「ここまで来たか」
灰は立つ。最後の敵、つまり王たちの化身と戦うエリアの前に。
特に灰は何か思うことはない。なぜなら何十、いや、何百回と倒してきたからだ。
「さっさと倒していくか」
エリアへと踏み込む灰。その瞬間に立ち上がり攻撃を仕掛けてくる化身。
特に苦戦することはない。倒し続けたことで攻撃はすべて見切っている。
剣で攻撃されようと槍で突かれようと魔法を撃ち込まれようと灰には効かない。灰はすでにカンストしているどころか限界を超えているのだから。
「とどめだ、死ね」
いつからか灰は化身を形態移行させることなく殺す術を持っていた。
そして化身を一撃で仕留めた。隠れていた火が姿を現す。そしていつものことをした。
灰は使命を果たした。古くから継がれ続けてきた始まりの火を継いだのだ。
灰は座った。火を継ぐために。そして、世界を救うために。あるいは世界を変えるために。
祈る。どうかこれから先ダークリングが現れぬようにと。そして自身の自由を。
灰はこれらを何度も繰り返したのだ。心が折れそうになった。だが、世界が許さなかった。
諦めるたびに世界は元に戻り、火を継いでも変わらない。
灰は戦いつづけ、何度周回したかわからなくなった。考えるのをやめた。
そしていつもどうり火を継ぎ意識が消える瞬間声が聞こえた。
よくやりました、灰よ。あなたが火継ぎを続けてくれたおかげで完全に世界は元へ戻りそうです。あなたは使命を果たしたのです。これから、あなたが救った世界へ、つまり***週目へと送ります。そこでは普通の世界があなたを待っています。あなたの救った世界を見てみてください。灰よ、ありがとう。
どういうことだ…灰は聞こうとしたが話すことは出来ずそのまま意識を失った。
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意識を失ってから少し経ち、灰は目を覚ました。
「ここは…」
灰がいたのは森の中ではあるがその中でも開けた場所であった。
「終わったのか、全て…ついに終わったのか!私は自由なのか!…いや。喜んでいる暇はない、終わったとはいえ、敵がいないとは限らん。確認…すべてあるな」
持っているのは上級騎士一式と数々の武器、消耗品類。何一つなくなっていない。が、灰には一つの疑問があった。
「篝火はないが倉庫入りしていた武具消耗品はどこに行ったのだろうか。ん?これは何だ」
灰が見つけたのは一つの箱。中を見るとしまっていたものが入っていた。どうやらこの箱がこれから倉庫になるようだ。
「ほう…このままソウルへと変換できるのか。ならば普段は箱のまま収納していた方が戦闘時混乱しなくてよいな。よし、準備完了。行くか」
そういうと灰は歩き出した。しばらく歩くと森を抜け、道があった。そしてその道に沿って歩き出した。そして、しばらく歩くと看板が見えた。
迷宮都市オラリオまで残り20km
「20kmか…近いな。だがもう日が沈みそうだ。今夜は野宿確定だが急ごう」
灰は小走りで移動を始め、オラリオへと進み始めた。が少し進んだあと何かの咆哮を聞いた瞬間止まり警戒をした。
「どこからだ…どこから来る。」
左に盾、右にロングソードを構える灰に死角などない。後ろから来てもソウルの動きでわかるのだ。しかし灰が警戒を続けても咆哮のみで敵は現れない。灰は勢力争いでもしているのだろうかと思い、警戒を緩めた。その時突然灰が出てきた森のあたりから数体の魔獣が飛び出し、さらにその後ろから巨大な魔獣が出てきたのだ。
「ほう。今日は厄日か…?さっさと倒して都市へ向かうか。死ね」
灰の一撃で雑魚は死んだが巨大な魔獣は避けていたようだ。魔獣は獲物を取られたことに激怒し、こちらへ突進をしてきた。しかし灰は難なく躱すと魔獣の広い横っ腹にロングソードを突き刺しえぐり、魔獣を倒した。そしてこの戦いで灰は一つ疑問に思ったことと確信を得た。
「この世界の敵は少し弱くないか…いや、弱いな。犬より弱いか」
灰にはトラウマがあった。今は克服しているが、使命を果たして世界を救うんだと明確な目標があったころ犬に囲まれ少しずつ肉をちぎられ食われ殺されたのだ。昔は恐怖で犬を見るたびに骨片で篝火に撤退していたがその後は犬を見ると最優先で即座に殺害するほどのトラウマを背負わされていたのだ。今となっては懐かしいものである。
「いかん。懐かしさに浸っている場合ではない。本格的に日が落ちてきた。急がねば」
灰は改めてオラリオに向けて走り出した。少し経った後そしていよいよ真っ暗になり諦めて野宿をすることにした灰は遠くに見える城壁に明日こそは行ってやると思いながら火を作り、寝ることはないが火を見つめて日が昇るまで武具や消耗品の整理をしていた。だが灰は自分の呪術を見ているときに違和感を感じた。
「こんなもの習得していたか…?」
見つけたのは天の怒りの炎、広がる炎、燃え盛る炎の剣をいう正体不明の呪術である。説明を読みどのようなものか大体理解した灰は、範囲、威力を試そうと立ち上がりまず天の怒りの炎を使った。すると空から大量の燃え盛る隕石のようなものが降り注ぎ地に接した隕石もどきは溶けあたり一帯溶岩で満たしてしまったではないか。幸い溶岩がすぐ消滅したため事故は逃れた。
「何⁉ここまでとはな…これは普通には使えんな、次」
次に灰は広がる炎を使用した。説明どうり炎を纏った両手の拳を地面にたたきつけるとそこから約50m先に扇状に炎が広がり10秒ほど燃えた後消えた。
「ふむ。これは雑魚殲滅に使えそうだ。距離や範囲の調節もできそうだしな。次」
そして灰は最後の呪術、燃え盛る炎の剣を使用した。すると左手の呪術の火が剣の形になり右手のロングソードが炎を纏いそして広がり特大剣に迫るほどの大きさになった。重量はそのままである。
「これは…いいな。剣がない時でも作り出し、剣があるときは大幅に性能を強化。振ってみるか」
剣を振る。すると月光剣のように振る度に炎の波が出た。射程は約10mほどで横は1mほどだった。しばらく降って満足した灰はしまうと野宿をしていた場所に戻り腰を下ろした。
「少し使いにくいものもあったが全体的に優秀だな。これなら実戦で使えそうだ」
そういうと灰は荷物整理に戻るのだった…
天の怒りの炎
この世界ではないどこかから伝わった神の怒り
使用すると術者の前方に怒りの炎を落とし溶岩だまりが少し残る
この怒りは物語でなく実際に起こった出来事を神の僕が記したものである
そのため人の身で使用すると力に耐えられず大抵身を滅ぼす
この呪術を使用できるのは神かあるいは……
広がる炎
近い世界の高名な呪術師が作成した呪術
両手の拳に炎を纏いそれを地面にたたきつけることで前方に炎を広げしばらく燃やし続ける
戦争のために開発されたこの呪術は敵味方関係なく燃やし尽くす
故に使用が禁止されさらに呪術師は処刑された
一説によると術者の意思により範囲、距離が制御ができるようだ
燃え盛る炎の剣
とある世界で一人の男が使っていたという呪術
剣に使用すると大幅に強化されそのまま使用すると炎の剣を作り出す
炎は男を助け、男はそれを受け入れた
故にこの呪術が生まれたのだろう
男はこの呪術を使い最後の戦いに勝利した。
短いねうん短いね
そういえば灰は3基準のレベルカンスト越えで大体2000くらいを想定してます。ステは均等よりの上質です。1,2,3の全てのアイテム所持済み
これこそがぼくのかんがえたさいきょうのはいだぁ!!