魔法少女リリカルなのは IFストーリーズ   作:アルバロスガロード

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第八話「動き出す者達」

~ジュエルシードが海鳴市内で発動する前日~

亮夜はメフィストから貰った宝玉輪を上手く使うために練習していた。これまでの練習によって自身には、火・風・土・水・電気を自由に生み出せる力とそれに対応する獣型人形(ビーストドールズ)を生み出す力・幾つかの魔法が使えることが確認していたのだった。亮夜は、周りに誰もいないことを確認すると魔法陣を展開し鏡を出現させ、

「炎狼・旋虎・土竜・水蛇・久遠。ジュエルシードを発見したか?」

と海鳴市内に放っていたビーストドールズに聞いた。ビーストドールズの中で唯一自我と人型の姿を持つ久遠が、

「土竜が発見したみたいです。亮夜。」

と土竜がジュエルシードを発見したことを伝えた。亮夜は「わかった。」と言うとバリアジャケットを身に纏い鏡に映る久遠たちに、

「炎狼・旋虎・水蛇・久遠、土竜の居る場所に集合だ。俺もすぐ行く。」

と言い、狐のお面を被って鏡を消して飛翔した。

 

~海鳴市内・とある実業家別荘裏の湖~

亮夜達は、土竜が発見したジュエルシードを封印するために土竜の居る場所に集まった。亮夜は久遠達に結界を張らせるとジュエルシードに向かって封印魔法を放ち、ジュエルシードを封印した。封印したジュエルシードを宝玉輪に収納すると久遠達に結界を解除するように言い、解除するのを見届けると「みんなお疲れ。」と言ってビーストドールズを同じように宝玉輪に収納した。

 

その後、亮夜は自宅に戻り夕食と風呂を済まし自室のベットに座って宝玉輪で投影した今回回収したナンバー16のジュエルシードのホログラムを見ながら、

「フェイトにどうやって渡そうか考えないとな~。まあ、フェイトに会う口実も考えないとだけど。」

と呟き、「明日考えよう。」と結論を出してベットに入って就寝したのだった。

 

~ジュエルシードが海鳴市内で発動する少し前~

亮夜は市内を特に目的無くぶらぶら歩いていた。この少し後にすぐ近くでジュエルシードが暴走することを知らずに亮夜は、

「暇だな~。久遠達は昨日頑張ってくれたから、宝玉輪の中で休ませているけど。しかしどうやったらフェイトに会えるかな?」

と呑気に考えていた。その時、前に見覚えのある顔と髪型の人物が前を通り過ぎて行き、慌てて亮夜は「フェイト!」と呼んだ。フェイトは振り返ると驚いた様な嬉しそうな顔で「亮夜!?」と答えた。二人は、

「フェイト、こんな町中で会うなんで凄い偶然だね。」

「うん、そうだね。私もう一度亮夜に会いたいと思ってたの。」

「マジか!?俺も会いたいと思っていたんだ。そうだ今暇?」

「うん(ジュエルシードの反応無いから)。今暇だよ。」

「じゃあ、どっかで座って話さない?」

「うん良いよ。」

とまるでデートをするみたいな会話と空気になっていた。しかし轟音共にその空気は壊れた。二人が音のする方を見ると、巨大な木が生えっていて根が地面のアスファルトを割りながらこっちに伸びてきており、咄嗟に亮夜はフェイトを抱きしめて横に跳んだ。フェイトは地面を亮夜に抱きしめられながら転がっていき壁に当たって止まったが、二人とも気を失っていた。

 

~なのはがジュエルシードを封印しようとしている頃~

なのはのいるビルとジュエルシードによって生まれた木々を同時に見ることが出来るビルの屋上に二人の人物と一羽の鴉が居た。二人の人物の内背の高い方が手に持つ双眼鏡を覗いて、

「なのはが本当に魔法使いになっている。お前も見てみろよ?__!」

と言い、もう一方に双眼鏡を渡した。渡された方も同じように覗いて、

「本当だ!確かに___の言った通り魔法使いになっているな。」

となのはの姿を確認していた。二人とも振り返って鴉の方を向くと、

「お前の話を信じよう。」

「でも俺達の出番は無いかもな?」

と言った。鴉は頷くと、

「今の所は彼女達だけで十分だと俺も思うが、万が一他に集めている者達が現れるかもしれない。」

と言い、一応懸念があると二人に伝えつつも余り心配している声色ではなかった。

 

その後なのはがジュエルシードを封印したのを見届けると二人は地上に降り鴉は飛んで行った。

 

~なのはを見ていた二人組と鴉が居たビル・地上へ降りる階段~

なのはを見ていた二人は地上に降りる為に階段を降りながら、

「しかし本当になのはが、魔法使いになっているとは驚いたな~。」

「本当にそうだよ!しかし何時魔法使いになったんだろう?」

「正確な日付は不明だけど、恐らく今年に入ってからだろう。取り敢えず万が一の準備を進めよう。」

「了解。そういえばこの事を皆に伝える?」

「いや、このことは今は誰にも言わない。」

「分かった。しかしバレたら大変だな。」

と会話をしていた。

 

~なのはがジュエルシードジュエルシードを封印した後~

壁にぶつかって気絶していたフェイトはバルディッシュの「Master.Master.」の呼びかけで目を覚ました。フェイトは自分が亮夜に抱きしめられる事を思い出し顔を真っ赤になったが、亮夜が自分を庇った事も思い出し慌てて、

「亮夜。亮夜、大丈夫?起きて。」

と自分の身体全体を使って亮夜を揺すった。亮夜は最初は反応が無かったが、

「うん~。ゲホゲホ…フェイト大丈夫か⁉」

咳き込みながら目を覚ました。そしてすぐにフェイトの事を心配したが、

「亮夜、本当に大丈夫?怪我してない?」

逆にフェイトから心配された。亮夜は、

「大丈夫。何処も怪我していない。後さ物凄く顔が近いんだけど。」

と無事だと答えたが、フェイトの顔が物凄く近かったので二人とも慌てて離れた。

 

その後落ち着いた二人は今日は別れることにして、それぞれの自宅に帰ることにした。この際に亮夜はポケットからジュエルシードを取り出してフェイトに、

「前に拾った綺麗な石なんだけど、俺が持っているよりフェイトが持っていた方が似合うからあげる。」

と言って手渡した。フェイトは戸惑いながら、

「ありがとう。亮夜。」

と言って受け取って亮夜と別れた。

 

~海鳴市内・フェイトの自宅~

亮夜と別れて自宅に帰宅したフェイトは亮夜から貰ったジュエルシードをバルディッシュに収納するとソファーに横になって、

「亮夜に抱きしめられて驚いたな~。今でも心臓がドキドキ言っている。でも何だろうこの嬉しいようなや恥ずかしいような気持ち。」

と亮夜に抱きしめられた事を思い出してまた赤くなっていた。

 

~海鳴市内・亮夜の自宅~

フェイトと別れて自宅に帰宅した亮夜は宝玉輪を起動してメフィストに、

「ジュエルシードを一個確保し、フェイトに渡しました。ジュエルシードは偶然拾った事にしました。」

と一報を入れていた。メフィストからの「了解した。」という連絡を確認するとソファーに座ると、

「うぁ~!絶対にフェイトに嫌われた。いきなり抱きしめるとか無いよな。でもあれはフェイトを庇うためだからしょうがないよね。」

と項垂れていたが、顔を上げると横になりクッションを顔に乗せると、

「フェイト可愛いかったな。」

と言いながら悶えていた。

 

なのはがジュエルシードを封印した裏で後々大きな影響を与える者達が動き出したのだった。これによってこのジュエルシードをめぐる事件は大きくなっていくが、このことが関わっている者達が気づくのはまだ先の話である。

 

 




登場する家族解説コーナー
 ・影沼家
  本作オリジナルの家族であり、重要人物は亮夜のみ。元々は陰陽師の家系であるが、両親はそのことを亮夜に伝えていない。生活保護で生活しているが、ケースワーカーなどが来ないように役所で暴れたため、役所に仕方なく払わせている状態。
 影沼亮夜
 亮夜は本作の重要人物である。メフィストに助けられるまでは、両親に虐待されて育っており学校にも通っていないが、将来は亮夜のお金で生活したいと考えていた両親によって無理矢理勉強させられていたので学力はかなりある。また両親は勉強を教えられないので教材のみで勉強していたが、逆に亮夜にとっては両親から解放される唯一の時間だった。メフィストに助けられてからは、恩を返すために宝玉輪の使い方を熱心に学んでいたのでそれなりの実力を持っている。過去の経験から人間不信に近い状態でもあるため、メフィストに対する信頼度は妄信レベルから下がってきている。しかしフェイトに対しては、忘れられない気になる存在になっている(俗に言う一目惚れ状態)。現在は両親のお金(生活保護費)で生活している。亮夜の性格は、無欲であり夢や希望を持っていないのでいつ死のうが気にしていない性格をしている。しかし本人は気づいていないが依存できる相手を無意識のうちに探している節がある。亮夜自身が知らない自身の秘密を持っている。年齢は10歳。
 亮夜の両親
 子供を自身の道具としか考えていない毒親。二人は自分たち以外の一族は、頭のおかしいオカルト集団だと考えている。ケースワーカーなどが来ないように役所で暴れるなどの問題行動を取っていた。両親も亮夜の秘密を知らない。

 ・ビーストドールズ
  亮夜が宝玉輪の力で生み出した獣型の人形であり、それぞれが火・風・土・水・電気の何れかの属性を持っている。炎狼・旋虎・土竜・水蛇・久遠の五体の個体が存在している。久遠以外の個体は、人の言葉を理解できるが話すことが出来ない。また亮夜にとっては家族のような存在である。
 炎狼(えんろう)
 火属性のビーストドールズであり、狼のような姿をしていて全身の各所から炎を噴き出している。戦闘時は、口から炎を吐き、炎を纏った爪や牙で攻撃を行う。また火属性が付与された結界を張れる。
 旋虎(せんこ)
 風属性のビーストドールズであり、虎のような姿をしていて全身を覆うように風を纏っている。戦闘時は、全身から風の刃を飛ばし・風を纏った爪や牙で攻撃を行う。また風属性が付与された結界を張れる。
 土竜(もぐら)
 土属性のビーストドールズであり、名前の通りモグラの姿をしていて土の中を進むための高硬度の爪を持っている。戦闘時は、爪を用いた攻撃や一定範囲内の地面を自由に隆起させて攻撃を行う。また土属性が付与された結界を張れる。
 水蛇(すいじゃ)
 水属性のビーストドールズであり、蛇のような姿をしていて全身を覆うように水を纏っている。戦闘時は、口から高圧の水を放ったり牙を用いた攻撃などを行う。また水属性が付与された結界を張れる。
 久遠(くおん)
 電気属性のビーストドールズであり、かたのりサイズの狐のような姿や亮夜と同じくらいのサイズの狐のような姿・なのは達と同じくらいの少女の姿・高校生くらいの少女の姿の四つの姿を持っている。主にジュエルシードを探す時はかたのりサイズの狐の姿になり、ジュエルシードが発動した際は狐の姿・対人戦闘時はなのは達と同じくらいの少女の姿になる。また高校生くらいの少女の姿になることは滅多にない。久遠は他のビーストドールズと違い人間の言葉を話せので、ビーストドールズの言葉を亮夜に伝えている。戦闘時は、狐状態では電気を放ち、人間体では放電攻撃と徒手空拳で攻撃を行う。また電気属性が付与された結界を張れる。
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