何とか間に合わせられました!
それに合わせたお話となっております。
では、お楽しみ下さい!
もかたん、お誕生日おめでとう❤️
「今日の主役は私ってね!……自分で言ってて恥ずかしくなってくる…」
今日は
今日一日は厨房に入らずご主人様方と一杯お話してね!と支配人から言われているので、それに甘えてそうさせて貰うとしようかな。
ご飯を作るのも楽しいけど、ご主人様とお話するのはもっと楽しいからね!
「もーかたん、誕生日おめでとう!はい、これ。プレゼントだよ」
「らぶぴー。ありがとう!開けていい?」
「いいよー」
包装をさっと開けると衝撃を受けた。
なぜなら…。
「表紙からしてめちゃしこなマンガじゃん!ヤバいよこれ!しかも何冊かあるし。ありがとう、らぶぴー!」
「いいんだよー。これで、めちゃしこライフを送ってね」
「これは期待しかない…。らぶぴーのお誕生日の時は楽しみにしていてね。良いの考えておくから!」
「うん、楽しみにしてる」
「「お疲れ様でーす」」
らぶぴーと話してると元気の良い声が2つ聞こえてきた。
声の方を向くと最近ますかれーどに入った。
「こんにちはー、二人とも」
「「お疲れ様です、もかたん先輩!」」
「これ、私達からのプレゼントです!」
「ありがとうね!開けていい?」
「勿論です!」
えるちゃんから渡された包装を剥がすと、中から美味しそうなお菓子の詰め合わせと、紅茶のセットが出てきた。
「おお…美味しそうだね。ありがとう!紅茶って飲んだ事無いけど、挑戦してみるね!二人の誕生日も楽しみにしていてね!」
それから、らぶぴー達と他愛もない話をしていると扉の開く音が聞こえるとなのちゃんの「お疲れ様です」と言った声が響いた。
相変わらず可愛い声してるなぁとおじさんっぽい思考になるのを抑えてなのちゃんの方を向く。
「こんにちは、なのちゃん」
「もかたん、こんにちはー。あ、そうだ。誕生日おめでとう、もかたん。これプレゼント」
「ありがとう、なのちゃん!開けていい?」
「うん、いいよ」
開けると、この季節に嬉しい手袋が入っていた。
もかたんピンクな色のかわいい手袋で見た瞬間好きになった。
「かわいい手袋!しかも、もかたんピンク!ありがとう、なのちゃん!」
「もかたんにはいつもお世話になってるから。これぐらいは当然だよ」
「私もなのちゃんにお世話になりっぱなしだよぉ…。なのちゃんも誕生日の時は楽しみにしていてね!」
「うん、ありがとう。ところで、その持ってる本って何?」
「ん、これ?あ、私読んでからなのちゃんも読む?」
そう言ってなのちゃんにらぶぴーから貰った本の表紙を見せる。
見せた途端、なのちゃんの顔が真っ赤に染まり両手で顔を隠した。
でも、私には分かる。両手の指の間から貰った本の表紙をチラチラと見ている事が。
やっぱり、なのちゃんは案外むっつりなところがあるんだなって内心ニヤリとなった。
「そ、それ!えっちなマンガじゃん!私はいいよ!き、興味ないし!」
「本当かなぁ…白状してみ?」
「ニヤニヤするなぁ!本当ですぅ!」
「そっかぁ…残念。でもそっか、なのちゃんこれ読んだら出てるく子達お胸の大きい子ばかりだから空しくなっちゃうもんね…」
「…………ハァ…?」
さっきの恥ずかしがってるなのちゃんから一変して殺気の様なものを放ちドスの効いた声を発したなのちゃん。
こういう弄りも楽しいなと思ってしまう私がいる。
「もかたん、今なんて言った…?」
「えぇ?お胸の大きい子達ばかりだから見たら空しくなっちゃうよねって言ったよ?」
「おんどりゃあ!そのチチ、もぎ取ってやろうかぁ!!?」
「やってみなよ、アハハハ!」
なのちゃんと暫くじゃれあった後、開店時間が迫ってきたので準備に取りかかる。
騒ぎすぎて支配人に怒られたのは内緒ね。
××××××××××××××××××××
「「「「「お帰りなさいませ、ご主人様!」」」」」
いつも通り元気よくご主人様達をお迎えする。
今日違うところはいつもの制服の上から[本日の主役!]と書かれたたすきを掛けているところだ。
気恥ずかしいが来るご主人様達にお祝いされるのはとても気分がいい。
こんなにも祝って貰えるなんてメイド冥利に尽きるなと嬉しく思う。
そして、暫くお給仕をしていて夕方に差し掛かった頃にご帰宅のベルが鳴ってドアの方に向かう。
するとそこにいたのは…。
「お、お帰りなさいませ…!ご、ご主人様!」
いつも来てくれてるご主人様である○○くんだった。
や、やっぱり来てくれるよね…。
自分で言うのも変だけど、今日は私の誕生日だし…。
恥ずかしいけど、頑張んなきゃ!
バレる訳にはってものあるけれど、今はますかれーどのメイドなんだからその名に恥じない働きをしなきゃ!
「今日は何か緊張気味だな。あれか?今日が誕生日だからか」
「覚えてくれてたの!?嬉しい…」
「ま、まあな。こういうイベントをするなら当然だし…。それにさ、最初に対応してくれたからか分からないけど君の事を結構覚えてるんだよね、うん」
こう言ってる彼だが、恥ずかしかったのか最終的に目を背けてしまった。
これって告白では!?と思いたくなるセリフだった。
………違うかな…?違うよね…。
顔が赤くなってるのが自分でも分かる。
これがまだ、ご主人様が○○くんだって知らなかったなら特にここまで感情が昂りはしなかったと思う。
だけれど知ってしまった。
○○くんに言われてると思うとこの感情が抑えきれそうにない。だって、好きな人にこんな事言われて抑えられる人っている?いや、いない。
取り敢えず額面は整えないと仕事にならないし、万が一バレたら洒落にならないので無理矢理に抑え、笑顔を作る。
「そう言ってくれて嬉しいよ。あ、立ちっぱなしもなんだし取り敢えず席に案内するね」
「あ、ああ。頼む」
いつもの慣れた感じで席まで案内する。
メニューを渡していつもの様に悩む彼。
もし、もしだよ。私がここで百原萌香だって言ったらどう思うかな。
驚くのかな?そうでもないのかな?
気になっちゃうところだけど、実践するメリットは無くてデメリットしかない。
言うとしてもロマンチックな場所で……ってこれ完全に告白のあれだよ!?
思考があらぬ方向に行ってしまった…。
切り替えないとっ。
「どうします、ご主人様?今日は私のバースデーメニューとかありますけど?」
「そういうのがあるのか…。なら、それにしようかな」
「承知しました。では、少々お待ち下さい」
一先ず彼から離れて厨房に顔を出す。
えーと、今はえるちゃんとらぶぴーがいるのか。
「私のバースデーメニュー一つお願いねー」
「はーい、分かった」
これでオッケー。
それじゃあ、彼の所に戻ろうかな…と思ったけど今彼はなのちゃんと話している様だった。
嫉妬の炎が燃えるのをグっと抑えて別のご主人様の席に向かう。
仕方ないよ。だって彼はご主人様で私はメイド。私は皆のメイドであり、彼は皆のご主人様であるんだから。
嫉妬をするのはお門違いだし、それに突っかかるのはもっての他だもん。
プライベートならそうはいかないけど、今の状況じゃ無理だから。
私はメイドらしく彼と接さなければ…。
一人のご主人様ばかり贔屓には出来ないしね…。
××××××××××××××××××
「お待たせしました」
持ってきた料理を慣れた手付きでそっと置く。
さっきの感情の乱れはどこへやらって感じでお給仕を進める。
べ、別に隠れてナニして無理矢理に落ち着かせた訳じゃないよ!?
………誰に言い訳してんるんだろ…。
まあ、兎も角彼といると現金な事で心が落ち着くんだよね。
やっぱり好きな人といると落ち着くのかな、なんてね。
「まず、お先にバースデーメニューの特典のアクリルフィギュアです。お部屋にでも飾っておいて下さいね」
私が上手くアニメ調に描かれたアクリルフィギュアを手渡す。
結構出来が良くて普通に販売したいくらいなのだけれど、今日限定なので仕方ない。
「お、そんなのがあったのか。ありがとう。可愛く描かれてるな」
か、彼が私の事可愛いって行ってくれた!
嬉しいな…。
っとお給仕をちゃんとしなければ…。
「そして、こちらが今回の私のバースデーメニューとなります」
「おお、美味しそうだ。どんなのか説明してくれるか?」
「承知しました。まず、飲み物がイチゴと牛乳を合わせたスペシャルドリンク!イチゴは実からミキサーに入れて作ったので新鮮だよ!ちょうどピンクになってもかたんらしいでしょ?」
「そうだな、可愛らしい色もしてるし」
か、可愛い!
また、私を可愛いって言ってくれた!(違う)
お、おっと説明の続きをしなければ。
「えーと、こっちのは特製チョコレートパンケーキ!パンケーキは至って普通に当店でお出ししてるものたけど、かかってるチョコレートソースが今日の特別だよ。なんていったってこっちももかたんピンク!イチゴとホワイトチョコを合わせたソースをかけてるからね、美味しい事間違いなし!」
「なるほどな、良く考えられてる。とても美味しそうだ」
「ではでは、召し上がれ!」
「いただきます」
彼がまず、口につけたのはドリンクだ。
内心めちゃめちゃドキドキしてるのをバレないように平静を保つ。
口からコップを離して彼の反応を見る。
どうかな…?
「うん、美味しいよ。イチゴの甘味と酸味が牛乳にマッチして飲みやすいしね」
「ありがとうございます!ではでは、こちらもどうぞ!」
「うん、ではこっちも食べようかな」
彼はパンケーキを綺麗に切り分けて口に運ぶ。
ゆっくりと咀嚼して味を確める様に味わうとフォークをお皿の上に置いてこちらに向き直る。
「とても美味しいよ」
その一言で私の心は最高潮に達した。
今までの苦労が報われたかの様な気分になり、今なら何でも出来そうな気がした。
「ありがとうございます。頑張って考えた甲斐がありました」
「うん。このチョコレートソースが甘さ控えめでとても食べやすいよ。これぐらいなら甘いのが苦手な人でも易々と食べれそうだ」
そう言って彼は残りを食べ始めた。
美味しそうに食べてる彼を見ていると幸せな気分になる。
今日は頑張って良かったと思える瞬間ばかりだなぁ。
×××××××××××××××××××
「今日はありがとうございました。私の誕生日に来てくださって」
「いいよ、俺も普通に来たかったしさ。あ、そうだ忘れかけてた…」
そう言って彼は鞄の中をゴソゴソとし始めた。
えっ…?まさか…?
「えーとだな、誕生日おめでとう…で良いんだよな?」
「えっ?その…良いんですか?そこまで気を使わなくても良かったですのに…」
「俺があげたいからあげるんだ。それで良いだろ?」
「じゃ、じゃあ、ありがたく受け取らせてもらいます!早速開けても良いですか?」
「うん、勿論」
開けると中に入ってたのは淡いピンクのストールだった。
もかたんピンクを意識してくれたのかな?
嬉しい…。
「そういうのだと、普段使い出来るかなって…思ったんだけど…どうかな?」
「うん、めちゃめちゃ嬉しい!ありがとうございますね、ご主人様!」
今日はとても幸せな日だ。
なんたって、仲良しの子からもプレゼント貰えるし好きな人からも貰えるなんて今日死ぬんじゃないかって思うくらい幸せ。彼と添い遂げるまで死ぬ気なんて毛頭無いけどね。
でも、本当に嬉しい。何かお礼の方法考えないとなぁ…。
「ま、まあそういう事だからさ。じゃあな、また来るよ!」
彼は踵を返し急ぐように扉の取っ手に手を掛ける。
照れ隠しがバレバレなのちょっと可愛いなって思った。
だからさ、少し意地悪しても良いよね?
お返しも含めてね。
「じゃあ、またのご帰宅待ってますね、ご主人様」
私は彼の後ろに近づき耳元に口を近づけて囁くように言った。
囁いた瞬間彼はビクッとなって驚いた反応を見せてくれた。
可愛いなぁ…ふふ。
「あ、ああ!じゃあ、行ってきます!」
彼はそのまま扉を開けて外に出ていってしまった。
やりすぎちゃったかな?なんて思っちゃうけどこれくらい良いよね。
だって誰も見ていなi…。
「何してるの…もかたん」
後ろから冷えきった声のらぶぴーの声が聞こえた。
その後らぶぴーにしこたま説教されたのは言うまでもない事だった…。
いかがだったでしょうか?
お楽しみいただけましたでしょうか?
前回からそんなに期間が空かずの更新でしたが、なんとか間に合わせられてホッとしました。
こういうバースデーに合わせたものをやるのも初めてで慣れてないですが、上手く掛けていれは幸いです。
一応今回は記念話なのでいつも通りの二話構成の括りに入れず、今話は3話構成になる予定です。
では、次のお話でお会いしましょう。