中間管理職のオッサンが褐色美女な悪魔に憑依転生してしまった話 作:とんこつラーメン
まずは前菜からですね。
メインディッシュは次からです。
「はぁ……」
机に座りながら大きな溜息を吐いているのは、駒王学園の生徒会長であり、四大魔王の紅一点でもある『セラフォルー・レヴィアタン』の妹である『ソーナ・シトリー』こと『支取蒼那』。
彼女は目の前に広がっている生徒達の嘆願書を見て頭を悩ませていた。
『あの三バカの覗きをどうにかしてください! 安心して着替えも出来ません!』
『本気で助けてください! 我慢の限界なんてとっくに過ぎてます!』
『駒王学園に通っている全ての女子を救ってください!! お願いします!!』
この他にも数多くの女子達の必死の声が生徒会に届けられている。
実際、これによって学園の評判も落ちていっている。
このままでは、来年度の入学希望者もかなり減ってしまう事になりかねない。
生徒会長として、そんな事態だけは絶対に避けねばならない。
自分の次の担う生徒会長に最高のバトンを渡したいから。
「私だって…どうにか出来ればどうにかしたいわよ……」
別にこれまでに何もしなかったわけではない。
生徒会に呼び出して説教もしたし、先生達にもお願いしている。
だが、それでも全く犯行は収まる気配はない。
それどころか、最近では段々とエスカレートし始めている。
「本当にどうしたら……はぁ……」
もう一回、大きな溜息。
それを見て、生徒会のメンバーたちも心配そうしていた。
「会長…大丈夫かな…」
「私達でどうにか出来ればいいんだけどね……」
この問題はソーナだけでなく、学園全体の問題になりつつあった。
どうにかして打開策を見出さなければ、本当に駒王学園は終わりかもしれない。
大袈裟かもしれないが、決して楽観視は出来ないのだ。
「そういえば……」
ふと、ソーナは机の引き出しに入っている一枚のメモを取り出す。
それは、彼女の姉が少し前に渡してくれたものだ。
「何か困ったことがあれば、この場所に住んでいる人物に相談してみるといいってお姉さまが言っていたけど……」
メモに書かれているのは、とあるアパートの住所と部屋番号。
藁にも縋りたいソーナは、思い切ってこの場所に行ってみることにした。
因みに、最初に『親友』であるオカルト研究部の部長には全く相談しようとは思わなかったという。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
今日も今日とて、私はお部屋でお酒を飲んでま~す。
今回は大親友のブッキーも一緒に部屋酒を楽しんでいる。
「あ~…なんでそこで押し倒さないのよ~。もっと強気に攻めれば絶対にイチコロなのに~」
「ドラマのこーゆーシーンを見てると、本当にイライラするわよね~。台本に書かれてるからって言えばそれまでなんだけどさ~」
女二人でビールを飲みながらドラマの再放送を見る。
偶にはこんなのもいいわよね。
「あ。おつまみ無くなっちゃった」
「私が適当になんか作るわよ。台所と食材を借りるわね?」
「いいけど…ブッキーって料理で来たんだ」
「そりゃ出来るわよ。伊達に一人暮らしはしてないってね」
ピンポーン
「「ん?」」
おやおや。ブッキー以外でこの家に用事がある人なんて珍しい。
家賃の徴収…にはまだ早いし、ってことは新聞かしら?
「はいはーい。今出ますよーっと」
酔っていても、ちゃんと覗き穴から外を確認することは忘れない。
どれどれ~…誰が来たのかな~?
「……え?」
玄関前にいたのは、全く顔も知らない女子高生。
眼鏡でセミロングな感じから、めっちゃ真面目っぽい子だ。
「いや……マジで誰?」
誰かは知らないけど、このまま放置ってのも可哀想だ。
仕方がない。まずは話を聞いてみよう。
ガチャっと扉を開けて、こんにちわ~っと。
「あ…あの……カテレア・レヴィアタン様…でしょうか……」
「いかにも。私はカテレア・レヴィアタンだけど…アナタはだぁれ?」
「わ…私はソーナ・シトリーと申します。こちらでは『支取蒼那』と名乗っています」
「ソーナ・シトリー……」
どっかで聞いたことがあるような……どこだったっけ?
(あ。思い出した。確か、四人いる現魔王の一人の妹ちゃんがそんな名前だったような気が……)
同じ『レヴィアタン』だったから、妙に記憶に残ってたわ。
「それで、そのソーナちゃんが私に何の御用かしら?」
「差し出がましいとは思いますが…私の相談に乗って頂きたいのです!」
「そ…そーだん…?」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
悪い子じゃないっぽいし、あのまま立たせておくのも不憫だったから、取り敢えずは部屋の中に入れることに。
「ごめんね~。さっきまで飲んでたから散らかってて~」
「い…いえ。こちらこそ、突然に訪問して申し訳ありません」
うわ…めっちゃ礼儀正しい子じゃん。
いまどき、こんな子っているのね……。
「あれ? その子誰?」
「さっきのチャイムを鳴らした子。私に相談があるんだって」
「ふ~ん…」
もうお摘みを作ってしまったのか、ブッキーも私の隣に座った。
お? テーブルの上には美味しそうな肉野菜炒めが。
ブッキー…かなり女子力が高いと見た。
「そ…そちらの方は……」
「私の親友。一緒に飲んでたの」
「し…親友……」
ありゃ? なんか萎縮してる?
まぁ…大人二人と向き合ってれば無理も無いけど。
「貴女…悪魔でしょ?」
「は…はい! 現魔王の一角であるセラフォルー・レヴィアタンの妹のソーナ・シトリーと申します!」
「レヴィアタン? え? カテレアちゃんの親戚とか?」
「あ……カテレア様と私に血の繋がりはありません。姉がレヴィアタンを名乗っているのは襲名したからというか……」
「あぁ~…はいはい。成る程ね。なんとなく分かったわ」
こういう時、ブッキーは頭の回転が早いから助かる。
アルコールが回っている時はアレだけど。
「私は伊吹童子。これだけで私が何者かは分かると思うけど」
「い…伊吹童子様ッ!? 貴女様がっ!?」
お~お。面白いぐらいに驚いてるわ。
やっぱ、ブッキーってかなりのビッグネームだったんだ。
(い…伊吹童子っ!? 日本三大化生の一角である八岐大蛇の分御霊である神霊っ!? 鬼でありながら神でもある最強の超越者の一人! そ…そんな人物が前魔王の血族であるカテレア様と一緒にいるっ!? カ…カオスだわ……この二人だけで下手をすれば一勢力と対等に戦える戦力なのに……)
あ…あれ? 今度はめっちゃ冷や汗掻いてない?
だ…大丈夫かしら……。
「あ…あの…つかぬ事をお伺いしますが…カテレア様は一体どこでこの方とお知り合いに…?」
「普通にお隣さんだったから仲良くなったんだけど?」
(なんで魔王の子孫の隣に神が住んでるのよ~っ!?)
あの顔は…心の中で何かに対してツッコんだな?
さっきからすっごい表情がくるくると変わってるし。
「さっきからずっと気になってたんだけど、どうやってこの場所を知ったの?」
「私の姉が『困ったことがあればカテレア様に相談してみるといい』と言って、このメモを……」
「どれどれ?」
ソーナちゃんが出したメモを見てみると、そこにはウチのアパートの住所が書かれていた。
流石は魔王…既にこっちの住所も調べがついていたのか。
「成る程ね。で、相談って何かしら?」
「聞いてあげるの?」
「まぁね。ここまで来て追い返すのも可哀想だし、私を頼ってきてくれてるんだから、せめて話だけでも聞いてあげないと」
「カテレアちゃんってばやっさし~!」
「ブッキーはどうする?」
「私も一緒に聞く~。なんか興味出てきたし」
興味があるのは相談ごとじゃなくてソーナちゃんの方だったりして。
ブッキーって基本的に両刀使いだからな~。
美少年も美少女もめっちゃ大好きだし。
「という訳だから、お話を聞かせてくれるかしら?」
「は…はい! 実は……」
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
「ふむふむ…男子生徒の覗き…ねぇ……」
ソーナちゃんの話を簡単に要約するとこうだ。
毎日のように女子更衣室を覗く困った男子生徒が三人いる。
それだけ注意をしても改善する余地が全く無く、本当に困っている。
このままでは本気で学校存続の危機にもなりかねない。
因みに、ソーナちゃんは生徒会長らしい。
地味にメッチャ凄かったよ、この子。
「もう私にはどうしたら……」
「どうやら本当に困ってるみたいね。なんとかして助けてあげたいけど…」
学校の事に部外者である私達が介入する訳にもいかないしな~。
さてはて、一体全体どうしたもんやら。
(覗きをする三人の男子高校生…ねぇ~…)
…なんか該当しそうな子達に心当たりがあるんだけど…まさかね?
試しに聞いてみようか。
「ソーナちゃん。その覗きをする子達の一人の名前って、もしかして兵藤一誠くんって言うんじゃ……」
「ど…どうしてカテレア様が彼の事を知っているんですかッ!?」
「やっぱりか……」
前に余ったおかずを持って来てくれた時に、私の胸とかをすっごい凝視してたのよね~。
女になったせいか、男達のそれ系の視線には敏感になったっていうか。
この前会った松田君と元浜君も私やブッキーの胸を見まくってたし。
「…彼の家とはご近所さんなのよ。私も過去に何度も話したことあるわ」
「そう…だったのですか……カテレア様と彼が……」
う~ん…知り合いとして、彼が誰かに迷惑を掛けているのは見過ごせないな~。
「ねぇ…ちょっと思った事があるんだけど」
「なぁ~に? ブッキー」
「もしかしてだけど、イッセー君達は人並み以上に性欲が溜まってるんじゃない?」
「せ…性欲…ですか?」
「そ。性欲」
溜まってる…ねぇ~。
確かに、あの頃の男の子は色々と妄想して悶々していても不思議じゃないけど。
私だって全く覚えが無いわけじゃないし。
「女の子が多い学校に数少ない男子として入学をすれば、そりゃ否が応でも色々と溜まるでしょ。人間だけに限らず、私達も含めた全ての生き物は三大欲求には抗えないんだし。だから……」
「覗きをしていると?」
「そうなるわね。そんな中途半端なやり方で発散出来てるとは思えないけど」
「そうよね~。そのやり方じゃ精々、覗いた時の事を思い出しながら夜中一人で自分の部屋で寂しくオナニーするぐらいしかないし」
「オ…オナ……!?」
…私、何か変な事でも言った?
ソーナちゃんの顔が真っ赤になってるんだけど。
「か…彼らの場合はかなり異常だと思えるのですが……」
「確かにね~。一回や二回なら笑って許せるんだけど、常習犯っていうのはねぇ~……」
一瞬、癖で煙草を吸おうとしたけど、すぐにソーナちゃんがいる事を思い出して止めた。
幾ら悪魔とはいえ、未成年の前で煙草は良くないわよね。
「それだけ溜まってるって事なのかしらね」
「だったら話は単純じゃない。その溜まった性欲を思い切り発散させてあげればいい」
「「どうやって?」」
「それは秘密。今は…ね」
秘密ね~……ブッキーの事だから、確実にエロいことを考えてそうだけど。
「とにかく、その子達に関しては私達に任せて。上手くいけば、もう二度と覗きなんてしないと思うから」
「ほ…本当ですかッ!?」
「確証は無いけどね。最低でも、堂々とエッチィことはしなくなるんじゃないかしら。多分だけどね」
多分って……絶対とは言わないんだ。
「お姉さんたちが何とかしてあげるから安心して。ね?」
「は…はい…ありがとうございます……」
おぉ~…ブッキーがお姉さんしてる……。
しかも、凄く絵になってる……。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
ソーナちゃんが帰った後、私はブッキーに詰め寄った。
「ねぇ、本当にイッセー君達を更生させられるの?」
「さぁ?」
「さぁって……」
「でも、方法はあるわ。シンプルで確実な方法が」
「それは?」
「私達の『体』を使って発散させるの♡ しかも、中途半端じゃなくて徹底的にね♡」
「……ブッキーが言わんとしてることが分かったわ」
もしもまだ昔の感覚が残っているのなら、ここで気持ち悪くなったりするんだろうけど、今ではもう完全に身も心も女になりつつある。
しかも、そこに女悪魔としての性質も加わっているから、いい男や年下の可愛い男の子を見たりするとこう思ってしまうのだ。
あの子を食べてみたい…♡
ぶっちゃけ言って、それに関する抵抗感は全く無い。
それどころか、自分からリードすらする事が出来ると思う。
まだ一度もしたことは無いけど、知識だけなら豊富にあるし、本能に従えは問題無いでしょ。
「カテレアちゃんも好きでしょ? こーゆーの」
「大好物です」
「だと思った。何気に似た者同士よね、私達って」
「かもね。だからこそ仲良くなれたんだけど」
類は友を呼ぶ…か。
悪魔と鬼って時点でも、既に仲良くなる要素はあったのかもしれない。
「んじゃ、早速呼び出す? 私、イッセー君の番号知ってるわよ?」
「マジで? お願いできる? 善は急げって言うし。皆が気持ちよくなって、同時に学校も救われるなんて最高じゃない? うわ~…私ってば今、めっちゃ善行しようとしてる?」
「ある意味、私達も自分の欲求に素直なだけだけどね。あ、もしもしイッセー君? 今って暇~?」
さぁ……エッチな男の子たち。
お姉さん達と一緒に、とっても気持ちがいい『大人の課外授業』の時間をしましょうね~♡
次回、楽しい楽しい課外授業の時間です。
勿論、描写はしませんが、ギリギリは攻めていきたいですね。
カテレアとブッキーの筆下し…見たい?
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見たい!!!
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別に?
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ブッキー! 俺だ! 結婚してくれ~!
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カテレアお姉さまは俺の嫁!!
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一夫多妻で二人とも俺の嫁ですけど何か?