機動戦士フラッグIS   作:農家の山南坊

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#52 インターミッション

 夏休みも残すところあと二日となり、多くの生徒が学園に戻ってきていた。

 学園内ににぎやかさが戻ってきているのを感じながらグラハムは朝食をとっていた。

 

「もう新学期だな」

 

「ああ。早いものだな」

 

 向かいに座る一夏の言葉に頷きながら鮭の塩焼きを口に運ぶグラハム。

 やはり、和食は美味いとマッシュポテトを摘まみつつ鮭の皮をさも幸せそうに咀嚼した。

 ここしばらくは何かと余裕のない日々を送っていたが、学園のいつもの雰囲気に少なからず影響されたのか、最近はまた和食に舌鼓を打つようになっていた。

 

「御馳走様」

 

「Herr」

 

「グラハム」

 

 あらゆるものへの感謝を込めて丁寧に礼を述べ、席を立とうとしたグラハムをラウラとルフィナの二人が呼び止めた。

 

「なにかな」

 

「ひさしぶりにISの特訓をお願い(します)(できる?)」

 

 なにかと書類仕事ばかりしていたグラハムからすれば魅惑的な二人の誘いに迷うことなく挑戦的な笑みを浮かべた。

 

「望むところだと言わせてもらおう」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「――システム、異常はないな」

 

 ピットで《GNフラッグ》を展開したグラハムは機体の確認を行っていた。

 機体が整備部より千冬経由で彼の元へ戻ってきたのは昨夜。

 実に二週間ぶりのISの使用に座禅で落ち着けたはずの心が高鳴るのを抑えつつ、目に入る機体の状況を表す数値を眺める。

 整備明けとはいえ自分の手元を離れていた愛機だが、グラハム用にしっかりと調整もなされており満足げにコンソールを閉じる。

 渡しに来た女史の様子に違和感を覚えたがそれをひとまず思考の片隅に置いておく。

 

『Herr、準備はよろしいですか』

 

「ああ、すぐにでも始められる」

 

『こっちも大丈夫』

 

 二人の準備が整い、ラウラの合図とともにグラハムは足をカタパルトへ固定する。

 

「グラハム・エーカー、出るぞ!」

 

 グラハムは飛び出した。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 二機のISが高速で動いていた。

 一つはグレーでまるで戦闘機を思わせるフォルム。

 もう一つは人型で鮮やかなオレンジを纏った漆黒の機体。

 太陽が照りつける中、床に映し出された影が交差するように接近と離脱を繰り返している。

 高機動形態の《ガスト》がフラッグを追うように背部に搭載されたリニアキャノンを放つ。

 背後から飛ぶ青い砲弾をGNフラッグは軽々と避けてみせると、機体の高度を下げると同時に急激な減速を掛けた。

 一瞬で両機はわずかな高低差の中で交差し、減速によりフラッグは再び高度を上げる。

 その結果、ガストは逆に背中を晒すことになった。

 グラハムはその身に多大な重力をあえて受けつつもマスクの中で笑っていた。

 

「後ろは戴く!」

 

 左手にリニアライフルを構え、二門の小径から蒼弾を連射する。

 威力は対してないが連射性に優れるためにガストは回避行動をとるもいくつもその身に浴びせていく。

 だが負けじとルフィナはスラスター制御により機体を無理やり宙返りさせ、その過程で向けられたリニアキャノンをグラハムへと放った。

 それが命中することはなかったものの、避けさせることでできた隙のなかで一気に急降下する。

 ――ドッグファイトがお望みか。

 グラハムが不敵に笑う。

 そうであるならば喜びをもって相手しよう。

 フラッグの機体をガストへと向け、追従する。

 機体性能ではグラハムのフラッグに軍配が上がるものの、テールスラスター装備状態であるガストの方に速度は軍配が上がる。

 グラハムがガストの真後ろを捉えたときである。

 ルフィナは突如、テールスラスターをパージした。

 切り離された瞬間に出力を失ったそれはグラハムの正面に飛来する。

 斬撃音とともに爆発をルフィナのハイパーセンサーは感知した。

 恐らくビームサーベルで斬り捨てたのだろう。

 焦りの色はルフィナにはない。

 ここまでは分かってた。

 彼の実力ならこれぐらいすぐに反応すると。

 だから次の一手を使う。

 用スラスターを真下へと向け、『瞬時加速』を発動させ、無理やり機体を高空へと押し戻す。

 その衝撃をPICにより制御、機体をすぐさま安定させ、再びグラハムに対して上をとる。

 すでに彼も身を反転させ、ビームサーベルを左手に構えている。

 ルフィナは主翼に懸架装備された38mmランチャー砲から装弾を発射する。

 散開発射された無数の小さい弾丸を前にグラハムは機体を急停止させ、ディフェンスロッドを展開した。

 回避と防御によりほとんど無傷のフラッグ。

 動きを止めることを狙っていたルフィナは機体速度を上げ、突っ込む。

 腹部のミサイルポッドと背部のリニアキャノンをパージする。

 だがその瞬間。

 

「!?」

 

 またしても爆音が響いた。

 センサーにより相手の位置はつかめているがそれでも予想外のことに動揺を隠せない。

 まさか、とセンサーの反応を見る。

 パージしたばかりのミサイルポッドの反応が消失していた。

 恐らく解除した瞬間に打ち抜かれたのだろう。

 やられた、と後悔する暇はない。

 接近してくる機影を提示してくる。

 ルフィナもグラハムへと突貫しているためもはや回避は不可能。

 だから、やる。

 

 ――高速機動下での空中変形を。

 

 四月のクラス代表決定戦でグラハムが初めて見せた戦術に、アメリカは衝撃を受けた。

 機体の失速による墜落の危険を孕んでいた空中変形。

 その失速を逆手に取ったギリギリでの回避運動や、それを起点とした可変機であることを最大限に生かした戦術は『グラハムマニューバ』と命名され、完全自立可変機構を搭載した《カスタムフラッグ》と共に、アメリカ軍のVIS計画に大きな影響を与えた。

 同じ可変機の搭乗者であり、アメリカ軍にその試合を報告したルフィナはその戦いに魅了され、グラハムを一つの目標として尊敬の念を抱くようになった。

 ルフィナは隠れて空中変形をできるように特訓を重ね、対《福音》戦で初めて高速機動下での変形を成功させた。

 その頃にはグラハムの機体は可変機構を事実上オミットされていたが、グラハムの可変機構への熱意、戦術や動きに可変機の乗り手としての高い技量は健在であり、ルフィナの尊敬の対象であることには変わりはなかった。

 周囲の事情で搭乗者になった彼女が、ISに対して初めて熱意を持ち、特訓に励んだその成果を初めてグラハムに見せつけるときがきた。

 

「なんと!?」

 

 驚愕するグラハムの眼前でルフィナの機体が躍った。

 

「『グラハムスペシャル』!」

 

 ビームサーベルの斬撃をフラッグごと股下でやり過ごす。

 同時に背部、脚部の順でウイングスラスターを前方向で吹かし機体を停止させる。

 PICを利用し複数のスラスターを一瞬で連動させることでエネルギー消費を最小限に抑えつつ瞬時に停止する『一零停止』。

 それを応用させ、減速による回避と体勢の立て直しを一連の流れで行う独自に発展させたマニューバ。

 そこで流れを止めずルフィナは機体を反転、振り向きざまに右手に出現させたソニックブレイドを振るった。

 ガキン、という音を立てて火花が散った。

 

「!?」

 

「よもや、スタンドマニューバをも使うとはな!」

 

 攻撃を回避し、死に体を晒したところへの斬撃を受け止められ驚愕するルフィナの視線と、内から湧き出る興奮を惜しげもなくさらけ出しているグラハムの視線が交差する。

 なんという実力!

 なんという技量!

 よもやここまで腕を上げていたとは、とルフィナの行ったマニューバにグラハムはある種の感動すら覚えていた。

 可変型ISの空中変形、特に人型への変形はMSのそれと同じ危険性と難易度を誇ることはグラハム自身良く理解していた。

 それを使いこなしこちらの背後を取るなどもはや見事という言葉しかない。

 カタギリ風に言うなれば、『ルフィナスペシャル』!

 だが、私とてそう易々とやられるわけにはいかんのだよ!

 グラハムは横一文字に振るった動きにあえてのせて、肘のバーニアと脚部のサブスラスターを噴出させて身を翻させ、バックハンドの要領でソニックブレイドを受け止めた。

 この瞬時の判断と動作は空中変形をものにしたルフィナの戦術をも凌駕した。

 ぎりぎりとフラッグとガストの鍔迫り合いはすぐには終わらなかった。

 二つの剣に乗せられる力は絶妙なまでに拮抗していた。

 

「ッ!」

 

 先にしびれを切らしたのは意外にもルフィナだった。

 彼女はスラスターの出力を一気に上げ、力任せにソニックブレイドを振り斬ろうとした。

 そして大した抵抗もなくルフィナは剣を振りきり、グラハムは弾かれた。

 そう、あっさりと。

 なんの手ごたえもなくソニックブレイドは空を横薙ぎに斬っていた。

 その先でビームサーベルを構えてグラハムが飛び込んできた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 模擬戦を挟んでの特訓を終えた三人はアリーナに降りてISを解いていた。

 

「まさか空中変形によるコンバットマニューバまでこなすとは、少なくとも私は知らなかったよ」

 

「あ、ありがとう」

 

「だが、最後はいただけないな。私たちのISは武装よりも技量が大きく反映される。一瞬の判断ミスが勝敗を分けると言ってもいい」

 

 一対一なら尚更だな、とグラハムは先程の模擬戦について述べ、ルフィナは熱心にそれを聞きいている。

 こうして意見を述べ合うのは彼らの特訓では当たり前のことだがラウラとルフィナが相手だとすこしばかり様相が違う。

 

「まだ、グラハムのいる高みは遠いなあ」

 

「あの一瞬の切り替えし、さすがです!」

 

 など、グラハムへの憧れや尊敬の念が言葉や態度にありありと出ている。

 そんな友人二人の言動に彼はどこか懐かしさを覚えていた。

 だからだろうか、二人と会話する際のグラハムの表情はどこか柔らかなものがあった。

 だがわずかな変化であるがためにそれに気が付く人はいなかったが。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 三人は議論をしながらアリーナゲートへと向かって歩いていると、

 

「あ~ハムハム~。あぶ――」

 

 特徴的なのそ~りした声にグラハムは名前を呼ばれた。

 アリーナで聞くとは珍しいものだと思いながら声のする方へと顔を向ける。と――

 

「なんと!?」

 

 数十発の小型ミサイルの群れがグラハムたちに襲い掛かってきていた。

 明らかに着弾点を三人へと向けているのがわかる軌道で飛来してきたそれらは、もはや走って避けられる余裕などないほど接近していた。

 だがそこは軍属三人。ISの展開と同時にそれぞれの火器が火を噴く。

 幾多にも爆音と爆炎が重なり、噴煙が周囲を覆っていく。

 

「ないよー」

 

 遅すぎた警告が終わるころにはアリーナ内に響いた轟音は止んでいた。

 緊迫した空気の中、煙が晴れていく。

 突然の事故にアリーナにいた教師と生徒たちは固唾をのんで見つめていると、

 

「な、なにが……?」

 

「ミサイルの数は正確には四十八発だったと言わせてもらおう」

 

「さすがHerrです。一人で半数を落とされるとは!」

 

 いきなりの事に動揺するルフィナ。

 ミサイルの数を冷静に数えていたグラハム。

 そのグラハムの実力に感嘆の声を上げるラウラ。

 この事態に対してそれぞれの反応を示しつつも無傷の三人にどっと周囲は安堵の息を吐いた。

 そんな周りを一切気にすることなくグラハムは両手のライフルを消すと、フッと笑みを向けた。

 

「なかなかの一撃だと言わせてもらおう、簪」

 

「ご、ごめんなさい……」

 

 グラハムの笑みの先には頭を下げる簪がいた。

 彼女は《打鉄弐式》を纏っていたが、両腕には装甲はなく両手をギュッと握りしめていた。

 

「私は責めてはいない。調整中の失敗などいくらでもあるさ」

 

「う……」

 

 謝ろうとして頭を下げていたはずの簪だがグラハムの言葉に俯いてしまっているように見える。

 打鉄弐式の周囲には水色のコンソール以外にエラーを示す赤の警告がいくつも点滅していた。

 機体本体も数か所から白煙が上がっている。

 フラッグを待機状態に戻し、簪の元へとグラハムが足を進めようするとスピーカーのハウリングが鳴り響いた。

 

『ちょ、ちょっとそこの! 今の模擬戦じゃないでしょ! 何してるの!?』

 

 今まで他の生徒達同様気を抜いていたのだろう、教員の声が少しばかり焦っている。

 

「あえて名乗ろう。1年1組出席番号31番、グラハム・エーカーだ。ISの不具合による事故だ。心配は無用だと言わせてもらおう」

 

 通信を開き、名前と所属クラスを名乗ってから事態について簡潔に報告を入れるグラハム。

 

『え、えーと……分かりました?』

 

「では、通信を切らせてもらおう」

 

 少し混乱気味な教員との通信を一方的に切った。

 

「動けるか?」

 

「だ、大丈夫……」

 

「なら、ピットへ戻ろう。ラウラ、ルフィナ、それと本音も」

 

「ハッ!」

 

「うん」

 

「お~」

 

 ピットに戻るとすぐに本音と簪が弐式の状態をチェックし始めた。

 周囲には幾多のコンソールが展開され、淡い光が機体を包んでいるように見える。

 少し離れたところで、二人がコンソールを操作する音とその光景をどこか心地よくグラハムは眺めていた。

 ラウラとルフィナはピットに戻るやいなやそれぞれに通信が入り、すぐに更衣室へと向かって行った。

 

「あー、マルチロックオンシステムが勝手にセットしちゃってたんだね~」

 

「それにスラスターも出力が不安定になってるから、PIC制御にも不具合が……」

 

 不具合には検討がつていたようですぐに問題点を探り当てる二人。

 

「どうやら見つかったようだな」

 

「うん。……ごめんなさい」

 

「気にするなと言った」

 

 頬を緩めながらグラハムは弐式に近づいた。

 彼が以前見たときよりも完成度は高く、システム面も二人の会話から課題はあるものの、先のように試運転が行えるようにはできているようだ。

 だが同時に以前と異なる部分も見受けられた。

 弐式は元々《打鉄》を機動力特化にしたような外見をもっていたのだが、より機体がシャープになっている。

 その洗礼された姿はグラハムにとってどことなく見覚えのあるものだ。

 

「《フラッグ》のデータを参考にしてみたの」

 

「成程、いい考えだ」

 

「でもー、そのせいで機体制御がちょおちょおちょおちょお~……難しくなっちゃたー」

 

「どういうことだ?」

 

 左手でコンソールを弄りながら、右手の制服の裾を弐式に向けて振るう本音の言葉にグラハムは問いかけた。

 グラハムとしてはフラッグの性能には自信があったし、打鉄ベースとはいえ設計も行ったのだ。本音の言葉が気にならないはずがない。

 わずかにグラハムの眉がひそめられているのを一切気にする様子もなくマイペースに本音は答える。

 

「フラッグはさ~、PICがマニュアルなのが前提なんだよー。そんなISはねー、他にはいないんだよー」

 

「マニュアル?」

 

 ISではあまり聞きなれない言葉にグラハムは首を傾げる。

 

「機体制御にはPICが使われている、でしょ? 普通はオートでマニュアルとは任意で切り替えられるものだけど、フラッグにはオートがない。だから本来ならマニュアル操作でもあるはずのオート補正もフラッグにはないから……」

 

 機体制御のPICは基本的にはオートモードで設定されている。しかしそれでは細かな動作を行うのが難しいため、マニュアルモードに切り替えられるようになっている。

 このマニュアルモードも他の複雑な操作や思考をする際に、機体制御にオート補正がかかることで、搭乗者の負担を軽減している。

 だがそもそもフラッグにはオート機能がない。

 それはつまり現行のISとはソフト面で大きく違うために、互換性が低いのだ。

 

「火器管制システムを参考にしたかったんだけど、そうすると機体制御の調整が難しいから……」

 

「そうか……」

 

 と、簪の説明にグラハムが目を閉じた。

 思い出されるのはカスタムフラッグの図面を引いたときのこと。

 あの時、不要なものだと思って削ったがよもやこのような事態を招くとは。

 

「すまない。少々差し出がましいことをしたようだ」

 

「そんなことない。とても助かった」

 

「そうだよー。推進ユニットとかはすごい助かっちゃったー」

 

 頭を下げるグラハムに簪は硬いながらも本音と共に笑顔で礼を述べた。

 

「それに、他のISに乗ったことがなかったらフラッグの操作方法が当たり前だと思っても不思議じゃ……ない」

 

「いや、打鉄を動かしたことはあるがそのときもフラッグと変わらなかった気が……」

 

『え?』

 

「む?」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

「……成程、そういうことか……」

 

 夕方、生徒会の仕事を終えたグラハムは廊下を歩きながら独りごちていた。

 カスタムフラッグの設計図を千冬に渡してから何度か機体の危険性について忠告されたが、その意味が今になって呑み込めてきていた。

 オート機能による補正があって当たり前のISからその機能を取り除けばなるほど、思考から機体制御を一瞬たりとも外すことができなくなり、パイロットへの負担が大きくなる。

 まさか、MSとISの違いがこのようなところで出てくるとは。

 

「わからんものだな」

 

 校舎の外へ出るともうすでに日が落ちようとしていた。

 腕時計を見るとすでに六時半を回っていた。

 

「そろそろ夕食を――」

 

「グラハムさん!」

 

 足を食堂へと向けようとしたとき、長い金髪の女生徒が声をかけてきた。

 

「セシリア」

 

 笑みを浮かべ、グラハムは手を差し出し握手をした。

 

「お久しぶりですわね、グラハムさん」

 

「ああ、軍事演習のとき以来だ」

 

 いつもの上品な笑みのセシリアだがわずかにその表情には疲れが見えた。

 

「あの後は大変だったと聞いている」

 

 ええ、と頷くセシリア。

 その仕草一つとっても貴族らしい嫌みのない優雅さがあるが、やはり疲労によるものか、どことなく弱々しさが垣間見えた。

 

「本当は早く帰ってきたかったのですが、この時勢ですので」

 

 それに、と彼女の声のトーンが下がった。

 

「今日もあのようなことが起きてしまいましたし」

 

「何かあったのか?」

 

「ラウラさんやルフィナさんからお聞きになりませんでしたか?」

 

 グラハムはああと頷いた。

 アリーナを出ていく二人は慌てているようであったし、簪たちと弐式の調整を施した後は生徒会の仕事とグラハム自身忙しく、聞く暇などなかった。

 セシリアは周囲を警戒するように見渡した後、そっと耳打ちした。

 

「欧州連合軍と戦闘していた棄民系武装組織をISが味方をしたそうですの」

 

 しかも、

 

「アメリカ軍のISが」




スパロボUX発売しましたね。
グラハムさんは隊長やっている方がかっこいいです。


 次回
『波乱の始まり』

第2幕が幕を開ける。
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