ーヴァルターー
黒髪美人さんによって特派と呼ばれる技術研究所へと連れてこられた俺、そこで『士魂号』を見た。俺の知っている『士魂号』ではなく、『ナイトメアフレーム』…略してKMFの技術で作られたソレを見て興奮しました。…で技術者達と意見を言い合い整備をして、それに黒髪美人さんが乗って……てなことをしまして。
…その日から一ヶ月、一週間に一度は家に帰ってシャーリーちゃん達の相手を。一週間の内で一日だけ、それに対してシャーリーちゃんは俺に泣きついて、ドロテア& モニカには文句を言われる始末。
…だが今は、…今だけは許してくれシャーリーちゃん…とその他。俺の夢というか何というか、どうしても自らの手でやりたいことがあると説得。全てが終わったらめっちゃ絡んでやるからと約束し、ほぼ泊まり込みで『士魂号』…KMFの技術を吸収しとりました。
現在ある殆んどの知識を身に付けた俺、技術者達に類い稀なる天才と持ち上げられたりした。…そっちだって『士魂号』の知識を既に吸収しちゃっているじゃん? 特派の皆さんも十分天才っすよ。…そんな彼等と『士魂号』をより良いモノへと改修し、それに黒髪美人さんが操縦してテストをするの繰り返し。
そんな日々に俺は我慢出来ず、黒髪美人さんを無理矢理降ろして自分が『士魂号』に乗った。実は俺、…あの日見てから一度も操縦していなかったんだよね。乗る前に黒髪美人さんが乗っていたからさ、…俺だって乗りたかったのに!
…ってなことでコクピットを奪いました、黒髪美人さんを引き摺り降ろしてね。その時に技術者達が慌てて、黒髪美人さんが顔を赤くして怒っていたけど気にしない。外で俺の操縦テクニックを見ているといい、…俺が一番『士魂号』を乗りこなせるんだ! …たぶん。
『士魂号』から黒髪美人さん達が離れたことを確認し、夢にまで見た『士魂号』という名のKMFを起動させる。コクピット内のモニターに『ファクトスフィア』からの映像が映し出され、周囲の計器に目を向ければ正常であることが分かる。
………もうこれだけで感無量ではあるが、今からコイツを俺が動かすのだと思うと興奮する。マニュアルは熟読済み、やれる筈だぞヴァルター・バーンシュタイン! 操縦桿を握って、…ヴァルター行きまーす!!
…自分で動かしてみて実感する、…ああこれはやっぱりKMFであると。普通に歩行するよりも、『ランドスピナー』で滑るように移動した方が機体に合っている。歩行に難があるならジャンプも苦手、ガンパレのように幅跳び前・左・右が上手く出来ない。
その代わり『スラッシュハーケン』を上手く使えば壁を容易に登れるし、『ランドスピナー』と合わせれば壁面走行も可能。平面ではかなりの機動力を期待出来る一方、障害物…瓦礫や窪み等の多い場所では行動が制限されてしまう。
攻撃面に関しても『スラッシュハーケン』が使えるか? って感じ、…まぁ機体性能を重点的に見ていたわけだから仕方がないわけだが。これを兵器として見るならば、攻撃面…武装の充実が急務となろう。
…となれば、黒髪美人さんに渡していない武器の設計図が役立つな。KMF用に書き直さねばならない、…ああそれと動力部を『サクラダイト』に変える改修をしないと。
…やることが多いな! …大変ではあるけれどワクワクする、大いにやりがいのある仕事だぜ!
マニュアル通りにKMFの操縦をし、所々で『士魂号』らしい動きをしてみたりと色々してみた。素晴らしい機体ではあるが不満も多い、それらを何とかする為にはやはり人工筋肉が必要か…。既に特派の方々が専門家達を召集している、始まったばかりだからゼロの状態ではあるが大丈夫だろう。時間は相応に掛かると思うけれど、みんなで力を合わせればきっと開発出来る筈さ! 色々と学べば俺の『天才3』に含まれている『開発』が火を吹く、人工筋肉の誕生は時間の問題であると信じよう。
色々と考えながら操縦をしてKMF『士魂号』から降りれば、黒髪美人さんを筆頭に俺を見て呆けていた。…どうしたのだろうか? と思えば、
「ちょっとちょっとヴァルター君! 初乗りの癖にその操縦テクは何!? …ちょいちょい乗っていた私って一体、…プライドがズタズタよぅっ!!?」
と黒髪美人さんが微妙な顔で揺さぶってくる、若干泣きそうなのは気のせいだよね? そんな彼女に続いて技術者達も、
「あのような使い方であのような動きが!? 素晴らしいじゃないかヴァルター君!!」
と興奮しながら話し掛けてくる。
……………調子に乗ってやり過ぎたか? 黒髪美人さんがウザいんですけど!? …くっ付かないでくれますかね?
その後の話し合いでこの『士魂号』は黒髪美人さんのモノに。俺の操縦にプライドが刺激されたようで、彼女の操縦テクニック向上の為に使用するみたい。次点として技術者達の技術を高める為、本当の意味でテスト用…実験機となった。
それじゃあ俺はどうなるの? ここまで来てお預けは嫌ですよ? と思っていたらそこは新たに設計図を書き、それを開発してもいいことになった。それはありがたいんだけど、…マジで黒髪美人さんて何者?
………そういうわけで色々と行動を開始したんだけれど、…人が足らねぇ。…だからさ、助手としてシャーリーちゃん達を召集してもいいっすか? …彼女は八歳ですけど優秀っすよ? ドロテアはまぁ…アレだけどモニカはなかなかに。…機密を守れるなら良し? じゃあ問題ないっす、呼ばせて貰いますわ。…とあざっす。