主人公はクウガ一本になります。
「ふぅ・・・」
諏訪大社の前にバイクを止め、降りる。すると、
「刹那くん!」
「ん?あぁ水都ちゃんか、今帰ったよ。ただいま」
「お帰りなさい・・・えっと、ケガは大丈夫?」
「傷一つない、大丈夫さ」
「なら、良かった・・・」
「襲われた村の人たちも救助隊が回収したって言ってたから大丈夫。全員無事だって」
巫女姿の少女――――
「こっちは大丈夫だった?バーテックス来たりしてない?」
「うん、大丈夫だよ」
そう言い彼女は微笑む。この笑顔に偽りはないだろう。
「そういえば歌野とちーちゃんは?」
「もう少しで着くって・・・あ、あそこにいる」
「どれ?・・・あぁ見えた見えた」
ちょっとばかり向こうに歌野とちーちゃんの姿が見える。水都ちゃんと一緒に手を振ると、二人が気づいたのか手を振り返し、歌野が猛ダッシュでこっちに向かってきた。
「お疲れさん、二人ともっ―――グゥッ!?」
「お疲れうたの―――きゃあ!?」
「たっだいまー!二人共大丈夫だった!?」
「「ンー!ンー!」」
突っ込んできた歌野に抱きしめられ、息が出来なくなる。戦いの最中ではなく、ここで窒息して死にそうだ。
「白鳥さん・・・離れてあげなきゃ二人共返事出来ないわよ?」
「オゥ、ソーリー!」
「ぶっはぁ!マジで死ぬかと思った・・・」
「うたのん、強く絞めすぎだよ~・・・」
遅れて来た。いや、白鳥歌野に置いてかれた少女―――
「ふぅ・・・それで?そっちはどうだった?」
「こっちもノープロブレムよ!」
「あいや、そっちじゃなくて。バーテックスの方、変なのとかいなかった?」
「それも大丈夫よ・・・数は昨日より多かったけど」
「そっか・・・やっぱりドンドン増えてってるのか・・・水都ちゃんは何か神託とか無かった?」
「ううん、今まで通り・・・ここに現れた、とかそれだけ」
「そっかぁ・・・うーん」
真剣な表情で話す三人。すると、
ぐぅ~
腹の音が諏訪大社に響き渡った。
「・・・・・うたのん?」
「アハハ・・・ごめんなさい、朝ごはん食べ損ねたからおなか空いちゃって・・・」
「・・・ふふっ、まぁしょうがないか。今昼頃だしね」
「フフッ、ええそうね。考えるのはここまでにして、お昼にしましょうか」
「YES!おっそば~おっそば~」
「刹那くんとちーちゃんもおそばで良い?」
「うん、良いよ」
「私も大丈夫よ」
真剣な表情だった三人に笑顔が生まれる。
「じゃあ僕は着替え終わるまで外で待ってるよ」
「わかったわ」
千景にそう伝え、刹那は階段に腰掛け、空を見る。戦闘装束が勝手に出て、勝手に消える刹那と違い、歌野と千景は自分で着替えなければならないのだ。
(そう言えば―――)
ヒマになった刹那は色々と思い出す。
(何かがある時はいつもこんな青空だったっけ―――)
少年―――
幼少期や少年期は香川で過ごし、親の転勤で高知へ引越し、また転勤で諏訪へと来た。
そこから・・・まぁ色々あった。香川では幼馴染との別れ。高知では千景を救う為に奔走し、諏訪では歌野達との出会い、そして戦い。
人類を根絶する為に送り込まれて来た化物ーーーバーテックスに対処する為に神様が選んだ無垢な少女達ーーー勇者。
(歌野とちーちゃんが勇者に選ばれたのは理解できるケド・・・僕のこの力は何なんだろうか・・・)
そう思い、考える。
刹那が持つ力は神に選ばれた勇者の力では無い。
天宮家に代々伝わる家宝ーーーそれがこのベルトであり、あの力なのだ。
(驚いたよなぁ・・・水都ちゃんと一緒に逃げてたら、何かに呼ばれてる気がして・・・その先にコレがあって、ベルト付けたら変身の仕方とかも頭に浮かんだし・・・)
そんなこんなで刹那は変身し、先に勇者として選ばれ、戦っていた歌野と千景と共に諏訪を守る事になった。
(名前も分からないからなコレ。ベルトと一緒にあった古文書も解読しなきゃ読めないし、何も分からないんだよな・・・)
刹那が危惧しているのはコレがどっちの力なのか。という点であった。
勇者の側の力なら問題無いが、バーテックス側の力ならば・・・自分は勇者の敵だ。そして最悪、この力を彼女達に向けてしまうかも知れない・・・
そうやって刹那がベルトの事について考えていると。
「刹那君、みんな着替え終わったよ」
水都が声を掛けてきた。準備が出来たらしい。
「ん、了解。じゃあ行こうか」
「おっそば〜 おっそば〜 」
「今日は何にしようかしら・・・」
「前は山掛け蕎麦食べたから・・・今日は天ぷら蕎麦にしようかなぁ・・・」
「みーちゃんは天ぷら蕎麦?なら私はどうしようかしラ〜 」
「天ぷら・・・良いかも・・・♪」
そうやって笑顔で昼ごはんの事を相談している三人を見て、刹那は一旦考えるのをやめる事にした。
どんな力であれ、今はこの光景を守る為にこの力を払おう。刹那はそう決心した。
そうして四人は諏訪大社を後にした。
お待たせした挙句全然進んで無くてすみません。
この作品は完全なる見切り発車なので、今後の展開や終わり方など一切考えておりません。その為、もっと亀更新になるかもです。
あ、SSRうたのん3人ぐらいお出迎え出来ました。若葉は来ませんでした(血涙)
誤字、脱字、アドバイス等ございましたら指摘お願いします。
感想、質問お待ちしております。