仮面メイド喫茶~ますかれーどへようこそ~   作:羅威亜

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大変お久しぶりです。
次話更新より先に一周年記念話です。
本編はもう少しお待ちください。
タイトルにもある通り先にぺぺろちゃんの登場回も兼ねてます。
このままだとまだ先になりそうなのでね…。
ちょっといつもより短めですがよろしくお願いします。

ではでは今話をお楽しみ下さい!!
ますかれーど一周年おめでとう!!!


記念幕間
一周年おめでとうございます!!そして猫田来襲!


今日も今日とてますかれーどに足を運ぶ。

だが、今日はいつもと違い特別な日なので向かう足が自然と早くなる。

店の前に着くと前のもかたんのお誕生日の飾りつけとは別の感じで豪華に飾付けられ、いかにも記念日という雰囲気が漂う店構えだった。

そう、今日はますかれーどの周年記念日なのだ!

 

 

「「「「「「お帰りなさいませ、ご主人様!」」」」」」

 

 

慣れた感じで店に入るといつも以上に賑やかな声が聞こえてきた。

店内も外の飾付け同様にきらびやかになっておりテンションを上げる一助を担ってるのは明らかだ。

少し待っていると向こうから小柄で薄い紫色の髪の女の子が駆けてきた。

 

 

「お帰りなさいませ、ご主人様。今日はお一人ぺろ?」

 

「うん、いつも通りね」

 

「いつも通りって悲しいこと言わないで欲しいぺろねぇ。たまにはお友達とか連れてきてもいいんだよ?」

 

 

彼女は猫田(ねこだ)ぺぺろちゃん。最近ますかれーどに入ったメイドさんだ。ウサギモチーフのメイドさんの中、この子は猫耳メイドとしてますかれーどで働いている。

一応ウサミミは身に付けてはいるが、首からかけてる状態で身に付けてるとは言えるかは怪しい。

こんな風に気遣ってくれる面もあるが彼女の本性は…。

 

 

「まあ?ぺぺーろかわいいし、気遣いも料理もカンペキなさいつよメイドだし?独り占めしたくなるのも分からなくもないよねぇ。でもぉ、ぺぺーろみんなのぺぺーろだしぃ…。それにぺぺーろ、ご主人達も大好きだけどやっぱり乙女様にご奉仕したいなぁ…なんてね?てへぺろ(・ωく)」

 

 

そう彼女はレズ寄りのバイなのである。

だからと言って嫌いになる訳ではなく、むしろこっち目線で話が盛り上がる事が多く男友達と会話してる気分になって他のメイドさんとは違った気軽さがあるメイドさんなのだ。

まあ、たまに○スガキの様な雰囲気を出してくる時があり分からせたくなるがそれはそれで彼女の魅力として楽しんでいる。

 

 

「友達を連れてこないのを分かって言ってるだろ…。もういいから早く案内くれな」

 

「はーい。もう、ご主人はからかいがいがないぺろ」

 

「何回も似たようなのを聞いてたらそうなるし、それに…」

 

「それに…?なにぺろ?」

 

「いや、何でもない。プライベートな事だから気にしないでくれ」

 

「それなら仕方ないぺろね」

 

 

雑談を交えながら席へ案内されるとメニューを渡される。

いつものメニュー表とは別にメニュー表も一緒に出てきた。

 

 

「ん?これは?」

 

「これは今日の特別メニューぺろ!知ってはいると思うけど今日はますかれーどの周年記念日だから特別メニューを用意してるぺろよ」

 

「へぇー、やっぱりそういうのあるだな。誕生日の時もあったし」

 

「ぺぺーろ達いっぱい考えたから期待してていいぺろよ!」

 

「おお、そんなんだな。うーん、そう言われると中々に迷うな…」

 

「時間はあるからゆっくり考えたらいいぺろよ?お楽しみまでに考えてくれたらいいぺろ」

 

「お楽しみ?」

 

「そう!まあ楽しみに待っているがいいぺろよ」

 

 

俺は考え抜いた結果ランダム缶バッジとアクリルスタンドがセットになったオムライスとジュースを頼んだ。

ぺぺろちゃんは注文を取るとすぐさまバックヤードに入った。

軽く眺めていると入れ替りで色んなメイドさんが出入りしていて本当に忙しそうだなって思った。

よく見かける青い小柄なメイドさんだったり、緑のメイドさんや黒のメイドさんと白いメイドもいる。今日は勢揃いだな。

その中でこちらに気づいた明るい茶髪のメイドさん、つまりもかたんが軽く手を振って挨拶をしてバックヤードに入っていった。

気のせいかも知れないが、もし俺を認識してしてくれていたなら本当に嬉しい事だ。

認知(?)というやつなのだろうが、もしそうなら良いなと思っているとテーブルに料理が運ばれてきた。

 

 

「何してるぺろか?もしかして他のメイドさんでえっちな事考えてたぺろ?ま、そう考えちゃうのも分かるけど」

 

「分かるんかい!ってか考えてないよ?考えてる前提で話進めないでね?」

 

「はいはい、暖かいうちに食べるぺろよ。ぺぺーろはこの後の事があるからお暇するね」

 

「自分で振っておいて…。ん?この後に何するのか」

 

「そうそう、だから楽しみしててぺろね」

 

 

そう言ってぺぺろちゃんは厨房とは違うバックに入っていった。

それから続々と他のメイドさんも入っていき珍しく店内にはメイドさんがいない状況になった。

暫くすると店内が暗転してアナウンスが響き渡った。

 

 

「レディース アンド ジェントルメンぺろー!今日はますかれーど周年記念日にご帰宅頂きましてありがとうぺろー!今日は担当したメイドさんから何かしら仄めかされていたと思うぺろだけど、今からこれを行うぺろよー!」

 

 

ぺぺろちゃんの言葉でライトアップされた先のスクリーンが映し出されたのは…!

 

 

 

【ますかれーどオリジナル曲プチライブ!!】

 

 

 

な、なんだってー!?

映し出された文言に店内は熱狂の渦に巻き込まれる。かく言う俺も同様を隠しきれない、というかテンションがマックスだ。

オリジナル曲か…!たまに店内ステージで開催される他の歌手の歌を使ったライブっぽいものはあったが、まさかここでオリジナル曲を持ってくるとは思いもよらなかった!

 

 

「ますかれーど初のオリジナル曲をだすぺろ!そしてオリジナル曲を使ったライブをするぺろ!そうそう。この後各種音楽配信サイト諸々で販売を始めるからチェックぺろ!」

 

 

こういう場面でも宣伝を欠かさない…さすぺろ!!

 

 

「さてさて待ちきれないご主人も多い事だろうし早速始めるぺろよ!ステージスタート!!」

 

 

ぺぺろちゃんの声を皮切りにステージに上がってくる6人のメイドさん達。

服装はいつもと同じだがそれでいい。彼女達はアイドルではなく俺の俺達のメイドさんなんだから。

 

 

 

 

 

 

歌い始めた曲は最高の一言に尽きる。

しっかりとますかれーどらしい元気な曲調でありながら一つ一つの言葉に彼女達の想いが込められてまた来たくなる、そう思える歌であった。

ダンス…といえるほど動いてないが様々な所作が可愛くて仕方がない。

一曲だけかと思いきや二曲目が始まり更に場が熱狂した。

二曲目は一曲目とはテイストが違いバラードに近い雰囲気でそれこそここが俺達の帰るところなんだと実感してしまいそうなぐらい聞き入るものだった。

【ますかれーど!】と【I'm Home】両方共最高だった。

 

 

 

 

 

ライブが終わりいつも通りの店内に戻ったが先程までの余韻が残って少し放心状態な感じだ。

そういえば食べてる途中だったと思いだしオムライスを再び口にし始めるとぺぺろちゃんがこちらに来ていた。

 

 

「どう?美味しいぺろか?」

 

「美味しいよ。これはぺぺろちゃんが?」

 

「もちろん!美味しいのは当たり前ぺろ、伊達に自炊してないからね!」

 

「おお、それなら納得だ」

 

 

ぺぺろちゃんと雑談を交えながら食べ進めゆっくり目ではあるがしっかりと味を楽しみながら完食した。

 

 

「ふぅー、食べた食べた。」

 

「ご主人?食べたならちゃんとご馳走さま言わないとダメぺろよ?」

 

「あ、それもそうだな。ご馳走さまでした」

 

「お粗末様ぺろ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

×××××××××××××××××××××

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日もありぺろ!また来てね」

 

「ああ、もちろんだよ」

 

 

店内の扉の前で少し名残惜しいかのように少し雑談をする。

まああんなに楽しかったのだ、そうそう帰りたくない。

だがまああんまりゆっくりしていると店の迷惑にもなるしな、仕方ない。

 

 

「あ、そうだ!曲、どうだったぺろ?」

 

 

そう、ぺぺろちゃんは聞いてきた。

見た目的には感想に胸を膨らませてる感じだったが、目が少し不安を感じてるように見える。

まあそうだろうな。初めての試みだ。不安に感じるのも無理はない。

ここはしっかりと答えないとな。

 

 

「曲な。二曲共最高だったよ」

 

 

俺は簡潔に答えた。

下手に言葉を連ねるよりは良いかなという判断だった。

それに俺にはそんな語彙力なんてないのでこれで精一杯だ。

 

 

「ほんと!?嘘じゃないぺろよね!?」

 

「ああ、嘘ついてないよ」

 

「はぁー…。良かった」

 

 

やはり不安だったんだろう。気が抜けたかのように肩の力が抜けたようにみられる。

 

 

「よし、その言葉を聞けたなら元気にお見送り出来る!」

 

「そうか、それなら良かったよ」

 

「また来てね!」

 

「もちろんだ」

 

「ご主人様のご出発です、いってらっしゃいませご主人様!」

 

「「「「「いってらっしゃいませ!」」」」」

 

 

行ってきますと言い俺はドアを開ける。

ドアベルの音色が響くと同時に他のメイドの声も重なる。

やはりここは俺が帰るべき場所なんだと実感した日だった。

 

 

因みにメニューの特典で当たったのはもかたんのアクスタとぺぺろちゃんの缶バッジだった。




如何だったでしょうか?
ぺぺろちゃんのキャラが出せていればいいのですが…。

次話投稿がいつになるか分かりませんが首を長くしてお待ちください。
では次のお話でお会いしましょう!

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