しだけ色をなくしたのだった
そんなこんなありつつ、四人はキャンプ場を歩いていく
「ねえあきちゃん、どこにテント立てるの?」
「おー、こっちこっち!
良いところ予約してあるぜ~!」
「テント張る場所も予約出来るのか…
結構助かるね、それ」
「キャンプ場によっては予約出来る所もあるらしいぞ」
へぇ、とまだまだキャンプについて知らない事が色々あるんだなと高彦は思った
対して千明、そしてあおいは今回が初キャンプ(こうして自分でプランを考えて)だが知識は豊富だ
きっと沢山、
キャンプ雑誌などの資料を見て調べたのだろう
それほどまでに、彼女達はキャンプが好きなのだ
(…変わった人達とか、思っててごめんね)
それから数分後
「ここここーっ!!」
千明が立ち止まった場所
「「おーーっ!!」」「…スゴいな、これ」
それはまさに絶景だった
「最高やないのーっ!!」
「だろ?ちっと高い方が見晴らしいいと思って
二段目にしたんだよ」
「むはーっ!!」
カシャカシャ──
「すっ───────ごく良い景色だねぃー!!!」
「お前はスゴいテンションだな」
テンションが限界突破しているなでしこに苦笑いの千明だが
こうして自分が考えて決めた場所にここまで喜んでくれていることに、嬉しそうに頬を緩める
さて、寝過ごしたせいで日も暮れてきた
暗くなる前にテントもろもろを設営していく
今回はちゃんとテントを張る練習をしてきた高彦は、本栖湖の時よりも早く設営が完了した
その後なでしこ達のテント張り等も手伝いながら、
皆で協力して、無事に設営は完了した
ちょうどその頃に、
管理人が水が入ったタンクを持ってくる
「水はここに置けばいいかい?」
「あ。ありがとうございます!」
管理人は水の使い方と、焚き火の注意点を説明
そして自由に使える薪の置き場に連れていって貰って、調子にのって薪をこれでとかと抱え込む千明を窘めつつ
「じゃあ説明はここまでで
夜は冷えるので、暖かくしてしてね
楽しんでください」
そう言って、管理人は戻っていった
管理人が戻っていって、早速焚き火の準備をする四人
そこで今回のキャンプの発案者兼、
野クル部長の千明が提案をする
「折角だからウッドキャンドルやろーぜ!!」
「ウッドキャンドル??」
「確か…丸太の断面に切れ込みを入れて、
そこに着火剤詰め込んで燃やす…って奴だっけ?」
「そのとうりだ!かりやん!!」「か、かりやん?」
「ろうそくみたいになるから、
ウッドキャンドルって名前が付いてるんだ」
「でもこれ全部割れちゃってるよ?」
「割れてるやつを束にするんだよ
こうやって、針金を使って纏めて……
中に着火剤入れれば……ほれ!」
「ほんとだー!!」「へぇ、考えたなあき」
千明は出来上がったウッドキャンドルに早速火を灯す
暗くなった辺りに、暖かな明かりが広がった
「普通の焚き火とはちょっと違った雰囲気で」
「いいねぇ~…」
「これ上に鍋直乗せして料理も出来るんだぜ」
「それすごいなぁ~」
「…真っ黒になっちゃうけどな」
「…それもそうだねぇ」
千明となでしこは野クル備品の煤で真っ黒になったポッドを思い浮かべて、苦笑いを浮かべた
パチパチ…
火がはぜる音が響く
雑音が一切ない、静かな時間
「…焚き火見てると
どうしてこんなに落ち着くのかなぁ……」
「せやなぁ…」
「…本栖湖で初めて火起こししたとき、
俺もそんなこと感じてたよ」
「そうなの?」
「うん…自分で薪拾って…それを切って
火が灯ったとき、良いなぁって」
高彦は目の前の夕日と、夕日に染まった景色を眺める
自然…あのときは富士山だった
テレビやネットで見る、画面越しのそれではなく
実際に自分の目の前に広がるもの
自分の手、自分の目…それの集大成のように、
高彦は感じたのだ
「あれ一発で、填まっちゃったんだよな」
たった一回…それだけで高彦はキャンプに魅せられた
照れ臭く笑う高彦に、なでしこと千明、あおいは
微笑んだ
和やかな時間……
………………………………
…………………………………………
バカッ━━━
「「「「!!!?!?!」」」」
それをぶち壊したのは、ウッドキャンドルだった
束ねてあった薪が、急に倒れたのだ
あおいが使っていた針金を見ると
「これよー見たら細いアルミ線やないの」
「熱で切れちゃったのか」
「………なっ!!鍋乗せなくて良かっただろ!?」
「な!!じゃないわ。」
▽ ▽ ▽
「暗くなってきたし気を取り直して
晩御飯作るよー!!」「「「おーっ」」」
「今日は一味違う
煮込みカレーだよ☆」
「やっぱりカレーやー」「カレーやー」
「一味違うって?」
「ふっふっふっ…それは、出来上がってからの
お楽しみだよっ!
それまで待ってるんだよぉ~」
「田舎のおばあちゃんか」
ルンルンしながらカレーを作るなでしこ
具材は予め素揚げしてあったようなので、
後は煮込むだけの簡単な調理だった
…しかし、味の方は
「「うまぁ~!!」」「うまいなぁ」
外ご飯効果もあるが、とても美味しい
「うまいけどなんか不思議な味だな?」
何入れたんだ?と言う千明の問いに、なでしこは答えた
「これだよ!とんこつラーメンのスープ!」
「あー、ラーメン屋さんのとんこつカレーってやつか」
なでしこは、ラーメンを作った次の日に
余った粉末スープを使って良く作るらしい
「そのままだと辛いから小麦粉と水で薄めるの」
「変身カレーってやつやなー」
「美味しいよ、なでしこ」
「へへへ~、見直したでしょ?たかちゃん!」
「…そうだな
(別になでしこに見下す所なんて無いけどな)」
その後は我が家のカレーの話で盛り上がったり
マシュマロを焚き火で焼いて、
焼きマシュマロにして食べたり
各々持ってきた食べ物、飲み物
それらを片手に(時々両手に)兎に角盛り上がった
そうしているうちにあっという間に暗くなり
時間的に遅い時間になってきた
一日の余韻と言うか……一同が染々としている時
「…今日はありがとう」
高彦が、3人に向かってそう言葉を送った
「誘ってくれて…楽しかったよ」
誘われたときは、当然戸惑った
しかしこうして一日を過ごして、
やはり来て良かったと思った
それを企画して誘ってくれた3人に、
高彦は感謝したのだ
「…なぁ、かりやん」
すると礼を言われた一人である千明が、
何かを決めたようにして、口を開く
「良かったらだけど、野クルに入らないか?」
「え?」
「前々から思ってたけど、男子と一緒ってのはどうだろう…って感じだったけど。
今日一日お前がいて、大丈夫だって思ったんだ」
「…わたしも、刈谷くんやったら大丈夫って思うわ」
「………」
「たかちゃん入ってくれたら、
わたしスッゴく嬉しい!」「…………」
「もちろん、直ぐにとは言わないからさ。
ダメならダメでも良いし………一応、
考えてみて貰って良いか?」
「…分かった。ちょっと…考えさせて」
高彦の言葉に笑む3人
そのあと、先程と同じように楽しむ一同
高彦も楽しみながら
(……野クル…か)
誘われたことを、考えていた
ユラユラ揺れる、焚き火を見ながら───
『わん』だふるfinal
「どうどう!?わたしだって分かってくれた?」
「…うん、間違いなくなでしこだ」
「やった!やっと分かってくれた~」
「…でもさ」「うん?」
「なでしこ的には良いのか?判断基準それで」
「いいよ!」「いいんだ…」
「ほら、わたしって時々犬扱いされるし!」
「それ自分で言うんだ…て言うか自覚あったのか」
目の前のなでしこ(犬)と、高彦は会話していく中で
これは夢であると確信した
あまりにも見た目以外何時もと変わらない、なでしこと話していて逆に冷静になったからだ
冷静になった頭で、
ふと思ったことを高彦はなでしこに聞く
「なでしこ」「なに~?」
「それってどんな犬種なんだ?」
桜色の毛色の犬は聞いたことが高彦には無い
何犬なのか気になったのだ
なでしこ(犬)は自慢する様に胸を張って答える
「なでしこ犬です!」「ああ、そうですか」
そういうことらしい
「たかちゃんこそ、何犬なの?」
「いや、俺は人間だから」
「?なにいってるの?」「は?」
「何処からどうみても犬だよ」
「いや、なにいって………?」
そこで高彦は気付いた
先程まで見下ろしていたなでしこ(犬)が、
今は同じ目線にいるのだ
自分はしゃがんでなどはしていない
つまり───
「…ちょっと」
高彦は恐る恐る、
背後に広がる本栖湖の湖面に顔を覗かせた
そこに写ったのは『犬』だった
「───────
なんじゃこりゃぁぁっっ!!、?!!?」
「これでたかちゃんもわたしとおんなじだね!」
「ちょ、ちょっと待ってなでしこ───」
「大丈夫!わんちゃんライフもサイコーだよっ!」
「やめてっ!?これ以上ツッコミ処増やさないで…」
こうして、彼もまたわんちゃんとして生きていくことになったのだった……めでたしめでたし
以上斎藤恵那でした♪
「ストーリーテラー君かいっ!?
お願いだからおさまってくれ!」
────…諦めろ 諦めたら楽になる
しまりんだんご ───
「諦めないで!?諦めたら試合終了だよっ!!」
さあ君も、レッツ『わん』derfulライフ!!
「お前誰だよ!?
頼むから───夢なら覚めてくれぇっっ!!!」
「夢や無いで」
終わり
書き終わって一言
…なんだこれ?