私の名前は双樹あやせ。綺麗な物が好き。
特にソウルジェム! あれ以上に綺麗な物って、きっと無いよね。
だって、命の輝きをこんなにも湛えてる。
こんなに綺麗な物、見逃すなんて勿体無い。
濁らせるなんてもってのほか。
砕いたり、割っちゃうなんてもっと論外っ!
……だから、あなたのジェムも、貰うね?
って、戦いを挑んで、こないだ負けたの。
プレイアデス聖団。私と同じ理由ではないだろうけど、ただひたすらにソウルジェムを集めてる子たち。
私の好きくないような、濁っちゃったジェムだって見境なく集めてるの。
ジェムだけじゃなくて、魔法少女の体も。
私はキレイなのしか集めなかったから、負けちゃったのかなあ……
あの子たちも、ちょっとスキくないっ。
今は……大切な私の……ジェムよりも愛すべき相棒、ルカと一緒に、彼女たち聖団の拠点に他の魔法少女たちと一緒になって眠らされてる。
変な魔法……やたらと複雑な術式で、ルカでも私でも解けないような呪いのせいで、意識はあるのにずーっとこのまま。
真っ裸で恥ずかしいんだよね……こういうの、本当スキくないっ。しかも暗いし寒いし暇だしっ。
……暇だから、私の暇つぶしに付き合ってくれたって別にいいわよね?
誰かとお話したくって仕方なかったの。ね、ね、お願いっ。
それにこの中の子たち、私が摘んだ子とか、摘めそうだった子もいて気まずいんだもの。
みんな寝てるように見えて、たまにブツブツ恨み言囁いてくるんだから。睨んでくる子もいるかな。
「神の御心に背くうんたらかんたら」「あんたのせいでどーのこーの」……本当うるっさいのよ。
暗ーく静まり返った地下室に時折女の子の声が聞こえてくるの、想像してみて?
……え、ほんと?付き合ってくれるの?やった!あなたのこと大好き! ルカの次の次の次くらいにっ。
じゃあ、何から話そうかなっ。何聞きたい?体重とか3サイズはダメだからね。
歳?この本気のカラダを見てもわからないの?ピッチピチのガラスの十代に決まってるじゃない!
願いの中身?それもだーめ。恥ずかしいもの。
趣味?最初に言ったじゃない。キレイなもの集めっ。特にソウルジェムが好きなのも言ったよね?
得意なこと!?イヤっ。戦士がみすみす知らない人間に手の内明かすだなんてバカじゃないの!?
好きな食べ物は甘いものならなんでも!おさk……じゃなくてっ。お魚もうん、好き、かな。うん。うん。……何変な顔してるの。
学校……ならまだいっか。実はここからそんなに遠くないよ。もしかしたら聖団の子の誰かと学校ですれ違ってるかも ……なんてね。それだけはあり得ない。魔法少女はいたかもしれないけど……
家族のこと……はい、次。
地元って、今言ったばかりでしょ!? ……じゃなくて、家の周辺のこと?
……あなた、まるでスパイみたいで気持ち悪い。私から何を探ろうとしてるわけ?
あっ、ごめん!ごめんなさいっ、気持ち悪いって言ってごめんなさい!お願い行かないで!おいてかないで!
……そりゃあ、私から言い出したことだけど……一応私だって、聞かれたくないことはあるもん。
あ、洗いざらい言えって?た、単刀直入だなあ……
…………。
わかった。じゃあ、全部話すよ。その代わり、他言無用ね。それだけ約束して。