ロストベルトNo.■ 〜■■指定未来線・■■〜「■■なる■■の玉座」 作:FGOキッズ
何もない。
砂埃が目に痛む以外何もない。
わずかな文明の痕跡と
吹き荒れる乾いた風以外
何もない。
荒野
やはり何もない。
ある一箇所のみを除けば
像がある。
それも沢山の像がある。
それぞれ異形の人型で
素顔は仮面に覆われている
奇妙
歪
不思議
皆不思議なベルトを腰に巻き、
皆それぞれ違うポーズをとっている。
その中心に、唯一普通の人物が彫られている像がある。
また奇妙なポーズをとり、
背後には謎の紋章が出現している。
そこに一つ文が据えられている
「常盤ソウゴ初変身の像」
きっと、そのポーズをとっている人物の名前だろうか。
不明
記録も全て、砂の中に消えてゆく
*シオンの口調が迷子&下手くそ
「お疲れ様です。人類最後のマスターくん。」
アトラス院の礼装を着込む少女、シオン・エルトナム・アトラシア。アトラス院に所属し、現在は彷徨海により一任(という名の丸投げ)された白紙化地球解決プロジェクトのメンバーとしてカルデアに協力しており、ペーパームーンを生み出した人でもある。ツインテールになっても可愛いです。
「ありがとう。シオンさん。」
「いいのですよ。漂白化を解決するのは急務ですが、休息も大事ですので。どうぞ、自室で休んでいてください」
「それはそうと、所長である私の部屋はまだかね??」
「あ〜、それはもう少しお待ちください。」
「毎回同じ感じで有耶無耶にされている気がするのだが!?」
リンボこと蘆屋道満との激闘も終わり、束の間の休息が訪れる。
自室に戻ろうと廊下を歩いていると後ろから少女の声が聞こえてきた。
「お疲れ様です。先輩」
「マシュこそ、お疲れ様。」
「はい。お気遣いありがとうございます。」
「そんな感謝することじゃないよ」
当たり前だと思っているから、そうする。
人が困っているのなら助ける。
痛いと泣く子がいるのなら手を引いてあげる。
自分にとって大切な人が苦しんでいるのなら、なおさらのこと。
小さい時にテレビで見た特撮ヒーローを思い浮かべる。
あれこそ、まさしく英雄と呼ばれる人だ。
巨悪に立ち向かい、勝利する。なんてかっこいいのだろうと、毎週心を弾ませていた。
──特異点を巡った時、俺はまさにその英雄になった気がした。憧れに近づけた気がした。だって、人類最後の希望だなんてテレビの中でしか言われないことを実際に命懸けで体験したのだから。
少しは誇ってもいいものだと思った自分がいた。
でも、違った。
勧善懲悪なんかじゃなかった。テレビの向こうは勧善懲悪でヒーローが疑うまでも無く正義だったけど、現実はそんなわけなかった。
俺を
弱いのは悪で強いが正義。そんな強いだけの世界に負けるなと。
自分たちがこの世界を滅ぼす侵略者であると知り、淘汰されるべき悪だと知った。実感した。痛感せざるを得なかった。認めざるを得なかった。
弱者を救うのが英雄じゃないのか。正義の味方とはそういうものじゃないのか。。。だと、でも、でもー
それこそただの理想、妄想、現実逃避だった。
俺は正義の味方なんかじゃない
僕は、自分の世界しか、救えない。
僕は自分の世界の味方であり、別の世界の悪だと・・・
ああ、もう、何が悪で何が正義なのかわからない。
もう、諦めたい___
そうすれば・・・・
あ、あぁ、、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!!!
でも、諦めはしない。挫けたくとも決してその足を折らない。
その日、その瞬間、俺は決意した。
たとえ、自分以外の全ての歴史を否定しようとも、自分の世界を取り戻そうと。
数多の死屍の上に立とうとも──
それが、彼らの犠牲に意味があったのなら──
傲慢だなんて分かってるよ。
彼の心は既に崩壊する直前に迫っているが、それでも心は折れることを許さない。
ーーーーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
何もないはずの荒野が今日は一段と騒がしい。
鈍い金属音と、打撃音がする。
ちょうど確認できるのは主に4つの人影
一人は金色の鎧に身を包む、人類最古の王
一人は神々によって作られた泥人形
一人は獅子の皮を身にまといし不屈の大英雄
どれも人類史に名を刻む英雄の中の英雄である。
そんな彼らがたった一人の男と戦い、苦戦を強いられている。
「・・・れ・・・おのれぇ・・・、」
かれこれ、半日以上戦いを続けているが、未だ眼前の男は倒れない。最初は許可なく王を名乗る雑種と舐めてかかったのは良いものの、実力は自身と同等に迫る力を秘めていた。下手な武器ではみ鎧に届く前に砕け散ってしまい、最上級のそれも世界においても名の通る武具を使用し、一切の油断なく攻撃を続けるが効果は薄い。
「くだらん。」
「!?」
少し、頭を使っただけでこれだ。咄嗟に10門ほど展開し、防御の姿勢をとるが、黄金色の魔力を帯びた拳の一撃により吹き飛ばされてしまう。
「ギル!」
彼の朋友としても知られる天の鎖ことエルキドゥが駆け寄る。
「まさか、お前より先に一撃を喰らうとは。そろそろアレでも使うとしよう。」
「いつも君はそう慢心して死んでいないかい?」
「煩いわ!今はそんな油断などできぬわ!」
すぐさま体勢を直し、
「
黒金の王と戦う巨漢に叫ぶ。
距離が遠いため、なんと言っているかまではわからぬが、彼はおおよそギルガメッシュの行おうとしていることを悟ったらしい。
「エルキドゥ、いくぞ」
「ああ、良いとも!」
「させるか!」
攻撃の的を二人に変えて阻止しようとするも、巨漢により遮られる。
「目覚めで悪いが、起きよエア。」
遠くではギルガメッシュが表しがたい形状の武器をとり出している。
その剣を中心に巨大な魔力の渦が生まれていく。
なんとか、巨漢を吹き飛ばし、一気に距離を詰めるもー
「そうは、させない。
自身の体には無数の鎖が自分を縛る。無闇に引きちぎろうとしても壊れないどころか強度を増していく。
「行き止まりの王よ!死して拝するがいい!
原初の炎が彼を焼き尽くすー
はずだった。
<ポーズ>
時間が止まる。
「やはり、くだらん」
全身を縛っていた鎖などなかったようにいとも簡単に抜け出し、手元に懐中時計のようなものを出現させる。
『キバ』
赤く光る魔剣を取り出し、一斬
『クウガ』
ありたっけの力を込めた拳で空間自体を殴りつけ
<リスタート>
時間が再び動き出せば、大爆発が起き、彼の王以外は消える。
世界は再び砂誇りに飲まれる
もっと文才が欲しいです。
不定期更新となりますが、よろしくお願いします。
誤字あったら申し訳ございません!