中々、思いつかない事があったので。
焔SIDE
「いや〜しっかし、あんなとこから落ちて助かるなんてしのぶさんの言う通り奇跡だな」
「本当ね」
私と雫は上を見上げた。
あんなとこから落ちたのに助かるなんて本当奇跡だ。
「私達が助かったのはこれのおかげね」
雫が壁から出ている水を指す。
これに流されたおかげで助かったようだ。
「さてと」
私は壁を触ってみた。
「何してるの?」
「登れるかどうか確かめてるんだ」
私は壁を触れ続けた。
「はぁ〜こりゃダメだ。登れそうにねぇ」
「そう。なら助けを待つ?」
「いつ来るか分からないし、待ってたら餓死しちまうかもしれねぇからダメだ。それにあんなとこから落ちたんだ、きっとお陀仏になったと思ってる。こうなったらもう自力でこの迷宮を脱出するしかねぇ」
「そんな」
「大丈夫だってそう落ち込むな。よし取り敢えず、しのぶさんが言ってた物を」
私は辺りを見渡し、何かないか見た。
「お!あれか?」
私は何か包みみたいなのを見つけた。
取り敢えず見てみた。
「えぇと……これは包帯に傷薬かな。それとそれなりの食料か」
包みには薬や包帯やら食料が入っていた。
「お?」
もう一つ何かを見つけた。
「これは」
「香織」
焔が色々と物色してる頃、雫はその辺で座り込み、友の名を呟いていた。
「私……」
「何してるんだ?」
「焔」
焔が戻って来た。
「いつまでそうしたって何も起きないぞ。何の為の不死川さんとの修行だったんだ?」
「それは……」
「それにそんな姿じゃ不死川さんや白崎に笑われるぞ。ほら」
私は雫にある物を投げ渡す。
「これ」
「お前の隊服」
雫に渡したのは鬼殺隊の隊服だ。
「私の隊服」
「とっとと着替えておけ」
「うん」
数分後
「着替えたよ」
「おぉ似合うじゃん」
雫の隊服姿を見た。
下は私と同じズボンタイプか。
「よし、じゃああとこれもな」
私は雫にもう一つある物を渡した。
八つの菱形が円形の鍔の刀だ。
「これ」
「お前の日輪刀」
「私の」
「抜いてみろ」
雫は日輪刀を抜いた。
「あっ、色が」
刀身の色が深い緑色になった。
「風の呼吸である証拠だ」
「へぇー」
雫は日輪刀を軽く振った。
「うん悪くないわ。握り心地もいいし」
「よし、とっとと行くぞ」
私達はこの迷宮の脱出を目指し、移動を開始した。
「ねぇ」
「ん?」
「あの時に逸れた火球だけど」
「あぁ」
雫が私達が落ちる事になってしまった火球の事を話し出した。
「あの火球はどうもおかしい……明らかに私と南雲を狙ったような感じだった」
「狙ったって……誤射じゃ「それはねぇ」」
雫は誤射じゃないかと言うが、私は否定した。
「あの時、私は向こうから音を聞いた。悪意やら憎悪って感じの」
「悪意や憎悪って」
「私や南雲に恨みを持つのって精々アイツしかいねぇ」
「アイツ……まさか檜山?」
「だろうな」
こんな事をするのはアイツぐらいしかいねぇだろう。
「まぁ、その原因は白崎かもな」
「香織が?」
「アイツ白崎が南雲と一緒にいるのを嫌っていたしな。私は晩餐会や南雲を助けた時の仕返しだろう」
「そんな……ただ香織は南雲と……」
「クソ、あの野郎、地上に戻ったら覚悟していろ」
私は関節を鳴らしながら道を進んだ。
「なんか不気味ね」
「あぁ」
私達は移動し続けたが、南雲も脱出出来るようなのも見つからず、それどころかなんかおっかねぇとこに来てしまった。
「匂いも音もなんか最悪だ」
「何なのここ?私達……」
「雫止まれ」
「どっ、どうしたの?」
「こっちこっち」
私達は岩場に隠れた。
「ねぇ、どうし「しー」」
私は指であるものを指す。
「「「グルルルルルー」」」
グチャグチャグチャ
三体の狼らしき魔物がなんか食っていた。
「何あれ?」
「見る限り魔物だろう。うぅ」
私はあれを見て思わず口を手で覆う。
気持ち悪い。
隣にいる雫も気分が悪そうな顔をしている。
それにあの狼、上の階の魔物と比べて明らかに音も匂いも違う。
「どうするの?」
「出来れば関わりたくねぇ。いいか、なるべく音を立てないようにそっとだ」
「えぇ」
私達は岩場をこっそりと出る。
音を立てないように、そっと。
パラ
「「っ!?」」
「「「っ!?」」」
地面にあった石ころを蹴ってしまい、奴らに気づかれてしまった。
「「「グルルルルル〜」」」
「どうするのよ?」
「気付かれちまったのなら仕方ねぇ」
私は日輪刀を抜き、狼の魔物と対峙する。
狼か
煉獄さんが倒した下弦ノ弐・佩狼を思い出しちまった。
なんか運命って感じだな。
「「「ガァァァァー!!」」」
そうこうしている内に奴らが襲い掛かってきた。
『炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねり』
渦巻く炎で狼共を斬った。
「ふぅー」
「焔!」
「っ!?」
「ガァァァァー!!」
雫の叫びに反応して魔物を避けた。
「っ!?」
しかし、腕を引っ掻かれた。
「グルルルルル」
「クソ!」
斬ったのは二匹だけだったのか。
「焔!」
雫が日輪刀を構えて私の前に立った。
『風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風』
狼の魔物を風の斬撃で斬り裂いた。
「雫」
「焔、早く傷を」
「こんなのかすり傷だ」
「ダメ!ちゃんと手当てしないと!」
「あぁ〜分かった、分かった」
私達は安全な場所に移動した。
「ほら脱いで」
安全な場所に移動し、雫に傷の手当てをしてもらっている。
「っ!?」
「沁みるけど我慢しなさい」
しのぶさんからもらった傷薬を塗ってもらっている。
めっちゃ沁みる。
「はい、これでお終い」
「どうも」
包帯を巻き、手当てを終え、隊服の上を着た。
「ねぇ、さっきの魔物だけど」
「あぁ、明らかに上にいた魔物とは全然違う」
「そうね。全然違い過ぎる」
「油断したらあっという間にあの世行きだ」
「きっともう南雲は……」
雫のそれを聞いて少し不安になってしまう。
でも、アイツは可能性のある奴だ。
生きててくれよ。
「ん?」
「どうしたの?」
移動していると何かを見つけた。
私達はそっと近づいた。
「っ!?」
「ヒィィー!!」
熊のような魔物の死骸だった。
「な、何なの!?」
「落ちつけ、雫!ただの死骸だ」
私達は死骸に近づいた。
「ん?」
私は死骸に違和感を覚えた。
じっくりそれを見た。
「どうしたの?そんなにじっくりと」
「なぁ雫、この死骸おかしくねぇか?」
「おかしいって?」
「見ろよ、このやられ跡、他の魔物の仕業には見えねぇし。まるで何かに撃たれたみたいなやられ跡だ」
「何かに撃たれたって……銃?でも、この世界に銃なんて……」
確かにこの世界に銃のような武器はない。
この世界にある飛び道具は精々弓矢だ。
でも、弓矢のような跡でもないし、一体どうなってるんだ?
私達はあの後も移動し続けた。
なるべく魔物には遭遇しないように気をつけた。
「っ!?」
私は何かを感じ、移動を止めた。
「どうしたの?急に止まって」
「……感じる」
「何を?」
「……こっちだ!」
「ちょっと!」
私は感じた音を求めて走った。
「はぁ、はぁ」
ここだ、この辺りからだ。
「ちょっと……急に走らないでよ」
後から来た雫も来た。
「悪りぃ」
私は歩いた。
近い、近いぞ。
「「っ!?」」
歩いていたら一人の男がいた。その周りには魔物の死骸がゴロゴロ転がっていた。
「あ、あぁ」
「嘘……まさか」
「「南……雲……?」」
「姉……貴……?」
「「「よっ」」」
炭治郎、善逸、伊之助登場
「オルクス大迷宮にこんなとこが、恐ろしいとこだ」
「ヒィィー!!無理!無理!絶対死ぬ!」
「うおぉぉぉー!!俺もオンボロで暴れてーー!!」
「だからオルクスな」
「ここでコソコソ噂話。八重樫さんは甘露寺さんとカナヲと同じ隊服が欲しかったらしい」
「でもよ炭治郎。この先大丈夫かな?」
「大丈夫だよ。みんななら」
「「「次回、奈落の再会」」」