火神に憑依したっぽいのでバスケの「王様」目指す 作:Dice ROLL
その日は雨が降った。室内競技であるバスケに雨は関係無いと思いきや、ロードトレーニング、つまりは走り込みなどの練習はできなくなるのである。
「ロード削った分、練習時間余るな。どうする、カントク?」
「一年生の実力も見たかったし、ちょうどいいかもね。よし!5対5のミニゲームやろう!一年対二年で!」
「まじかよ…先輩と試合って…」
「覚えてるか、入部説明の時に言ってた去年の成績…」
「一年だけで決勝リーグ…だろ?」
「火神!」
「気負ってたってしょうがないだろ。これから三年間一緒にやるが、これが最初の試合なんだ。伸び伸びプレーしようぜ」
「そっか…そうだよな!ありがとう元気出たよ。お前先輩みたいだな」
(まあ、なんなら一回高校三年生までやってるしな)
火神の心中はさておき、ミニゲームの準備はつつがなく行われ、まさに試合が始まろうとしていた。ジャンプボールは火神と水戸部。
「センパイ、去年スタメンCだった人、どうしたんすか?」
「!」
驚いたような悔しがるような表情を浮かべる水戸部
「怪我したんだ。試合中の接触でな」
「日向先輩…。そうだったんすね…。」
「そんな顔すんな。試合、始まるぞ。集中しろ。」
「うっす!」
そして…試合開始
ジャンプボールは当然火神の勝ち。ボールを拾った降旗からリターンを貰う。
(高校バスケワンプレー目だ。全開でいくぜ!!)
3Pライン付近までボールを運ぶ、マッチアップの小金井がチェックに向かう…刹那。
「…は!?」
小金井の目には火神が消えたようにしか見えなかった。ロードトレーニングが無かったこともあり、あれだけの身長を持った選手が、とんでもないスピードも持っているとは思わなかったのだ。当然、ヘルプは間に合わない。…そして。
「おおっ!!」
「まじか!?なんだ今のダンク!!」
「すっげぇ…」
空中で反転しながらのリバースパンプダンク。空中で激しく動く豪快な一撃に、他の選手は、ただ驚くか感嘆するかしか無かった。
「ナイッシューです。火神君」
「おう!センキュー黒子!」
…一人を除いて。
◆◇◆
その後の試合展開も終始一年生ペースで進んでいた。まず火神が止められない、1on1では話にならず、ダブルチームでも手がつけられない。その上なんとかヘルプが間に合ったとしても…
「おいおい…まじか…」
背中の後ろを通す、ビハインドザバックパス。火神に引けつられてガラ空きになったゴールに、福田がレイアップを沈めた。
「パスまで出せんのか…どーすんだこいつ」
「とんでもねーな。割とマジで」
「即戦力どころか…高校生で止められるのか?」
と、火神が暴れ回る一方で…
「あっ!スティール!!」
「またあいつだよ…しっかりしろー!」
黒子は攻めではターンオーバーを献上、守りでは完全に穴になるなどまるで良いところがない。それでも現在のスコアは
(15-4)
一年生が圧倒していた。なぜかと言えば…
「うおっ!?チェイスダウン!?」
「高っ!もう火神止まんねえ!!」
後方から相手のシュートを叩き落とすチェイスダウンブロック。スピード、高さ、タイミング、全てが噛み合わないとできないプレーである。
「ありがとうございます。火神君」
「気にすんな!同じチームだろ」
(とはいえ…本当にこんなもんか?コイツのバスケは?俺の思い違いだったってことか?)
と考えている火神に対して、二年生も奥の手を切る。
「な!?」
「火神にトリプルチーム!?」
「おいおい、ボール持ってすらいないのに…」
もはや、火神をオフェンスに参加させる気はない。その意思が否が応でも伝わってくる作戦だった。
(トリプルチームか…力技で突破できるとは思うが…)
『ボクは影だ』
(ここは、アイツを信じたい)
だが火神抜きのオフェンス、黒子は機能しない以上実質的には3対2この数的優位は個々の実力差を覆すには至らなかった。流石にオフボールの火神に3人付いていれば、得点できる機会も何度かはあったが、リードは全て失い、ついには逆転を許した
(22-27)
「やっぱり強い…」
「てゆーか勝てるわけなかったし…」
「もういいよ…」
諦め、妥協。それは前世も今世も関係なく、火神には許せないことだった。
「おい!それは…」
「それはダメです」
「っ…黒子?」
諦め知らずの負けず嫌いがここにももう一人
「すいません。適当にパスくれませんか?」
次回、ミニゲーム決着
バスケのプレーを文字で伝える難しさよ…。今回の火神君のプレーはそれぞれリバースパンプダンクとビハインドザバックパスで調べてもらえれば映像が出てくると思うので、気になった方は是非。
今後の黒子はどうしていくべきだと思いますか
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原作初期通りの「幻の六人目」
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原作終盤の自力で攻めれる攻撃フォルム
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あえて守備にブッパしたスティール王
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