火神に憑依したっぽいのでバスケの「王様」目指す 作:Dice ROLL
洛山「眼球…」
3Q開始、洛山のバスケに変化が起きる
(ディフェンス、タイトになったな…。ハーフタイムで切り替えてきたか。これは前半のままじゃ厳しいな)
切り替えたどころの話では無いのだが、誠凛側には知るよしもない
「伊月先輩!…やりましょう」
「OKだ」
今の誠凛高校のオフェンスのユニークポイントとしては、圧倒的なカードビジョンを持つ選手が二人いること。チームに一人では優秀な司令塔としての役割をこなすことになるが、二人いる場合片方はオフボールで動くことができる。これはつまり、完璧なタイミングで完璧な位置でボールを受けることができる選手が必ず一人いるということ。さらに、伊月と火神、ゲームメイカーとしてもパサーとしても能力の高い二人が繰り出す連携は、最早読むことは不可能の域である。高速のパスワークで守備陣系を引っ掻き回し、最終的には伊月のロブパスから火神のアリウープで締めた
「…前に誠凛には王様が二人いるって言ってたっすけど、こんな形になるとは思わなかったっす」
「驚異的な視野と俯瞰する能力を持った二人がハンドラーとオフボーラーの役割を目まぐるしく交代させながら守備の穴をつく。恐らく火神が『ゾーン』に入って精度が上がってるからこその連携だろうが、…厄介極まりねえな」
「二人ともミドルもスリーもあるのがエグいっすね〜」
が、返す洛山の攻撃も前半とは切れ味が違う。赤司から根武谷にボールが渡る。根武谷を止めるべく火神がヘルプに向かうが、引きつけたところでキックアウト外角で待つ実渕へ
「悪いけど、あなたじゃ止められないわよ」
「うるせ…しまっ!?」
『地』のシュート。4点プレーが飛び出した
(ダメだ俺、攻撃は火神と伊月に任せっきり…。守備では何もできてねえ、どうにかしねえと)
日向は苦しんでいた。彼のプレイスタイルはキャッチアンドシューター。自らの力でシュートチャンスを作る能力は残念ながら無い。そして守備もさして得意では無いため、現状は実渕に完全に食われている。他のメンバーが自分達なりの武器で戦える場所を見つけているだけに、キャプテンとして歯痒いものがあった
「すまん…火神。俺は何の役にも立ててない…」
「何言ってんすか、優秀なシューターはいるだけでコートが広がる。だから俺たちが中でプレーできるんすよ。役に立ってないわけ無いじゃないですか」
「…火神、うっし!すまんな、気合入れる」
ここからの試合展開は拮抗したものとなっていく。お互いの攻撃を止める手段がない為、完全にシーソーゲームの様相を呈していた。しかし、流れを変えたのは意外な人物だった
「おい、見ろ!誠凛の7番準備してるぞ!!」
「『鉄心』木吉鉄平か!」
「なに!?木吉…!」
先程までベンチの端で応援に徹していた木吉が、監督であるリコの隣に移動し、何やら話し込んでいるようだった。さらには、膝にサポーターを付けたり、上半身のストレッチをしたりと試合に出る瞬間を今か今かと待っているように見える
「木吉ィ…!出てくんのか…」
そして根武谷永吉、彼は並々ならぬ闘争心を木吉に向けている選手だった。中学時代の敗戦、さらには自慢のパワーを侮辱(技術を磨いたらどうだと言われただけなのだが)された、雪辱の相手
「面白くなって来やがった…なっ!?」
それは、あまりにもつまらないファウル。体格差がある日向を相手に不用意だったと言わざるを得ない。しかも、完全に木吉の手の上で踊らされたのだ
(木吉の野郎、自分が根武谷にどう思われてるか分かった上でやりやがったな…)
そして、なんだかんだで木吉との信頼関係が厚い日向はその狙いを察し、完璧に遂行した
(コートに立たなくてもチームの役にはたてる。そうだろ火神?)
「木吉先輩、ハンパないっすね!」
コートにはいなくても、ベンチから貢献した真の意味での『六人目』の活躍で久しぶりに訪れたターンオーバー。誠凛はこのチャンスをきっちりものにし、遂に点数をリードする展開になった。そして、2Q終盤から目立つプレーこそ少ないものの、縁の下力持ちとして土田が奮闘していた。何せ『雷獣』葉山小太郎に突破を許していないのだから。彼のディフェンス力は、既に全国でも有数のものになっていた。だが、やはり真に驚愕すべきは火神大我だろう。2Q終盤から、遂に66-64とリードを掴むこの瞬間までの間、誠凛高校が挙げた得点は30得点。そのうち29得点が火神の得点である。土田のフリースロー以降は25得点連続という圧巻のパフォーマンス。最強洛山高校のディフェンスを単身で破壊していた
「…実渕、次のオフェンスはお前達だけでやれ」
「…征ちゃん?」
とうとう、赤き王者の堪忍袋の緒が切れた
次回、エースの在り方
木吉先輩ならこのくらいはやりそう
今後の黒子はどうしていくべきだと思いますか
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原作初期通りの「幻の六人目」
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原作終盤の自力で攻めれる攻撃フォルム
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あえて守備にブッパしたスティール王
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