大自然が遣わした正義の使者は異世界最強 作:Hetzer愛好家
艦これの方に浮気してました()
「さて。まずはお前さんが何故、ここにやって来たのかを教えてくれるか?」
改めて、といった様子でアルフレリックが尋ねてくる。
が、別段そこまで大層な理由ではない。俺達は大樹にあるとされる大迷宮目的でこの樹海にやって来たのだ。それをそのまま伝える以外何もない。
「樹海の深部、大樹の下へ行きたいんですよ」
「ほう? 大樹とはまた……その理由は?」
「そこに、大迷宮への入口があるからですよ。僕達は〝解放者〟の造った七大迷宮の攻略を目指して旅をしているんです。ハウリアは案内の代わりに身の安全を保障するという条件で雇った形です」
「ふむ……なるほどな。ところでお前さん。〝解放者〟というのは何処で知った?」
「オルクス大迷宮の最深部のオスカー・オルクスの住処ですね。証拠ならオルクス大迷宮攻略の証であるこの指輪と、オスカーが造ったとされる魔石の数々です」
ポンポンと通常では有り得ない純度を誇る魔石を取り出し、〝宝物庫〟も見せることで証明する。
長老達はオスカーの身につけていた指輪を見て、そこに描かれた紋章を見ることで納得したらしい。各々で首を縦に振っている。
「なるほど。確かにお前さんはオスカー・オルクスの住処に辿り着いたようだな」
アルフレリックも納得したらしい。俺に魔石を返しながら認めてくれた。すると、熊のような見た目をした亜人族の男が渋い顔をしながら俺に魔石を返して質問をしてくる。
「……我々長老には、口伝として七大迷宮を示す紋章を持つ者と敵対してはならないとされている。そして、その者が気に入ったなら望む場所に連れて行けともな。だが、元より我々亜人族は人間を忌み嫌っている。貴様が悪意を持つような者ではないのは分かるが、そう簡単に信じられないな」
「人間を忌み嫌う、ですか。それならその感情を僕に向けるのはちょっと違いますよ。だって、僕は……」
風が吹いて俺の姿がバケモノの物に変わる。これには長老も驚いたらしく、一歩後ろに後退った。
驚かれるのは慣れっこだ。俺は特に咎めも気にすることもない。ちょっと虚しい気持ちになるだけである。
見た目だけで俺のことを判断するなら、第一印象は普通の人間であろう。しかし、本来の顔は醜い手術跡を浮かび上がらせて暴れ回るただのバケモノ。人間ではない。
「僕もまた、アマゾンや結城と同じ仮面ライダーです。ただし二人と違って、僕は全身の殆どが鋼鉄や人工物で構成されています」
「なんと……」
変身を解いた俺は苦笑しながら宣言する。と言っても、俺ぐらいの若造の宣言なんて大した効力を持つとは思えないが。
「人間を信じる、信じない以前に僕は人ではない。それだけはご留意を。正確には改造人間です。同じ人間という枠組みには入りません」
「……すまない。此方が軽率だった。アルフレリック。私はこの者が口伝通り敵対してはならない者であると認める。貴様も同じであろう?」
「その通りだ。さて、他の者は如何かな?」
どうやらアルフレリックと熊の亜人──ジンというらしい──は相当な発言権を持っているらしい。彼らが賛成の意を見せると、他の長老達からも次々と俺の事を認める旨の発言が飛び出した。
なんか危うい感じがするが、とりあえず認めてくれるならありがたい。彼らの進む道は彼らが決めるべきであり、いくら危ういからと言って俺が口出しすべき事ではないのだ。
ここは普通に感謝だけしておけば良いだろう。
「そうなると、我々はバケモノをこのフェアベルゲンに受け入れたことになる。そうなれば忌み子を隠して処刑しようとしていたハウリアを見逃すしかないが……それでも良いのだな?」
「無論だ。ここまで来てハウリアは処刑なんぞ長老の名が廃るだろう」
「理不尽というか矛盾するからね。仕方ないでしょ」
……なんか話の流れ的にハウリアの処刑も無かったことにしてくれるらしい。
ここまでしてくれるのも何だか悪い気がするのだが、受け取れる好意は最大限受け取っておこう。そう思った俺は口を閉じる。
「本郷猛。我々長老は、ハウリア族をお前さんの身内と見なす。フェアベルゲンからはハウリアを一応追放という形にするが、お前さんを通して予め伝えてくれるなら一時的な入国は許すことにしよう」
「……何もそこまで無理なさらなくても。対外的に見たときに長老会議の威信が地に落ちてしまう可能性がありますよ?」
「お前さんが心配する必要はない。我々亜人はそのバケモノに何度も命を救われているし、今回もまた一人のバケモノを受け入れた。そうだと言うのに同じ亜人族のバケモノは認めないといった旨の方が長老会議の威信は地に落ちる原因となる。それだけの話だ」
少々疲れた表情を見せるアルフレリック。きっと、彼含めて長老は大いに悩んだに違いない。何せ話を鑑みるに、これまで生まれた忌み子は悉く処刑してきたのだろう。それを捻じ曲げるというのはリスクが高すぎる。
それでも決断してくれたのは、結城とアマゾンが命を賭けてショッカーを撃退した御蔭他ならない。どうやら借りが一つ出来たようだ。
非常に幸運とも言えるこの状況に、俺は感謝をせずにはいられなかった。
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「表面上はフェアベルゲン外への追放なため、申し訳ないが夜以外はフェアベルゲンの周辺で過ごしてくれ」というアルフレリックの言葉を受けて、俺達は大樹の近くに拠点を設けて日が暮れるまで戦闘訓練をすることにした。
結城とアマゾンも同行してくれたため、結城はハジメと、アマゾンはシアと組ませている。そして恵里はハウリアに戦闘のイロハを教えている。時折シアの悲鳴や鉄金属類がぶつかり合う音が聞こえてくるため訓練は順調らしい。
俺はと言うとサイクロンに乗ってツェリスカの引き金を引くという走り撃ちの練習をユエとしていた。もっと詳しく言えば、ユエの繰り出す魔法の核をフルスピードのサイクロンの上から撃ち抜いている。
ついでにサイクロン上で弾倉交換も行っているので結構頭を使う。サイクロンと魔法の速度を割り出した上での偏差射撃なため生身の状態では技能を使わないと少々厳しい。
「……ふう。疲れるな、これ」
「ん……」
「お、声が大分出るようになったな。ハジメと恵里が発声訓練を手伝ってるのか?」
「んっ」
「そっか。まあ少しずつ話せるようになれば良いよ。焦らなくても大丈夫だ」
最初に会った頃のユエのと比較すると随分と表情筋が緩くなった。そう感じる。父性を持つハジメと母性を持つ恵里。そしてユエ本人の努力の賜物だろう。声も最初は呻き声のような物しか出せなかったのだが、今では感情がある程度分かるぐらいの声は出せるようだ。
全て「ん……」と返されるため、ある程度慣れないと混乱待ったなしだが……。
ちなみにユエは俺に対してはハジメとは違った認識をしているのか、彼よりも父親に甘えるかのような行動を取ることが多い。ハジメに対してはどちらかと言うと恋愛的な行動を多く取っている。
「こらこら。抱き着かれたら撃てないよ」
「……んぅ」
「休憩、だって? ううむ……まあ良いか」
「あ、猛さん休憩ですか?」
「香織、丁度いいところに来たな。休憩するから宝物庫から飲み物を出してくれないか?」
「は~い!」
香織から手渡された飲み物を飲みながらユエの頭を撫でる。こうしてみると完全に娘みたいだ。
仮にそうだとしたら香織は俺の奥さんだろうか。絵面的に。いや、まだ若すぎるか?
あまり変な想像を膨らませるのも香織に悪いのですぐに止めたが、香織が将来良い母親になれるだろうと思うのは止めなかった。
「猛さんと子育てしたらきっと楽しいと思うんですけどねぇ」
「おい待て。何で心を読めるんだ?!」
「ふふふ、それは秘密ですよ」
……滅多な想像もしない方が良さそうだ。そのうち自ら墓穴を掘りそうである。
密かに訳の分からない決意を固め、ユエからは変な物を見たという目で見られる。
そんなことをして過ごしてると、急激に結城とハジメが此方に近付いてくるのが分かった。急に如何したのだろうと思って立ち上がると同時に二人が目の前に現れる。
「本郷さん、ちょっと手伝ってくれませんか? ここから南西五キロぐらいの場所にショッカー怪人の軍団が確認できたんです」
「何だって? 数はどのくらいだ」
「軽く百は超えてそうなんですよ。流石に自分とハジメくんだけで対処できる数ではないんです」
「分かった。ならアマゾンとシアも呼び戻してくれ。五人で前線に出て片付けるぞ。後のメンバーは後方支援を任せる」
「了解です。この付近を通過するまでそんなに時間がないので僕も急いで準備します」
どうやら、俺は戦いから逃れることは出来ないらしい。
最早仕方のない事だと割り切り、俺は香織にハウリアと恵里の出迎えとユエの護衛を頼んでその場を離れた。
一戦の始まりだ。
話の流れを忘れかけているので現在復習中です。復習が終わり次第、次を執筆しようと思います。
ちなみに次回は清水くんがどうなったかを(確認込みで)描こうと思います。
本郷猛と結ばれて欲しい人は?
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香織&シア
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ユエ&ティオ
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雫