影の君主とナザリック   作:超高校級の切望

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黒の心臓ってワールドアイテムみたいなもんだよな。

影の君主の力はアイテム創造も出来るから運営かな。

最強の君主である影の君主と同等と思われる破滅の君主ってどんだけ強いんだろう


ナザリック

 男の強さを図れ。それがデミウルゴスから下された命令。故にソリュシャンは男を見た。見て、しまった。

 

「……………」

 

 目と目が合う。たったそれだけの事が、何千年にも感じる。男は興味なさそうに目を逸らした。屈辱的なその態度に、今はただただ安堵を覚えた。

 

 

 

 

「……水篠ハンターは、髪の長い方が好みなんですか?」

 

 ナザリックの戦力だという青い虫、女吸血鬼、角の生えた女、ダークエルフの双子、羽の生えた胎児、ゴキブリ、執事、メイドが並ぶ中、探るようなマナを感じ金髪のメイドを見ていると向こうが固まり見つめ合う形になる。そんな旬に雫が話しかけてきた。

 

「いえ、何やら見られていたので」

「全員見ていますけど」

 

 客人を紹介する、と言ったアインズに跪く一同。一部は、というか殆どが立ったままの旬達に不快感を向けている。

 

「それより、向坂さんは平気ですか? 彼等の魔力は随分高い」

「あ、はい……水篠ハンターが側にいてくれていますから」

「なら良かった」

 

 アインズは思う。なる程、こんな時にこそ嫉妬マスクを被るのだろう、と。男の態度に一々頬を赤く染める美女。羨ましくない、断じて羨ましくない!

 

「皆も通達されたと思うが、召喚実験による来訪者だ。此度の来訪者は一国元首に相当する人間。故に、私と対等な友として接することにした」

 

 その言葉にやはり殆どが旬達に向けて殺気を飛ばす。顔に出さぬように務めるのは、主の意に粗ぐわぬ為か。

 

「水篠旬、アインズさんの話によるなら、短い付き合いになるかもしれないがよろしく頼む」

「こ、向坂雫です」

 

 敵意を向けてくるものに親しくするつもりもなく、旬は簡潔に述べた。

 

「第一、第二、第三階層守護者。シャルティア・ブラットフォールン。濃密なる死を纏いし御方、此度の数奇なる巡り合わせ、心よりお喜び申し上げます」

 

 数少ない例外の吸血鬼の少女は恭しく例を取る。以前、アンデットだらけのダンジョンでもそうだったがこの世界でもアンデットに敬われるらしい。それは〘死の騎士(デスナイト)〙の時に解っていたことだが、自意識を持つ者にも有効。いや、死の気配とやらで格上と認定されているのだろうか?

 敬意もあれど、警戒心も感じられる。他のが放つ敵意に比べればマシだが。

 

「「「……………」」」

 

 彼女が取った態度が信じられないのか、周りは固まっていた。

 

「何してるんでありんす? 至高の御方が対等と認められた方に、挨拶もせずに」

「っ! 第五階層守護者。コキュートス………失礼ヲイタシマシタ」

 

 と、青い虫がフシューと冷気を放ちながら言う。

 冷気……あの野郎を思い出し少し微妙な気分になる旬。

 

「………第六階層守護者。アウラ・ベラ・フィオーラ」

「お、同じく第六階層守護者。マーレ・ベロ・フィオーレ」

 

 ダークエルフの双子だ。少年の方は納得言ってなさそうで、少女の方は完全に此方を見下してる。何故こんな石ころに頭を下げなきゃ? とでも言いたげだ。

 

「第七階層守護者。デミウルゴス……」

 

 こちらは知ってる。悪魔らしいが、この男のマナも汚染されているのだろうか?

 

■■■■■■■(第八階層守護者)■■■■■■(ヴィクティム)

 

 旬には普通に聞こえたが雫が混乱したように耳を抑える。

 

「どうしました?」

「いえ、言語がわからないのに、何故か意味が理解できて」

「そうですか。俺はちゃんと聞こえるみたいです」

 

 この辺りの強さは差はあれど、同じぐらい。その強さは後3人ほどか。

 

「守護者統括。アルベド」

 

 アインズと共に歩いてきた時旬より雫に対して強い敵意を持っていた女だ。

 

「アインズ様の執事をしております、セバス・チャンともうします」

「…………」

 

 なんだか一気にこの集団が作り物臭く見えてきた。

 

「宝物殿、領域守護者! パンドラズ・アクター! Ich freue mich darauf, mit Dir zu arbeiten.」

「!!」

 

 アインズからマナの揺らぎを感じたと思ったら光って落ち着いた。

 

「戦闘メイド部隊プレアデス長女、ユリ・アルファと申します。死を纏いし御方」

 

 首辺りに違和感。おそらくデュラハンらしき女性。やはりアンデッドには嫌われていないようだ。

 

「ルプスレギナ・ベータっす! よろしくっす!」

 

 右京兄弟に似た目をしている。つまり弱い物を甚振るのが好きな者の目。

 

「………ナーベラル・ガンマ」

 

 渋々といったような対応。敵意の一際強い女性だ。

 

「ソ、ソリュシャン・イプシロンと申します」

 

 先程目があった女性だ。何やら怯えられている。

 

「……シズ・デルタ」

 

 淡々と喋るが、敵意も敬意も感じない。

 

「エントマ・ヴァシリッサ・ゼータですぅ」

 

 一見少女に見えなくもないが、虫だ。顔は仮面のようなもの。その目からは感情が読み取れないが敵意は今の所持たれていない。

 

「では水篠殿、貴方の兵も」

 

 その為に広い第六階層とやらに移動したのだろう。旬への敵意に反応して今にも飛び出しそうな連中を諌めながら、旬は命じる。

 

「出て来い」

 

 影が広がる。濃密な死者の気配に異形達が表情を変える。闘技場全体を多い、外にまで伸び、現れるは無数の軍勢。レベル上げによりA級上位に位置するレベルのスペックを得たハイオーク兵、モンスター兵、アリの兵士、昇給によりB級以上の影の兵士、巨大なナーガに闘技場の観客席を有に超える大きさの巨人数体。

 旬の側に控えるのは人型のアリに西洋騎士、一際巨大なローブを纏ったオーガに重戦士、躯の仮面をつけた大男。どれもこれも重圧なる存在感。それに驚くのは、ナザリックの面子だけではなかった。

 

「…………?」

 

 おかしい。確かに蟻の王であった影は、自分より強かった。だけど、あの時より強くなってる?

 それは自分が倒した筈の騎士も同じ。今戦えば、間違いなく負ける。

 旬が会うたびに強くなっているのは気付いていて。影の兵士の数が増えているからそう感じるのだと思っていた。

 

(成長するハンター………それも、召喚している存在まで)

 

 影の強さの上限はわからない。だが、もし生前の強さ関係なく今の蟻の王と同等ならば……

 

(水篠ハンターに勝てるハンターは、地球の何処にもいない)

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