仮面メイド喫茶~ますかれーどへようこそ~   作:羅威亜

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お待たせしました!
中々書けなくて少し期間が空いてしまいましたね。
べ、別にますかれーどのお給仕をずっと見てたとかそんなんじゃないですよ!?

今回はえるたそ編となります。
らぶぴー並みに自信が無いので解釈違い等ご注意下さい。
では、どうぞ。


第4話:幼馴染みのライバルが幼馴染みって鉄板だよね
その1


百原の家からの帰り、喉が渇いたのでコンビニを探していた道中に騒がしい声が聞こえた。

なんだ?と声の方に顔を向けると若い男女が言い争っていた。

痴話喧嘩…には見えないな…。

男の方は二人組で女の子に言い寄っている感じだった。

女の子の方は迷惑そうな顔をして何とか降りきろうとしているが、二人組に包囲されて逃げられないようだ。

あれは流石に可哀想だな…。見過ごすのも後味悪いし…ってあの子どっかで見た事あるような…?

 

 

「あ、あの…私急いでるので…!退いてくれませんか?」

 

「良いじゃねぇか、俺達と遊ぼうぜ?」

 

「連れねぇこと言うなよな」

 

「ひぇっ…。は、離して下さい…!」

 

 

前にいる男が女の子の腕を掴んだ。

女の子は引き剥がそうとしているが、やはり男の力には勝てないようで振りほどけないようだ。

俺はそこに走って近づいて男の手首を掴む。

 

「あ、何だよ?」

 

「離してくれないか?彼女は俺の連れなんだ」

 

「あ?んだよ、男連れかよ…白けた…。行こうぜ?」

 

「ああ」

 

 

そう言って彼らは去って行った。

……案外素直な奴らだったな…。

 

 

「さて、大丈夫だったか?」

 

 

「あ、ありがとうございました!本当に助かり…まし…た…」

 

「ん、どうした?」

 

「あ、あのもしかして…お兄ちゃん…ですか…?」

 

「え?え?お、俺には妹なんていない…けど…。でも誰かに呼ばれてた様な…」

 

「や、やっぱり!私、私です!黒木 瑛衣瑠(くろき えいる)!」

 

「瑛衣瑠…エイル…えいる………あっ!!思い出したぞ!小学生の頃よく遊んだな、確か」

 

「そう!思い出してくれて良かった…」

 

「で、でも…なんというか…言いづらいんだが、男じゃなかったか…?」

 

「な!?失礼だよ!確かに今も昔も髪は短い方ですけど、男の子だと思われてたんだ…」

 

「それはすまない…。子供の頃の記憶だし、結構ヤンチャというか俺らと遊んで走り回ってただろ?だから余計にな…」

 

「確かにそうだったね、懐かしい…。お兄ちゃんとお姉ちゃんと一緒によく遊んだもんね」

 

「そうだな。あ、折角会ったんだし立ち話もなんだ近くの店にでも入って話しでもしようか。あ、でも急いでるんだよな?」

 

「別に急いでないよ、どうしたの?」

 

「いや、俺が介入する寸前にさっきのやつらに急いでるって言ってたからさ」

 

「あー、あれはただ抜け出したい一心の嘘だよ?まあ、効かなかったけど」

 

「そうだったのか。だったら行くか?」

 

「うん!久しぶりにお兄ちゃんとお話したいから行きたい!」

 

「んじゃ、行くか。近くによく友達と行く喫茶店があるんだ。そこで良いか?」

 

「お兄ちゃんのオススメならどこでもいいよ」

 

「よし、それじゃあそうしよう」

 

 

そう言うと俺は件の喫茶店に向けて歩みを進める。

彼女とから踵を返して歩きだそうとすると、右手に温もりを感じた。

右手を見ると誰かの手と握られており、辿っていくと繋いでいたのは黒木だった。

 

 

「……どうして俺達は手を繋いでいるんだ?」

 

「ん?そんなに不思議な事?昔はよく手を繋いでたよね?」

 

「そ、それはそうだが…。昔の話だしな…?」

 

「……手、繋いじゃあ…ダメ…?」

 

「うぐっ…!」

 

 

黒木はあざとい仕草と表情で聞いてきた。

首かしげて上目遣いとは反則だろ…!

断るにも断れないヤツだ…。

ま、元々断る理由なんてないんだがな。

なんだか、付き合ってもない女の子と手を繋ぐのは悪いなって思ったりしてなかったり…ね?(←手を繋いだ事が無いとは言ってない)

 

 

「し、仕方ないな…。店に着くまでだからな?」

 

「いえーい!ありがと、お兄ちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

××××××××××××××××××

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇー、結構おしゃれなところだね?」

 

 

俺達は外見からもおしゃれな喫茶店に来ていた。

外から見える店内は木を多く使ったテーブルカウンターや椅子、装飾品を使っており女性客が多く見られる。

 

 

「ここ本当にお兄ちゃん友達よく来てるの?」

 

「ん、どうしてだ?」

 

「だってお店の中の人達、女の子かカップルしかいないよ?」

 

「うん、来てるぞ」

 

「ホントかなぁ?本当は彼女と来てたりして…?」

 

「彼女はいた試しないよ。年齢=彼女いない歴だ」

 

「ふーん、そんなんだ。良かったぁ…」

 

 

後半の言葉が聞こえなかったが何て言ったんだ?

聞き取れなくても気にしてないっぽいし何でもないんだろう。

 

 

「さ、早く入ってしまおうか」

 

「うん!」

 

 

中に入り店員さんに案内して貰って席に着いた。

メニュー表が手渡されたのでテーブルに広げて二人で選ぶ。

 

 

「んー、どれにしようかな」

 

「私はミルクティーにしようかな」

 

「おー、紅茶か。なら俺はレモンティーにするか」

 

「お兄ちゃん、紅茶飲むの?」

 

「まあ、最近飲むようになった感じかな」

 

「へぇー、私紅茶好きだからちょっと嬉しい…」

 

「そっかそっか、こんな事で喜んでくれるのならの良かったよ」

 

 

俺は店員さんを呼んでお互いの注文をしてから、久しぶりに会った黒木との世間話に興じる。

何年ぶりなのかな?

それこそ俺が小学校以来だから、百原以上に久々な感じだ。

まさか、あの時男の子だと思っていた子が女の子だったなんて…。

髪型はあの時とはあんまり変わってないショートボブだがすごく女の子らしさが出ている。

背も小さめ保護欲がそそられる。

それにどことは言わないが出るところが出ていてすごく目の保養になるね…うん

 

 

「ん?お兄ちゃんどうしたの?」

 

「んーん、何でもないよ」

 

 

黒木が何かに気付いたようだが誤魔化す。

…ホント女性って視線に敏感だよな…?

 

 

「でも本当久しぶりだよな、何であそこにいたんだ?」

 

「なんて事ないよ、コンビニ行こうとしたらあんな輩に出会っただけだから。そういうお兄ちゃんこそ何であんな所に?」

 

「ん?ああ…。友達の家に泊まってた帰りだよ。今日は休みだったしな」

 

「ふーん、友達ねぇ…。男の人の…?」

 

「何だよ、その言い方…。違うけどさ…」

 

「えっ…?違うの…?女の人のお友達の家に泊まってきたって事…?」

 

「女の人って強調するな…。まあそうなんだけどさ。黒木も知ってる人だぞ?」

 

「え?知ってる人?」

 

「ああ、百原だよ。俺と一緒に遊んでただろ?」

 

「えっ!?お友達ってお姉ちゃんの事だったの!?と言う事はお姉ちゃんの家に泊まってたの!?」

 

「そ、そうだよ。そこまで驚くか?」

 

「だってねぇ?私からしたら小学校からの友達でましてや女の人の友達とここまで関係が続いててお泊まりする関係とか驚くしかないよ?まあ、お姉ちゃん昔からお兄ちゃんの事好きだったからなぁ…」

 

 

また、後半の部分が聞き取れなかった。

敢えて聞こえないようにしているかの様な声量だったな…。

まあ、気にしても仕方ないか…。

 

 

「ずっと続いてた訳じゃないんだよ。黒木みたいに最近まで会えてなかったんだ。中学校卒業共に疎遠になってしまってな、最近同窓会が会ってそれで久しぶりに会ったんだよ」

 

「そうなんだねー。でも"友達"なんだね?」

 

「そうだよ、何か気になる言い方だな?」

 

「んーん、何でもないよー」

 

「ふーん、そっか」

 

 

気になる言い方だったがまあ仕方ない。

追及しても良いことないしな。

 

 

「ということはここに一緒に来てた女の人のお友達ってお姉ちゃんって事?」

 

「ん?違うぞ。何でそう思うんだ?」 

 

「えっ、違うの?だって、ここ明らかに男同士で来る様な場所じゃないよ…?来てもそれこそカップルとかじゃ…あ、もしかしてお兄ちゃんソッチ系の人だったり…?」

 

「ちげぇよ!?男とは来た事ないよ」

 

「男の人とは来た事無くて、お姉ちゃんとも来た事無いのなら…も、もしかして別の女の人のお友達!?」

 

「ま、まあそうだな…。会社の同僚でな、よく遊びに行く子がいるんだよ」

 

「そ、そうなんだ…。ライバルが一杯だぁ…」

 

「ん?何のライバルだ?」

 

「えっ!?な、何でもないよ!」

 

 

黒木は驚いた顔で手をブンブン振って否定する。

彼女が言いたくないのなら良いんだが…気になる…。

 

 

「兎に角!お兄ちゃんは私と連絡先を交換すること、いい!?」

 

「急だな!?良いけどさ」

 

 

流れを変えるかの様に黒木はそう言ってきた。

連絡先を聞けるのはこちらとしては嬉しいから良いんだけどね。

お互いに連絡先を交換して、いつの間にか来てた飲み物に口をつける。

 

 

「ありがと、お兄ちゃん。毎日連絡する!」

 

「毎日!?」

 

「お兄ちゃんは…イヤ…?」

 

「うっ……嫌じゃないけど…」

 

「やった。それじゃあ連絡するね!」

 

 

またもや首かしげ上目遣いに叩きのめされた俺だった…。

まあ、別に嫌じゃないし損はしてないから良いけどね。

何回目だこの言い訳…。

 

 

「で、お兄ちゃん。他には女の人のお友達…いないよね?」

 

「えっ…?何でそんな事聞いてくるの…?」

 

 

何だコレ?

浮気した彼氏に問い詰める彼女みたいな雰囲気は…?

 

 

「特に理由なんてないよー?ただ、気になるだーけ」

 

「そ、そうなのか?」

 

「そうだよ?」

 

 

ま、まあ別に悪い事をしてる訳じゃないから別に言っても良いんだけれどホント大丈夫か…?

主に俺が。

 

 

「えーとだな、もう一人…いる」

 

「へー…。で、その子は私の知らない子?」

 

「あ、ああ。最近初めて出会った子だ」

 

「で、その子はどんな子?出会いは?ついでに同僚さんの話も聞きたい…な?」

 

 

それから日陽川と立華について根掘り葉掘り聞かれたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

××××××××××××××××××

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「楽しかったー!」

 

「そうか、それは良かった…」

 

 

一杯吐かされたのでオレノメンタルハボドボドダァ…。

相対する黒木はニコニコなので楽しんでくれて良かったとは思うが…。

どこが楽しかったのだろうか…?

ただ俺と話してただけだろうに。

 

 

「お兄ちゃん、またお茶しようね!」

 

「ああ、そうだな。これからはまた会えるしな」

 

「うん!あ、ちょっと待ってね」

 

 

ピロンと通知音が鳴って黒木は鞄からスマホを取り出す。

画面を見て直ぐぐらいに言葉を打っているのだろうか、素早くスワイプやタッチを繰り返す。

やっぱり女の子はこういうの得意なんだなって実感した。

 

 

「お兄ちゃん、私友達と用事出来たからここで行くね?」

 

「ああ、楽しんできてな」

 

「うん!また、連絡するから。毎日する!」

 

「ホントに毎日するのか!?まあ、良いんだけどさ」

 

「じゃあね、バイバイ!」

 

「おう、じゃあな」

 

 

黒木は手を振りながら小走りで去っていった。

俺は一応彼女の姿が見えなくなるまで手を振り返して見送った。

 

 

「こんな日もあるんだな…」

 

 

まさか小学校時代で年下の友達とまた会えるとは思ってもみなかった。

人生って分からないものだなと思う日であった。

 

 

「あ、百原にも言っといてやるか」

 

 

それを言った日電話で黒木の事を問い詰められた俺がいたのはまた別のお話。




どうだったでしょうか?
お楽しみいただけましたか?

えるたそ感が出せてたか分からない回でしたがもし楽しんでくれていたなら幸いです。

では、次のお話でお会いしましょう。
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