大自然が遣わした正義の使者は異世界最強   作:Hetzer愛好家

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お待たせしました。更新です。
タイトル通りですが、結構アッサリしてると思います……()


第三十二話 迎撃戦

迎撃態勢を整えた俺達は前衛と後衛に分かれて確実陣取って何時でも戦えるようにする。

 

俺は仮面ライダー三人と共にショッカー軍団がやって来るであろう方角を睨んでいた。この中で一番目が良いのは俺なので、俺が発見したらすぐに変身するつもりらしい。

 

本来ならシアもこの場に立つ予定だったのだが……アマゾンがコテンパンに叩きのめしてしまったので香織にストップを言い渡されている。

 

サイクロンに跨がりながら俺は南西をひたすら睨みつける。到着までそこまで時間はかからないはずだ。怪人や戦闘員が馬車を使って移動しているとなれば尚更である。

 

そしてその予測はどうやら当たっていたらしい。

 

「……来たな」

 

タイフーンを起動させ、変身ポーズは取ることなく一瞬で変身を完了させる。スチャッと仮面が装着されると、それに合わせてハジメ達も動き出した。

 

「ライダァァァァア……変身ッ!!

 

見様見真似なのだろうか。ハジメが俺と同じポーズを取って声を張り、そして跳び上がった。降りて来た時にはあら不思議。既に姿が仮面ライダーの物へと変わっている。

 

結城もコクリと頷くと、自分の拳を打ち付けた。

 

「変身……ヤアッ!!

 

頭上に手をかざすと、そこにライダーマンヘルメットが現れる。それを掴むと躊躇うことなく頭に乗せた。

 

すると瞬く間に結城の身体が変わり、あっという間に“ライダーマン結城丈二”へと変身を遂げる。顔の下半分は剥き出しと変わった見た目だが、これでも仮面ライダー四号だ。

 

「ロープアーム!」

 

本家本元。オリジナルのロープアームを装着した結城は俺に一つ、力強く頷いた。

 

「ヴヴヴヴヴァ゙ァ゙ア゙ア゙ア゙……

 

ア゙ァ゙ァ゙マ゙ァ゙ァ゙ゾ゙ォ゙ォ゙ォ゙ン゙!

 

ヒトが野性に帰ったかのような唸り声を喉から絞り出し、闘争本能が指図するがままにアマゾンは叫んだ。

 

彼の身体が炎のような何かに包まれ、少しずつその肉体を変えていく。トカゲのような身体へと変わったアマゾンは低く姿勢を取り、威嚇するように唸り声を上げる。

 

役者は揃った。仮面ライダーハジメ。ライダーマン。仮面ライダーアマゾン。そして俺。ショッカーを迎撃するのには最適なメンバーと言っても過言ではないだろう。

 

肉眼で確認できる距離に怪人が迫ったと同時に、俺はサイクロンを急速発進させた。その後ろを少し遅れて結城がロープアームを使ってターザンのように追いかけ、アマゾンも木々を飛び移って付いてくる。ハジメは唯一地面を〝縮地〟で駆け抜ける。

 

ついさっきの鍛錬と同じようにツェリスカを取り出して移動しながら弾を装填し、面食らって動きを止めた戦闘員に俺が容赦なく弾丸を叩き込んだのを皮切りとして大乱戦が始まった。

 

俺は迷うことなくサイクロンで敵中を真っ直ぐ突き抜けた。そうして生まれた陣形の隙間に今度はアマゾンが飛び込んで大虐殺を始める。

 

「ケェーッ! ケケケケェーッ!!」

 

腕に付いた切れ味抜群のヒレを使って怪人の胴体を簡単に切り離してしまうその姿は恐ろしい。

 

更には敵の頭蓋を何度も踏みつけて叩き割ったり首を曲がってはいけない方向に曲げたりとやりたい放題である。

 

「キエェーッ! アマゾンキック!!」

「グウガアアアア!?」

 

しかしそんなアマゾンもただ野性的に戦うわけではない。時には理に適った仮面ライダー伝家の宝刀のライダーキックで怪人を撃破する。

 

「ハジメくん、ネットアームを!」

「は、はい! ネットアーム!」

「ようし! エレキアーム、出力最大!」

 

ハジメの右腕から発射された蜘蛛の巣のようなネットが怪人の動きを止めたのを見て、結城は右腕に集まった電撃をハジメのネットを通して伝導させ、一気に数体の怪人を片付けた。

 

ハジメは右腕でネットアームを操りながらも左腕でドンナーを握り、ドパンドパン! と正確無比な連射で怪人の首と胴体の付け根を狙い撃って沈黙させる。

 

「カマアーム……! 此処は誰一人とて通さんぞ!!」

「ギイエ!?」

「ゲアッ!」

 

不退転の金剛力士像が如く。結城は鉤爪状のロープアームを使ってアウトレンジから一方的に怪人を蹂躙していく。勇気。そして幽鬼の漢と言い表すのが相応しい。

 

そんな結城を見て何かを感化されたのだろうか。ハジメの体捌きとカセットアームチェンジも加速していく。

 

「俺だって……俺だって仮面ライダーだ! 例えお前らが元は人間だとしても、こんな所で俺は負けてられないんだぁぁ!!」

 

パワーアームで一体。ショットガンアームで二体。俺が伝授した二段回し蹴りで更に一体と着実にハジメも怪人の屍を積み上げていった。

 

気が付けば初動のみでかなりの数の怪人と戦闘員が散っていた。

 

残りは数十体。俺はサイクロンから飛び降りてツェリスカの残弾を発射してから宝物庫に放り投げ、一番近くに居た怪人の頭部を粉砕してから着地する。

 

「「「「イーッ!!!」」」」

「性懲りもなく現れては人攫いか。そんな事を許すわけには行かん」

 

一体を背負い投げで沈め、もう一体を鉄拳で破壊。離れようとした戦闘員にはその辺の枝を拾っては神速で投げつけて心臓を貫き、死角から攻めようとした怪人には咄嗟に出た回し蹴りで首を吹っ飛ばす。

 

「ライダーパンチ! ……そこか、逃がさん! ライダーフライングチョップ!」

 

基本は鉄拳。しかし空中に逃げようものならクロスチョップを叩きつける。

 

どれだけの怪人を殺してきても、この人を殺すという感触は好きになれない。だが、守りたい人が俺には居るのだ。普通の人間ではなかったとしても、守るためなら俺は……。

 

「……ライダーヘッドクラッシャー!」

 

何でも出来る。何でも、だ。この身体と心を汚してでも俺は守り抜く。それだけだ。

 

「な、何故だ! 何故、仮面ライダーがこんなにもっ! 前回は二人でっ」

「……貴様がこの怪人軍団を統率する者か」

「ありえないっ。仮面ライダーは二人のはず……!」

「諜報を怠るからだ。残念ながら仮面ライダーは二人じゃない。此処で戦う仮面ライダーも全体のほんの一部でしかない」

 

ライオンのような見た目をした怪人を睥睨する。彼の言葉から察するに、何度もこの樹海に怪人軍団を引き連れては何人も攫っていたのだろう。

 

こんなにまで狼狽しているのは、きっと勝ち戦しか知らないからだ。実に哀れである。

 

大切断ァァァン!

「ハジメくん、行くぞ!」

「はい、結城さん!」

「「マシンガンアーム!」」

 

チラッと横目で戦局を確認すれば、アマゾンは腕のヒレを肥大化させて敵を真っ二つに切断し、ハジメと結城はマシンガンアームで殲滅戦に入っている。

 

怪人の全滅も時間の問題だろう。

 

だとすれば、俺はこの目の前に立つ怪人を殺すだけだ。

 

「来い。此処を貴様の墓としようではないか」

「ふ、ふざけるな! それは此方のセリフだァァァ!!!」

「ッ……!」

 

ライオン怪人の咆哮で周囲の草木が焼き払われた。熱線で少し後退した俺は腰を落として戦闘態勢を整える。一部はタイフーンに取り込んだので体からは蒸気が立ち込める。

 

三本の鉤爪が付いた両手を振り下ろすライオン怪人を右腕一本で動きを封じ、逆にカウンターの足払いを引っかけてから裏拳を叩き込み、怯んだところに再び取り出したツェリスカで殴打して距離を取る。

 

そして……。

 

ドゴアン! ドゴアン!

 

発砲した。

 

「ぐ、うう!?」

「そこだ」

 

ドゴアン! ドゴアン! ドゴアン!

 

サッ ガチャッ

 

「う、腕が取れた!?」

 

凶弾は難なくライオン怪人の右腕を吹き飛ばした。すぐさまリロードすると、俺は弾倉を使い切る勢いで装甲の脆いであろう首と胴体の繫ぎ目部分を狙撃した。

 

ドドドドガアン! ドガアン!

 

弱点を狙われたのだと思ったのか、ライオン怪人は残った左腕でガードする。しかし着弾した弾丸に続く連弾によって無情にもライオン怪人の左腕は吹き飛ばされた。

 

そして、少し遅れて射出された弾丸がガードの解けた首と胴体の繫ぎ目部分に突き刺さる。

 

「が、ふうっ!?」

「終わりだ」

 

ツェリスカの精密射撃を受けてもまだ生きているのを見るに、此奴はデストロン怪人ぐらいの耐久力はあるらしい。

 

しかし、むざむざ取り逃がすほど俺は甘ちゃんではない。仮に取り逃がしたとすれば、きっと今後も多くの亜人が攫われていくだろう。攫われた者は、余程の奇跡が起きない限りは二度と家族や友人と再会することは出来ない。

 

奇跡が起きても待っているのは地獄と言える日々だ。つまり攫われたが最後、普通の生活を送る事は不可能になるのである。

 

改造人間の辛さを誰よりも俺は知っている。今になって、俺と同じかそれ以上の苦しみを味わう人が増えるなんてことは許せるはずがない。

 

「ライダァァァキック!!!」

 

故に、俺は万感の思いを込めて必殺の跳び蹴りを繰り出した。

 

前方に浮き上がりながら一回転宙返りし、ジャンプの頂点に達する前に蹴りの姿勢を取ってそのまま急降下する。

 

「く、くく、来るなァァァ!」

 

狂ったように叫び散らかし、無い腕を振ろうと肩を小刻みに震わせるライオン怪人の姿は、はっきり言って哀れであった。

 

熱線は俺の足にぶち当たるも難なく掻き消される。それどころか熱線が巻き起こした風が俺の身体能力を更に強化していく。

 

もう逃れる術はない。

 

ズドオン!!!

 

「ギイヤアアアアアアア!!」

「……散滅しろ!」

 

蹴りを叩き込み、ライオン怪人から背を向けた俺はたった一言吐き捨てる。

 

後ろでバタッと何かが倒れる音と、それから少し後に爆発音が耳に入ったが俺は振り向かなかった。

 

「先生!」

「ハジメ。それに結城も。怪人は全滅したようだな」

「ええ。やっぱり本郷さんが居ると楽ですね。それにハジメくんとのコンビネーションも上手く取れましたし。前はこんな早くは終わりませんでしたよ」

 

マスクを取った結城が苦笑いしている。アッサリと終わった事が少し信じられないようだ。

 

まあ、二人であの数の怪人を相手するなら必然と時間は必要になるだろう。特に結城はアマゾンと比べて体力が低いため、頭脳もより働かせないといけないのが辛いはずだ。

 

最悪の場合は結城が後方支援に徹してアマゾンをカバーすれば勝てるだろうが、それはきっと責任感の強い結城が許さないだろう。

 

「猛、ヤッパリ強イ!」

「おう、アマゾンも相変わらずだな。流石はガランダーとゲドンを滅ぼしたライダーだよ」

「本郷さんは別格として、アマゾンも相当に強いですからね。少し前に風見とアマゾンで模擬戦をやっていたんですけど、最終的に風見が逆ダブルタイフーンを使って引き分けにせざるを得ない状況まで追い詰められてましたからね」

「そ、そうなのか。恐ろしいのはアマゾンの闘争本能とギギガガの腕輪だな」

 

思っているより数倍は後輩も育っているようだ。もしかしたら俺なんかは随分と後ろに置いて行かれているのかもしれない。

 

「……いや本郷さん。貴方にはどうやっても敵いませんよ」

「そんな訳あるか。俺は唯一死亡した仮面ライダーだぞ? それぐらい弱いって……」

「いやその理論はおかしいですって。本郷さんはその一戦しか負けてないじゃないですか」

「それは……まあそうだが、だとしても死に追いやられている時点でダメだろう」

「何なら僕達後続に出現した仮面ライダーの総意でも教えましょうか? 全員が本郷さんには勝てないって言いますよ」

 

……こっちの方が遥かに驚きである。結城やアマゾンの戦闘力よりも、だ。

 

そんなに過大評価されても俺が困るだけなのだが、生憎なことに結城やその隣で頷くとアマゾンはどうやら本気で俺には敵わないと思っているらしい。

 

この誤解をどうやって解こうか……。




本郷さんは謙遜していますが、結城の言っていることは正しいです。
一文字…戦闘経験の差で本郷には勝てない。勝てたのは集団かつ奇襲したから
風見…能力自体は勝っているがそもそも本郷は制作者なので弱点も知り尽くされている
結城…身体能力の時点から勝ち目がない。頭脳戦でも三倍近くの差を付けられて圧倒される
敬介…水中戦で漸く互角。しかし本郷の爆発力次第では水中でも圧倒されかねない
アマゾン…腕輪が不思議な事を起こしても勝てるか分からない
茂…チャージアップしてギリ互角。しかし本郷が自身の能力をフル活用したら勝てない

そもそも、異世界にやって来る前の本郷さんの時点で結城達が勝てないと評価しています。能力の差で勝てない訳ではないですが、膨大な戦闘経験数と卓越した本郷さんの頭脳が相まって勝つことは不可能レベルです。

今の本郷さんの強さはキングストーン二つ持ち全盛期の創世王より上……とだけ言っておきます。

本郷猛と結ばれて欲しい人は?

  • 香織&シア
  • ユエ&ティオ
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