炎の呼吸は世界最強   作:ギラサメ

47 / 49

遅くなって申し訳ございません!


仕事が忙しくなり、そのせいでなかなか書くことが出来ませんでした。


第四十七章 神殿騎士

焔SIDE

 

 愛子が吠えた後、私達は他の客の目もあるということでVIP席の方へ案内された。そこで皆から質問攻めされながらもニルシッシルを堪能する。

 

「美味い!美味い!美味い!」

 

 このニルシッシル美味しい!あぁ、異世界に来て故郷の味を味わえるなんて。

 

「ちょっとほむちゃん」

 

「美味い!」

 

「ねぇ!」

 

「わっしょい!」

 

「ほむちゃん!もう煉獄さんのいいから!」

 

「いや〜ついな」

 

 美味いんだから仕方ないだろう。それに質問の答えは南雲が答えてるし。まぁ、碌な答えじゃないけど。

 

「おい、お前!愛子が質問しているのだぞ!真面目に答えろ!」

 

「食事中だぞ?行儀よくしろよ」

 

 すると神殿騎士のデビッドのを、視線がシアに向く。

 

「ふん、行儀だと?その言葉、そっくりそのまま返してやる。薄汚い獣風情を人間と同じテーブルに着かせるなど、お前の方が礼儀がなってないな。せめてその醜い耳を切り落としたらどうだ?少しは人間らしくなるだろう」

 

 ……あぁ?

 

 私の中で何かがキレる。よく見るとユエがシアの手を握り、絶対零度の視線を向けている。董香も睨んでいるし。

 

「なんだ、その眼は?無礼だぞ!神の使徒でもないのに、神殿騎士に逆らうのか!」

 

 思わず立ち上がるデビッド。それを副隊長のチェイスは諌めようとする。

 

「……小さい男」

 

「顔だけでなく中身も地味だね」

 

「……異教徒め。そこの獣風情と一緒に地獄へ送ってやる」

 

 二人の発言に完全に怒ったのかデビッドは剣に手をかける。

 

 

 しかし

 

「っ!?」

 

 剣を抜く前に彼の首には刀の先が向けられていた。

 

「それに手をかけるって事はそれなりの覚悟はあるって事だよね」

 

 董香が日輪刀をデビッドの首に向けていた。

 

「ぐっ(いつの間に)」

 

 たじろぐデビッド

 

「あとアンタ」

 

 拳を上げる董香。

 

「やかましいから黙ってて」

 

「ごぉおおお!」

 

 デビッドの頭に強烈な拳骨を落とした。そのまま彼は頭に立派なタンコブを作って倒れて気絶してしまった。

 その瞬間、私の中の怒りがどこかに行ってしまった。

 

「これで静かになった」

 

「キャー!デビッドさん!」

 

 慌てて駆け寄る愛子。

 

「大丈夫大丈夫。加減はしたから」

 

「あ、あれで加減したのか」

 

「あんな大きな剣を持って。何なんだあの女?」

 

 董香のあまりの力にクラス連中は戦慄する。そんな中でも董香は食事を再開し、シアに話しかける。

 

「シア」

 

「トウカさん」

 

「あんな地味な奴の言ってる事なんて気にしなくていいから。時間の無駄」

 

「はぃ、そうですよね……。分かってはいるのですけど……。やっぱり、人間の方には、このウサミミは気持ち悪いのでしょうね」

 

 自嘲気味になるシア。そんなシアに、ユエが真っ直ぐな瞳で慰めるように呟く。

 

「……シアのウサミミはうっさうさで可愛い」

 

「ユエさん……どうでしょうか?」

 

 それでも自信がないシア。今度は南雲がフォロー入れる。

 

「あのな、こいつらは教会やら国の上層部に洗脳じみた教育されてるから、忌避感が半端ないだけだ。兎人族は愛玩奴隷の需要では一番なんだろう?それはつまり、一般的には気持ち悪いとまでは思われちゃいないってことだ」

 

「そう……でしょうか。……あ、あの、ちなみにハジメさんは……その……どう思いますか……私のウサミミ」

 

「……別にどうも……」

 

 ぶっきらぼうに答える南雲。でもなこいつ。

 

「……ハジメのお気に入り。シアが寝てるときに、こっそりモフモフしてる」

 

「ユエッ!?それは言わない約束だろ!?」

 

「ハ、ハジメさん……私のウサミミお好きだったんですね。……えへへ」

 

 シアが赤く染まった頬を両手で押さえてイヤンイヤンする。頭のウサミミも嬉しそう。

 

「因みに私も好きだぞお前のウサミミ」

 

「私も私も!」

 

「……その……私も」

 

 私とスグと雫もシアのウサミミが好きであることを伝える。

 

「董香ちゃんも好きだよね」

 

「……別に……」

 

 南雲同様ぶっきらぼうに答える董香。

 

「あれれ?董香ちゃんも好きなはずなのにお恥ずかしいのかな?」

 

「っ!?真依!」

 

 真依に食い掛かる董香。相当ムカついたみたい。

 

「キャー助けてお姉ちゃん」

 

 真希に抱きつく真依。

 

「真依、あまり揶揄うな」

 

「だって」

 

「私もシアのウサミミ好き」

 

 あかねもウサミミ好きを答える。

 

「そんなにいいの?じゃあ今度私にも触らせて」

 

 依も触りたいとねだる。

 

「あ……あの!」

 

「ん?」

 

「その……南雲君の時もそうでしたけど、その人達は?」

 

 愛子がスグ達を見る。あぁ、そういえばスグ達の事、愛子に言ってなかったな。私は南雲を見ると、彼は頷く。

 

「そうだな。私の同郷の人だな」

 

「へっ?同郷?」

 

「スグ自己紹介してやれ」

 

「う、うん」

 

 スグが立ち上がる

 

「桐原直葉です。ほむちゃん……東堂さんとは小さい時からの友達……幼馴染です」

 

「東堂さんの」

 

「マジかよ。東堂の幼馴染」

 

「うそ!あんな可愛い子が」

 

「それにしても大きいな」

 

 スグの自己紹介で色々と言う。男どもはスグのあそこに目を向けてるけど。それを見たスグは顔を赤くして座る。その同時に今度は董香が立ち上がる。

 

「湊董香。焔とは小学校の頃からの腐れ縁。それとスグにあまり余計な事言うな」

 

 自己紹介を聞いた男どもはあまりの気迫に萎縮する。

 

「貴女も東堂さんの」

 

「はい。それなりに長い付き合いです。次お願い」

 

 董香が座ると今度は真希が立ち上がる。

 

「初めまして西園寺真希です。東堂さんとは中学の時からの友人です」

 

 礼儀正しく自己紹介する真希。すると真依が立ち上がる。

 

「どうもその双子の妹の西園寺真依です」

 

「ふ、双子?」

 

「双子の姉妹だと」

 

「でも、あまり似てないような」

 

「失礼な、ほれ」

 

 真希は懐から写真を出し、愛子に渡す。

 

「これに写っている二人の子は」

 

「それが私達です」

 

 その写真には幼い時の西園寺姉妹が写っている。この頃の二人は髪型も同じで最早絵に描いたような双子の姉妹だ。私もこれを見た時は驚いた。

 

「本当に双子の姉妹なんでですね。それでこれが二人の両親なんですか」

 

「はい」

 

「なんか高級そうな服を着てますね」

 

「私達の家は昔から代々続く日本の伝統芸能や武道の家系なんです」

 

「それは立派な。ん?」

 

 愛子は写真を見てある事に気づく。

 

「あの……この隣に写っている家族は?」

 

 その写真には西園寺姉妹とその両親の隣にもう一組の家族が写っていた。

 

「それ私」

 

 あかねが手を挙げて答える。

 

「丁度いい。お嬢、自己紹介」

 

『お嬢!?』

 

 愛子とクラスメイト達がお嬢って言葉に驚く。

 

「一条あかねです」

 

「一条さん……あの貴女も東堂さんと同じ学校ですか?」

 

「小学校、中学校は住んでる地区が違ったから同じ学校ではありません。でも、高校は同じとこです」

 

「そうですか。では、西園寺さんとの関係は?」

 

「幼馴染です。私のお父さんと二人のお父さんが友達で、それで」

 

「そうなんですか。あの、さっきお嬢って……一条さんもお二人のような家系なんですか?」

 

「まぁ、私達と同じ金持ちだけど」

 

「あかねの父は極道の組長です」

 

 真希の答えに私達以外が固まった。

 

「ご、極道の組長!?」

 

「ま、マジで極道の組長の娘?」

 

 クラスメイトの質問にあかねは頷く。

 

「おい、極道の組長の娘って」

 

「何か粗相でもしたら」

 

 何やらヒソヒソと喋っているが、どうしたんだ。

 

「でも、焔とは中学の時に出会いました」

 

「えっ?でも、東堂さんとは学校は……」

 

「私、中学の時に不良グループに拐われたの」

 

 それを聞いた愛子とクラスメイトは目を見開く。

 

「その時に助けてくれたのが焔だった」

 

「東堂さんが?」

 

「あぁ、あの時あかねの住む地区で美味いスイーツの店があるって行って、その時に拐われるとこを見たんだ。それで」

 

 今でもよく覚えてるよ。拐われたとこを目撃してそいつらの後を追って。

 

「で、焔は私を助けるために一人で不良グループと戦った」

 

「一人でですか!?」

 

 驚く愛子。

 

「まぁ、焔の圧勝だったけど」

 

「焔は中学時代、不良としても有名だったから負ける訳ないし」

 

「えっ?東堂さんが不良?」

 

 目が点になる愛子。まぁ、そうだろうな。

 

「喧嘩強くてその時についた二つ名が“黒龍„だったのよね」

 

 愛子とクラスメイトは固まって私を見る。

 

「おかげで私は助かった。そして焔は……」

 

 席を立って私のとこに来る。

 

「私の運命の人になった」

 

 私の腕に抱きついてきた。

 

「えっ?」

 

「要するにあかねは焔に恋をしちゃったって事」

 

「こ、恋!?えっと……先生は……同性愛は……」

 

 テンパってしまった。

 

 バン!

 

 そんな中、依がテーブルを叩き出した。

 

「聞き捨てならないよあかね」

 

 そう言って依は席を立って私のいるとこに来る。

 

「焔の運命の人は私だから!」

 

 そう言ってあかねとは反対の腕に抱きついてきた。

 

「何言ってるの泥棒猫?焔は私のだよ」

 

「それはこっちのセリフだよ。あかね君」

 

 またも喧嘩し出す二人。

 

「こ、これが百合の修羅場なのか」

 

「まさか現実で見る事になるとは」

 

「ヒェ〜」

 

「はぁー」

 

 私は最早ため息しか出なかった。

 

 その後、色々あったが無事なんとか収まった。

 

 

 

食事後

 

 コンコン

 

「入れ」

 

 ガチャ

 

「来たよ焔」

 

 入ってきたのは依と優花だった。実は食事の後、私達のいる宿の部屋に来るように伝えておいた。

 そしてこの場にいるのは、私、雫、スグ、董香、真希、真依、あかね、依、優花。

 

「それで何なの私達に話って?」

 

 優花が質問する。

 

「この世界の真実だ」

 

 私は二人に色々話した。オルクス大迷宮で見たこの世界の真実。しのぶさんからの事など。

 

「じゃあ何、私達その神のお遊びでこの世界に来たって言うの」

 

「そういう事だ」

 

 真実を聞いた優花は手を強く握りしめ、悔しさを露わにする。

 

「それで焔達は元の世界に帰るためにこの世界の大迷宮を攻略し、その神代魔法を手に入れるために動いていると」

 

「そうだ。そのために柱の継子である二人の力を貸してほしい」

 

 私は二人にお願いした。

 

「そんなの当然じゃない。焔の頼みは断れないよ。喜んで仲間になるよ」

 

 依が了承してくれた。あとは優花だ。

 

「……私も「ちょっと待った」えっ?」

 

 優花が言いかけたが依が遮る。

 

「私は彼女を仲間にするのは反対だよ」

 

 依は優花の仲間入りを否定した。

 

「ど、どうして?攻略には柱の継子が必要なんでしょう?」

 

 納得がいかないのか優花は依に詰め寄る。

 

「確かにそうだけど」

 

「だったら」

 

「……ねぇ、貴女……」

 

 

 

 

 

 

「人を殺す覚悟がある?」

 

 




甘露寺蜜璃、伊黒小芭内、登場!

「伊黒さんごめんね!依ちゃんが!」

「別に甘露寺が謝る事でじゃない」

「で、でも」

「いいから。大丈夫だから」

「そう?ではここでコソコソ噂話。依ちゃん達が通っている高校は有名な女子校で、依ちゃんはいじめから逃げるため、いじめっ子達が通えそうにないから受けたそうだよ」

「さて、どうなることか?」

「伊黒さん。依ちゃんは本当は優しい子だから怒らないでね」

「分かった分かった」

「「次回、捜索!」」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。