狩人様の英国魔法界観察録   作:黒雪空

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先生達

一週間、これから繰り返されるのであろうルーティンを過ごして、時間割の違うアルフレッドとアリアナが一通り授業を一周した。

 

「わたし、天文学と魔法薬学は好きだと思う。それから、薬草学もそれなりに楽しめそう」

 

「面白いかではなくて、どれを極められ、父さんへ伝えられるか、ですよ」

 

「でも天文学は父さんの方が詳しんじゃないかしら?ああ、違うわ。『学問』としての系統じゃなくて、父さんは『知っている』だけね。人間の『理解の仕方』をしりたいのよね。きっと」

 

「魔法族の『考え方』が知りたい、という事でいいんですよね。わざわざ私達を用意した訳ですし」

 

「たぶん、そう。勿論、成績が良いに越した事は無いんだろうけど、言ってしまえばわたし達が理解出来て居れば評価は、極論問題じゃないの」

 

世にも珍しい、グリフィンドール生とスリザリン生の仲睦まじい二人組が、一年生の全教科の教科書を積み上げ、今は何も無くなり綺麗さっぱりとなった大広間の長机に並んで座っている。

最初こそ、食事の度に双方の寮で色々言われたが、二人の物ともしない頑なな姿勢と、余りにも当然とばかりにセットで居る光景に同学年の間では既に何かを言うのも馬鹿馬鹿しい、という空気に成っていた。

というか、同じく双子で寮の別れてしまったパチル姉妹も時々テーブルを移動し並んで座っている事が発生するようになっていた。

 

だから新学期の最初の一週間の終わりに、例の如くにくっ付いて居るのに、直接何かを言って来る事は無い。あくまでも、直接は、ではあるが。

 

「そうですね…極論成績が関係ないのなら、妖精の呪文もどちらが受け持っても問題ないでしょう」

 

「そうよ?だから、ちっともダメそうなアルフレッドでもいいのよ」

 

「貴女も得意とは言えないじゃないですか」

 

この一週間触り程度とは言え、一通り授業を受けてみて分かった事は、アルフレッドもアリアナも実技的な……杖を振って呪文を唱えるような事が余り得意ではないという事が発覚した。

アルフレッドに関して言えば、本来ただ物を弾く程度の呪文で、実験棟の一角を爆破した前例がある。

 

父の記憶依存なせいか『神秘』を獣狩に使える物、攻撃手段の一部として、その真理に関心が無い為か、酷く攻撃的になるのかもしれない。

アリアナも、呪文と杖をセットに媒介として扱う『魔法』というものは、似た物を知っているせいでぎこちなく成ってしまう。

 

それに一年生が扱う為なのか、あまり使い処の分からない(殺傷能力の無い)呪文に存在意義が見出せないでも居る。

今の所、教室や同級生を瓦礫や肉片、はたまた発狂させて居ないので頑張ってはいるが、どうも苦手意識を持って居た。

 

単純な知識を詰め込む科目なら、生真面目なアルフレッドは何も問題なく学べている。皆が思わず船を漕ぐような魔法史さえ、姿勢正しく聞いて居る。

むしろ、淡々と所感を語ることなく教科書通りに進めるゴーストの教授の授業は嫌いではないとさえ思って居た。そもそも歴史は勝者の都合の良いように伝えられたもので、それを更に教える教師の主観まで入っては堪らない、という思考だ。

杖を振る実技が苦手な程度で、おおむね『勉強』は出来ている方だろう。ただ、基本的に特別興味を持った科目がないのだ。

 

逆にアリアナは、自身の学びたい事やりたい事は至極積極的で、興味の薄い物は平均程度か若干劣る。問題視されない位に出来て居ればいいだろうとばかりに手を抜いていた。

そんな彼女は自己申告の通り、天文学は酷く気に入ったようだった。

 

気に入った、どころか既に初めの授業から星の動きを理解し、今は見えない星の位置まで読み解いた。

しかしそれはホグワーツで教わる天文学とは根本から異なる様で、教師のシニストラは興奮気味に一体どこで学び、師は誰なのかと尋ねたが、それはアリアナ当人も分からなかった。

ただ何とく星を見て居るのが好きで、それはきっと『アリアナ』を構成した誰かの趣向で、学問の形を取ったそれは、ヤーナムに根付いた物に違いない。

そうなると、それは既に滅んだとしか言いようがない。父はヤーナムの悉くを狩り、道を殆ど塞ぎ、悪夢の中に残された名残について、何も語ろうとしない。

 

だから、アリアナは自分で実験棟の名残を解析しようと奮闘していた。それには、魔法薬学は少し使えるのではないだろうかと興味を持っている、という状態だ。

 

「平等に籤を引きましょう」

 

「いいわよ」

 

すっと目を閉じて笑い、いつでもどうぞとばかり腕を広げるアリアナに、アルフレッドは目に見えて顔を歪める。

 

「……ソレは狡くないですか?」

 

「あら、これで見えると思ってるの?」

 

今まで散々危ないから目を閉じて歩くな、ちゃんと前を見て授業を受けろと諫言してきたが、何となく、不正を働かれている気がした。

 

「どうしたの?喧嘩?」

 

既にお昼も終わり、疎らにしか人の居ない大広間で睨み合う(アルフレッドが一方的に威嚇している)双子に、知った仲のハリーが少々小走りに駆け寄って来た。

三人並んで登校していた時から、アリアナの突飛な行動に男子二人はハラハラし、振り回され、アルフレッドは注意をして、焦点をずらしやり過ごそうとするアリアナの仲裁をしていたハリーの、ちょっとした(約十数日の)お兄さん的いつもの行動だ。

 

「いえ。違います。アリアナが不正を働こうとしました」

 

アリアナの突飛な行動にアルフレッドが苦言を呈している、いつものパターンだったようだと納得する。

 

「そっちは二人とも、元気なさそうね?薬品の匂いに酔ったの?」

 

そしていつもの通り喧しい『弟』の話を華麗にスルーして、声を掛けて来たハリーとすっかりアリアナの同い年らしからぬ美貌に慣れたロンの浮かない顔を交互に見る。

先程まで、丁度グリフィンドールとスリザリンが合同で行う魔法薬学の授業だったのだ。

 

「臭いもそうだけど、さっきのスネイプの意地の悪さに胸のムカつきを覚えてるとこ。スリザリンひいきが凄いって噂だったけど、あそこまで酷いとは思わなかったよ」

 

だからそこまで気にする必要はない、と最後の一節は隣のハリーに向けて言う。

 

その様子に、授業中はぼんやりと実験棟に残してきてしまったやりかけの事に想いを馳せつつ、示された作業を淡々とこなしていたアリアナが、そう言えばと先生の言動を思い返してみる。

 

当たり前の様にアリアナの隣に座っている事の多い件のスリザリン生のアルフレッドは、そうだろうか?と首を傾げる。時たま見かける授業に関して質問をしに来る生徒は、寮も疎らだし、それの対応に温度差がある様には見受けられない。どちらかと言えば……。

 

「あれは完全に私怨よ。先生的に『駄目』な生徒、というよりとっても個人的な因縁だと思う」

 

ロンが否定し、ハリーが酷く気に病んでいた事柄を空気も読まずにアリアナは発言する。

 

「やっぱりそう思う?僕、何かしたのかな……」

 

アリアナの言葉に、更に困惑した顔に成ってしまう。

 

「どの様な理由でも、教師と生徒としての立場でのやり取りとして、問題が有りますよ。個人対個人としての立場の折に憎悪をぶつけるならまだしも」

 

「それはそれで、物凄く困るんだけど」

 

授業中に理不尽な理由で、ハリーのせいとしてグリフィンドールから減点されるのも腹の立つ話だが、例えば学校の外などで一個人同士という立場で相対して、今の所全く身に覚えのない咎で糾弾されるのもおぞましいとしか言いようがない。

 

「もしそうなった場合、私は勿論友人である貴方の味方をいたしますよ。闇討ちや暗殺という器用な事は出来ませんが、真正面から太刀合う事態でしたら、加勢しますとも」

 

屈託なく輝かんばかりの笑顔でなんとも物騒な宣言をするアルフレッドに、ロンは『うわぁ』とばかりの表情をする。

ホグワーツの全てを熟知して居るかの様に、ピーブズを背開きにしようと城内を目を瞑ってだって縦横無尽に駆け回れるアリアナと、成る程確かにきょうだいだとカッ飛び具合に無意味に一つ頷いた。

 

「君、ホグワーツに来てから何て言うか……荒っぽくなってない?」

 

知古である筈のハリーも、いつになくパワフルな発言のアルフレッドに若干面食らう。

美少年の眩い穏やかな笑みは変わり無いが、心なしか友人が脳筋に成っている気がするのだ。

 

「もともとこんな感じだったのよ。あなたは優しいし礼儀正しいし、人を貶めるような事を言わないでしょう?静かな時しか知らないだけ」

 

実際基本的に他者に対しては丁寧な物腰だが、敵と見定めるとそれはもう苛烈なまでに攻撃的な態度を取る。

事実だと言うのに、そんな人を乱暴者の様に言うなとばかりにアルフレッドは眉を潜めた。が、それも軽く躱して、未だ浮かない顔のハリーをのぞき込む。

 

「どうしても気になるなら、聞いてみる?わたし、これからスネイプ先生にちょっとしたお願いをしにいくの」

 

アリアナの申し出に、一瞬迷った後に止めておく、と首を振る。

こっそり、遠回りに探りを入れる感じならお願いしたかも知れないが、彼女の性格を考えると恐らく直球に尋ねそうだ。

出来ればそれは遠慮しておきたい。

 

ハグリッドとお茶をする約束があるから、と手を振って去って行く二人を見送りながらアリアナは尋ねる。

 

「アルフレッドはどんな理由があったら、立場とか人目とか、醜聞も無視して相手を貶める?」

 

「野蛮極まりない処刑隊を見つけたのなら、日中のロンドンの大通りだろうとも八つ裂きにします」

 

迷いは無い語調の癖に僅かに視線が揺れ動くアルフレッドの様子に、ほんの少し顔を顰める。

 

「それは貶めると言うより、惨殺ね。そこまでの憎悪なら、最初の日にでも衆人環視の中だって、殺すと思うの。でも、そんな感情でなくて、大人とか教師の立場を一瞬忘れちゃう位には、『イヤ』なのよね?うーん……目を着けてる女生徒が居たけど、その子が英雄ハリー・ポッターに靡いちゃったとか?」

 

魔法界は十数年前まで荒れに荒れていたと言うのなら、何処でどんな繋がりがあって、誰が誰に怨嗟を抱くか分かったものではないが……あえて限りなく低そうな下世話な可能性を口にしてみた。

もし、非魔法族の社会なら一発アウトな事案だが、変に倫理が狂ってる魔法界ではどうなのるのだろうか?と何とも無駄な思考を練ってみる。

因みに二人の父は、局所的な少女(例えばアリアナが白いレースのリボンで髪を纏めていた時など)に異様な程過保護になる。それこそ辺り一帯全ての動くモノの臓物をぶちまけて回る位に。

 

「アリアナ、頻繁に顔を合わせる先生に少女性愛の疑いをかけるのは止めてくれませんか?どんな顔をして授業を受ければいいんですか」

 

アルフレッドはあんまりにもな勝手かつ、名誉棄損も甚だしい予想に、すん、と無意識の内に抱いた動揺を忘れ真顔になる。

 

「ただの有るかも知れない可能性の一つだし、殆ど冗談よ。人の頭の中を覗く訳でもないのに、答えの出ない事を話合っても仕方ないわ。それより、やる事を済ませましょう。わたしスネイプ先生の所に行くるから、あなたはクィレル先生の方お願いね」

 

何だか釈然としないが、アルフレッドは頷いた。

結局どちらがどの教科に集中するかはうやむやにされたままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後片づけもするし、資材は全て自前だし、備品を損なう事も絶対しないから、空き時間に教室の隅を使わせて欲しいという嘆願は、ざっぱりと切り捨てられ、少し残念に思いつつも諦める気は無く、どうにか丸め込めないかと思案しつつ小走りに次の約束の有った図書室へ駈け込む。

 

「ごめんなさい、わたしからお願いしているのに遅れちゃった」

 

図書室では静かに、という決まり事に従順に声を潜めてアリアナは早口に謝罪をして、同級生であり同じ寝室の住人であるハーマイオニー・グレンジャーの目前の席につく。

 

「大丈夫よ。待って居る間に、課題の方を終わらせていたから。それにあなたの言う通り、多分だけれど、一年生で一番図書室を利用してるのは私だと思うし、調べ事も得意だから手伝いを頼む相手として一番正しい選択だったもの。それで、この一週間での成果の話だけれど」

 

アリアナを構成する誰かは、汚れ切った髪飾りの言葉に頷いたように、叡智を尊い物としてその為の探究を素晴らしい行いだと判じる。だから成績優秀なこの女の子がどうして周りに距離を置かれて居るのか、いまいちぴんと来ない。

知識欲、知りたいと想う事はなんとも人間らしい。

そう思うと同時に、ちいさな子達にこれは鬱陶しいでしょうねと考える『アリアナ』もいる。同時に反する感想を持つなんて、『わたし』はつくづく変な造りと不思議を抱く。

 

「取り敢えず、教科書は全て暗記して居るんだけど、その中で見た覚えはないわ。他の図書室に有る限りの歴史の本にも『カインハースト』の家名は無かった。うんと古い家で地名だけに残っているかも、と思って古い地図とかも見てみたけど、そっちもハズレだった」

 

「そう……本当にありがとう。わたしの探し漏れじゃなかったみたいで、良かった」

 

入学早々に、本業の学問以外の調べ毎に付き合ってくれた少女に、心底感謝する。

 

復習と予習のついでだから、大した事じゃない、と胸を張るハーマイオニーに微笑ましいような気分で自然と笑顔になりもう一度ありがとう、と礼を言う。

 

「でもどうしていつも一緒の彼……弟?には手伝って貰わないの?あの子も、それなりに勉強出来るみたいだけれど」

 

うーん、と思わず困った笑みに成ってしまう。

 

「何て言うか……アルフレッドは……あんまり興味が無いみたいだから。うん。そんな感じだから、あなたが手伝ってくれて本当に助かったの」

 

アリアナは父の行う事に、父の作った曖昧な自分に疑問は抱かない。

でもそれと、実験棟を彷徨い漁る内に見つけた記述や記録に興味を抱くかは、また別の話だ。弟が信じる血族から見た真実と、その血の在り方。医療教会が語る『聖体』や地下遺跡に関しての見解を眺めていると、どうしても、実体が知りたくなってしまったのだ。

 

勿論明かされたモノが何であれ、『アリアナ』は父の望む通りに動くだけだ。純粋に知りたいが為だけの行動でしかない。

 

父が語らず、道の塞がれた古都の姿を覗き見たくて、神秘に似た魔法を軸に存在し続けた人種達なら、何か断片でも持って居ないかと探して居たのだが、一年生が知れる範囲では、聖地ヤーナムや血族の存在は影も形も無かったようだ。

 

不確かな影の切れ端を探す程度のことなのに、何処までも人間らしい弟はきっとまた疑念を抱き、疑念を抱いた自分自身に苦悩するのだ。

だから、こうして魔法も神秘も知らずに育った、情報にバイアスの掛からない彼女に助力を願ったのだ。

 

もう一度、ありがとう、とお礼を言うと分からない事があったら、いつでも聞いて、と勉強熱心な同級生は胸を張って見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今の所自分にとって、苦手な科目は『妖精の呪文』と『変身術』だと自覚しており、最も学ぶ意義に疑問を抱くのは『闇の魔術に対する防衛術』だと認識していた。

周囲の反応を見るに、皆この教科をもっとも待ち望んで居たようだが、アルフレッドとしては何故そんなに期待して居たのか理解出来なかった。

 

父の記憶では『殴って血が出るなら殺せる』と成っており、一月ほど悪夢の中で学んだアルフレッドの見解としても、正にそれが真理であると出た。

『闇の魔術』とかいう、どんなに恐ろしく強力な呪文が有ったとしても、それを扱う相対者は恐らく人間であり、杖を構えて呪文を紡ぐのだろう。それなら、見合って敵意を感じた瞬間、或いは杖を構えた瞬間に水銀弾を撃ち込み体勢を崩させ、切り込めば全て解決する。

もし相対者がヒトならざる強大な生物なら……、それでも相手が死ぬまで殴れば勝つのだ。

 

確かに、予め敵の動きや特性を知って居れば、優位にかつ、手早く済むのだろうが最終的には心折れず諦めなければいつかは殺せる。

 

そんな『狩人』の思考が根本にあるアルフレッドとしては、教室の中で完結してしまう『防衛』に些か疑問を抱いていた。

それでも学校に通う者の義務として、真面目に取り組もうとはしている。

 

取り分け興味の無い科目の教師にわざわざ授業外で会いに向かった理由は、ちゃんとある。アリアナの様な完全に利己的な理由ではない。

 

闇の魔術に対する防衛術の内容に、がっかりしてた同級生から聞いたのだ。去年までクィレル教授はマグル学の担当だったのだと。

 

マグル学、つまり魔法族から見た非魔法族へ文化考察が学問の形をとったもの。

それは今後父が、自分や妹の目をとおして見た物を読み解いていくのに、とても参考に成るのではないのだろうか?と言うのが、アルフレッドとアリアナ、二人の一致した意見だった。

 

残念な事に、マグル学は三年生からの選択科目で一年生は触れる機会がないらしい。だが都合が良いことに、入学前に僅かだが面識を持った教師が担当だった言うのなら、話が早い。

引率の礼のついでに、去年まで使用していた教科書や参考文献等を尋ねてみればいいだけだ。

 

「失礼します。クィレル先生、お時間宜しいでしょうか?」

 

「ひっ、は、はい。ええ、も、問題あっありませんよ」

 

すれ違う教師や生徒に、所在を尋ね辿り着いた教室で件の神経質そうな教師は次週の準備か、課題の採点でも行って居るのか、普段以上に表情筋に緊張が掛かっている。

そっと声を掛けた心算だったが、当人は十分な驚きだった様で跳び上がるようにする。これ以上どうすれば良いだと困惑するしかない。

 

当の困惑の要因は、身構える様な動作でアルフレッドの背後や周囲を確認している。

 

「きょ今日は、きょうだい、いっい一緒ではないのですか……?」

 

「妹が何かやらかしましたか?」

 

当人の居ない所で、アリアナの話題がでた場合苦情である事が最近多い。スリザリンの一年生女子、主にパーキンソンからの苦情だ。

なので咄嗟に妹が何かした前提の、少し食い気味なトーンで間髪入れずに尋ねる。アルフレッドにはこれっぽっちもそんな気は無いが、威嚇だとでも受け取ったのか、いえ!と全力で否定する。

子供から見てもあんまりにも全力過ぎて、後で妹を問い詰めるべきか?と思案する程だった。

 

「先生……アリアナの意味の分からない発言の七割は本人の中だけで完結している戯言なので、無視して頂いて構わないものです。それで本題なのですが」

 

挙動不審ぶりに不憫になったので、アルフレッドは早急に要件を告げ教室を去る事に勤めた。




今現在の(大きな)乖離点まとめ

・魔法界の這い寄る周回上位者狩人様(大前提)

・レイブンクローの髪飾りをパクって狩人のポッケに仕舞い込むアリアナ
(代わりに鴉の狩人証を置いて来た)

・ヤーナムの悪夢にちょっぴり紛れ込んでしまったフォイ
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