火神に憑依したっぽいのでバスケの「王様」目指す 作:Dice ROLL
誠凛の5アウトに衝撃を受けていたのは海常高校だけではない。ギャラリーで観戦していた緑間と高尾である
「おいおい、なんてこと考えやがるんだ…。真ちゃん、シューター目線で見るとどうよ?あれ、うちでも使えそうか?」
「…恐らく無理なのだよ。あの戦術の根幹を成すのは『23番が確実に突破する』こと、宮地さんやお前でもできないわけではないだろうがあれ程の破壊力は期待できない。加えて、あの戦術を取るにはどうしても大坪さんと木村さんが足を引っ張る。この二人を外してまでうちで採用するメリットはないのだよ」
「なるほどね、スラッシャーとシューターが揃っていることが大事。その上エースはスラッシャーの方がハマるって訳だ」
「そういうことなのだよ。…裏を返せば誠凛高校には完璧にハマっている」
「あれは、どっかで当たるな。怪我でもなけりゃ負けようがねえ」
正史よりも早い到着によりまた一人、天才が「王」の存在に気づくことになった
◆◇◆
一方、誠凛ベンチでは一悶着発生していた
「カントク、お願いします。ボクを出してください」
「黒子君、君はうちの大事な戦力なの。今ここで少しでもリスクがあるなら出す訳にはいかないわ」
「…それでも、お願いします。今、あのコートにいなかったら、ボクはここに来た意味が無いんです」
「…黒子君?」
「きっと、ボクは彼らに勝ちたかったんじゃない。彼らにまた、バスケの楽しさを思い出して欲しかったんだ。だから、今しかないんです」
「…はぁ、少しでも危ないと思ったら交代します。それでいい?」
「はい。ありがとうございます」
そして、選手交代を知らせる笛が鳴る
「…!黒子っち!」
「戻ってきやがったか…しかも8番と交代だあ?どういうことだ…」
「おい、大丈夫なのかよ?黒子」
「はい、道を違えた教子を正すのは教育係の仕事なので。火神君にいいとこだけ取られる訳にはいきません」
「…っぷ、はっはっはっは!!!懐かしいっすね、黒子っち!」
「ボクはちんちくりんって呼ばれたこと、忘れてないですよ」
「げっ!それは勘弁っすよ黒子っち〜」
「…黄瀬君。ごめんなさい」
「…なんで謝るんすか。俺だって、あの決勝でやったことがどれだけのことだったか分かったっすよ。謝らなきゃいけないのは俺の方っす」
「ボクは、君の教育係でした。まだバスケを始めて二週間の君に、ボクは『バスケの楽しさ』ではなく、『勝たなければならない』ことを教えてしまった。今でも、後悔しています」
「…そっか、でもそんなことは気にしなくていいっすよ。だって今めちゃくちゃ面白いから!だから黒子っち、俺の分の謝罪も受け取って欲しいっす」
「…分かりました。お互い、ここから先は恨みっこなしですよ」
「望むところっす!」
「火神君、置いてけぼりにしてすみません。後で色々と話します」
「別にいーよ。言いたくなったらで」
「…はい。ありがとうございます」
「さあいくぜ黄瀬、見せてやるよ5アウトのさらに先を」
次回、決着
なんと試合は1秒も進んでいません!でも次回で終わらせますので許してください
今後の黒子はどうしていくべきだと思いますか
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原作初期通りの「幻の六人目」
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原作終盤の自力で攻めれる攻撃フォルム
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あえて守備にブッパしたスティール王
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