ベル君が闇の剣士なのは間違っているだろうか   作:暗闇水明

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こんにちは、すいませんそろそろ春姫だそうと思いましたがちょっとその前に一つの話を書こうかと思い春姫の出番は次回です。皆様、すいませんでした。


Chaptear46謎の少女

「ここは・・・?」

 

「大丈夫?貴方は、路地裏に倒れていたんですよ」

 

「ヒッ・・・ッ!」

 

少女はただ混乱していた。気が付けば知らない建物にいて知らない人間が目の前にいたのだ。少し、恐怖があったのか少女は後ずさりする。それに気が付いたのかベルはそっと近づいた。

 

「大丈夫だよ・・・僕達は君の敵じゃない」

 

そうしてベルはゆっくりと手を差し伸べる。少女は最初、怖がっていたのかつかもうとはしなかった。だが、後ずさりはしなかった。

 

「ああ、やっぱり怖いのかな?」

 

ベルは少し頭を抱えどうしようか悩んでいた。少女はまじまじとベルの身体を見る。ふと、少女はベルの腰についている闇黒剣月闇に目が行った。

 

「それ・・・・」

 

「うん・・・?」

 

「その剣・・・なに?」

 

そう言って少女は闇黒剣月闇を指さす。ベルは笑顔で答えた。

 

「これは闇黒剣月闇と言ってね、強い武器なんだ。これを使うとモンスターを呼べるし何より変身が出来る。優れものだよ!」

 

そう言ってベルは剣を構える。その姿に少女は目を輝かせていた。ベルは少女の反応に喜びいろんな構えを見せる。暫くしてベルは剣を納め、再び少女と向き合う。

 

「僕はベル・クラネル。こちらにいるのはルーナファミリアの皆さんだよ」

 

「ルーナ・・・ファミリア?」

 

「うん、ファミリアって知っているかな?」

 

そう言って問いかけるも少女は何も分からない様子だった。多分、オラリオのことも知らないのだろう。改めて少女に問いかける。

 

「ねえ、君・・・名前は?」

 

そう言って少女はベルの質問に首を振った。そして口を開く。

 

「分からない・・・覚えていない」

 

そう言って少女は顔をうつむかせる。落ち込んでいるのか青いツインテールの髪がたらんと下がる。

 

「大丈夫だよ!覚えていないのならさ、また思い出せばいいと思うし」

 

そう言ってベルは励ます。しかしレミリア達はどうしようかと、難しい顔をしていた。これでは親が探せないためである。それに・・・

 

「でも、名前がないのは不便ね・・・」

 

「ええ、生活にも支障が出るし何か名前があったらいいんだけど」

 

そう言って全員が悩んでいたところベルが何やら思いついたようだった。

 

「じゃあ、フェネにしますか?」

 

「フェネ?」

 

「はい、英雄譚を読んでいたとき青髪の女の子の名前がそんな名前で・・・だめだったかな?」

 

そう言ってベルは少し気まずそうだった。ふと、ベルが少女を見るとその少女は目を輝かせていた。

 

「フェネ・・・うん!私、それがいい」

 

そう言っていつの間にかベルのそばに寄っていた。すっかり懐いたようだったのかベルに対して恐怖が感じ取れていないようだった。こうして、この少女の名前はフェネになった。        

この後、フェネの身柄をどうするか考えたがルーナファミリアが親を見つけるため引き取ることにした。

 

現在、フェネは団員達とも仲良くなり家事を全般的にこなしている。むしろそのスピードが速かった。いつの間にか、お風呂と乾かしていたり料理を完成させていたなど様々な家事をこなしていた。

 

「ベル!洗濯できたよ!!」

 

フェネは庭から出てきてベルに見せる。洗濯も、早くて洗い終われば乾かすことが出来るまで数分もかからなかった。フェネはベル達にタオルを持ってきてくれた。

 

「ありがとう、フェネ・・・でも大丈夫?結構家事をやってくれてしかもこんなに早いなんて・・・大変じゃないの?」

 

「ううん、大丈夫。ベルは大丈夫なの?」

 

「え・・・うん、正直きつい・・・」

 

フェネが家事をしている間、ベルは途轍もない地獄にいた。そう、それは・・・

 

「ベル、止まるんじゃありません!!もう一度です!!」

 

「は・・・はい~」

 

ベルの師匠、魂魄妖夢の修行をしていたのだからだ。異端児の後地獄の訓練を開始すると言って妖夢のスパルタ指導が始まったのだ。具体的な修行はいうと、オラリオ一周した後、精神統一のために極東に伝わる座禅を1時間、その後戦闘を3時間だった。この修行はロキファミリアとガネーシャファミリア、タケミカズチファミリアも参加していたようだった。

 

「ベルの師匠って結構やばいのね・・・」

 

そう言って、レミリアもバテバテの状態で話していた。正直に言えばオラリオ一周は正直レベル7でもきつい状態だ。あれから、こいしも含むあのメンバー全員がレベルアップをした。その肩慣らしと言うこともあり、修行すると言うことになったのだ。

 

「レミリアさん、遅いですよ!もっと早くできないのですか!」

 

「いやだって、オラリオ一周した後これよ・・・正直きついわよ・・・」

 

そう言ってレミリアは木刀を振るうと妖夢はレミリアの木刀を弾き飛ばす。レミリアとさとりはレベル8ではあるが、妖夢の剣術の質がよいのか攻撃を当てられなかった。通常、レベルに、差があれば妖夢がレミリア達に勝つのは難しいのだが・・・

 

「ウソ・・・そんなのあり?」

 

レミリア達は全く妖夢に当てられなかった。それどころか軽く避けられそのまま反撃される。

 

「何で・・・」

 

「私は祖父に修行されたので・・・私に勝つには私のレベルを最低2つは超えてないといけませんね・・・」

 

「マジで・・・?」

 

「聞いたことがあります・・・確か魂魄妖忌でしたっけ・・・極東の最強剣士・・・元々オラリオにいたが年の関係で引退し、レベル5まで強い剣士・・・」

 

「はい、その人が私の祖父です・・・」

 

「やはり・・・それは強いわけだ・・・」

 

さとりは納得したように剣を構える。

 

「とった・・・!」

 

そこにアイズが後ろをとる。しかし・・・

 

「フン!!」

 

「・・・・・・・ッ!」

 

妖夢はアイズを木刀で腹をつく。アイズは腹を抱え倒れ込んだ。

 

「そこだぁ!!」

 

「遅い!!」

 

「ウガァ・・・・・・・ッ!」

 

フランが回り込み、木刀を横に振るうがそれでも妖夢の身体には届かずそのまま弾かれ蹴りを入れられてしまう。

 

「強い・・・」

 

「オッタルの後、レベルアップしたと聞くけど・・・ここまでとは」

 

現在、妖夢のレベルは7だがここまでで強いとは思いもしなかったのだろう。ふと、ティオナが妖夢の後ろに近づく。

 

「はぁ!!」

 

ティオナが少し大きめの木刀で攻撃する。そこに・・・

 

「遅い!!」

 

「痛・・・・・・・ッ!速い・・・」

 

こいしがティオナの木刀を受け止めそのまま宙に浮かびそのまま余暇腹に蹴りを入れられる。

 

「強い・・・」

 

「あの二人に、一撃も与えられないなんて・・・」

 

そうして全員は妖夢達に攻撃を当てられずただ体力が消耗していたのだった。

 

 

「はぁ~疲れたぁ~」

 

「ベルきゅんの師匠やばすぎですよ・・・」

 

レミリア達は修行が終わった後、食堂でぐったりしていた。特にベルは皆より2倍の修行だった。そのため、ベルはソファで寝そべっていたのだった。

 

「情けないですね・・・もう少しビシッと出来ないのですか・・・」

 

「妖夢師匠、鬼畜過ぎ!!」

 

そう言って全員、妖夢の方をにらむ。とは言ったものの妖夢自身も修行をしていた。最近はこいしと1体1で戦闘訓練をしているのだ。こいしは以前の異常事態でレベルが11となり妖夢と共に鍛練を積んでいた。そのため何も言えないのである。

 

「でもまぁ・・・強くなった実感がするわね・・・」

 

「ええ、動きも前より切れが出てきたような・・・」

 

妖夢の修行もうまく出来ているようだ。

 

「そう言えば、最近命さんを見ていませんね・・・」

 

「確かに・・・修行は出ているけど終わった後どこか行くのよね・・・ホームにも帰ってくるのは朝だとか・・・」

 

「そうなんですか・・・」

 

そうしてベルは起き上がる。

 

「少し散歩してきます・・・」

 

「ベル、大丈夫?!もうそろそろ夜だけど・・・」

 

それをルーナが聞き少し慌て出す。どうやら以前の事で少し気を引きずっているらしい。ロキファミリアとルーナファミリアは、犠牲者は出なかったがガネーシャファミリアは犠牲者が出てしまいそのことで心配になっているのだ。

 

「大丈夫ですよ・・・少し、歩くだけです。ウィーネ達の所にも行きたいし」

 

そう言って軽く準備をする。

 

「分かったわ・・・気をつけてね・・・」

 

「ええ、行ってきます・・・」

 

そう言ってベルは月影の館を出て、ウィーネ達の所にいる保護区の方に向かった。その途中、屋台にも立ち寄る。そこに何やら揚げ物の匂いがした。同時に何かしらのスパイスの匂いもする。

 

「お、ベル君じゃないか」

 

「ミアハ様!!」

 

そこに青髪の男神、ミアハが何やらポーションを売っていた。そばには茶髪のシアンスロープで義手をつけているナーザァもいる。

 

「久しぶりだね、ベル」

 

ミアハが、営むミアハファミリアはナーザァのみで構成されている零細ファミリアの一つだ。元は大手の医療系ファミリアだったがナーザァがモンスターに腕を喰われディアンケヒトファミリアに義手を作ってもらったところ多額の借金を背負うことになった。更にミアハはかなりのお人好しでポーションを無料で配布するくらいなほどだ・・・ナーザァ自身、ダンジョンにトラウマがありダンジョンには潜れないようになっている。

 

そんなとき、ナーザァは自分のせいでミアハに迷惑をかけていると感じたのか経費を削減して薄めのポーションをベルに売ったのだ。しかし、レミリア達によって気が付かれミアハファミリアは終わりになるかに思えたがディアンケヒトファミリアの借金のこともありなかったことにした上、ディアンケヒトファミリアの借金を半分ベルが負担することになったのだ。幸い、モンスターと手分けして探せば魔石も効率よく回収できるため案外多くたまり、更にさとりのお陰で経営も黒字になった。そのお陰か借金も返せるようになったのだ。その時のディアンケヒトは泣きわめきながら走ったとか・・・

 

「あの時はありがとう、ベル。お陰で今私達のファミリアもうまくいけている」

 

「いえ、僕は当然のことをしたまでですよ」

 

そう言ってベルはポーションの他に謎の匂いが気になったのでベルはナーザァの手元を見る。

 

「これ気になる?これはねパンの生地に異国に伝わるカリーという物を包み込んだんだよ。それをパン粉で振りかけてあげた食べ物なんだ」

 

「ポーション以外も売っているんですか?」

 

「うん、私が発明したんだよ。お陰で売れ行きもよくてね・・・最近異端児の交流で屋台が増えたからたまにポーションと一緒に出しているの、今日早速出したのにこんなに売れているのよ!すごいでしょ?!」

 

「結構美味しくてね・・・最近は週2回くらいの頻度で出しているんだ」

 

「そうなんですか・・・」

 

「ベルにはサービスしてあげる」

 

そう言ってナーザァはベルにいくらかそのカリーパンを大量に入っている袋を二つ渡した。

 

異端児(ゼノス)の皆にお願いね」

 

「後でルーナファミリアの皆さんのも届けるよ」

 

「ありがとうございます」

 

そう言ってベルは保護区に向かう。

 

「ベルー!!」

 

「ウィーネ、元気にしていた?!」

 

「うん!!いっぱいお話しできて楽しかった」

 

保護区に着くと、ウィーネが勢いよく手を振っていた。ウィーネは笑顔でベルに近づく。

 

ガネーシャファミリアのお陰で現在、ウィーネ達は保護区の方で暮らしている。ちょくちょく、交流のようなこともしているのだ。もちろん、最初は住人から批判があったが最近は少しずつわかり合ってきている。それでも、なかなか難しい問題ではあった。だが、少しずつ状況は好転していた。

 

「ウィーネ、今日はお土産があるんだよ」

 

「本当?何々?」

 

そう言ってベルはカリーパンを差し出す。そこに他の異端児も寄ってきた。

 

「ベルッち、これは何だ?」

 

「これは、カリーパンって言うんだよ」

 

「へぇ~そんな食いもんがあるのか」

 

「うまそうだな~」

 

「美味しそうです!」

 

「うん、これって美味しいよね!」

 

そう言ってウィーネ達はかぶりつく。

 

「美味しい~」

 

「ホントか?」

 

そうしてリド達も食べ始める。

 

「辛~!!でもうめぇ~!!何だこりゃあ」

 

「本当だ、うまい」

 

「ちょっと辛いけど美味しいね」

 

そう言って笑い合う。

 

「ベル・・・コレ美味しい!!」

 

更に、水辺でマーメードのマリィも片言の言葉で喜ぶ。

 

マリィは深層の時、リドが助けを求めているのを駆けつけて協力した一人である。ガネーシャファミリアはその貢献にマリィが住めるように水辺を用意してくれたのだ。マリィは美味しそうに食べる。

 

「ベル、聞いて、聞いて!今日ね、人間の子どもとお話しできたの!!」

 

「そうなんだ、よかったね」

 

ベルは子どもをあやすようにウィーネの頭を撫でる。暫く話していると後ろから足音が聞こえた。

 

「ベルさん?」

 

「シルさん?」

 

そこには、豊穣の女主人で働いているシル・フローヴァとシスター服を着ている女性だった。

 

「お隣の方は・・・」

 

「紹介が遅れました・・・私はマリア・マーテル、ダイダロス通りの孤児院を経営している者です」

 

「ああ、そう言えばシルさんが前言っていましたっけ?」

 

「ええ、今回異端児のことで子ども達と交流を深めていこうかと思いまして来ました」

 

「じゃあ、ウィーネがお話ししたのって」

 

「はい、その孤児院の子ども達です」

 

そう言っていると、後ろからシアンスロープの少女がシルの後ろからひょっこりと出ていた。

 

「君は・・・?」

 

ベルがかがみかけながらシアンスロープの子どもに声をかける。

 

「フィナ・・・」

 

「フィナちゃんか・・・良い名前だね!」

 

そうしてベルは笑みをこぼした。安心したのかフィナは笑顔を見せベルに声をかける。ベルは子どもの対応にうまく接していた。暫くしてマリアが声をかけ、フィナは帰った。そこにシルがベルの隣に立つ。

 

「ようやく二人きりになりましたね・・・」

 

「そうですね・・・シルさん、いやフレイヤ様でしょうか・・・」

 

そう言って、シルの顔は凍り付くがなんとなく察していたように口角を上げる。

 

「何でばれるのかしらねぇ・・・」

 

そう言ってシルの口調がフレイヤに変わる。ベルはそれを見越したように睨み付ける。

 

「神の気配がしていますからね・・・微量ですけど」

 

「それで、どうするのかしら?」

 

そう言って「フフッ」と笑ってフレイヤはベルを見る。そしてベルに問いかけた。

 

「何もしませんよ・・・そちらが何もしなければ・・・ですが」

 

そう言ってベルは殺気を出す。フレイヤはそれに少し身体を震わせた。

 

「フフフ・・・やっぱり私が見込んだだけあるわね・・・」

 

「別に嬉しくもないですけどね・・・言っときますがウィーネ達に何か、やったら貴方のファミリアはなくなると思ってください・・・」

 

そう言ってベルは保護区を後にする。そのまなざしは誰でも震えるような殺気がこもっていた。

 

 




はい、今回はここまでです。フェネのイメージは初音ミクです。次回は本当に春姫を出すのでよろしくお願いします!感想もお待ちしております。


アイシャ「早くしろ、さもなければ・・・」

作「あれ?ちょっと?!何持ってるんですか?イヤ、ちょっと待って、死ぬ・・・」

ア「問答無用!!」

作「アーウ(泣)」
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