ゆるく行こう~野クルの男子部員~   作:Akila?

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四尾連湖の夜

 

…大昔のこと

 

牛鬼と呼ばれ恐れられた牛の化け物が四尾連湖に住んでいた

 

牛鬼はとある武士に倒され、湖に沈んだ

 

…しかし、その亡霊は未だこの世に掬っているのだという

 

いまでも、この四尾連湖には丑三つ時になると湖の湖面に牛鬼の亡霊が現れるという言い伝えがある──

 

 

 

 

とか無いとか

チャリン──

「お願いです今夜はでないで下さい

でないで下さい──」「何の石碑に拝んでるの?」

 

 

…とまあ怖い事が苦手ななでしこのドタバタがあったものの(この後リンの「心配なら丑三つ時より前に寝ればいい」というフォローで持ち直した………)

 

 

 

「わーーーい かしきりだーーーー!!!」

  ……今はこんなである

「バカな女だぜ」

 

 

(原作通りなので割愛しますm--m)

 

湖の水場近くのグリーンサイトにテントをたて、二人はキャンプを楽しむ

 

そこではリンがなでしこの姉で、ここまで送り迎えしてくれた各務原桜の事を考えたり

 

なでしこが、リンがキャンプをいつ頃から始めたのを聞いて

 

きっかけはリンが祖父よりキャンプ道具を貰ったことからと知ったり

 

 

…炭での火起こしに苦労し、なでしこが散歩で見かけた他のキャンパーのお兄さんに助けてもらったり

 

起こした炭火で焼いた豚串、鱈鍋をお礼に持っていって逆にジャンバラヤを貰ったり(同伴の彼女さん?はベロンベロンだった)

 

炭焼きプラス鱈鍋とジャンバラヤパーティーを楽しみ、

満腹となって…………

 

 

 

今は残った炭火で、焚き火中である

 

「備長炭は優秀だねぇ………

ひと粒で2度おいしい…………」

 

ブランケットに包まりながら、焚き火を囲むリンとなでしこ

 

和みながら、リンはなでしこに尋ねた

 

「…ねぇ、なでしこって

山梨来る前はどこに住んでたの?」「わたし?」

 

 

「浜松の端っこの町、浜名湖の近くだよ。

天気がいいとあそこからでも富士山見えるんだ〜

ちっちゃいけど」

「へぇー」

 

「…だから、本栖湖で初めて大きな富士山見れた時は

 

うれしかったなぁ」  

 

 

ポワ…「……あれ?山梨来る時、清水の辺りで

大きな富士山見えなかった………?」

「助手席で寝ちゃって…

だからがんばって自転車こいで見に行ったんだよー」

 

 

 

ポワポワ…(………じゃぁ来るとき富士山見てたら…

 

本栖湖来てなかったかもしれないのか……………)

 

 

「嬉しかったといえば、たかちゃんに会えたのもだね

まさか一番最初に来たキャンプ場にいるなんて思わなかったよ。

その時はお互い分かんなかったけど」

 

「…あのときのミネストローネ美味しかったな……」

「だねぇぃ〜」

 

「………幼稚園にいたとき、たかちゃん引っ越しちゃって

 

あのときは泣いたなぁ〜………」「…………」

 

「もう一人、仲良しの幼馴染の子がいてね。

その子ともう大泣きして………たかちゃんも泣いてて」

 

「もう会えないって思ってた

 

…だから嬉しかったよ。

 

 

キャンプは、大事な人とまた逢わせてくれたんだ」

 

「…そっか(なでしこはやっぱり………

        彼のことが──)」

 

 

 

 

「…………」「リンちゃん眠そうだね」

 

「…うん…だいぶ…」

 

 

 

…なでしことリンの、初めての二人だけのキャンプ

 

色々ドタバタがあったものの、それらも楽しいと想える

 

そんな良い時間になったのだった───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽ ▽ ▽

 

…これは、とある湖畔キャンプ場で女子高生S.Rさんが体験した実話である

 

 

女子キャンパーS.R side

 

…あの日、わたしは友人とそのキャンプ場でキャンプしに行ったんです

 

まあ………楽しかったんですけど  少し

 

それで、夜になって眠くなってそれぞれのテントで寝てて

 

わたしは途中、御手洗い行きたくなったのでテントから出ました

 

なにも音がしない、真夜中でした──

 

 

 

御手洗いを済ませて、なんとなく湖を見てたんです

 

 

…月の明かりに照らされた湖と、一面黄色の紅葉はとてもキレイでした……

 

湖畔のキャンプはやっぱり良いなと思いながら、

見惚れていました

 

 

 

…その時でした

 

   

 

─オ゛エエエ

何か音が聞こえたんです

 

 

 

 

ヴオ゛エ゛

 

ヴオ゛オ゛エ

 

音は近付いてきてわたしの隣で聞こえてきました

 

 

なのでなんだろうと思って隣を見たんです

 

 

…そこには

ヴオ゛ェ‥

 

……この世のものとは思えない不気味な音……声を出す大きな角が生えた影でした

 

わたしは怖くなって逃げて、自分のテントに飛び込んで

 

 

…震えながら、寝袋に入りました…………

 

 

 

…あれは何だったのか、よくわかりません

……でも

 

 

あの声は、今でも耳から離れていません───

 

 

 

 

   ヴオ゛エ゛エ゛エ゛ェ

 

 

 

 

 

 




映画3回見ました
また見たい……でも財布…………

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