炎の呼吸は世界最強   作:ギラサメ

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なんとか出来ました。

三回目のワクチンの副作用が辛いです。


刀鍛冶の里編、アニメ化おめでとう。


第二十九章 音の剣士

焔SIDE

 

「そうなんだ。雫ちゃんのクラスメイト達が」

 

「うん」

 

 私達は現在、シュタイフで移動中。スグを乗せて三人乗りである。前を走っている南雲もユエ、シアを乗せて移動している。

 正直、少しキツい。

 

「でも、どうしてほむちゃんは雫ちゃんのクラスメイト達と一緒だったの?」

 

「さぁな?」

 

 そういえば何で雫のクラスメイトと一緒だったのか不明だ。エヒトの奴召喚ミスでもしたのか?

 

「まぁ、私はお前や董香があそこにいなくて良かったよ」

 

「ほむちゃん」

 

「いたら国の連中やあのオルクスで危険な目に遭っていたかもしれないからな。それに橋から落ちたのを見たらショックだろうし」

 

「ほむちゃん」

 

「ん?」

 

 ふと背中に感触が、スグが頭をつけたんだろう。

 

「ほむちゃんは優しいね。私達の事を考えて」

 

 すると、スグから悲しみや悔しさの匂いや音を感じた。

 

「私、帝国兵襲ってきた時、ハウリア族の人達を助けられなかった。董香ちゃんと一緒に兵と戦ったけど、ハウリアの人達を人質にされて何も出来なかった。私や董香ちゃんも連れて行かれそうになった時、庇われて、悔しかった。しのぶさんに色々教えてもらったのに……私、しのぶさんの継子失格だよ」

 

「直葉」

 

「……スグ、誰だって悔しい思いはする。でも、その悔しさはいずれ成長へと繋がる。炭治郎もそうだっただろう」

 

 炭治郎だって煉獄さんが死んだ時も己の弱さを悔やみ、そこからさらに成長していったもんな。

 

「悔しいと思うなら、その悔しさをバネに這い上がって来い!そして柱の継子である事を誇りに思えるようになれ!」

 

「ほむちゃん」

 

 スグの表情が少し良くなった。

 

「焔、前!」

 

 雫に言われ、そこには魔物の群れがいた。

 

「魔物の群れ!?」

 

「見て!襲われてる!」

 

 よく見ると誰かが襲われていた。あれは……

 

「ハウリア族の人達!」

 

 スグが声を上げる。あれがハウリア族。南雲も気づいたようでこちらを向く。私はそれを見て頷く。

 

「しっかり掴まってろ!振り落とされるなよ」

 

 私はシュタイフを猛スピードで飛ばした。南雲はすかさず魔物の頭部を撃ち狙う。

 

「みんな〜、助けを呼んできましたよぉ〜!」

 

 シアがみんなに向かって叫ぶ。

 

「「「「「「「「「「シア!?」」」」」」」」」」

 

 私は魔物の近くまで行くとシュタイフから降り、残りの魔物を捉える。

 

『炎の呼吸 弐ノ型』

 

『風の呼吸 捌ノ型』

 

『蟲の呼吸 蝶ノ舞』

 

『昇り炎天』

 

『初烈風斬り』

 

『戯れ』

 

 私、雫、スグの剣技で魔物を斬る。スグのは少しして毒が効いて倒れる。

 

「ハジメ、上!」

 

「ハジメさん上です!」

 

「っ!?」

 

 上から南雲に襲いかかろうとする魔物、南雲はすかさずドンナーを構える。

 

「はぁ!」

 

 魔物が何者かに斬られた。斬った者はそのまま地面に着地した。

 

「大丈夫?」

 

「あ、あぁ」

 

 その人を見るとワンレグスの髪型の女だった。しかも大きな日本刀を持っており、鬼殺隊の隊服を着ていた。

 あいつは……

 

 

 

「……董香、董香なのか!」

 

「董香ちゃん!」

 

「ん?スグ?それに焔?」

 

 私、スグ、雫は董香に近寄る。

 

「焔、何でアンタが?」

 

「色々聞きてぇけど、まずはコイツらを片付けてからだ」

 

 私達は周りにいる魔物に目を向ける。

 

「そうだね」

 

 

 

 数分後

 

「成る程、それでここにいると」

 

「あぁ」

 

 戦闘後、董香に色々と話した。

 

「で、董香は何でここに?スグから帝国兵を捜しているって聞いたぞ」

 

「帝国兵は見つけてある。でも、鴉からハウリア族の人達が襲われていると聞いてここまで来た」

 

「そうか」

 

 董香から事情を聞き、納得する。

 

「それで君が不死川さんの継子だね」

 

「八重樫雫よ」

 

「湊董香。焔と直葉の親友。それと音柱・宇髄天元様の継子だよ」

 

「南雲ハジメだ」

 

「ユエ」

 

「よろしくね」

 

 自己紹介を済ませ、峡谷を進む。

 

 

 

 

 

「あそこに帝国兵がいるの?」

 

「あぁ」

 

 董香の案内で帝国兵がいるとこに辿り着いた。

 

「あの……ハジメさん本当にいいんですか?」

 

「何がだ?」

 

「この先には帝国兵がいます。このままだと同じ人間族と戦うことに……」

 

「……それがどうかしたのか?」

 

「えっと……私達を守るために同族と敵対することになるのでは……と……」

 

「……何か勘違いしてるようだから言っておくがな。お前らを守るのは樹海の案内が終わるまでだ。邪魔するするヤツは魔物だろうが人間だろうが殺す。それだけだ」

 

 南雲とシアの会話を聞いて、自分の手を見た。いよいよ覚悟を決める時だと。ふと雫やスグを見ると震えていた。

 

「行くぞ」

 

 南雲を先頭に私達一行は階段を登る。

 帝国兵は数人いた。こっちに気づいて何か喋っているが、どうでもいい。ゲスな音と匂いがプンプンする。

 

「あぁ?お前誰だ?兎人族……じゃあねぇよな?」

 

「ああ、人間だ」

 

「はぁ〜?なんで人間が兎人族と一緒にいるんだ?しかも峡谷から。あぁ、もしかして奴隷商か?情報掴んで追っかけたとか?そいつぁまた商魂たくましいねぇ。まぁ、いいや。そいつら皆、帝国で引き取るから置いてけ」

 

「断る」

 

「……今、なんて言った?」

 

「断ると言ったんだ。こいつらは、今は俺のものだ。あんたらには一人として渡すつもりはない。諦めてさっさと国に帰ることをオススメする」

 

「……小僧、口の利き方には気をつけろ。俺達が誰か分からない程頭が悪いのか?」

 

「十全に理解している。あんたらに頭が悪いとは誰も言われたくないだろうな」

 

 南雲の言葉に、兵の小隊長らしき男はスッと表情を消した。周囲の兵士達も剣呑な雰囲気で南雲を睨んでいる。

 と、その時、南雲の後ろから出てきたユエに小隊長の男は気づいた。

 小隊長の男は一瞬呆けるものの、ユエが南雲の服の裾を握っているのを見た瞬間、下卑た笑みを浮かべた。

 

「あぁ〜なるほど。よぉ〜くわかった。てめぇがただの世間知らずな糞ガキだってことがな。ちょいと世の中の厳しさってやつを教えてやる。ククッ、そっちの嬢ちゃんえらい別嬪じゃねぇか。てめぇの四肢を切り落とした後、目の前で犯して、奴隷商を売っぱらってやるよ」

 

「おい」

 

 私は思わず小隊長の男に向かって歩き出す。

 

「あぁ?何だ嬢ちゃ……ブフォっ!?」

 

 其奴の顔面を思いっきりぶん殴った。男は鼻血を流しながらうずくまる。

 

「悪りぃな南雲、思わずやっちゃった」

 

「この女、よくも!!」

 

 鼻を抑えながら私に剣を振り下ろそうとする。

 

 

 

 しかし

 

 

 

 ドパッ

 

 

 小隊長の男の顔が吹っ飛んだ。

 

「おいおい、いきなりブッ放すヤツがあるか?」

 

 私が振り向くと

 

「悪かった。どうしても我慢できなくて」

 

 ドンナーを構える南雲がいた。

 

「だとしても一言くらい」

 

「すまんすまん」

 

「え……詠唱をはじめろ!」

 

「奴らを殺せ!!」

 

 おっと、まだ他にもいたんだった。

 

『炎の呼吸 伍ノ型』

 

『炎虎』

 

 烈火のごとく、私は兵士の一人を斬った。兵士はそのままパタリと倒れた。

 

 いつかこんな日が来るって事は分かっていた。自分の手を汚す日が来ることを。これが人を殺めることなのか。

 

 

「よく見たらあの時逃した子じゃないか。これは運がいい。後でたっぷり可愛いがってやろう」

 

 声のした方向を見るとスグが兵士の一人と対峙していた。

 

「……ふざけないで……誰がアンタみたいな!」

 

『蟲の呼吸 蜂牙ノ舞』

 

『真靡き』

 

「ぐっ!?」

 

 スグの突きが兵士の腹を貫いた。

 

「こんな程度……ぐっ!?ああああああーー!!」

 

 兵士が苦しみ出した。毒だ。

 

「苦しい!どうなってやがる!」

 

「油断しない方がいいいいよ。私のように毒を使う剣士もいるんだから」

 

「毒!?あぁ、助けてくれ、助けてくれーー!!」

 

 兵士の男は絶叫をあげながら倒れた。

 私はスグの元へ。

 

「スグ」

 

「……ほむちゃん」

 

 スグは涙を流していた。

 

「私、人を殺しちゃった」

 

『風の呼吸 参ノ型』

 

『音の呼吸 伍ノ型』

 

『青嵐風樹』

 

『鳴弦奏々』

 

 雫と董香もやったみたいだ。

 

「……殺しちゃった。私、人を殺しちゃった」

 

「天元様からいずれこの日が来るかもしれないと話していたが……これが人を殺すことなのか」

 

 雫は膝をつき、泣き出す。董香は自分の手を見てそう呟く。

 その後、戦闘は終了した。

 

「南雲、攫われた兎人族は?」

 

「もう帝国に移送済だと」

 

「そうか」

 

 捕まった兎人族はもう帝国に移送されていた。

 

「ちっ!私が早く見つけていれば」

 

 董香は悔しさから拳を握りしめていた。

 

 

 その後、私達は帝国兵が使っていた馬車で樹海に向かった。

 シアが私達の話を聞いて自分も同行したいと懇願したが、却下された。

 

「同行を許しているのはそこの剣士二人だ」

 

「何故ですか!?私はダメで何でスグハさんやトウカさんはいいんですか!?」

 

「姉貴と八重樫に言われたんだ。剣士を見つけて仲間にしてって」

 

「どういう?」

 

「この世界に凄い剣士に育てられた弟子がいるんだ」

 

 南雲に代わって私が説明する。

 

「凄い剣士?」

 

「“柱„という最強の称号を持つ剣士で九人いる。その剣士に私や雫、スグ、董香は育てられた」

 

「ほぇ〜だからあんなに」

 

「その剣士に育てられた弟子はあと五人、この世界のどこかにいる」

 

「スグハさん達のような剣士がまだ五人も」

 

 シアに柱の事やそれに育てられた弟子がこの世界にいる事を話す。

 

 その後、無事樹海に到着し、中を進む。

 

「ん?」

 

「焔どうしたの?」

 

「ほむちゃん?」

 

「焔?」

 

 私は何かを感じて進むのを止めた。

 

「姉貴」

 

「あぁ、お前も気づいたか」

 

 南雲も気づいたみたいだ。音や匂いが近づいている。

 

 

 

「動くな!何故ここに人間がいる!!」

 

 

 




時透無一郎、甘露寺蜜璃、登場。

「焔ちゃん、雫ちゃん、直葉ちゃん、董香ちゃん。とうとう」

「うん」

「側にいてあげられないけど、乗り越えてね!」

「僕も側にいられないけど、君たちなら乗り越えられるよ」

「ここでコソコソ噂話。董香ちゃんは剣技だけでなく、忍び関連の鍛錬もしている。宇髄さんだけでなく、須磨さん達も彼女に協力もしてくれたみたいですよ」

「時透君、あなたの継子は?」

「いい感じだよ。天之河って奴には負けないくらい」

「そう」

「「次回、フェアベルゲン!」」
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