「永琳さん・・・アイズさんは」
「ナーザァさんとアミッドさんに見てもらったところあの毒、結構複雑でね・・・この世界にない毒だから解毒は難しそう・・・何とか進行は遅らす物があるからそれで代用しているけど・・・持っても半年ね」
ここはオラリオ中心にあるディアンケヒトファミリアのホーム・・・オラリオでは大型病院として機能しており現在アイズが入院している。
ここだけの話、借金の問題で犬猿の仲であるミアハとディアンケヒトだったがミアハが毒で苦しむアイズを見て今は協力すべきだと強く訴えたらしい。ディアンケヒトは最初は断ったもののアミッドの志願により共同でアイズの毒を直そうとしている。
「闇文明、クリーチャーワールド・・・こことは全く違う世界・・・」
現在、ここにいるのはベル、こいし、フラン、レミリア、さとり、ルーナ、永琳、ロキ、ヘファイストス、ロキ、フィン、ガレスであった。全員アイズの診断が終わると時間もあり、食事をすることにしてディアンケヒトファミリアのホームの中にあるレストランでお茶を飲んでいた。ほとんど飲んでいなかったが・・・
「私達は途轍もない大きな敵に立ち向かっているのかも知れませんね・・・」
そうして全員顔をうつむく。フランが少し間を開けてから口を開いた。
「そう言えばリヴェリアは・・・」
「リヴェリアさんならアイズさんの部屋で看病ですよ」
一方リヴェリアはアイズの部屋で看病をしていた。濡れたタオルでアイズの身体をふきできるだけ消化に良い物を食べさせる。アイズは熱がすごく40度を超えており腕にはムカデの模様が浮かび上がっている。そして毒のせいか時々アイズは苦しみから悲鳴を上げたりしたり時々意識を失うほどだ。感染の心配はないため面会も許されている
「リヴェ・・・リア・・・」
「何だ、アイズ・・・」
「寒い・・・」
「・・・そうか、待っていろ。今すぐアミッドに毛布を用意してもらう」
「あり・・・がとう」
そうしてリヴェリアはアミッドを呼び毛布を用意してアイズをくるむ。
「リヴェ・・・リア」
「何だ・・・」
アイズは再びリヴェリアの袖をつかむ。荒い息と共にアイズは少し涙を浮かべる。
「ゴ・・・メン・・ね・・・何も・・・出来なくて」
「・・・・・・・ッ!何を言う!!お前は十分やってくれた、今は休め!!」
そう言ってリヴェリアがアイズの手を握る。リヴェリアは涙を流しながらアイズの手を自分の顔にのせる。腕には熱さがものすごく伝わりカイロのようであった。
(私は・・・なんて、無力なんだ!!)
リヴェリアは自分の無力さに唇をかみしめ涙を流したのだった・・・
「オッタル・・・」
「何でしょうか、フレイヤ様」
一方、バベルの塔の最上階ではフレイヤが何やら取り出していた。
「コレを彼に・・・」
「それは・・・ですが、彼らは勝てるのでしょうか?それにあなた様に得は・・・」
「あの子は誰かを助ける時、一番魂が輝く・・・それに大丈夫よ・・・きっと彼らなら勝てる」
そうしてフレイヤは葡萄酒を片手にバベルの最上階でオラリオを見渡していた。
「コレが私が送る最後の試練よ・・・ベル、貴方の輝きを見せて」
そう言ってフレイヤは少し悲しげな瞳をしながら葡萄酒を口にするのだった。
ベル達ルーナファミリアは現在、異端児の保護区で暮らしている。イシュタルファミリアの一件から月影の館が崩れ、ゴブニュファミリアに建て直してもらっているところだ。しばらくは異端児達の家に泊まらせてもらうことにした。
「すいません、わざわざ・・・」
「何言ってんだよ・・・元からおれっち達の仲だろ?遠慮すんなって」
「ありがとね・・・ところで、アレは?」
ルーナはある方向を見つめる。それはリドも頭を悩ませていた。ベルも近くで何やら戸惑っている様子。
「イヤ・・・それがな?俺っちも分からないんだ・・・おかしいな、彼奴なら誰でも喜びそうだったろうに」
そう言ってリドはある方向に目を向けた・・・それは・・・
「だから、ベルは私と遊ぶのぉ!」
「はぁ?!何言ってんですか?!ベルは仕事なんです!!分かったらさっさと去りなさい、このメスガキ!」
「何をー!良いよ、表に出よう!一発殴ってやるから!!」
フェネとウィーネがこの通り喧嘩をしていたのだ。いや、正確に言うならウィーネとフェネが初めて会ったときから何やら重い空気が流れていたのだ。何やら犬猿の仲だと言うことが分かる。
「こらこら、止めなさい!いい加減にしないと怒るよ」
「「だってこいつが!!」」
「ここだけ息ぴったり・・・」
とまぁこのようにウィーネとフェネは因縁深くそうな表情で互いを見つめる。
「いい加減にしなさい!そろそろ本気で怒るよ!!」
「ベ・・・ベル」
「コレは・・・その・・・」
ベルは少し大きな声で怒鳴る。それにウィーネとフェネは少し怯えているようだった
「全く、確かに少しの間知って仲が悪くなるのは知っているよ。でもね?あってからすぐに仲が悪くなるのはどうかな?」
「だ・・・だって・・・」
「だってじゃない、ウィーネもそれじゃあ友達増えないよ?」
「ウ・・・それはイヤだ」
そう言ってウィーネは泣きながらうつむく。
「いい?最初は誰だってお互いを知らない。だからこそ少しずつわかり合うことが必要なんだ・・・少しずつで良い、仲が悪くたって良い。でもそれはお互いを知ってからにしないと、他人を傷つけてしまうんだよ」
「ウ・・・」
それを聞き、ウィーネ達は何も言い返せないようだった。少しベルは悲しげな瞳をする。
「それに・・・相手をしっかり知らなっきゃ・・・後悔してしまうこともあるんだよ」
「「・・・・・」」
それを見てウィーネ達はシュンとする。ウィーネ達も知っていたのだ。リューが裏切り者だったことを。深層を共にしてきて、固い絆で結ばれていた二人が切れて自分が半分なくなっていたようだった。
「だから、まずは話しあおう。嫌いになるのはそれからでも遅くはないから」
そう言ってベルは二人の頭を撫でる。二人は少し互いを見つめ合い、やがて二人とも頭を下げた。
「・・・ごめんなさい」
「いいえ、こちらこそ悪かったわね」
そう言って二人は頭を上げた後互いを再び見つめ合う。暫く話そうと試みたようだ。しかし・・・
「「・・・・やっぱり無理!!」」
その途端、二人はそっぽを向く。ベルもコレにはやれやれだが、まぁ大丈夫だろうと思いベルは二人を撫でる。二人は少しずつ互いを知る努力はしそうだっただったからだ。ベルは安心してその場を立ち去ろうとする。その時だった・・・
「ベル・クラネル・・・」
「オッタル・・・」
ベルの目の前に突然オッタルが姿を現した。空気が突然氷、レミリア達は剣をオッタルに、向けるオッタルはそのまま懐から紙を取り出す。
「何ですか?要件があるなら早くしてください」
「剣姫を救う方法を伝えに来た」
「・・・・・・・ッ!」
そうして当たりは静寂に包まれていくのであった。
はい、今回はここまでです。次回から遠征編がスタートします。そうして彼らも動くのでお楽しみに!!