元にしたのは、ゆるキャンのアンソロの『4人で来たのに…』です
『━━━━◯×▲◻️▽※~!!!!!!━━━━━』
「おわっ…なんだ…?」
テントで寝ていた高彦は、
突然聞こえてきた大声に叩き起こされた
今高彦は、何時ものメンバーととあるキャンプ場でキャンプをしている
暗くなるまで皆とキャンプを楽しみ、ぐっすり寝ていたのだが………
「…隣の…なでしこと志摩さんのテントか…?」
のそりと寝袋から出て、外へ出た高彦
まだ暗く、真夜中なのが直ぐに分かる
風も強く、ヒヤリと冷える
腕を擦りながらテントに目を向けると
「犬山さん達も起きたのか」
既になでしこ達のテントの中を覗いているあおいと千明の姿が見えた
様子的に深刻そうな空気じゃ無いので一先ず安心し、高彦もテントへ近付く
「どうしたんだ、こんな夜中に──」
と声をかけると
「だがぢゃん!!!!!!」「おごあっ!!?!?」
テントからミサイルの如く飛び出してきたなでしこ(芋虫状態)に頭突きを腹に諸に食らい悶絶した
▽ ▽ ▽
取り敢えず取り乱しているなでしこを宥め、テントの中へ入る3人(高彦、あおい、千明)
未だ怯えている様子のなでしこに、何があったか問うと
「実はリンちゃんがお化けになってる夢見ちゃって…」
「お化け?」
どうやらなでしこは、リンがお化けになって現れる夢を見てしまい、飛び起きてしまった様だ
怖くて眠れないよ!とリンに頭突きをかますなでしこと「それやめろ!」と抗議するリンとの漫才を見ながら
…なんで俺にも頭突きしたんだろう…?と疑問に高彦は思っていたら
その疑問は、直ぐに知れた
「お化けになったリンちゃんが、たかちゃんを食べてて…」「おい」
襲撃のカミングアウトをかますなでしこに、リンがチョップした
「…それはまた……」「ハードやな……」
「…俺はどんな反応をすれば……」
「…兎に角落ち着けよ、なでしこ。ただの夢じゃん…」
「だって今もこのテントの向こうに、
お化けがいるかもしれないんだよッ!!」
リンのフォローも、今のなでしこには通用しないらしい…
自分から恐怖度を増さしている所から分かるが……
「軍団でいるかもな」「ひえッ!?」
「あんま怖がらせなやーあきー…」
「わ、わたし…もう今日は寝れないよぅ……
リンぢゃん、朝までお話じでぇ…」
「寝させろよ…」
「あ、でもお化けって火とかに弱そうやんねぇ」
「なら火おこせば退治できるかも」
「そ、それだっ!
ありがとあおいちゃん、たかちゃん!!早速やって─」
「火属性のお化けだったらどーすんの?」
「そん時は水バッシャーかければええんよ」
((お化けに属性が…?))
属性について問答している千明とあおいに、心の中でツッコむ高彦とリンの隣で、なでしこは想像してみた
お化けがチラ見しているのを発見!
火が点いた松明を「くらえっ!」
ヒョーイと避けられout
ならば水を──ヒョーイ out
━━終了━━
「─────リンぢゃん~~~」
「なんだよお前は…」
「…て言うかさ、
そもそもなんでお化けって怖いんだろう?」
「そんなの決まってるよたかちゃん!!
お化けだからだよ!」「答えになってなくないか」
「…でも、そこが分かれば克服できるんじゃないか?」
「そりゃしまリン、こっちに危害を加える可能性があるからだろ?例えば食べる・殴る
地獄へ連れていく──」
「────おっ
おばけなんてほんまにおるわけないんやし!」
「そ、そうだよなッ!眠れないならトランプでもしようぜ!あたしもってきてんだよ!」
「いいねっ!大垣さんナイスアイディアだよ!!
じゃ、さっそくやろやろ───」
その時であった
ガサカザ…
テントの外から、物音が聞こえてきたのだ
「…………きょ……今日、風、強いから、その音かな…?」
「そ、そそうだよね!そうだよね!?そうにきま──」
なでしこがリンの言葉を肯定した、その直後
テントの壁地が、中に向かって窪んだのだ
風が当たったとかでは無い
まるで、なにか……テントにぶつかったように
その証拠に、小さな窪みが一ヶ所に浮かんだ
指の形──一同は直ぐにそう気付いた
そしてその一ヶ所とは、テントの入り口の付近だった
窪みは徐々に入り口へ近付いていき
そして────
「─アッ」誰が漏れ出たか、その声は
入り口から入り込んできた、手が見えた瞬間で
…なでしこは、ゆっくりと入り口の方を向いた
そこには───髪で顔が隠れた
「騒がしいけどなにかあっ「「「「ぎゃあああああああ!!!!!!」」」」」
「ふぅ…風が強くて髪の毛が……ってあらっ!!?
み、みんなどうしたの!!??」
テントの中に入ってきた野クル顧問の鳥羽先生が見たものは
倒れ込んだ女性陣の姿……
何がなんだか混乱した鳥羽先生は、唯一倒れずに座ったままの高彦に話し掛けた
「か、刈谷くん!?一体どうし──」
「…………」「…か、刈谷くん…?」
高彦は、白目を向いて気絶していた────
▽ ▽ ▽
「そ、そんなことがあったのね……怖がらせちゃったみたいで、なんかごめんなさい……」
「ああ、いや、鳥羽先生はなにも……
勝手に驚いてたの俺達だし………」
気が付いた一同は、鳥羽先生に事情を話していた
色々な偶然が重なって、起きた悲劇だったのだ
怖い夢を見て、外が風が強くて
みんなのテントの中が騒がしいのに気付いて起きた、野クル顧問の彼女が、様子を見に風の強い外に出て
しっかり雰囲気が出来上がっていた一同に驚かれた
そんな、悲しい事件だったのだ……………
「いや、元はと言えばお前のせいだろっ」
「はあ゛ぃ~ッ!」
「ははは……何は兎も角………一安心だね」「そやねぇ」
「…………刈谷くん───?」「?なんですか、先生?」
「………………………………………………………………」
「せ、先生…?どうし──」
「…あの、確か、なんですけど」「「「「?」」」」
「今日、用事ができて来れなかったんじゃなかったでしたっけ…………犬山さん」
「「「「ぇ……………」」」」
「……………」「い、イヌ子…?」
「なんのことやぁぁぁァァァ???????????????????」
「「「「「ぎゃあああああああァァァ!!!!!」」」」」
「…ていう夢を見てさ」「見るなよ」
所変わって本栖高校
昨日見た夢を話す恵那に、リンがツッコミを入れた
「そんな夢見るなよ…」
「うん、私も後悔してるよ……」
「ったく……これからキャンプの打ち合わせだってのに」
今、彼女達は校庭に向かって歩いていた
来週の休日に行く予定の恒例のキャンプの打ち合わせを、野クルの面々+顧問と行うからだ
「あっ、お~いリンちゃーん、恵那ちゃーん!!」
二人が待ち合わせ場所に行くと、
既に野クルの四人と顧問の鳥羽先生がいた
リンと恵那を見付けて手を振るなでしこに、
二人は笑みながら一同のもとへ向かう
「ごめん、待たせた?」「ううん!待ってないよ~」
「俺達も今さっき来たとこだし」
「それじゃ、揃ったことだし早速始めっか……
と、行きたいところだが……」「「?」」
「…リン、恵那……二人に悲しいお知らせがあるのだよ……ああ、本当に悲しいのだが「大袈裟やで」」
そう千明にツッコむあおいが、リンと恵那に顔を向けた
あおいは申し訳なさそう顔で、言葉をかけた
「来週急用が出来てな
キャンプ行けなくなったんよ
だから私抜きで楽しんできてな~」
「「ぇ……………」」
夏時期過ぎちゃいましたが、夏の特別編でした