とある科学の超電磁砲〜八人目のレベル5〜   作:天月 六花

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幻想御手の再来

「うーん」

 

「炎華さん、どうしましたの?」

 

「この事件なんだけどね」

 

「この事件なら既に容疑者は逮捕されていますわよ?」

 

「能力的にこんな大規模にできるのかなーって」

 

容疑者の能力はレベル2のサイコキネシスト。

 

「確かに...でも、書庫(バンク)を見ても怪しい部分はありませんし...まさか...」

 

「まさか?何!?」

 

幻想御手(レベルアッパー)?」

 

「れべるあっぱー?」

 

「ええ。炎華さんが学園都市に帰ってくる前の話ですわ」

 

その後、レベルアッパーの話を黒子から聞いた。

 

「そのレベルアッパーは今は使えないんでしょ?」

 

「ええ」

 

なら、レベルアッパーの線はなしね。いや、ちょっと待って...

 

「改良版...?」

 

「え?」

 

「そのレベルアッパーの改良版が出回ってるとしたら...!!」

 

物の改良自体は難しいことじゃない。レベルアッパーは脳に直接干渉する物。脳波の調整をすれば改良は終わり。

 

「レベルアッパーの開発者は!?」

 

木山春生(きやまはるみ)という科学者ですわ。今は拘留中なので...!」

 

「それだけわかればいい!ちょっと出てくから!!」

 

走って一七七支部を出て行く。街中を走りながらスマホで電話をかける。

 

「お願い...出て!」

 

出ない。相手にどれだけかけても応答はない。

 

「くそっ!!」

 

小道を曲がる。慣れた感じで奥へ奥へと進んでいく。

 

「あ...」

 

中学生ぐらいの女の子が六人の男に囲まれている。

 

「や、やめて...!」

 

風紀委員(ジャッジメント)として助けない訳には...でも、今は急いでるから...

 

「ああ!もう!どうとでもなれ!」

 

小道の影から飛び出す。

 

風紀委員(ジャッジメント)です!今すぐ、その子から離れなさい!さもないと...」

 

「ちっ。ジャッジメントかよ。まあ、この力の試しでもすっか」

 

一人の男がジリジリと寄ってくる。

 

「ああ!もう!鬱陶しいわね!早くしなさいよ!こっちは切羽詰ってるのに...!」

 

パチンッ!!

 

火炎放射を出す。

 

男達が怯んだ隙に、少女を逃す。

 

「早く大通りへ!」

 

「は、はい!ありがとうございます!」

 

「おいおい。何してくれんだよ、逃げちまったじゃんかよ」

 

「雑魚はすっこんでて欲しいわね」

 

「俺らを雑魚呼ばわりか?」

「常盤台のお嬢様だかなんだか知らねぇけど、俺らを甘く見ると怪我するぜ」

「つーか常盤台のお嬢様なら攫えば良い金になるんじゃね?」

「うーん」

「どうしたんだよ?」

 

揃いも揃って馬鹿かコイツら。

 

「常盤台の制服...あの能力...」

 

あら?ちょっとは頭が働く奴がいるのね。

 

「あ...!!レベル5の...!」

 

やっと気づいた。でも、もう遅いわよ。

 

パチンッ!!

 

「死なない程度にしといたから」

 

 

 

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