「やぁ、博麗」
「またあんたか…」
俺は今博麗神社に来ている
いつもどおり…な
俺は博麗神社に良く来る
「寂れた神社だねぇ…」
「なんでそこは口先だけじゃないのよ…」
俺は嘘つき妖怪だけど、人の不幸を笑う妖怪でもないんだよねぇ
だからお賽銭くらいはいつもあげてるんだけど…
というか、今寂れてるってこと認めたよね?
「何度来ても同じよ、というか…あんたの探してるその人…鶴だったらしいけど、生きてるの? 何百年も前の話なんでしょ? 」
そうだな、何百年も前の話だ
こうして妖怪になって、ずっと探し続けたが、見つからない
もしかしたらまだ外にいるのかもしれない、入ってきたときは博麗かスキマの妖怪が一番に気づくだろう…
だから俺はここに毎日と言っていいほど来ている
「そうか、わからないか…」
「あんた、この話してるときだけは嘘つかないわね」
「まぁ…な、こういうときくらい、人間に戻ってもいいだろう…」
生前、俺は正直すぎたし…
金に目がくらんだ
今でも金はいいもんだと思う、暮らしていくのに必要だからな
でも必要以上のお金はいらねぇ
普通に過ごせりゃそれでいい
まあ、生前正直すぎて金持ってるとき色んなやつにだまされて金使ったからな
俺は死んで、霊になり、それからさらに100年たって妖怪になった
ちなみに死んだ理由は何も食わずにずっと家の中でじっとしていたら数週間後には普通に死んだ
「なんでこう妖怪が軽々しく博麗の神社にくるのよ…あんたに限ったことじゃないけど…」
「その人柄にみんな惚れているからじゃないのか? 博麗」
「それは嘘?本当?どっち?」
「さてどっちでしょうね」
俺は両手を挙げて少し笑ってそういう
まあ、博麗のところは集まりやすいんだろう
みんな暇人だし…
いや、人じゃないやつが大半だが
「では、俺はもう行くとするよ、もう来ないかもね」
「ふんっ、そうであるならどんなに嬉しいことか」
俺は博麗に背を向けながらお賽銭を指で弾いてお賽銭箱へ入れる
すると博麗は目を輝かせて
「ありがとっ!!」
と言った
現金な奴だ
いや、生活もままならないほど家計が苦しいんだから当たり前か…
金なんて集めようと思えばすぐ集めれるのになぁ
詐欺とか色々…な
「やぁ、天狗さん」
「あやや?嘘つき妖怪さんじゃないですか」
鴉天狗が飛んでいたので話しかける
こいつも幻想郷を飛び回っているから情報もすぐ集まる
だから会ったら取り合えず聞くようにしている
「それで…」
俺がそこまで言うと少し暗い顔をしてさっしたように声をかぶせる
「ああ、いえ、その人の情報はありません、言いにくいことですが…鶴だったんでしょう?なら流石に死んでるんじゃ…」
まあ、普通に考えたらどこかで寿命でぽっくり行ってるだろう
それならそれでいい、あいつなら天国に行けるだろう、あのロリィ閻魔様も白とはっきりつけるはずだ
でも、もしまだ生きているなら…
ちゃんともう一度会いたい
一度だけでいいから会いたい
まあ、そんな未練に満ちた願いだ
「死んでいるならそれでいいさ…あぁ、あと天狗さん、いつも聞き止めて悪いね」
「それ、悪いと思ってないですよね? あなたいつ嘘つくかわかるときとわからないときがあるんですよね」
そういう妖怪ですからね
そう呟きながら歩き出す
天狗も駄目だったか
まぁ、そんなものか
とそう思いながらてくてく歩き出す
う~ん…暗くなってきたな
そろそろ帰るか…
「俺はここだ、ここにいる、もしお前がこの世界にもう存在していないとしても、俺は探すよ、ずっとずっとね…それが…俺の贖罪だ」
俺は自分に嘘をつき続ける
ずっと、ずっとな