らぶぴー上手く書けてるかなぁ、それが心配。
「暗くなって来ると雰囲気も変わるなぁ」
そう言って見上げるとますかれーどの店舗がライトアップされて少しきらびやかになっていた。
「一応、持ってきておいて正解だったな」
鞄からピンクの仮面を取り出してそのまま着けた。
まだ、慣れないが店のルールだからな、仕方ない。
そうして俺は扉の取っ手に手を掛けた
「「「お帰りなさいませ!!!」」」
ドアチャイムと共に前に聞いた可愛らしい声を響かせながら入店する
「お帰りなさいなさいませぇ。今日はお一人でのご帰宅ですか?」
「そうだ。あ、これメンバーズカード」
そうして俺を迎えてくれたのは前とは違うメイドさんだった。
俺のと色違いで緑の同じ形の仮面を被って緑を基調としたもかたんと同じ制服を纏ったメイドさんだった。
声も雰囲気もゆるふわで会社の友人を思い出すぐらい似ていた。
どことは言わないがそれはとても豊満であった。
「はい、お預かりしますねぇ。あ、もしかしてご主人様って先週初めてご帰宅されたご主人様ですか?」
「ああ、そうだけど良く分かったな」
「まず、仮面の色ですねぇ。仮面の色は最初に対応させていただいたメイドに合わせた物を渡させていただいてるんですけど、私だったら緑でもかたんならピンクの様にそれぞれテーマカラーがあるんです。それで、もかたんから先週久しぶりに"ご主人様"のお名前で初めてご帰宅された方がいたってお話したんですよ。そこから照らし合わせただけですねぇ」
「確か"ご主人様"名義は珍しいんだったか。それに加えてもかたんが対応したっていう事が分かればそうなるか」
「もしかして、ご気分を悪くされました?」
「いや、そんな事はないよ。ただ、一々お客の事を覚えてるんだなって思って」
「結構来られる方とか印象に残ってる方は覚えてますね。だからといってそれ以外の方を覚えてないって訳じゃないですよ?」
「凄いな…。結構大変じゃないか?」
「大変ですけど、それも楽しいですよ?色んなご主人様方と知り合ってお話する、それをまたご帰宅された時に続きを聞いたり新しい話題が出たりしてとかお話しているとますかれーどにいる間は沢山の友達が出来た見たいで楽しいんです」
そういう彼女は仮面で顔の上半分は見えないがニッコリと笑っているのが良く分かる。
これもどこかの誰かさんに似てる…って何考えてんだ俺は…。
関係無いだろ…全く…。
「なんというかここのメイドさん皆来る人を覚えてる感じなのか」
「そうですね。後二人いますけど、結構な人覚えているみたいですよ?」
「そうなんだ…ってちょっと待ってくれ。ここって三人で回してるのか!?」
「はい。私ともかたん、それのもう一人
「もっと雇おうとは思わないのか…?」
「確かに忙しい時もありますけど、これぐらいが丁度いいんです。ご主人様方もメイドが増え過ぎると覚えるのが大変ですよね。そういう面もあります。あ、自己紹介がまだでしたね。私、
「よろしく、らぶぴー」
本当に考えられてるんだなとまず思った。
何から何までこっちの事を考えて仕事してくれてるのが手に取るように分かる。
これは人気が出るわけだ。
「あ、話し込んじゃいましたね。先にご案内させていただきますね」
「あ、ああ頼む」
そうして席に案内されて前の様にメニューを渡された。
「今日はどうします?」
「そうだなぁ…。前はオムライスだったから違うのにいきたいが…よし、このカツカレーにしよう。飲み物はコーラでお願い」
「承りました。少々お待ち下さいね」
そう言って彼女は厨房の方へ消えて行った。
「あれ、もしかしてご主人様ですか?」
次来た時の事を考えて再びメニューに目を落とそうとすると横から声がかかった。
横を見ると、前回対応してくれたメイドさんの萌々嫁もかさんがいた。
「えーと、確かもかたん…でいいんだっけ?」
「そうです!覚えてくれてて嬉しいです!」
俺が覚えていたのが嬉しかったのか彼女は花が咲く様な笑みを浮かべた。
俺は俺で自分の事を覚えてくれていた事に少し口角が上がった。
「今日は遅いご帰宅ですね、お仕事帰りですか?」
「ああ、そうだよ。今日は早く上がれたから来てみようかなって思って」
「お仕事お疲れ様です。お疲れでしょうしゆっくりとお寛ぎ下さいね!」
「そうさせてもらうよ。今日の晩御飯はここで食べるから楽しみしてる」
「そうなんですね!今、らぶぴーが厨房入ったのでらぶぴーお手製の料理が出てくると思いますよ」
「おお、それは楽しみだ。前のもかたんお手製も美味しいかったから余計に楽しみだ」
「誉めてくださってありがとうございます!次はもっと腕によりをかけて作りますね!」
そう言って腕捲りをするようにポーズを決めた。
うん、かわいい。
××××××××××××××
そうしてなんだかんだもかたんと話してると、さっきのメイドさんのらぶぴーが帰ってきた。
「お待たせしましたぁ。たんもかとお話してたんですね」
「らぶぴーお帰り、楽しくて話し込んじゃった」
「いいんだよ。私が居ない間ありがとうね」
「私も楽しかったから大丈夫だよ。それじゃ、代わりに中に戻るね。じゃあまたお話しましょうね、ご主人様!」
彼女は手を振って中に戻って行った。
俺もつい手を振っていた。
「早速浮気ですか、ご主人様ぁ?」
「う、浮気!?」
「そうですよぉ。私が居ない間に別の女の子といちゃいちゃしてるだなんて…、私悲しいです」
「えっ!?いや、あのその。べ、別に浮気とかそんな…!」
え、何!?このお店何か知らないルールでもあるの!?
え、知らないんだけど!?
そうあたふたしてるとらぶぴーからふふっと笑い声が聞こえた。
「ふふっ、冗談ですよ。狼狽えるご主人様、かわいいですね」
「えっ…?なんだ、冗談か…。驚かせないでほしいよ…、何か知らないルールでもあるのかと思ったよ」
「すみません。ちょっとからかってみたくなっちゃいまして。お詫びといってはなんですがデザートをサービスさせていただきますし、それに…」
そう言って彼女は俺に近づき耳元で…。
「しっかりご奉仕させていただきますよ」
囁く様に俺は体がビクッとなった。
なんというか…エロい…。
俺の息子が反応しかけたじゃないか。そういうお店じゃないのに…。
「ふふっ、かわいい反応ですね。もしかして童貞さんですか、なんて?」
「ど、どど童貞じゃねえわ!って何言わせるんだ…」
このやり取りに昼の事を思い出す。
なんだかよりあいつに似てきたな…。
「なら経験済みとかですかぁ…っといけない。少し暴走していましました、すみません。すぐえっちな方向に走ってしまうので自制してるのですけれど大丈夫ですか?」
「大丈夫、慣れてるからな。会社でよく友達とそういう話に入るからな」
「良かったです…。そういうご主人様は少ないので助かります。私、そういう方面に解放的というか結構その話をするのであまりご主人様と話してると引かれる事が多くて…。そういう面ではご主人様は私と相性ぴったりですね」
そういう彼女は安心した様なニコっと微笑みを浮かべてた。
内心俺はドキッとしたが誤魔化す様に料理を食べたいと促した。
「あ、そうだ。お腹が空いてるから早く食べたいな」
「そうですね、申し訳ありません。ではおまじないをかけますね。ちょっと驚くかもしれませんがご主人様なら大丈夫ですよね」
「驚く…?」
そう言ってらぶぴーは胸の前にハートを作って既にテーブルに置かれたカツカレーに向けて腕を突きだしながら…。
「しこしこどぴゅどぴゅもえもえきゅーーん!」
お、おう…。結構モロだな。
日陽川との会話で多少耐性がついてたんだなって思った瞬間だった
「結構モロだな…」
口にも出てた。
「引いてます?」
「いや、驚いただけだ。別に気にしないよ。君が君らしくお給仕?してくれてたら俺は大丈夫。君みたいな子もいるんだなって思ってるだけさ」
「私が私らしくいられる所はあんまり無くてそう言ってくれて嬉しいです。外では結構隠してるんですよ?」
「そうなのか?」
「はい。こことお仕事の大切なお友達ぐらいですね」
「そのお友達は幸せ者だな」
「ふふっ。そうですね」
彼女が柔らかく笑みを浮かべる。その微笑みは女神の様であった…。
俺は彼女に見守られながら運ばれてきた料理を口にした。
それはどこか懐かしい様な食べた事のある美味しいものであった。
××××××××××××××××××
「今日は美味しいかったよ。ありがとう」
「こちらこそお粗末様でしたぁ」
店の中、ドアの前で別れを惜しむかの様に話す。
実際ここは心地がよい。
雰囲気は良いしメイドさんもいい人ばかりだ。まだ二人しか会ってないが。
毎日通いたいくらいだが、それだとお金がいくらあっても足りない。
そもそも仕事で来れない場合もあるからなんともし難い。
でも、今回で思ったが…。
これからは毎週来ようと思った。なんなら今日みたいに仕事終わりに食べに来てもいいし土日連続で来ても良いなとも思いだした。
まあ、こればっかりは財布と相談だな。
一先ず、名残惜しいがあんまり居すぎても迷惑だろう。
誰も居ない我が家に帰るか…。
「じゃあ、また来るよ」
「はい、ではまたのご帰宅をお待ちしておりますねぇ」
俺はドアの取ってに手をかける。
こんなに重かったのかと思うぐらい力を入れないと動かない。
いや、俺が力を入れてないだけだ。
なんとか体のいうことをきかせてドアの取ってを動かす。
「ご主人様のご出発です。行ってらっしゃいませ、ご主人様」
「「行ってらっしゃいませ!!」」
ドアチャイムが鳴り響く中、俺は彼女達の声を背に外界へと進んで行く。
名残惜しいがまた来れると思うと次が楽しみになる。
その楽しみを胸に明日を生きていこう。
どうだったでしょうか?
面白かったら幸いです。
また次でお会いしましょう。