ほへー私退役したと思ったら今度は漁船として尖閣にいくのね…人生…じゃなくって船歴って波乱だわー
「武勲船でいく漁はなしてかチャイナさんの船ば寄り付かんからあんしんばい!のう!船長!」
「そげんこともなか。塗装が海保の時のまんまで船番号ば『みずき丸』に書き換えただけばい。チャイナさんとてそげんバカじゃなか。この前だって進路妨害ばしてきよっとったろ。」
今の私は熊本の漁港に籍をおき、許可のもと尖閣周辺で操業する漁船。機銃はそのまんま…と思うでしょう?これハリボテなの。塩ビ製のハリボテ。これで尖閣に行って漁をするのよ?もう中国船がこわくってこわくって!
漁師さんたちは全く怖じ気づいてないけど私はびびりまくりよ!だってこの前なんてイージス艦が出てきたのよ!海自のはやぶさちゃんが来てくれてて事なきを得たけど砲がこっち向いてたんだからね!あー船長さんの息子さんが電波オタク兼ミリタリーオタクでよかったわーほんとに死ぬかと思った。オタクの坊やありがと、お陰で身の危険を察知できました。
私は仮にも元・高速巡視船みずきな訳だから逃げられると思うじゃない?残念。魚って意外と重いから速度でなくなっちゃうのよ…
今の私完全に漁船だわ…巡視船だった頃の面影なんて塗装と防弾装備とハリボテの機銃と機関とレーダーだけだもの。あれ?結構そのまんま?
こんな私も退役してから実戦と言えるようなことが一回だけあったのよ…。追いかけ回されて威嚇射撃もされたのよ?うまいこと定置網に引っ掛かってくれたから逃げられたけどあの定置網よそ様の網なのよね…沖縄の同志よ。すまぬ。
できれば撃たれたくないものね。民間船だもの。第八みつお丸
まあみつお丸はそんなこと言わないか。奴は国道58号を繋ぐフェリーだもの。みずき丸
…さすがの中国船も国道フェリーには手を出さないわよね?最近それさえ怪しいわよ?
ざぱあ
最近なんか不漁ねえー数が少ないしこぶりの魚も多いわー
「そろそろ引き返すばい!日がくれたら何をされるやらわからん!」
「船長がおじけづいとっとばい。」
そーよ日が暮れる前に帰路につきなさい。防弾装備は残っててもフジツボとかつきまくって速度はもうでないのよ。
~夜~
はー月がきれいねー
勘違いしないでよね。なぜか寂しいからって妄想の彼に告白してるんじゃないんだからね。ほんとだからね。弄ったらハリボテの機銃で殴り飛ばすわよ。
それに今日新月よ…って言ってる私がボケたみたいじゃない!忘れなさいよ!
ぽーん ぽーん ぽーん
ん?魚群探知機に何かでっかい鯨が映ってるわね。んーでも鯨にしてはうるさすぎるような…機械音と電子音がするような…海自のそうりゅうさんかな?んーでもそうりゅうさんはもっと静かに通っていくし訓練と任務以外では浮上して通っていくもの。
まさかサメの群れとか言わないでよね?さすがに元巡視船でも180トン行かない船体は群れの体当たり食らったらひとたまりもないわよ!
ってそれはないか。だって機械音がするんだし。生物な訳ないじゃんあははははは…
は!?機械音がする鯨って明らかに潜水艦じゃない!
ブリッジにいるんでしょオタク!早く気づいて!オタクぅぅぅ!
あーなんか嫌な音が聞こえる…海自との合同訓練の時に聞いた魚雷発射管注水音…
あーわかった。私はこれから沈むのね。攻撃される前からわかってるのになにもできないっていうのは辛いわー。
ぼしゅ!
あー今魚雷撃たれたわね。機関全速…って今ごろ気づいても遅いわよオタクの坊や。なんたって現代の魚雷は雷速を100ノットに設定することだってできるんでしょ?あなた言ってたじゃない。私はフジツボついてなくても35ノットしかでないの。逃げ切れるわけないじゃない。
おめでとう坊や。あなたは第二次日中戦争の記念すべき被害船第一号の被害当時の操舵手よ。最後まであきらめないその意気込みは私が評価してあげるわ。でも諦めなさい。どうせ助からないんだから…
あぁ…弾着までさーん、にーい、いーち…
大爆発が起こる
私の記憶はここで途切れた。
てってれー突然船舶解説!
今回は
「高速漁船・第一みずき丸」!
かの不審船事件を戦った巡視船みずきの退役後の姿!
漁協の意思でほぼ巡視船だった頃のスペック、外観のままだぞ!
さすがに機銃は塩ビ製のハリボテだ!民間船だからな!
この漁船・第一みずき丸は尖閣諸島海域の漁場で操漁することを前提にとにかく「さっさと、でも丁寧に」作業が行えるようになっているぞ!
また中国船に対応するためアクティブレーダーだけではなくパッシブレーダー(日本海軍で言う逆探ってやつ)も装備しているぞ!