ベル君が闇の剣士なのは間違っているだろうか   作:暗闇水明

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こんにちは、今回はとある異常事態が発生します。そしてついにリューさんの出番も、それにあのモンスターがついに登場・・・それではどうぞ。


Chaptear33 18階層の食人花

「それでは先に18階層に行ってきます」

 

「ああ、一応気をつけてくれ。モンスターが出ないにしろ一応文さんがいったことも気になるしな」

 

「ええ、分かっていますよ」

 

「どうせガセ情報でしょうけどね」

 

「違うって!!」

 

「ハハハ」

 

少しばかり漫才が、場を和ます。現在クノッソスの迷宮に捕らわれている異端児達を全て解放した後ダンジョンの18階層につながっている扉を見つけそこで準備をしていた。念の為18階層から20階層に行くつもりだ。夜中にリヴェラの町の人がいないのを確認し夜中に作戦は決行する。ベルとレミリア、さとり、文は先に18階層に入りとりあえずリヴェラを探索する。それまで一時休眠をとるのだった。

 

「ふう・・・とりあえずリヴェラの街の人々は今のところいるか・・・にしてもこあさんからもらった魔道具すごいな・・・」

 

現在ベルはリヴェラの街を丘から見渡してきた。最近オグルもとい小悪魔から新しい魔道具に遠距離で遠くの場所を細かく見える道具を作ったらしい。双眼鏡もあるがこれは更に性能が抜群だ。なんせ人がいる場所は赤い光になって見えるのだから。更に就寝するときは青い光になる。これでいつ動けるようにしておくのだ。ヘルメスからも遠距離で通話をできるようにしている。

 

「とりあえず全員が寝たら行動開始かな・・・流石にこれくらいの規模だったら全員が寝ることもあるだろうし・・・」

 

そうしてベルが観察していると暫くして足音が聞こえた。

 

「・・・レミリアさんですよね、そろそろ交代の時間でしたっけ?」

 

「あら気づいていたの?」

 

「はい、一応ドラゴンの力を五感に入れているので」

 

ベルはジャアクドラゴンの、魔力を時々五感に集中することがある。そのおかげでベルはにおい、足音などで近づいてきた人間を特定するのだ。とは言ったものの半径200mまでだが。

 

「にしても本当なのかしらね、18階層に謎のうめき声が聞こえたって」

 

「文さんの新聞って大体証拠がないから、ガセネタと言われていますからねェ・・・」

 

「そうね・・・」と言いながら互いに苦笑いした後レミリアの番になったのでベルは少し18階層の森を散歩していた。少し森の中を入ると湖があり水浴びするのには十分だった。今回はその余裕はないが今度の遠征があるとき休憩中はそうしよう。そう思い期待を胸に寄せる。そこに・・・

 

「アレ・・・?」

 

一人の人影が見えた。女性らしい風格と覆面をかぶっているが誰だか分からなかった。しかしどっかで見たことあるとベルは思い近づく。その時に枝を踏んでしまった。

 

「誰だ!?」

 

 

 

気がついたのかその女性はベルの隠れている方に木刀を向ける。ベルは聞いたことのある声に驚いたが仕方なくベルは木の間から出てくる。その時その女性は驚嘆の声で叫んだ。

 

「クラネルさん?!」

 

「アレ・・・?もしかして・・・」

 

そうしてその女性は覆面をとる。

 

「リューさん?」

 

その女性は豊穣の女夫人で働くエルフのリュー・リオンだった。

 

「どうしてここに?」

 

「少しよるところがあるので」

 

暫くベルとリューは森を歩きながら話す。実はたまにあってはよく話す仲ではある。実際ダンジョン攻略しているのは知らなかったのでベルも驚いてはいた。

 

「クラネルさんこそどうしてここに?遠征はまだ先でしょう?」

 

「ア・・・いえ、暇だったので」

 

リューには異端児達のことは知らないため一応話さないでおくようにしている。

 

「ソロでここまで来たと・・・まあいいでしょう、ただし油断はしないでください。18階層ならいいですがこの先はモンスターも多いですから」

 

「はは、肝に銘じておきます」

 

そう言って歩く。そこにベルは少しの疑問が走った。

 

「リューさんってどこかのファミリアに入っていましたっけ?」

 

そう、普段酒場で働いている彼女がダンジョン、しかも中層辺りから入ってくるなんて思ってもいなかったのだ。その疑問が関係しているかのようにリューは急ぎ足で森を進む。やがて明かりが見えている。

 

「ここは・・・」

 

そこには剣や杖が古ぼけていてボロボロになって刺さっていた。

 

「ここは・・・昔私のファミリアで一緒だった仲間の墓です」

 

リューは悲しそうに花をそばに置く。そこにベルは初めてアイズとあったときと同じように気まずそうだった。そこにリューは口を開く。

 

「クラネルさん、私はギルドのブラックリストに乗っています」

 

「・・・ッ?!」

 

その一言にベルは驚嘆の声を上げる。ギルドのブラックリスト。これは罪を犯した冒険者のことだ。もちろん冒険者の権利も剥奪される。

 

「私は元々正義を司る眷属アストレアファミリアの団員でした、オラリオの治安維持のために動いていました。ただし、その分敵対するファミリアも多かったのです」

 

そう言って祈りを捧げた後話を続けた。

 

「あるとき私たちのファミリアは敵対していたファミリアに怪物進呈されました。その時私達は既にボロボロ、私以外皆殺されました。戻ってきた後私は主神のアストレア様を逃がし復讐に身を投げました。敵対していたファミリア、そしてそれに関係していたとされる疑わしい人物を奇襲、闇討ち、いろんな手段で皆殺しにしてきました。そして全ての復讐が完了して死にかけたときにシルに拾われたのです」

 

そうして沈黙が続く。そうしてリューはベルのほうを振り向きながら話す。

 

「そこで拾ってくれたわたしをミア母さんは全て知った上で受け入れてくれました」

 

「リューさん・・・」

 

「私は横暴で、恥知らずのエルフです。あなたの信用を裏切ってしまうほど・・・あなたは優しく慈悲深い・・・私なんかとは違う・・・」

 

「すいません」と言いながら戻ろうとリューは色々準備をしていた。依然と悲しい顔は続いてる。それにほっとけなかったのか・・・

 

「・・・?クラネルさん?」

 

「止めてください・・・」

 

「え・・・?」

 

「そうやって自分を責めないでください・・・僕はあなたが優しいのを知っています、それ以上あなたを自傷するのは僕が許しません」

 

「でも私h「そんなの関係ありません!!あなたがどんな罪を犯そうが僕はあなたが優しいと思っています。それに僕は今のリューさんが大好きです!だからこれ以上僕の大好きなリューさんを汚さないでください・・・」クラネルさん・・・」

 

震えて涙を流しながら袖をつかみながら話している。ちなみにリューもベルの性格を知っているがどうも告白に見えてしまい少し顔が赤くなる。そして嬉しくなったのか涙を流す。

 

「ふふ、クラネルさん。ありがとうございます。こんな私を受け入れてくれて・・・」

 

森が見守っている中暫く二人は泣きながら抱きしめあったのだった。

 

「すいません、付き合ってもらっちゃって」

 

「いえ、大丈夫です。あ、そろそろ行かなければなので僕はこれで・・・」

 

暫くしてベルはまたやってしまったという顔をしていながら謝っていた。リューは「大丈夫ですよと」いって気にしていない状態だった。

 

「クラネルさん・・・」

 

「どうしました?」

 

「私も手伝います、ここら辺ダンジョンで人々に見つからないルートを知っています」

 

「ありがt・・・え?!手伝うって・・・」

 

「今更知らないと思ったのですか?あの事件で私も一瞬でしたが私も見たのですよ、それにクラネルさんは嘘が下手すぎる・・・シャクティとは面識あるので私があわせれば大丈夫でしょう」

 

「そうでしたか・・・ありがとうございます、わざわざ・・・」

 

お礼を言った後少し落ち込むベルだったがすかさずリューが「別に短所というわけではないので大丈夫ですよ、むしろ可愛いです」と言われ更に落ち込むのだった。そうして笑いあと元に戻るとき

 

「・・・・・・?」

 

「どうしたのですか?クラネルさん?」

 

「イエ、何でもありません」

 

少しベルに不思議な風が吹いていた。まるでリューを託すようなそんな感じだった。ベルは何故かそれに後押しされたように足を進めた。

 

暫くしてリディアの街の住民が眠りについたという報告があった。そうしてベル達は急いで準備をする。やがてベル達は準備が終わった後フィンがベル達の所に集まる。

 

「それでは行こうか・・・」

 

今回はロキファミリア、ガネーシャファミリア、ルーナファミリアの幹部と副幹部達によって構成されている。少ない方がばれにくく何より団員達が密告しかねないためである。例外として戦闘力を踏まえチルノ、ラントおよび大妖精も戦闘力の面でいるが。

 

「ではこれより、異端児のダンジョン帰還作戦を決行する、いくぞ!!」

 

「「「おお!」」」

 

全員ばれないよう小声で言い18階層に乗り込む。クノッソスの迷宮の扉を開くとそこには18階層特有の森があった。フィンと椛、ティオネ、が後ろにアイズ、ベート、シャクティが右に、ガレスとリヴェリア、アナキティが左に、フランとティオナ、勇儀、リューが前に、更に他のメンバーはそれぞれ先に19階層にベルと続けて周りに防衛網をはっている。主にベルの5感を駆使している。

 

「今のところ異常なし・・・と」

 

ベルは最前線でモンスターや人間の気配を察知している。今のところ異常はなかった。主に19階層のモンスターはあらかた倒している。でたとしても安全なルートを作るため向かってきたモンスターはすぐに倒せるようにしている。ベルのモンスターも協力して今は大丈夫であるのだが・・・

 

「19階層にしても少なすぎる・・・」

 

5階層と同じようにモンスターが全くと言うほどいないのだ。普通の出現頻度より遙かに低い。これにはベルは違和感を覚えていた。

 

「さとりさん・・・これって?」

 

「ええ、何かがおかしいわね・・・」

 

さとりも気づいているらしい。イヤ、ここにいる皆が違和感を覚えているだろう。気配すらも無く辺り見渡してもいない。どうしたものかと思っていると・・・

 

「「「「オオオオオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!」」」

 

「・・・ッ!?何だ?!」

 

轟音が聞こえた。ベルの五感も聴覚をあげているため鼓膜が破れるほどがある。その瞬間地鳴りもなった。

 

「いまのって?!」

 

「上から?!」

 

天井から小さな石ころがポロポロと降ってきた。18階層で何かあったというのだ。そこに・・・

 

「黒い光?!」

 

これも小悪魔が作った物である。これは何かあったときそれぞれ色の光で伝える物である。今回の黒は「異常事態発生、すぐに来い」という知らせである。

 

「急がないと・・・ッ!」

 

「ええ、何かいやな予感がする」

 

そう不安をあらわにしながら急いで18階層の入り口に向かった。

 

数時間前・・・

 

「順調に進んでいるな・・・」

 

「18階層じゃからな・・・」

 

「幸いリヴェラの街の皆は寝ているらしいですし、大丈夫そうですね・・・」

 

「ああ、とりあえずここまで来たら後19階層の入り口にいくぞ!!」

 

そう入り口に向かおうとしていたころだった。先に気がついたのは椛だった。

 

「何かが・・・聞こえる・・・」

 

それと同時にアナキティも感じた。

 

「何・・・これ・・・うめき声?」

 

何かしらのうめき声が聞こえる。それに気がついたのか辺りを警戒する。その時だった。

 

「前方!!植物型のモンスターを確認!!」

 

目の前にモンスターがでたのだ。しかもそのモンスターは・・・

 

「アレは・・・」

 

「ああ、アレは間違えない・・・」

 

そこには

 

「何故ここに・・・」

 

「フィンさん!!アレって?!」

 

椛は焦るもフィン達も悪態をついていた。そう、あのモンスターは・・・

 

「ヴィオラス・・・」

 

依然ロキファミリアが食料庫で戦ったヴィオラスだった・・・

 

「何で・・・この階層に・・・」

 

これはフィンでも分からなかった。安全階層でモンスターが出現など今までの異常事態にはなかった。しかも何十体も・・・そして・・・

 

「ふふ、久しぶりだな・・・フィンよ」

 

「レヴィス?!」

 

そのそばに赤髪で細い目の女、レヴィスがいた。それだけではない・・・その隣に

 

「ヒヒヒ・・・久しぶりだなぁ!リオン!!」

 

「なっ・・・?!お前は・・・」

 

黒髪で猫人の男がいた。

 

「ジュラ・・・ッ!」

 

「ハハハ!!よお!お前のその顔をみられて嬉しいぜ、リオン!!」

 

その猫人はかつてルドラファミリアの調教師、そしてリュー達アストレアファミリアを嵌めたジュラ・ハルマ-だった。

 

「どうだ?少なくともあのクソ女どもを殺したあのモンスター軍団を思い出したか?」

 

「ジュュュュラァァァァァ!!!」

 

ジュラが煽るとリューは怒りそのまま突っ込む。しかしその瞬間ヴィオラスの触手がリューを弾き飛ばす。

 

「──────ァ」

 

リューは地面にたたきつけられその反動で動けなくなったリューをヴィオラスの触手により締め付けられる。

 

「グッッッアアアァァァァ!!!」

 

「ハハハ、良い様だなぁ!リオン!!」

 

そう言ってヴィオラスはどんどん締め付ける力を強めリューは血反吐を吐いている。

 

「チッ、しょうがねぇな!!」

 

そこにベートが回し蹴りで触手を切る。

 

「すいません・・・凶浪」

 

「たっく・・・仕方ないな・・・」

 

ベートはすぐリューを座り込ませ落ち着かせた。暫く落ち着かせた後リューはあることに気がつく。

 

「アレ・・・?」

 

「ああん?!どうした?!」

 

「イエ・・・あの」

 

「ああ?!何言いたいのかはっきり言え!!」

 

そうしてリューは口を開く。

 

「彼奴、左耳と右手が生えているんです・・・彼奴の左耳と右腕は私が削いだんです。ですが・・・何故か今の彼奴の腕と耳は生えている・・・」

 

「何だと・・・」

 

「となると・・・怪人か・・・?」

 

「そうかも知れませんね・・・」

 

そう言ってポーションで回復する。そうしている間フィンとガレス、アイズがそれぞれ倒していた。しかし一向に減る要素はない。

 

「倒してもキリがない」

 

「まさかここまでだとはな・・・」

 

「それに前と戦ったのより強い・・・ッ!」

 

ヴィオラスにも何やら強化が入っていた。ヴィオラスの特徴は、魔法に反応するため魔法が打てない。そこに更にレヴィスとジュラが攻撃を仕掛ける。

 

「ハハハ!!どうした、ベート!!遅いぞ!!」

 

「なっ?!こいつこんなに早かったか?!」

 

「分かりません・・・こいつ・・・私より弱かったはず・・・」

 

「それに、彼奴に何か変な気配がでています。彼奴は何かしました。それだけは確かです」

 

「ああ、正直やべえ・・・」

 

そう話しているうちにヴィオラスが攻撃をする。何とか避けリューが太刀でヴィオラスを突き刺す。ヴィオラスが灰になるとジュラが出てきた、そこにベートはジュラに得意な回し蹴りで攻撃する。しかし・・・

 

「何・・・ッ!」

 

「軽いなぁベート・・・それでもレベル5か?」

 

ジュラはそれを受け止めたのだ。そしてベートを投げ飛ばす。

 

「グァアア!!」

 

「ベート!!」

 

「ハハハハ!!さいっこうだぜぇ!!あのお方(・・・・)の力はよお!!!」

 

そう言って腹を抱えながら笑いながらベートの元まで向かい鞭で叩く。いつの間にかベートは体中が傷だらけだった。

 

「調子に乗ってんじゃねえぞ!!クソ猫がぁぁ!!!」

 

いち早く気がついたのかティオネがジュラをゾルアスで攻撃するが・・・

 

「おせぇ!!」

 

「なっ・・・」

 

そこに短剣を取り出しティオネの腹を切り裂いた。その瞬間ティオネは倒れ込み地面には血が辺り一面にある。同時にベートもそこに投げ捨てられる。その時はベートも足があり得ない方向に曲がっておりあちこちアザだらけで口から血を吐いていた。

 

「クソ・・・ッ!こんな奴にぃ・・・ッ!」

 

ベートはそう、こぼし立ち上がろうとする。しかし骨折しているため立ち上がることすらできなかった。

 

(これじゃあ・・・あの時と同じじゃねぇか・・・)

 

ベートにはこの瞬間が戦争遊戯と同じ状況になってしまった。強者だったベルに敗北し足を折られ自分は何もできずただロキファミリアが負けるところを見ているしかなかったのだ。

 

「畜生・・・ッ!」

 

そうこぼしたときヴィオラスが目の前に来た。そしてヴィオラスの触手が伸び始める。その瞬間ベートの本能が告げた。このままでは死ぬと・・・

 

「クソ・・・ッ!足が動かねぇ!!」

 

動こうとするも足の骨は折れており逃げようにもすぐ追いつかれる。次の瞬間ベートの体が浮いた。

 

(やべぇ・・・捕まっちまった・・・)

 

隣にはティオネもいる。フィン達も助けようとするがレヴィス達に邪魔されすぐにベートの元に向えなかった。このままでは二人とも死ぬ・・・そう確信されるほど状況は絶望的だった。

 

(畜生・・・俺は・・・こんなにも・・・)

 

弱いのかよ・・・そう口にこぼした時ベートとティオネがヴィオラスの口に入る・・・

 

「ゴォウア?!」

 

ことはなかった。その前に何者かの巨大なモンスターが猛スピードでヴィオラスのクビを削いだのだ。

 

「何・・・?」

 

フィン達があっけにとられているとそのモンスターはベート達を手にのせリヴェラの街の避難場所である安全な場所まで連れて行った。(リヴェラの街の住人はヴィオラスの出現で気がつき避難を始めた。)

 

「お前は・・・」

 

ベートが驚きの声を上げる時黒いミノタウロスは急いでヴィオラスの元に向かう。それに動じて異端児達は歓声を上げる。

 

「アステリオス!!」

 

「オオオオオオオオオオオオ!!!」

 

その黒いミノタウロス、アステリオスは斧を構えヴィオラスを灰にするのだった。

 




はい、今回アステリオスを出しました。次回このレヴィス達に新たな力が・・・お楽しみに!!
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