炎の呼吸は世界最強   作:ギラサメ

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お待たせしました。

少し身体的にも精神的に疲れてしまっていました。


第四十五章 ギルドからの依頼

焔SIDE

 

「冒険者ギルドフューレン支部へようこそ。支部長のイルワ・チャングだ」

 

 ソファに座っている男が自己紹介する。あの広場での騒ぎの後、私達はギルド職員の男と色々あって困ったけど、キャサリンさんからもらった手紙を渡したら、驚き、私達をここへ連れて行った。

 

「手紙は読ませてもらったよ。有望だけどトラブル体質……出来れば目をかけてほしいとあった」

 

「あの人らしいな」

 

「あの〜……キャサリンさんって何者なのでしょう?」

 

「おや聞いてないのかい?」

 

 シアが質問した。私もガチで気になっている。

 

「彼女は素晴らしい女性だよ」

 

 そう言うとイルワさんが一枚の写真を出した。それには若い男女が写っていた。誰だ?

 

「王都のギルド本部ギルドマスターの秘書長だった人さ。辞めた後もギルド運営に関する教育係になってね。現ギルド支部長の大半は彼女の教え子なんだ」

 

 なんか聞いてるだけで凄い経歴だな。

 

「隣にいるのが若い頃の「ちょっと待て。誰だそれは?」」

 

 イルワさんが何か言いかけたところ南雲が止めた。私もずっと気になってたし。

 

「誰って当時のキャサリン先生だが?」

 

 イルワさんの言った衝撃発言に私達は目を見開く。キャサリンさんに会った事ないあかねはどうしたのか首を傾げる。こ、この人が昔のキャサリンさん!?

 

「美しさと人柄で僕らの憧れの存在だったよ。結婚して田舎へ転勤になった時は王都中が大荒れさ」

 

 そんな事が。それにしてもこれが時間の流れなんだな。写真に写っているこんな若い人が今じゃおばちゃんだもんな。

 

「それはそうとさっきの件は大丈夫なのか?問題ないならもう行きたいんだが……」

 

「あぁ彼女の紹介なら身分証明は問題ない」

 

「なら……」

 

「その前に一ついいかい?」

 

 ん?

 

「ドット君あれを……」

 

「はっ」

 

 ドットさんが一枚の紙切れを出し、机に置いた。

 

「こちらをご覧ください」

 

 これは……

 

「依頼書?」

 

「ああ、君たちの腕を見込んでの依頼だ」

 

「断る」

 

 南雲がキッパリと断る。

 

「そう言わず話を聞いて貰えないかな。聞いてくれるなら今回の件は不問とするのだが……」

 

「あ?仲間が暴れた事はたった今問題ないって言っただろ」

 

「今のは身分証明についてだ」

 

 実はあかねは私達の仲間という事にしている。まぁ後に本当になるけど。

 

「街中で暴れた件について許した覚えはないよ」

 

「……」

 

「説明はあったと思うけど双方の言い分を聞く事になっている。向こうの回復を考えるといつ頃話せるようになるだろうね?」

 

「分かった分かった聞くよ」

 

 南雲は観念して聞く事にした。

 

 要約するとこうだ。

 

 ある冒険者の一行が北の山脈地帯に予定を過ぎても戻ってこないそうだ。

 その冒険者の捜索対象がクデタ伯爵の三男ウィル・クデタという男。彼はそこに行く実力がないにもかかわらず強引に同行したという。

 更にその地帯は強力な魔物も出没しているという。

 

「おいおい待ってくれよ!」

 

 ここで南雲が待ったをかける。

 

「何か勘違いしてないか?仲間達はともかく俺は“青だぞ„!?」

 

「何言ってるんだ?あんただって凄いじゃないか。うりうり」

 

 真希がそう言いながら南雲の頬を指でうりうりし出す。

 

「そうそうそれもド派手にね」

 

「それにお前だったらあの男なんて瞬殺だっただろうし」

 

 董香と真依も南雲の強さを評価する。確かに南雲ならあんな男相手に負ける気はしないし。

 

「ほほう。それはそれは」

 

 ニヤニヤしながら南雲を見るイルワさん。

 

「兎に角、今は君たちしかいないんだ。引き受けてはもらえないだろうか?」

 

「そう言われてもな……俺たちにも目的がある。そんな貴族の坊ちゃんに使う時間はないんだ」

 

 まぁ、確かにそうだけど。

 

 でも……

 

「別にいいんじゃね?寄り道の一つや二つ」

 

「姉貴、お前」

 

「私も焔に賛成する」

 

「八重樫、お前まで」

 

 私が意見すると雫も賛同してくれた。

 

「彼女達の言う通りだと思うけどな。そうだランクを一気に“黒„まで引き上げよう。普通なら滅多にありえないことだがどうだ?」

 

 イルワさんがランクアップを提示した。

 

「いや、ランクなんてどうでもいいんだが……」

 

「なら今後ギルド関係の揉め事には私が後ろ盾になろう。ギルド全体でも相当の影響力があると自負してるよ」

 

「……随分と気前が良くなったな。貴族のご機嫌取りにしてはやりすぎじゃないか?」

 

「……伯爵とは個人的には仲が良くてね」

 

 ん?

 

「同行パーティに話を通したのは私なんだ。確かな実力のあるパーティだから問題ないと思った。同行させてウィルに厳しさを教えようとしたんだが……それがこんなことになるなんて」

 

 成る程、責任を感じてるんだな。

 

「……そこまで言うなら二つ条件がある」

 

 南雲が決めたかのように言い出す。

 

「一つ、二人のステータスプレートの作成。その表記について他言無用を確約すること」

 

 条件の一つは、ユエとシアのステータスプレートの作成。因みに真希、真依、あかねはこの世界に来た時、冒険者になるため必要だったため既に所持している。

 

「二つ、ギルド関連を含む全てのコネクションを用い俺の要求に応えること」

 

 二つ目の条件はギルドを利用し、こちら側の要求に応える事。

 

「何を……言っているんだ……君は……」

 

 この条件にイルワさんは戸惑う。

 

「無理ならこの話は無しだ。もう行かせてもらう」

 

 私達は立ち上がり、ここを出て行こうとする。

 

「な、何を要求をする気かな……?」

 

 しかし、イルワさんが止める。

 

「大したことじゃない。俺たちが教会から指名手配された時、便宜を図ってくれればいい」

 

 南雲の発言にイルワさんと職員の男が目を見開く。

 

「教会からの指名手配……?」

 

「あぁ、いつかほぼ確実にされる」

 

「ば……馬鹿な。教会に敵対するなんて無謀な……」

 

「……分かった。キャサリン先生が認めた人間が言うことだ。きっと理由があるのだろう」

 

「物分かりが良くて助かるよ。依頼の方は任せてくれ」

 

「分かってるとは思うが犯罪に加担する要望には応えられない」

 

「あぁそれでいい。依頼は本人か遺品を持って帰ればいいだろ?」

 

「あぁ……どんな形であれ痕跡を見つけてほしい」

 

 そう言ってイルワさんが手を差し出す。それを見て南雲も手を差し出し、握手する。

 

「ハジメ君、ユエ君、シア君、ホムラ君、シズク君、スグハ君、トウカ君、マキ君、マイ君、アカネ君。……どうかよろしく頼む」

 

 私達はそれを聞き、ギルドを後にする。

 

 

 

 

 

 

「というわけで、一条あかねです。今日からよろしくお願いします」

 

「南雲ハジメだ。よろしく頼む」

 

 ギルドを出た後、あかねが南雲に挨拶する。

 

「ユエ」

 

「シアです。よろしくお願いしますアカネさん」

 

「二人もよろしく」

 

 ユエとシアにも挨拶する。

 

「八重樫雫よ。南雲君のクラスメイトで不死川さんの継子よ」

 

「よろしく雫」

 

 雫にも挨拶済ませると、あかねが私の腕に抱きつく。そして南雲の方を見る。

 

「あかね?」

 

「南雲君だっけ?忠告しておく」

 

「ん?」

 

「焔は渡さない」

 

「は?」

 

 あかねが南雲にそんなこと言う。

 

「あかねそんな心配する事はない」

 

「そうそう。それに南雲には嫁が二人いる」

 

「真希!?董香!?何言ってるんだ!?嫁二人!?」

 

「だってそうじゃないユエにシア」

 

「いや、ユエはそうだが」

 

「何言ってるんですかハジメさん!私のファーストキスを奪ったのはハジメさんじゃないですか!」

 

「あれは救命措置で」

 

「何言ってるんだ南雲。ファーストキスを奪ったんだ派手に責任取りな」

 

「だから、あれは」

 

「大丈夫。私の師範の天元様も嫁三人いるんだ。どうって事ないよ」

 

「いや、俺はお前の師範じゃ」

 

「何、お前なら派手に大丈夫だって」

 

 そう言って董香は南雲の背中を叩く。

 

「ねぇ、大丈夫でしょ」

 

「うん。安心した」

 

 それを聞いてあかねは安心する。

 

「ほら、とっとと行くぞ!」

 

 




 炭治郎、無一郎登場!

「行方不明者の捜索か。大変な依頼を受ける事になったな」

「大丈夫だよ。他のみんなもそうだし、あかねもいるし」

「確かに一条さんの霞の呼吸、凄かったよ」

「うん。彼女には徹底的に鍛えさせたからね。それこそ勇者に負けないくらい」

「なるほど。では、ここでコソコソ噂話。一条さんはあの不良集団に攫われた後、父の組員達に護身術など教わったらしいです」

「とにかくなんとか頑張ってほしいね」

「うん。みんなが無事でこなせるよう祈ろう」

「「次回、再会!」」
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