今のところ、あと一回でエリアディフェンス崩壊のエピソードは終わらせる予定です。
追記(2021年10月25日)
想定外に内容が膨らみまくったため、あと一回では全然終わりませんでした……
応対に出たロザリンデは部屋の入口を塞ぐような形で倫夜の前に立ち、黙って倫夜の顔を見ていた。
倫夜の佇まいは成熟した知性と落ち着きを感じさせるもので、先程まで相対していた司馬燈とは全く異なる人格の持ち主であることが窺われた。
ロザリンデはわずかな時間、考え込むような仕草を見せた後、努めて冷静に倫夜に答えた。
「はじめまして、中原先生。私は百合ヶ丘女学院3年生のロザリンデ・フリーデグンデ・フォン・オットーと申します。
ご訪問の意図は分かりました。ですが、その前に少し私とお話しする時間を取っていただけますか?」
「ええ、私は構わないわ」
「できればここではなく、人払いできる別の場所がいいのですが」
「それなら保健室まで来てもらえるかしら。
今は負傷者もいないし、あそこなら二人きりになれるわ。
ただし、ここから少し歩かないといけないけど」
「問題ありません。では、すぐに行きましょう。
――碧乙、私は少しこの場を離れるから、後のことをお願い。
何か不測の事態が発生した場合は、ただちに私の端末に連絡を」
ロザリンデの発言が予期しないものだったのか、碧乙は一瞬戸惑ったような表情を見せたが、すぐに気を取り直してロザリンデに答えた。
「はい。分かりました、お姉様。お任せください」
九人のリリィを部屋に残して、ロザリンデと倫夜は薄暗い廊下を無言で歩き続け、やがて保健室の前に到着した。
倫夜が静かに扉を開け、室内の照明を灯す。
照らし出された誰もいない無人の室内がロザリンデの目に入り、倫夜の後に続いてロザリンデは保健室に足を踏み入れた。
静寂が支配する保健室の中で、二人は医者と患者のように向かい合って椅子に座った。
先に口を開いたのは倫夜の方だった。
「ご覧の通り、ここには私たちの他には誰もいないわ。何でも話したいことを言ってもらって構わないわよ」
「そうですね。では、遠慮なくお話しさせていただきます」
一度言葉を切り、軽く深呼吸してロザリンデは倫夜の目をまっすぐに見た。
「どうしたの、ロザリンデさん。私の顔に何か付いてる?」
「――中原先生、あなたは私に隠していることがありますね」
ロザリンデの唐突な発言の意図が理解できなかったかのか、倫夜はきょとんとした表情を見せた。
「突然どうしたの? 探偵ごっこでも始めるつもり? あなたはそんな事をするような人には見えないけど」
倫夜の反応をあえて無視するかのように、ロザリンデは口調を変えず冷静に質問を続ける。
「私たちの体調を確認するというのは建前で、本当は別の目的を持って私たちの所に来ましたね」
「私はこのガーデンの校医よ。他にどんな理由があって戦闘を終えたあなたたちの所に行ったというの?」
ロザリンデは倫夜の返事を全く意に介さず、一方的に質問を続ける。
「中原先生、あなたは私たちのレギオンに何をするつもりだったのですか。本当の目的をお答えください」
「何をって、あなたたちの身体と精神に自覚の無い異常が無いか、念のために確認を……」
「白々しい嘘をつくのはお止めなさい。私には分かりました。あなたはこのガーデンにいること自体がおかしい存在だと」
ロザリンデは先程より口調を強めて、倫夜の言葉を途中で遮った。
「……それは一体どういう意味なの? まさか私が医師免許を偽造しているとでも?」
「いいえ、そうではありません。あなたが偽っているのは、もっと別の決定的な事です」
「では、その決定的な事というのは何なのか、あなたの口から教えてもらえるかしら?
何の証拠も無く言いがかりをつけているのでなければ、当然言えるわよね」
「いいでしょう。そのためにわざわざこの保健室まで来て二人きりになったのですから」
ロザリンデは深呼吸するように大きく息を吸い込んで、その息を半分ほど吐き出したところでぽつりと囁いた。
「――匂いがするんです」
「匂い? そんなに不潔にしているつもりは無いけれど。それとも香水の匂いが気に入らないの?」
「いいえ、そうではありません」
「では、何の匂いだというの?」
「――あなたからは、私がよく知っている匂いがする。
かつて嫌というほど味わわされた、ラボの匂いが」
ごく低く抑えた口調で、噛みしめるようにロザリンデは呟いた。
その言葉を聞いた倫夜は、しばらく表情を消して沈黙していたが、やがて抑えきれないかのように含み笑いの声を漏らし始めた。
ロザリンデは何も言わずに、含み笑いをこらえようとして小刻みに震える倫夜の肩を見つめている。
やがてその肩の震えも収まると、倫夜の唇が開かれ、含み笑いは薄笑いへと変わった。
「……驚いたわ。分かる人には分かってしまうのね。
ねえ、司馬さん。そこにいるんでしょう? この人もあなたの同類みたいよ」
そう言って倫夜が視線を転じると、保健室のドアがゆっくりと開かれ、その隙間から司馬燈が姿を現した。
「盗み聞きなんてお行儀の悪いことをしてはいけないわ。私たちの跡をつけてきたのかしら?」
「いいえ、そうではありませんわ。
食事の希望時間を確認するために部屋に行きましたところ、中原先生とそちらのロザリンデ様がお話をするために保健室へ向かわれたと聞きましたの。
それで急きょ私もここへ参らせていただきましたのよ。
何をしに私がこの場所に来たのか、なんて愚問は口になさらないで下さいな」
事情を倫夜に説明した燈は、次にロザリンデの方を見て満足げに頷いた。
「なかなか良い嗅覚をお持ちのようですわね。やはり百合ヶ丘の強化リリィともなると、並のリリィとは一味も二味も違いますわね」
「……本当に匂いがしたわけではありません。
中原先生を一目見て、ラボの研究者に特有の雰囲気が隠しきれていないように感じられたのです。
隠しても隠しきれない、狂気を孕んだ研究者の気配が。
それで一か八か鎌をかけてみた次第です。
あなたが口にしていた危険要素とは、中原先生のことだったのですね」
「実際にG.E.H.E.N.A.の研究者と直接接触したことのあるリリィなど、親G.E.H.E.N.A.主義ガーデンでも一部の者に限られますわ。
ましてや一目でそれと分かるほどに見分けが付けられるなど、よほど強化実験で繰り返し痛めつけられたリリィでなければ無理ですわ。
ロザリンデ様も私と同じく、かつてG.E.H.E.N.A.の研究施設から逃れた強化リリィでいらっしゃいますのね」
好奇心に満ちた興味深げな燈の問いかけに対して、だが、ロザリンデは無言で首を横に振った。
「今ここで私の過去を語るのは、話の本筋から外れたことです。
私が知りたいのは、中原先生のような人が、なぜ反G.E.H.E.N.A.主義ガーデンである御台場女学校に校医として勤務しているのかということです」
「それは私の方が先生にお聞きしたいものですわ。ねえ?先生」
しかし、倫夜はロザリンデと燈の質問を意図的に無視して、逆に燈に全く別の質問を投げかける。
「御台場の旗艦レギオンであるヘオロットセインツとロネスネスは外征中で不在のはず。
ロネスネス所属のリリィであるあなたが、なぜガーデンに残っているの?」
「純お姉様から留守番を仰せつかりましたの。
私たちが居ない間に良からぬことを企む輩が出てこないとも限らない、だからあなたに留守を預かってほしい、と。
さすが私のお慕い申し上げる純お姉様は慧眼であられますわ。
まさかエリアディフェンスが崩壊して、都内に無差別にヒュージが現れようとは、ここにいる誰もが想像だにしなかった事態ですわよねえ?先生」
そう言って燈は皮肉気に唇を歪め、ねっとりとした視線で倫夜の顔を一瞥した。
「あなたのその言い草と表情は、この事態が起こる事を私が知っていたとでも言わんばかりね」
「いいえ、滅相もありませんわ。
よもや東京における反G.E.H.E.N.A.主義ガーデンの筆頭である御台場女学校に、G.E.H.E.N.A.の手先が潜り込んでいるなんて、万が一にもそんな事があるわけありませんわよねえ?」
「そんなに露骨な嫌味を言わなくても、あなたの言いたいことは分かっているわ。
この騒ぎに便乗する形で、私が百合ヶ丘女学院のリリィにちょっかいを出そうとしていると考えたのでしょう?」
「間違っているんですの?」
「いいえ、あなたの認識は正しいわ。
反G.E.H.E.N.A.主義ガーデンである百合ヶ丘女学院のレギオンが、休息と補給のために御台場女学校を訪れるという連絡が入った。
戦場以外で他校の、それも世界でもトップクラスである百合ヶ丘女学院のレギオンを直接この目で見られるなんて、そう頻繁にある機会ではないわ。
それで私の権限の範囲で、この人たちのレギオンについて情報を探してみたの」
ロザリンデと倫夜の視線が交錯する。ロザリンデの目を見つめたまま、倫夜はゆっくりと言葉を紡ぎ出す。
「レギオンの名はLGロスヴァイセ。構成メンバーの全員が強化リリィ。
そしておそらくは事情や経緯の違いこそあれ、G.E.H.E.N.A.に囚われていたところを百合ヶ丘女学院に保護された少女たち。
あなたたちは百合ヶ丘女学院のガーデンを親とし、G.E.H.E.N.A.を仇敵としている。
まるで反G.E.H.E.N.A.主義ガーデンの結晶の様なレギオンね」
つい先程の燈がそうしたように、倫夜もその形の良い唇を歪め、含みのある微笑を浮かべた。
「どうしてこの状況下で、そんな曰くありげなレギオンをわざわざ差し向けたのか、いかにも裏がありそうな話じゃない?
この事態が単なる偶発的な事象ではないと、百合ヶ丘も勘づいていると考えて構わないわよね?」
「あなた方の『実験』に振り回される方の身にもなってほしいものです。
そのおっしゃりようだと、私たちがどこまで事態の真相に迫っているのか、探りを入れに部屋まで来られたようですね。
その上で、私たちの存在が『実験』の障害となるようであれば、何らかの妨害工作を仕掛けることも辞さないつもりですか」
「それはあなたたちの動き次第ね。
予防措置として、当該地点への戦力投入を禁止する命令は既に出されているわ。
けれど、それを無視して支援に向かおうとするレギオンがあれば、当然看過するわけにはいかないことは分かるでしょう?」
「やはり、G.E.H.E.N.A.が裏から手を回して、司令部の作戦指揮に干渉しているのですね」
「G.E.H.E.N.A.だって万能の組織ではないわ。出来る範囲で出来ることをしているだけよ」
「その『出来る範囲』とやらが、結構な問題なのですわ」
ロザリンデと倫夜の会話に、突然、燈が割って入った。
「先日の御台場迎撃戦の模倣――いえ、『原初の開闢』の再現実験と言い、G.E.H.E.N.A.の方々は近頃やんちゃが過ぎるのではありませんこと?
ガラテイアシステムと申しましたか? あの怪しげなブーステッドCHARM。
あれを2年生の菱田治様に持たせたのは先生ですわよね?
そのせいで治様だけではなく、純お姉様と初様まで危険な目に遭われたではありませんか。
下手をすれば誰かが命を落としていてもおかしくない状況だったと、後で純お姉様から聞きましたわ」
「あれは少しだけ彼女とCHARMの相性が悪かったのよ。そのせいであんなことになってしまって、私も心苦しく思っているの」
「ぬけぬけとよくも言えたものですわね。
先生――いえ、G.E.H.E.N.A.は御台場迎撃戦を再現するかのような特型ヒュージを出現させた上で、治様にブーステッドCHARMを使わせて暴走させ、『特異点のリリィ』同士を戦わせるよう仕向けた。
そしてそれによって、世界で最初にヒュージが出現した『原初の開闢』の状況を再現する実験を決行した。
その結果、気温の急激な上昇、突然の激しい降雨、ヒュージの異常行動などが観測され、実験は一定の成果を得られた。
純お姉様たちの命を危険にさらすことと引き換えに。
――できるものなら、この場であなたの息の根を止めて差しあげたいところですが」
「では、なぜそうしないの? すべきことを我慢しているなんて、あなたらしくないわ」
「挑発には乗りませんわ。いま先生を捕縛または告発しようとしても、確実に何かしらの逃げ道は用意してあることでしょう。
何のリスクマネジメントも無しに、G.E.H.E.N.A.の関係者がこのガーデンに潜り込んでくるはずがありませんもの。
それに、先日のブーステッドCHARMの件と言い、先生がどんな隠し玉を用意しているか分かったものではありませんわ。
下手をすれば返り討ちに遭って、こちらが不審死を遂げかねないとさえ思いますわ。
ルドビコ女学院の教導官がガーデンの中で殺害されたように」
「あら、ルドビコ女学院でそんなことがあったの?怖い怖い。私たちも気をつけないとね」
「ふん、白々しいことを。大方、先生もルド女崩壊の件に一枚噛んでいたのではないんですの?」
「いえ、ルドビコ女学院での『実験』は私の管轄外よ。
あれは元々はルドビコのガーデンとG.E.H.E.N.A.が共同で主導して始めたプロジェクトだった。
その中心的な関係者だった天宮教授という人物が途中から独断で暴走した結果、あのような惨事に発展したと報告されているわ。
結局、その天宮教授本人はマギが制御不能になって死亡したものの、岸本・ルチア・来夢のさらなる能力覚醒という成果が得られた。
それがルドビコ女学院の実質的崩壊という対価に見合うものであったかについて、私は評価を下す立場に無いわ」
「そういうことなら、ひとまずは先生のお言葉を信じますわ。
――付け加えるなら、先生は今回の『実験』の管理者的な立場の人かもしれませんが、それならその『実験』を立案あるいは承認したG.E.H.E.N.A.の上位者がいるはずですわ。
どうせなら、先生の後ろにいる黒幕の尻尾を掴むまで泳がせておく方が好都合と判断しましたの」
「ある意味では寛大な対応と解釈してもいいのかしら。末端の現場で働くトカゲの尻尾としては、大いに感謝するわ」
不敵な微笑を浮かべて燈を見る倫夜に対して、燈火は不服気に鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
一方、倫夜はロザリンデの方に向き直り、すぐにその表情を引き締めた。
「それにしても、旗艦レギオンでないとは言え、あなたたちのレギオンの実力は私の予想を大きく超えるものだったわ。
あなたたちのレギオン――LGロスヴァイセの戦闘記録が司令部に報告されていたので、ガーデンの権限で少し拝見させてもらったわ」
倫夜は白衣の胸ポケットから取り出した紙片に目を落とし、その内容を淡々と読み上げた。
「当該の戦域において、鎌倉府の百合ヶ丘女学院から派遣されたLGロスヴァイセは、通常の半分に満たない時間でヒュージの一群を殲滅。
その数はラージ級12体、ミドル級とスモール級が合計で約200体。
ロスヴァイセの死傷者、CHARMの損害ともにゼロ」
言い終えた倫夜は視線を上げて、ロザリンデの顔を興味深げに見つめた。
その目には純粋な知的好奇心と、ロザリンデの思惑を探ろうとする策略家の意志が宿っているように感じられた。
「一体どんな戦い方をすれば、これほど一方的な戦果が得られるのかしら?
ノインヴェルト戦術に匹敵するほどの画期的な戦術を考案したか、革新的な新兵器の開発に成功し、それを実践に投入したか、あるいはその両方か。
さしあたって考えられるのは、そんなところだけど」
倫夜の推測を聞かされてもロザリンデは少しも表情を変えず、至って事務的な口調で倫夜に返答する。
「戦術も兵器も日進月歩で進化するものです。いつ何時、それまでには存在しなかったものが突然戦場に現れても不思議ではありません。
先ほど司馬さんが言及していたブーステッドCHARMという代物も、G.E.H.E.N.A.の研究機関が開発した新兵器なのでしょう? それと同じです」
「ごもっとも。だからこそ、そんな未知数の強力な戦闘能力を持ったレギオンが『実験』に介入してもらっては困るのよ。
残念だけど私の素性に疑いを持たれた以上、私があなた以外のロスヴァイセのリリィと接触することは、ほとんど不可能になってしまったわ。
だから私ができることは、これから『実験』が終了するまでの間、ロスヴァイセが無断で都庁に向かわないか監視するのみね」
「ロスヴァイセ以外のレギオンが都庁に向かう可能性もあると思いますが」
「いま都内の戦場に展開しているレギオンで、自分たちのガーデンを離れて機動的な作戦行動が可能で、かつエヴォルヴを撃破できる実力の部隊は、あなたたち以外にはおそらく存在しない。
エレンスゲ女学園の一部のリリィが独断で都庁周辺へ支援に入ろうとしているようだけど、その程度の有象無象の雑魚リリィには戦局を覆すほどの力は無い。
好きにやらせて一柳隊やヘルヴォルの露払いをさせるには丁度いいわ。
でも、あなたたちの様なSSS級に匹敵する実力のレギオンをあそこに行かせるわけにはいかない。
簡単にエヴォルヴを倒されてしまっては『実験』が成立しないから。
せっかく苦労して主要ガーデンの旗艦レギオンを遠隔地への外征におびき出したのに、こんなところで『実験』を台無しにされてはたまらないもの。
あくまで絶体絶命の極限状況に被験者を追い込んで、通常では覚醒しないレベルの能力を引き出すのが『実験』の目的なのだから」
滔々と説明を続ける倫夜を見据えて、ロザリンデは倫夜の言葉の中から自分が求めていた単語を拾い上げた。
「その被験者とは誰のことですか?都庁でエヴォルヴという特型ヒュージと戦っている3レギオンのリリィの誰かなのですね?」
数秒間の沈黙の後、倫夜はロザリンデが問いただした内容に、意外にもはぐらかすことなく答えた。
「……いいでしょう。この『実験』が終了すれば、いずれ分かることだから特別に教えてあげるわ。
今回の『実験』の被験者はカリスマのレアスキルを持つリリィ。
彼女のレアスキルをより高次の段階に覚醒させることができれば、『実験』は成功と見なされる」
「――カリスマの上位スキルと目されているラプラスですか。
確かにほとんど未知のレアスキルゆえに、G.E.H.E.N.A.が目を付けるのもおかしくはありません。
しかし、そのために都庁を中心とした西新宿一帯が灰燼に帰しても構わないと?
万を越える数の都民が犠牲になっても構わないというのですか?」
「ラプラスのレアスキルにはそれだけの価値があるということよ。
誇張ではなく、ラプラスの能力のポテンシャル次第では、今後の世界の在り方を左右する可能性すらあるとG.E.H.E.N.A.では考えられているわ」
倫夜は横目で燈を一瞥し、すぐにロザリンデに視線を戻した。
「この『実験』が成功すれば、ラプラスの覚醒者は三人目となる。
司馬燈、鈴木因、そして一柳梨璃。
四人目の候補者は――そう、ルドビコ女学院のLGアイアンサイド。あの自主結成レギオンに所属している強化リリィかしら」
ほぼぶっ通しで会話が続き、ほとんど地の文が無くなってしまいました。
次回は結梨ちゃんが登場します。一柳隊も少しですが登場する予定です。