ここはフロンティア。探索の終わった宇宙の果て。太陽系から遠く離れた広大な惑星群。かつて、人類の楽園と呼ばれていた場所。
しかし、今は違う。人類は過去の過ちをここでも繰り返し、またも戦争に明け暮れている。
……俺は、自らこの戦いに身を投じた。
ここには、大別して4つの勢力がある。
1つ目は星間開発企業――ここフロンティアを発見し、発展させてきた企業……通称、IMC。
2つ目、その企業に歯向かうテロリスト、海賊、犯罪者の連合でもあり、俺達の敵でもあるミリシア。
3つ目。所属を選ばず、報酬さえ貰えればどこでも進んで戦う連中。所謂傭兵たち。
4つ目、3の亜種だが、信念を持った傭兵。勢力が掲げる理想が自分たちの目的と合致した相手にのみ協力する連中。
俺は、IMCが支配する惑星パラディサスで生を受け、まだ物心も付かぬ頃に彼らの演習を見て以来、ずっと、ずっと憧れてきた。血の滲むほどの努力を重ね、両親の反対をも押し切り俺はついにIMCの士官学校を卒業し、少尉の階級を授かった。
その後、俺は『パイロット』と呼称される様々な技術を駆使するエリート兵士になる為に地獄のような訓練や人間業とは思えないパルクール試験など、様々な試練を乗り越え、ついに正規の『フルコンバット認証』を手に入れた。パイロットはこの認証により格付けがされており、民間でも建設業や海運業、救助など過酷な業務に従事する職業でも『パイロット』と呼ばれはする。しかし、このフルコンバット認証はそれら認証の中でも最高位に位置する物だ。士官学校を卒業した同期の連中は皆この試験を受けたらしいが、俺ともう一人以外は突破できなかった、と風の噂で聞いた。
さて、パイロットには『タイタン』と呼ばれる軍用外骨格――つまり、搭乗型ロボットが一人一機ずつ支給される。緊急時用に手動のレバーなどがあるが、実際にはほとんど使われず『ニューラルリンク』と呼ばれる神経接続で動作する。ストライダー級と呼ばれる軽量級タイプ、アトラス級と呼ばれる中量級タイプ、オーガ級と呼ばれる重量級タイプの三種類が存在し、俺はストライダー級を選んだ。武装は自由に選べるが、プラズマレールガンという歩兵で言えばスナイパーライフルに相当するチャージ式のレールガンを選んだ。戦場を縦横無尽に駆け回り、相手に手痛い一撃を食らわせる機体だ。非常にピーキーだが、本当に気に入っている。
……俺は憧れとは別に、とある信念を持ってパイロットになった。その信念とは家族を戦火の魔の手から救い、そしてやがてはこの世を平和にすることだ。そのためにはどんな苦痛があろうとも戦い続けなければならない。この戦争を終わらせるためなら、俺はこの身を犠牲にしても構わない。