炎の呼吸は世界最強   作:ギラサメ

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なんとか出来ました。

ありふれ二期が放送開始しました!

今回で第一巻は終わりです。


第二十六章 オスカー・オルクス

焔SIDE

 

「ん〜……ん?」

 

 何だ?この懐かしい感じ?なんか柔らかい、まるでベッド……

 

「て、本当にベッドだった」

 

 自分がいるとこは本物のベッドだった。てっきりまた蝶屋敷にいるのかと思った。でも、周りを見た感じ蝶屋敷じゃなさそうだ。

 

「ん?」

 

 太もも辺りに違和感を感じた。

 

「雫」

 

 雫が私の太ももを枕にして眠ってやがった。もしかしてずっと側にいたのかな。

 

「ありがとう」

 

 私は優しく頭を撫でてやった。

 

「ん〜」

 

 あ、起こしてしまった。

 

「ん?」

 

「おはよう雫」

 

「あ、あ、焔!」

 

 抱きついてきた。

 

「バカ!バカ!心配したんだから!!」

 

「はい、はい。済まなかったな」

 

「もう!」

 

 

 

 

「なぁ、ところでここどこ何だよ?」

 

「反逆者の住処みたい」

 

 反逆者の住処、この大迷宮を作った奴が住んでいたとこか。随分と作りがいいな。

 

「ふぅん。あっ、ところで南雲とユエは?」

 

「住居の中を探索しているよ」

 

「ほう」

 

 探索か。私もあとで見てみようかな。

 

「おっ、ちょうど目覚めたみたいだな」

 

 なんて考えていると南雲とユエが入って来た。

 

「ホムラ!」

 

 ユエがこっちに来た。

 

「ホムラ、良かった」

 

「ハハハ!心配かけたな」

 

 

 

 

「なぁ、住居の中どうだった?」

 

「……少し調べたけど、開かない部屋も多かった」

 

「ふぅん」

 

 私達は住居の中を歩いている。南雲が何か見つけたと。

 

「それと風呂があった」

 

「「お風呂!!」」

 

 南雲のお風呂という言葉に私と雫は声を上げる。

 今まで迷宮からの脱出などでしばらくお風呂はご無沙汰だったからな。

 

「雫あとで入ろう」

 

「そうね。お風呂なんて久しぶりだもんね」

 

 

 

 

 

 

「着いたぞ」

 

 住居の中を歩いていると、とある部屋に到着した。

 

「ねぇ、あれ」

 

 雫があるものを指差す。

 

 

 そこにはローブを羽織った白骨化した死体が椅子に座っていた。

 

 誰の死体だ?

 

 考えていると南雲が近づく。地上への脱出はどこの部屋が鍵なんだと。

 

 南雲が魔法陣へと踏み出すと、光が爆ぜ、部屋を真昼のように光で埋め尽くした。

 しばらくして光が弱まり、私達の目の前に黒衣の青年が立っていた。

 

「試練を乗り越えよくたどり着いた。私の名はオスカー・オルクス。この迷宮を創った者だ。反逆者と言えばわかるかな?」

 

 オスカー・オルクス、この大迷宮を創った人か。

 

「ああ、質問は許して欲しい。これはただの記録映像のようなものでね、生憎と君の質問には答えられない。だが、この場所にたどり着いた者に、世界の真実を知る者として我々は何のために戦ったのか……メッセージを残したくてね。このような形を取らせてもらった。どうか聞いて欲しい。……我々は反逆者であって反逆者ではないということを」

 

 オスカーの話を要約するとこうだ。

 

 

 この世界の争いは神の遊戯によって引き起こされたもの。

 

 その神をなんとかすべく、オスカーを含めた解放者達が立ち向かった。

 

 しかし、彼らは敗れてしまい、さらに神によってオスカーを含めた解放者達は人々から反逆者と罵られた。

 

 そしてオスカー達はいずれ自分達に代わって神を倒してくれるよう、自分達の力を七つの迷宮に残したと。

 

「君が何者で何の目的でここにたどり着いたのかわからない。君に神殺しを強要するつもりもない。ただ、知っておいて欲しかった。我々が何のために立ち上がったのか。……君に私の力を授ける。どのように使うも君の自由だ。だが、願わくは悪しき心を満たすためには振るわない欲しい。話は以上だ。聞いてくれてありがとう。君のこれからが自由な意思の下にあらんことを」

 

 私は彼の話を聞き終え、彼の死体に向い

 

「南無阿弥陀仏」

 

 

 

 

 

 

「「……」」

 

 私と雫は今風呂には浸かっている。しかし、どうしてもオスカーが言った事が頭から離れなかった。

 

「私達、神のお遊びでこんな世界に」

 

 雫の言った事に私は拳を握りしめる。そのふざけた神によって私や雫や南雲、白崎が……

 

 何が戦争だ!

 

 何がこの世界を救ってくれだ!

 

 ふざけんじゃねぇぞ!

 

 エヒト!

 

「雫、私決めた」

 

「焔?」

 

「この世界の大迷宮を攻略する。そして元の世界に帰る」

 

「焔」

 

「雫はどうする?別について来なくていいんだぞ。白崎のとこへ戻ってもいいんだぞ」

 

「焔……私も行くよ。大迷宮」

 

「いいのか白崎は?」

 

「勿論、香織の事は忘れてないよ。絶対に戻る。それともう光輝……天之河とは」

 

「……そうか。お前がそう決めたんなら何も言わん」

 

「うん。それに」

 

「ん?」

 

 雫が近くに寄ってきた。

 

「あんたが心配でならないのよ。何度も死にかけて」

 

 まぁ、結構死にかける事が多かったけど。

 

「だから、あんたが無茶しないように、しっかり見張っておくからね」

 

「は、はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!起きるんだ東堂少女!」

 

「起きろ!八重樫!」

 

「「ん?」」

 

 あれ?私、南雲達とと部屋で色々と散策した後、雫と一緒にベッドで寝ていたはず?それにこの声。

 

「煉獄さん?」

 

「不死川さん?」

 

 煉獄さんと不死川さんが目の前にいた。隣には雫もいる。

 

「うむ、目覚めたようだな!」

 

「ったくよ」

 

「ここは?」

 

「不死川の屋敷だ!胡蝶が君たちに話があるそうだ」

 

 どうやら不死川さんの屋敷のようだ。

 

「しのぶさんが?」

 

「はい」

 

 しのぶさんが入ってきた。

 

 私と雫は煉獄さん、不死川さん、しのぶさんと向かい合っている。

 

「お話しというのは、貴女達がこれから大迷宮に行くにあたっての重要な事です」

 

「重要な事?」

 

「はい、貴女達には剣士を見つけて仲間にしてほしいのです」

 

「剣士?」

 

「貴女達のいる世界に私達柱に鍛えられた剣士がいます。その人達を仲間にすればきっと貴女達の力になってくれます」

 

「柱に鍛えられた……それってしのぶさんや冨岡さんの継子があの世界にいるんですか?」

 

「その通りです」

 

 嘘だろう。まさか柱の継子があの世界に。

 

「ね、ねぇ。その継子って……まさかクラスメイトの誰か?」

 

 雫が質問する。確かにその可能性がある。

 

「それは会ってからのお楽しみです。あぁ、ご安心ください。天之河さんや檜山さんは継子ではありませんので大丈夫です」

 

「誰もあんな馬鹿を継子にはしねェよ」

 

 しのぶさんが答え、不死川さんが愚痴る。それは安心できる。

 

「そういう事なので貴女達は剣士を見つけてきてください」

 

 しのぶさんがそう言うと、私達の目の前が暗くなる。

 

 

 

「「っ!?」」

 

 目覚めるとオスカーの住処だ。

 

「雫、聞いたか?」

 

「えぇ、この世界に柱の継子が」

 

「柱は全部で九人。残るは七人って事か」

 

「七人、一体誰なんだろう?もしかして香織?」

 

 雫の言う通り、もしかしたら香織が継子の一人である可能性も十分ある。

 

「まだ分からないよ。もしかしたらこの世界の住人かもしれないし、それにまたエヒトが誰かを召喚した可能性もある」

 

「……そうね。考えても仕方ないよね。焔、必ず見つけよう」

 

「あぁ」

 

 私達はその後、南雲とユエにもこの事を話した。最初は南雲も渋っていたが、なんとか了承してくれた。

 それから私達は今後に備えての準備をした。南雲は手に入れた神代魔法の一つ“生成魔法„でたくさんのアーティファクトを作り上げた。

 さらに

 

「私達の日輪刀を強化?」

 

「あぁ、この世界で最も硬い鉱石を使って強化しておいた」

 

 私達の日輪刀を強化してくれた。

 因みに他の剣士にも会ったら同じようにするつもりのようだ。

 

 

 

 それから結構経ち、私達の準備も完了し、いよいよ地上に戻る日がきた。あれから私達の服装などだいぶ変わった。

 

 まず、南雲だが黒い服を纏い、失った片腕に義手がつけられ、片目に眼帯もしている。最早、完全に厨二だ。

 

 ユエはこの屋敷にあった服を着ている。さらに南雲からアクセサリーももらっている。

 

 私と雫は新しい隊服を着ている。前のはボロボロだったけど、新しく届いた。

 また、私は炎の意匠は施された羽織り、雫は殺と書かれた羽織りを纏っている。新しい隊服と一緒にあった。

 

「みんな……俺達の武器や力は、地上では異端だ。聖教教会や各国が黙っているということはないだろう」

 

「ん……」

 

「兵器類やアーティファクトを要求されたり、戦争参加を強制される可能性も極めて高い」

 

「あぁ」

 

「教会や国だけならまだしも、バックの神を自称する狂人共も敵対するかもしれん」

 

「えぇ」

 

「世界を敵にまわすかもしれないヤバイ旅だ。命がいくつあっても足りないぐらいな」

 

「今更……」

 

「もとより覚悟の上よ」

 

「私は私の責務を全うする。それだけだ」

 

 私達は南雲にそう言い、決意を固めた。

 

「俺達は最強だ。全部薙ぎ倒して、世界を越えよう」

 

 南雲の言葉を聞き、私と雫は頷き、ユエは笑みを浮かべた。

 

 

焔SIDE OUT

 

NO SIDE

 

「……早く行かなくちゃです。あの未来へ、あの人達のもとへ」

 

「……」

 

 峡谷を見つめる残念美人なウサミミ少女、その後ろに控えている蝶の髪飾りをつけた少女。

 彼女達との出会いはもうすぐ

 

 

ED:紅蓮華、from the edge

 

 




「よっ!」

 炭治郎、禰 豆子登場!

「これがこの世界の真実、なんて事だ」

「うぅ〜」

「それに神によってオスカーさん達が、エヒトめ」

「うぅ〜」

「ところで禰 豆子、今日の予告って」

「よっと!」

 上から宇髄天元、派手に参上!しかも手にはありふれ二巻を持っている。

「宇髄さん!」

「派手に予告するぜ!いよいよ俺の継子が派手に活躍するぜ!そんな地味な神なんかに負けんじゃねぇぞ!」

「宇髄さん、うるさいですよ」

「しのぶさん、冨岡さん」

 胡蝶しのぶ、冨岡義勇登場!

「実は私と冨岡さんの継子も活躍するみたいなんです」

「へぇー」

「あぁ……なんという悲しきことだ。神によって罪もない子供が戦いを強要させられるなんて可哀想に」

 悲鳴嶼行冥、登場!

「悲鳴嶼さん!悲鳴嶼さんがいるってことは」

「はい、悲鳴嶼さんの継子も出るみたいなんです」

「そうなんですか。楽しみです。みんな次のライセン大迷宮編も見てください!」

「うぅ〜!」




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