焔SIDE
「「「「「「クルゥァァアアン!!」」」」」」
私達の前に現れたヒュドラ、不思議な音色の絶叫を上げながら六対の眼光が私達を射抜く。私達を裁きを与えようというのか、凄絶な殺気が叩きつけられた。
同時に赤い紋様が刻まれた頭がガパッと口を開き火炎放射を放った。
私達は同時にその場を飛び退く。南雲がドンナーを発射し、赤紋様の頭を狙い撃った。弾丸は狙い違わず赤紋様の頭を吹き飛ばした。
よしと思った時、白い紋様の入った頭が「クルゥアン!」と叫び、吹き飛んだ赤紋様の頭を白い光が包み込んだ。すると、吹き飛んだ赤紋様の頭が鬼のようにみるみる再生した。
南雲に遅れてユエの氷弾が緑の紋様がある頭を吹き飛ばしたが、またしても白紋様の頭が緑紋様の頭を再生した。
「雫!」
私と雫は白紋様の頭に向かった。青紋様の頭が口から散弾のように氷の礫を吐き出し、それを躱しながら白紋様に向かって走った。
『炎の呼吸 弐ノ型』
『風の呼吸 陸ノ型』
『昇り炎天』
『黒風烟嵐』
お互い日輪刀を下から振り上げ、白紋様の頭を狙うが、今度は黄色の紋様の頭がその頭を肥大化させ、昇り炎天、黒風烟嵐を受け止めてしまった。
「嘘だろう」
「そんな」
「ちっ!盾役か。攻撃に盾に回復にと実にバランスのはいいことだな!姉貴、八重樫!後ろに下がれ!」
南雲の言う通りに後ろに下がる。そしてヒュドラの頭上に焼夷手榴弾を投げ、同時にドンナーで白紋様の頭に連射した。ユエも合わせて緋槍を連発する。
しかし、黄紋様の頭が二人の攻撃を尽く受け止める。だが、至る所に傷がついていた。
「クルゥアン!」
すかさず白紋様の頭が黄紋様の頭を回復させる。
しかし、その直後、白紋様の頭の頭上で焼夷手榴弾が破裂し、タールが灼熱の雨と撒き散らされる。白紋様にも降り注がれ、悲鳴を上げながら悶える。
私と南雲はチャンスと武器を構える。
「「いやぁああああ!!!」」」
「!?ユエっ」
「雫!」
ユエと雫から絶叫が響いた。
焔SIDE OUT
雫SIDE
「いい加減光輝君から離れなさいよ」
やめて
「何でいつも一緒なの」
お願いやめて
「何でアンタみたいなのが光輝君と」
もう……やめて……
何で私が
『……ずく!』
こんな目に合わなきゃいけないの
『……い!』
私は……
『おい!雫!』
『っ!?』
突然、目の前が明るくなった。
「焔?」
雫SIDE OUT
焔SIDE
「雫」
雫がおかしくなって、必死に呼びかけ、神水も飲ませた。しばらくすると正気に戻った。
黒紋様の頭が雫に何かしたようだ。
「焔」
雫が私の胸に顔を埋め、泣き始めた。
「何で……私が……」
「雫」
黒紋様め、雫に何か見せたな。魘夢みたいな事をしやがって。
私は雫を抱きしめ、頭を撫でた。
「大丈夫だ。私やみんながついている」
それを聞いて少し落ち着いたのか雫は泣き止む。ふと、南雲とユエも見るとそっちも大丈夫みたいだ。
「ユエ、姉貴、八重樫、シュラーゲンを使う。連発できないから援護を頼む」
「……任せて!」
「了解!」
「分かった」
気合入れ直し、再度ヒュドラに挑む。ヒュドラは咆哮を上げ、炎弾やら風刃やら氷弾やらを撃ち込んできた。私達は一気に柱の影を飛び出し、反撃に出る。
「“緋槍„!“砲皇„!“凍雨„!」
『炎の呼吸 参ノ型』
『風の呼吸 伍ノ型』
『気炎万象』
『木枯らし颪』
ユエの魔法攻撃と私と雫の剣技が一斉にヒュドラを襲う。
そこに黄紋様の頭が赤紋様の頭、青紋様の頭、緑紋様の頭の前に現れる。
よし、これで南雲が白紋様を……
「クルゥアン!」
しかし、それに気づいたのか咆哮を上げると、近くの柱が波打ち、変形して盾になった。
ユエの魔法がその盾に当たると先陣が壁を粉砕し、後続の魔法と私と雫の剣技が頭に直撃する。
「「「グルゥウウウウ!!!」」」
悲鳴を上げのたうつ三つの頭。黒紋様の頭がユエに魔法をかけた。
「……もう効かない!」
だが、ユエにはもう効かないようだ。南雲のおかげか。
ユエは援護すべく、魔法を次々と構築し弾幕の如く撃ち放つ。回復した赤紋様の頭、青紋様の頭、緑紋様の頭がそれぞれ攻撃を再開する。
『炎の呼吸 肆ノ型』
『風の呼吸 肆ノ型』
『盛炎のうねり』
『昇上砂塵嵐』
それを私、雫の剣技、ユエの魔法攻撃で対抗する。南雲のために少しでも私達に注意を引きつけないと。その南雲はドンナーで黒紋様の頭を吹き飛ばす。
白紋様の頭が回復しようとするが、その前に南雲が飛び上がり、背中に背負っていた対物ライフル“シュラーゲン„を空中で脇に挟んで構えた。
黄紋様の頭が白紋様の頭を守るように立ち塞がるが……
「まとめて砕く!」
シュラーゲンから発射された赤い弾丸が黄紋様の頭の防御すらも貫通し、白紋様の頭共に爆砕し、消滅した。
よし、これで防御も回復手段もなくなった。ここで一気に畳みかける!
『炎の呼吸 壱ノ型』
『不知火』
『風の呼吸 漆ノ型』
『勁風・天狗風』
私は赤紋様の頭、雫は緑紋様の頭に狙いを定めて、日輪刀を振る。
『炎の呼吸 伍ノ型』
『炎虎』
続けて型を繰り出し、赤紋様の頭を倒す。
『風の呼吸 捌ノ型』
『初烈風斬り』
同じように雫も型を続けて繰り出し、緑紋様の頭を倒す。
「“天灼„」
ユエも魔法で雷球を作り出す。雷球が弾けると、絶大な威力の雷撃を撒き散らした。黒紋様の頭も消し炭となった。
よし、これで…。4
「っ!?」
この時、何かヤバい音と匂いを感じ取った。だが、時既に遅かった。
気がついたら、宙を舞っていた。
ヤバい意識が……
焔SIDE OUT
雫SIDE
「うぅ〜」
私は突然出現した銀紋様の頭からの攻撃を受けてしまった。見ると体中に激痛が走り、かなり出血していた。
「焔?南雲?」
焔と南雲を探す。見回すとユエちゃんが南雲を介抱していた。
焔は?
私は痛みを我慢し、焔を探した。
「あっ」
私は柱に座り込んでいる彼女を見つけた。
「焔!っ!?」
あまりの激痛にすぐに神水を飲み、彼女に近づいた。
「っ!?」
私はあまりの彼女の姿に目を見開き、膝から崩れ落ちた。
「あ、あ、あぁ」
彼女もあちこち酷い出血をしていた。目も虚ろになっていた。でも……
「焔…」
腹の辺りが大きく穴が空いたように酷く出血していた。
「イヤ……イヤァァァァァァーー!!」
「よっ」
炭治郎、禰 豆子登場。
「ヒュドラ、なんて恐ろしいんだ。まるで複数の鬼が合体したみたいだ」
「うぅ〜」
「イヤァァァー!無理無理!あんな怪物!絶対勝てっこないよ!」
炭治郎にしがみつく善逸。
「うおぉぉぉー!!すげぇ!俺も戦いてぇー!」
気合を入れる伊之助。
「ここでコソコソ噂話。東堂さんは南雲がドンナーを使うのを見て自分も映画のように撃ってみたいと思ってしまったらしい」
「東堂さん、一体どうなるんだろうな?」
「うぅ〜」
「「「次回、風、散る!」」」