仮面メイド喫茶~ますかれーどへようこそ~   作:羅威亜

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今回こそもかたん編です。

今回はもかたん視点となっております。
解釈違い等ご注意下さい。

さて、主人公のますかれーど初ご帰宅はもかたんが対応していましたね?そして、その時は仮面を被ってない…さて察しの良い方ならお分かりですね?
では、続きをどうぞ。


第3話:幼馴染みが負けフラグなんて誰が決めたの?
その1


「久し振りに皆に会うなぁ、楽しみ」

 

 

今日は中学校の同窓会。

何回かあったみたいなんだけど色々と忙しくて全然出席出来ていなかった。

学校生活の中でも別に特段と目立った事も無かった中学校時代。

でも、今まで一緒にいて当たり前と思っていた人との別れはその時の私には生きている中で感じたことのない衝撃に見舞われた。

 

 

「○○くん…会えるかな…?」

 

 

幼稚園からずっと一緒だった○○くん。中学校の卒業と共に私とは違う高校に進学してしまった。

全寮制の高校で携帯を持っていなかった私はそれから会えることもなく疎遠になってしまった。

彼のお母さんに聞けばいいのだが、なんだか憚れるというか恥ずかしくて聞けずじまいで月日が経ってしまってタイミングを完全に逃して高校生活を終えてしまった。

あの時聞いておけばと何度も後悔をした。

そもそも一緒にいる時に何で…と何度も自分を責めた。

中学生まではあの心地好い気分がいつまでも続くと思い込んでいた。だが、現実は非情であった。

私も同じ高校に行こうとした。けれども彼の高校に落ちて滑り止めの第二志望に合格するという結果だった。

彼と一緒に勉強をした日々が最後の思い出となってしまった。

それから高校生活は特にこれと言った山場は無く、他に好きな人が出来るわけでもなくただただ過ぎていくだけだった。

自分に合った仕事に中々会わず職場を転々としていた日々。

そこで出会ったのが今のいる[ますかれーど]だった。

仕事仲間の皆は仕事熱心だし優しい。ご帰宅されるご主人様達も優しい人ばかりで楽しくお給仕させて貰える。支配人はまあ…なんだかんだ優しいよね。

[ますかれーど]が今の私の居場所になっていた。

最近も新しいご主人様が来てくれて段々と色んな人も来てくれて一キャストとして本当に嬉しい。

 

 

「そろそろ着くかな?」

 

 

そう言って私はスマホのナビに目を落とす。

ナビには徒歩で後数分の所まで来ていた。

 

 

「えーっとここを曲がって…真っ直ぐ行って…この角を曲がると…あっ、もう結構集まってる」

 

 

ナビ通りに進むと一軒のお店の前に人集りが出来ていた。

顔にあまり覚えがないけど、きっと皆だろう。

そう思って人集りに足を進める。

 

 

「久しぶり、元気してた?結構もう集まってるんだね」

 

「お…えーと…誰だ?」

 

「もう、久しぶりだからって忘れないで欲しいな。私だよ。百原 萌香(ももはら もえか)だよ!」

「ああ、百原か!久しぶり過ぎて分からなかったよ」

 

「もう…同窓会に全く来れなかったからって忘れないで欲しいな」

 

「あはは、わりぃわりぃ」

 

 

元同級生を軽く責める私だが、私も覚えていないのでお互い様である。

 

 

「さ、入ろうぜ。まだ全員揃ってないがすぐ来るだろうからな」

 

「うん、分かったよ」

 

 

そう言う彼に皆付いていき店に入った。

今いるメンバーの中には彼はいない…と思う。

何せ中学校からあってないのだ。今みたいに顔すら分からない可能性もある。

とりあえず、話してみてからだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

××××××××××××××××××

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員揃うのが待てないからとそれぞれ飲み物を注文しだして乾杯が始まった。

私のは麦茶。お酒といきたいところだけど、こういう場だと警戒して…ね?

お酒を薦めてくる輩がいるが飲む気にはならない。

流石に露骨過ぎないか…と若干引いていてる私。

 

 

「なあ百原、お前どこで働いてるんだ?」

 

「んー、接客業かな」

 

「なんだよ、曖昧だな。ファミレスか何かか?」

 

「まあそんなところだよー」

 

 

こういうのは適当にあしらうに限る。

どうせ、同窓会ぐらいしか会うこともないだろうし。

話しかけてくる男衆をあしらっていると、入り口の方から少し話し声が聞こえてそちらの方に目を向けた。

そこにいたのは…。

 

 

「おー、もう始まってるのか」

 

「お前達が遅いからだよ。待ちきれなくてな」

 

 

えっ……………………………?

私は頭が真っ白になった。

だってそこにいたのは……ご主人様だったから…。

えっ、ちょっと待って!?

ご主人様と私同級生で同じクラスだったの!?

それに気づかないとかバカとかそんなレベルじゃないよ!?

いや、問題はそこじゃない!ここでもし私が萌々嫁(ももか)もかだってバレたらお店にいられなくなっちゃう…!

……って思ったけど顔隠してるしウィッグもしてるからまさかバレたりは……。

 

 

「あ……………あれ、もしかして…」

 

 

ご主人様がこちらに気づいて言葉を発した。

えっ…今「もしかして…」って言った…?

や、ヤバっ…バレt…。

 

 

「もしかして、百原か!?」

 

「えっ……………?」

 

 

えっ……………?

ど、どういう事…?

もしかしてバレて…ない…?

で、でもなんで私の事分かったの?

 

 

「えっと…もしかして人違い…?」

 

「え…!?ち、違わないよ!?百原、百原萌香だよ!でも、なんで私って分かったの?というか君は…」

 

「なんだよ、忘れちまったのか?俺だよ、○○だ」

 

「え……。えぇぇぇぇ!!!?」

 

「その反応は分かってくれたようだな。久しぶり、百原!」

 

 

よく本の中に理想を求めては妄想に耽ってた私だったが、まさかあんな運命的なというか突然の出会いをしていたとは思いもよらなかったのであった。

だってご主人様が○○くんだったなんて…。

 

 

「何で私って分かったの…?会ったのって中学生以来じゃん…」

 

「ん?当たり前だろ、幼馴染みだからな!」

 

 

その言葉に涙腺が緩む感じがした。

涙まで出なかったが覚えてくれていて涙が出そうな程嬉しかったが、それと同時にご主人様を見て○○くんだと分からなかった私に腹が立ち悔しさが込み上げてきた。

そもそも、あの時○○くんだと分かっても話しかけも出来ないし連絡先も交換出来ないけど何回もお店に来てくれていてお話していた時も○○くんだと分かっていれば楽しいお話も何倍も楽しく幸せな気持ちでいられたというのに…。

それはそれて生殺しな感じもしなくもないけど、知っているのと知らないのでは全然違うので前者の方がまだマシだと思う。

でも、これからどう対応していけばいいのだろうか。

今まで通り接客出来るかどうかが分からない。まあ、だからといってご主人様をNGにするのは論外だけど。

明日は明日の風が吹くともいうしなんとかはず。

その時の私に任せるとしよう。

今日は名一杯今を楽しもう!

 

 

「ふふっ。覚えてくれててありがとう」

 

「お前も覚えてたじゃねえか、顔は分からなかったみたいだけどな」

 

「もう…それは言わないでよぉ…」

 

 

ますかれーどで一杯お話しているはずなのになんだろう…懐かしさが込み上げてくる。

まるで昔に戻ったかの様に…。

今からならやり直せるかな?あの時の青春の続きを。あの時離ればなれになるまで気づけなかった私の気持ちを。

 

 

「早くこっち座んなよ」

 

「お、そうだな」

 

 

彼は二つ返事で私の横に座ってメニューを見だした。

横に座った彼の横顔をじっと見る。

最初、ますかれーどに来てくれた時以外は仮面を着けているので久々に見るご主人様の素顔。

○○くんだと分かるとより一層素敵に見えるのはやはり、この気持ちを再認識したからだろうか?

兎も角、乙女フィルターがかかっているは間違いなさそうだ。

ますかれーどにご帰宅されるご主人様方は素敵な人達ばかりだけど、これじゃあ○○くんばかりを贔屓してしまいそうでダメになりそう。

ますかれーどのメイドの時は気持ちを切り替えないと…。

 

 

「ん?どうした?メニューでも見たいのか?」

 

「えっ?んーん、何でもないよ」

 

「ん、そうか」

 

 

じっと見ていた事に気づいて私に話しかけてきた。

とっさに何でもないと誤魔化せたが内心ヒヤヒヤしていた。

だけど、こういう何でもない会話も楽しい。

同窓会に来て良かった…。

 

 

「よし、取り敢えずビールで適当におつまみ頼むか。百原は麦茶なのか?」

 

「うん、今日はあんまり飲む気にはなれなくてね」

 

「そうなのか、そういう時もあるよな。普段は飲んでるのか?」

 

「んー、まあね。結構とは言わないけど普通飲むよ」

 

「へー、そうなんだな」

 

「そう言う○○くんは?」

 

「俺か?家ではあんまりかなぁ。こういうところに来れば普通に飲むな。会社の付き合いもあるし」

 

「そうなんだ。付き合いって大変だね」

 

 

ますかれーどで会社の付き合いの事でお話とか聞いたなぁと思いながら、彼との話に興じる私であった。

そして…………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぇぇーーい!!」

 

「お、おい…もう止めておいた方が…」

 

「えぇ…らぃじょうぶだよぉ…まぁだのめりゅよぉ」

 

「いや、もうベロベロだろ…」

 

 

あはははぁ…。○○くんに会えて嬉しすぎて結局飲んじゃったぁ…。

ふわふわしてて気持ちいい…。

 

 

「らぃじょうぶ、らぃじょうぶだってぇ」

 

「呂律回ってない時点でアウトだろ…」

 

「もう、しんぱいしょーだなぁ、○○くんわぁ。えへへ…」

 

「おぉ!くっつくなぁ!酔っぱらったら絡むタイプなのか、お前は!?」

 

「えへへぇ…しょんなことぉないよぉ…」

 

「そんな事も何も実際にそうなってるだろ…」

 

 

えへへ…○○くん、あったかぁい…。

私もふわふわしててあったかいからいっしょだねぇ…。

あれ…なんだか…ねむたく…なって…きちゃっ…た…。

 

 

「お、おい!寝るな!寝るなぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

××××××××××××××××××××

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んー…んー?あ、あれ?ここどこ?」

 

 

目を覚ますと知らない天井だった。

日の光がカーテンから漏れだしているところを見ると朝の様ではあるけれども、気づいたら知らない部屋で寝ていた。

 

 

「はっ!?」

 

 

頭が覚醒しだして状況を理解し始める。

これってもしかしてお持ち帰りというやつでは!?と

直ぐ様に隣を確認すれば誰もいない。布団を捲ると上着脱がされただけで昨日の服のままであった。

という事は大丈夫…なのかな…?

事は起きていないようで安心だった。

それなら次は誰の家かという事だ。

さて、と昨日の記憶を思い出そうとした時部屋の扉が開いて人が入ってきた。

 

 

「おっと、起きたな酔いどれ」

 

「………○○くん?」

 

「おう、そうだよ」

 

 

○○くんが出てきたって事はここは………。

○○くんのお家って事!?

えぇ!?○○くんにお持ち帰りされちゃった!!!!

そういう事ならいっそ事が起きていた方が…とか、既成j(ゴホンゴホン)とか頭で妄想がグルングルンしていると彼が近くに来て顔を覗いてきた。

 

 

「んー?顔が赤いな…。まだ酔いが残ってるのか?」

 

「酔ってはない…と思う。なんで私、○○くんの部屋に?」

 

「ああ、それな。お前、酔いつぶれて寝ちまったから俺の部屋に連れて帰ってきたんだよ。流石に鞄漁って住所とか見るのも憚れるしな」

 

「そ、それはご迷惑を…」

 

「迷惑なんてねぇよ。俺とお前の仲だろ?」

 

 

そう彼が言って目頭が熱くなった気がした。

10年近く前を最後に会ってなかったのにそんな事言われたら私、○○くんの事をもっと…。

 

 

「今日は休みなんだろ?俺も休みだからさ、今日はゆっくりしていけよ」

 

「うん、ありがとう。でも流石にちょっと悪いからさ、少ししたら帰るよ」

 

「そうか?なら、朝ごはんだけでも食っていけよ」

 

「うん、そうさせて貰うね」

 

「よぅし、それならちょっと待っとけよ」

 

 

そう言って彼は部屋から出ていった。

昨日から今日にかけて素顔の彼と関わって再認識した。

ご主人様としての彼との関わりかたはまだ決めあぐねているけれど、普段の彼とのは決めた。

やっぱり彼の事が好きだ、大好きなんだ。

誰にも渡したくない。彼が誰かのものになると思うと胸の奥が締め付けられる。

早くこの気持ちを打ち明けたい。だけど、この言葉を発する勇気はまだない。

もし彼が私の事をそういう目で見ていなくてこの気持ちを受け入れられなかったら、この関係が崩れてしまいしそうで怖い。

きっと彼の事だ、競争相手は他にもいるとは思うけれどもこの恐怖心に打ち勝てない限りは打ち明けられそうにない。

だからと言って負ける気も更々ない。

アピールしまくって逆に告白させてやる!

だから、私はもう諦めない。私はそう心に誓ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

××××××××××××××××

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日もそうだけど昨日はありがとうね、介抱してくれて」

 

「別に大丈夫だ」

 

「久しぶりに潰れるまでお酒飲んだなぁ…」

 

「普段はあんまり飲まないのか?」

 

「まあねー。潰れるとしても宅飲みだけだよ」

 

「ふぅん、んじゃ昨日はどうして?」

 

「んー、なんだろうね?分かんないよ」

 

 

流石に○○くんという気を許せる相手がいたから気が緩んでたとは口には出せなかった。

チキンだなぁ、私。

 

 

「あれだけ飲むって事はお酒好きなんだろ?」

 

「うん、まあねー」

 

「ならさ、また今度飲みに行こーぜ!」

 

「えっ、いいの?」

 

「勿論!また潰れたら介抱してやっからさ」

 

「うん!また行こうね!」

 

 

突然の彼からの申し入れに驚いたが嬉さが勝って思わず笑顔になった。

きっと彼にはとんでもないお酒好きだと思われた事だろう…。

…………まあ、実際好きだけどね…うん。

 

 

「ほ、ほら連絡先ないと不便だからさ、交換しようぜ」

 

「うん!」

 

 

そう言ってお互いの連絡先を交換して私は顔がニヤけるのを抑える。

ま、まだだ…まだ笑わないで…。

 

 

「じゃあ、まあね。連絡とかちょこちょこするね」

 

「おう、またな久しぶりに会えて良かったよ」

 

「私も!じゃあ!」

 

 

そう言ってドアの取っ手に手を掛けてドアを開ける。

さあ、これから頑張らないとなぁ。

彼を振り向かせられるように!




どうだったでしょうか?
お楽しみいただけたなら幸いです。
今回も妄想駄々もれ回です。
上手くもかたんを書けていれば良いのですが…。

では、次のお話しでお会いしましょう。
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