火神に憑依したっぽいのでバスケの「王様」目指す   作:Dice ROLL

42 / 49
めだかボックスの偉大さを知りました


38話 神速

後半開始から6分を過ぎたが、未だに黄瀬の常軌を逸したパフォーマンスは続いていた。だが、意外にも青峰は落ち着いていた

 

(まあ…黄瀬ならこんくらいはやんだろ。問題は俺がどうできるかだな。あいつも馬鹿じゃねえ…いや馬鹿か。まあ、このまま手も足も出ねえままいたら勝てねえな。そのくらいの時間感覚はあるはずだ。どうすれば今の黄瀬を止めれる?俺にできることはなんだ?)

 

黄瀬と青峰の1on1。試合序盤とは違い、今は完全に黄瀬が圧倒していた

 

(もう時間をかけてらんないっすね…。最短距離でブチ抜く!)

 

『天帝の目』を使った突破。青峰がギリギリ届かない場所をギリギリ追いつけないスピードで抜いていく。ヘルプディフェンスとはやり合わず、すぐさまキックアウト。外で待っていた笠松がスリーを決めた

 

(ダメだこりゃ、俺も未来を見るくらいのことができないと勝負にならねえ…、いや火神は倒したのか。でもなあ、分かってても追いつけねえスピードで抜くだの、ジャンプ力と守備範囲でアンクルブレイク圏外から止めるだの真似できるかっての。…結局、俺にできるとしたら見てから速く動くしかねえだろ。難しいことは無しだ)

 

桐皇の攻撃、少しでも効率よく点差を詰めようと桜井にスリー打たせようとするが

 

「なんやと!?パスコースを読み切ってるっちゅうことか…」

 

黄瀬がスティールを成功させ、攻守交代

 

(『ゾーン』に入った赤司っちがやってた狙ってるオフェンスを展開される前に封殺するディフェンス。『王の時間』と合わせれば案外できなくも無いっすね)

 

そのままガラ空きのゴールにレイアップで点差を放す…そのはずだった

 

「追いつかれた!?…てことは『ゾーン』、また入ったんすね!今の俺を止める算段は立ったんすか?」

 

「ああ、やられっぱなしは癪だからよ。そう何人もいねえ俺に勝てるやつが出てきたんだ。やれること全部やらなきゃ損だろうがよ」

 

「…ははっ、本当に変わったっすね、青峰っち!!」

 

先程と同じ、『天帝の目』を用いた極限のルートを行くドライブ。黄瀬は青峰が『ゾーン』に入った分を考慮に入れ、確実に抜ける道を選んだ

 

(うっわ、『ゾーン』に入った青峰っちの『野生』…ハンパないっすね!)

 

黄瀬は自らの勝利を確信した。この位置からでは追いつくことすら困難だと判断した。しかし、彼の手元からボールは無くなっていた。『ゾーン』に入った青峰に追いつけるものなど、この空間にはいない。あっさりとシュートを決めた。このゴールで点差は13点となった

 

「っな!?何が起きて…クソッ。やっぱそう簡単にはやられてくんないっすね!!」

 

「おいおい、止めちまったぜ…どうなってんだよ」

 

「あれは、いい筋肉だった。無駄のないつき方をしている」

 

「もう!本当に役に立たないわね!征ちゃん、分かるかしら?」

 

「青峰が特別な事をした訳じゃないよ。ただ見てから止めただけだ。つまりは『反射神経』だね」

 

「は?でも、その程度でどうにかできんのかよ?」

 

「普通はできない。ただ、俺達が『野生』と呼んでいるものの正体に秘密がある。全員が全員同じものを頼りに『野生』を研ぎ澄ませているなんてことは無い。ある人は『経験』、ある人は『直感』。青峰にとってのそれが『反応速度』だったということだ」

 

「なるほど…でも、それってそんなに変わるものなの?」

 

「ああ。人間の反応速度は一般的に0.2秒、物理的な限界が0.1秒と言われているが、今の青峰は限りなくその物理的な限界に近い速度を叩き出している。これは単純に普通の人間が行動を一つ起こす間に二回動けるということだ。そんなことができる人間が相手では、読み合いなど成立しない」

 

「…てことは、『天帝の目』を再現できる今の黄瀬にはもう通用しないじゃねえか」

 

「いや、そうでもないさ。元々の青峰のアジリティに反応速度まで加わったなら、火神に近い『天帝の目』破りができる可能性もある。…ただそれはもう必要無さそうだ」

 

黄瀬がボールをファンブルした。精神的に張り詰めた状態でずっとプレーしていたところに、初の『完成』攻略。とうとう糸が切れてしまった

 

「あちゃー、限界か。あれ、引っ込めんのかよ?体力的には余裕があるんじゃねえの?」

 

「今の黄瀬では、『ゾーン』に入った青峰には勝てないという判断だろう。であれば少しでも休ませて復活に賭けた方が可能性が高い。幸い13点のリードを作れたからね」

 

その言葉を裏付けるように、ベンチに下がった黄瀬は試合を見るでも無く頭からタオルを被ると瞼を閉じて俯いていた。少しでも回復が早まるように。しかし、黄瀬に代わって『理不尽の権化』と化した青峰がコート上で暴れ回っていた

 

「なんて野郎だ…フェイクも何も通じねえじゃねえか」

 

「シュートフォームに入った瞬間に掻っ攫われるぞ…ブロックにすらならない。どうする、笠松。黄瀬抜きで耐え切れるか?」

 

「耐えるしかねえだろ。お前ら気合入れろ、一年におんぶに抱っこのままでいいと思ってんのか!!」

 

また、テレビで戦況を見守る黒子と火神は

 

「ひょえ〜。海常はどうするかね、丁度黄瀬が動けなくなったタイミングで来るとはな。運が無いのか、アイツがしたたかだったのか」

 

「青峰君が狙ったとは考えにくいです」

 

「黒子、お前案外毒舌だな…。まあ、結果としては新しく『高校最速』の男が現れたってことだ。最高速度なら俺の方が速いだろうが、100m走くらいまでなら勝てねえかもな」

 

二人の『天才』の衝突は、その才能の進化を加速させていく

 

次回、決着

 

 

 

 

 

 




名前をつけるなら『神速のインパルス』ですかね。またジャンプ他作品からの引用になりますが…どうすっかな

今後の黒子はどうしていくべきだと思いますか

  • 原作初期通りの「幻の六人目」
  • 原作終盤の自力で攻めれる攻撃フォルム
  • あえて守備にブッパしたスティール王
  • それ以外(メッセージかTwitterで)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。