IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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第14話:クラス代表戦1

Side ウィリアム

 

~1週間後、クラス代表戦直前~

 

 ついに来たぜ! 今日はくろわっさんと一夏との総当たり戦の日だ。この1週間は

特に何もなかった。決してジナイーダが亡国機業のアジトに対してテクノクラートと

うちが試験運用中のアサルトアーマー・ロケット弾を撃ちこんで都市区画ごと木っ端

微塵に吹き飛ばしたり、あの”ビッグトーラスマン”の本格的な建造が始まったり、

なんてことはなかったよ、うん。ちなみにビッグトーラスマンだけど、チートで作った

新型コジマジェネレーターを搭載する予定だ。5年間は連続してオーバードブーストが

できるぞ! 詳細は完成するまで待て!

 

 まあとにかく試合だ。順序としては、まず一夏とくろわっさん、俺とくろわっさん、

そして俺と一夏、の順番で試合をするとブリュンヒルデが決めた。いいね、楽しみだ。

で、俺は今男子更衣室で待機中。公平を期すために、との事だそうで。まあ、シャルと

リリウムとナノマシン通信で視界情報を送ってもらっているから問題ないんだけどね。

 

〈始まったかな?〉

 

〈たった今両者がアリーナ中央に…あれが資料にあった”白式”ですか〉

 

〈綺麗な色だね。でもコジマの色のほうがもっとこう落ち着く色って感じがするなぁ〉

 

〈全くだな。で、くろわっさんのは…青涙だったな?〉

 

〈なんで日本語なのですか…ブルー・ティアーズですよ。イギリスの第3世代型でBT兵器を

 多数搭載しているとか。オービットキャノンの発展型、というべき代物ですね〉

 

〈説明ありがとな、リリウム。両者の様子はどうだ?〉

 

〈なんかくろわっさんが話しかけているね…あんなので勝てるのかな?〉

 

〈まあ一夏はISに関して全くの素人だ。勝てるとは思えん。相手は腐っても国家の代表

 候補生だからな〉

 

〈あ、そろそろ始まりますよ〉

 

まあ結果は知っているから興味な~し。30分ぐらい暇だしアームズフォートの設計でも

して時間つぶしをしようかな。さてどんなのを作るか…

 

 

 

 

 

一夏戦闘中………

 

 

 

 

 

〈………兄様! ウィリアムお兄様!〉

 

〈うおっ!? どうした?〉

 

〈どうしたも何も、試合終わったよ? お兄ちゃんの予想通りくろわっさんが勝ったよ〉

 

〈やっぱりね~。それじゃ俺もピットに行くわ〉

 

さてと、そんじゃいっちょ派手にやりますか!

 

Side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 織斑一夏

 

 負けちまった…やっぱ代表候補生って強いんだな。でもなんで俺の白式には武器が

1つしかないんだよ! 少なすぎだろ! なんかこう、銃とかミサイルとかも欲しいん

ですけど!

 

「どうした一夏?」

 

「え、いや何でもない…それよりもウィルはいつ来るんだ?」

 

箒は肩をすくめた。

 

「男子更衣室で待機中だそうだ。そろそろ来る頃だろう」

 

「え? なんで男子更衣室に?」

 

「公平を期すためだ」

 

すると後ろから千冬姉とおっぱ…山田先生がやってきた。

 

「ロンバート兄はお前とオルコットの戦いを見ていない。そしてお前も今から男子

 更衣室に行ってもらう。試合が終わるまで待機だ。いいな?」

 

「へーい」

 

バキッ!!

 

「返事は”はい”、だ」

 

「は…はい………」

 

だから千冬姉、その出席簿アタックはやめてくれ…脳細胞が死んじまう…

 

 

 

「一夏、大丈夫か?」

 

「ウィル!」

 

更衣室に行く途中でウィルに会った。随分と張り切っているな。

 

「で、試合はどうだったんだよ?」

 

「…負けちまったよ。でも惜しいところだったんだぜ!」

 

「それは重畳。あのくろわっさんをすぐに叩き潰してくるから準備しとけよ?」

 

「おう!」

 

ウィルのISはどんなやつなんだろう? 専用機を持っているって聞いたけど…まあ

いいか。どんな相手でも全力で倒せばいいんだ! よっしゃあ、頑張るぞ!

 

Side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side ウィリアム

 

 なんてことを考えているんだろうな、一夏の奴は。ま、せいぜい頑張り給え! あの

クソ兎製の第4世代型との戦闘データが取れるから企業連としても嬉しい限りだよ。

そんなことを考えていたらいつの間にかピットに着いた。

 

「遅いぞロンバート兄。オルコットは既にアリーナで待機中だ。お前もすぐに出ろ」

 

「了解」

 

「急いでくださいね、ロンバート君!」

 

「大丈夫ですよ」

 

ブリュンヒルデ山田先生(パイオツたゆんたゆん)が俺を急かしてきたので、すぐにISを展開した。

 

「それが…ロンバート君のISですか!?」

 

全身装甲(フル・スキン)…しかもトーラスのネクスト『アルギュロス』と同じか」

 

「ええ、それではちょっとくろわっさんを食べてきます」

 

カタパルトなんてものは無視してそのまま通常ブーストを使ってアリーナに飛び出した。

 

「ロンバート君、カタパルト…」

 

「あの重量であのスピード…信じられん…」

 

なんか後ろから聞こえたけど無視。

 

 

 

 アリーナに出た瞬間、生徒達の歓声が響き渡った。俺はそれを完全にシカトして目の前に

いるくろわっさんを見据えた。

 

「おい、くろわっさん! 決闘の準備はできているのか?」

 

コア・ネットワークなんてものは俺のISにないから、通常の無線で話しかけた。

 

「準備OKですわ! ってなんで無線なんですの!?」

 

「気にしたら負けだ!」

 

 

 

ビーッ!!

 

試合開始のブザーが鳴った。

 

「踊りなさい! 私のブルー・ティアーズが奏でる円舞曲(ワルツ)で!!」

 

開幕早々くろわっさんはスターライトmkⅢを撃ってきた。俺はそれを避けなかった。

それどころかプライマルアーマーの出力を20%まで下げた。試合前に更衣室で、

 

 

 

「いいか、キャロライン。あいつの攻撃を敢えて受けてみる。それでイギリスの

 連中のレーザー技術力がどれだけのものかだいたい分かるだろ?」

 

『その通りですね、わかりました」

 

 

 

という打ち合わせをしていたからである。

 

ともかく、スターライトmkⅢのレーザーは寸分たがわず俺に向かってきて機体に

直撃…する前にプライマルアーマーに当たった。

 

(さて、プライマルアーマーを貫通した後、どれだけダメージを受けるかな~)

 

 

 

 

 

しかし。レーザーはプライマルアーマーに当たった瞬間に消えてしまった。

 

「えっ?」

 

『えっ?』

 

「えっ?」

 

上からくろわっさん、観客、そして俺の順である。くろわっさんが驚くのも無理は無い。

ブルー・ティアーズの射撃兵器で1番威力のあるレーザーが無力化されたのだから。で、

観客が驚くのもくろわっさんと同じだろう。俺が驚いたのは、まさかプライマルアーマー

だけで防げるとは思っていなかったからだ。

 

〈うわ~、どんだけ威力がないんだろう〉

 

〈話しにもなりませんね〉

 

シャルとリリウムも驚いている。

 

「な、なんで私の攻撃が…」

 

「さあね。そんじゃあ俺のターンだ!!」

 

俺はカノサワをくろわっさんに向けた…

 

 

 

 

 

Side out

 

続く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

~インテリオル・ユニオン、ネクスト保管庫~

 

今日もここでは整備員達がインテリオルに所属しているネクストの整備を行っている。

 

「おはようございまーす!」

 

そこに元気に入ってきたのはカラードランク20のエイ=プール。中量二脚で武装が全て

ASミサイルという、後方支援を目的とした機体『ヴェーロノーク』を操る女性リンクス

である。ちなみに口癖は「◯◯、薄くなかったですか?」。

 

「おう、エイちゃん! おめでとう!!」

 

「おめでとさん、エイちゃん!」

 

「え? あ、ありがとうございます?」

 

突然馴染みの整備員達にありがとうと言われたエイ=プールは困惑しながらもお礼を言う。

 

(おかしいな…なんでみんなおめでとうって言うんだろ? 今日は私の誕生日じゃないのに…

 でもうれしいからいいか!)

 

天然のエイ=プールは気にしないでそのままブリーフィングを受けに行った。

 

 

 

 その後もブリーフィング中に担当官から、作戦中にオペレーターから、そして任務を終えた

あとに他の職員からも「おめでとう」と言われ続けたエイ=プール。極めつけに。

 

「おい、エイ」

 

「あ、ファンション先輩!」

 

「おめでとう。あと30分後に大会議室に来いよ」

 

「は、はい…」

 

ウィン・D・ファンションが立ち去った後自室に戻ったエイは考えていた。

 

(大会議室…もしかして私クビになるのかな!?)

 

彼女のネクストの武装であるASミサイルは、ロックオンを必要とせず、発射後に自動的に

敵機を捕捉、追尾するミサイルである。欠点があるとすれば、値段である。ミサイルの中

では単価が極めて高価なのである。そんな高いミサイルを『ヴェーロノーク』には全部で

520発搭載されている(レギュ1.40の場合)。それを全部撃った場合、弾薬費の合計は

700×520=364,000となる。そしていつも任務でエイは全部撃ち尽くす。なので弾薬費が

かさむ→報酬が減る→貧乏になる→インテリオルもASミサイルをたくさん作らないといけない、

という構図となる。

 

 もしインテリオルが「もうASミサイル作るのやだ! 全部あいつが撃ちまくるせいだ!」

と言い出した場合、諸悪の根源である私をクビにしてしまう可能性がある、とエイは考えた。

 

(嫌だよぉ…もっと貧乏になっちゃう!)

 

内心びくつきながらエイは会議室に向かった。

 

 

 

扉を開けると真っ暗で誰もいなかった。

 

「………あれ?」

 

首をかしげたエイの後ろで急に扉が閉まった。

 

「ひ、ひいっ!」

 

咄嗟に拳銃を抜こうとするが次の瞬間。

 

 

 

パンッ!! パンッ!! パンッ!! パンッ!!

 

『おめでとーう!!!』

 

「うわぁ!?」

 

いきなり明かりがつき、クラッカーが鳴らされてエイは腰を抜かしてしまった。会議室に

いたのはウィン・Dや整備員、その他インテリオルの社員達であった。テーブルには豪華な

料理がずらっと並んでおり、高価な酒もたくさん置いてあった。

 

「こ、これは一体…」

 

「なに、簡単なことだよエイ君」

 

「ぶ、ブラック代表!?」

 

そこにいたのはインテリオルグループ代表、フィルマン・ブラックその人だった。

 

「今日は何ともめでたい『エイ=プールの日』じゃないか! だからみんなでお祝いを

 しようと思ってな。サプライズパーティー形式にしたのだよ。さあたくさん食べて

 飲んでみんなでエイ君を祝おうじゃないか!」

 

『オーッ!!!』

 

「え、ちょ、祝うって………」

 

「いいから飲め飲め!!」

 

「ガボガボガボg」

 

 

 

 ここで1つ、周りの人間はミスを犯していた。エイ=プールは先程も言った通り貧乏で

ある。従って仕事終わりにビールを1杯、なんて豪華な事はできなかったのだ。そして

彼女の自室にも酒など置いてない。あるのは机…代わりのみかん箱(有澤隆文にもらった

愛媛産みかん)、各種収納ケース…代わりのダンボール(近所のスーパーから入手)だけ

である。家電製品は一切ない。冷蔵庫はインテリオルの厨房のを一部借り、水道はその辺に

あるものを、風呂もリンクス専用の共同浴場(無料)を使っているのだ。

 

まあそれはともかく、酒に慣れていない人間に酒を飲ませたらどうなるか。

 

 

 

10分後。

 

「にゃんでASみしゃいるはあんにゃにたかいんれすかぁ~!?」

 

ぐでんぐでんに酔っ払ったエイ=プールができあがった。

 

「まったく、あのねだんのしぇいでわたしはいつまでもびんぼうのままなんれすよ!

 どうにかしてくしゃさいよ、ブラックだいひょ~う!」

 

「ど、努力するよ…」

 

エイ=プールの変わりっぷりにブラックも引いている。

 

「わたしらっていつかはけっこんとかしたいんれすよ! でもここままらとびんぼう

 だからけっこんできないんれす! もうぱんのみみせいかつはいやなんれすよ!

 もぐもぐ…あ、これおいしいれすね!!」

 

これとは秋刀魚のカレームニエルである。

 

「こんなにごうかでおいしいしゃかななんてたべたこのないれすね~。もぐもぐ…」

 

(そんな簡単な料理を豪華って…)

 

その後もエイ=プールは料理を食べながら、酒を飲みつつ日頃の愚痴をこぼした。

そしてパーティーが終わった後、彼女は自室から大量のプラスチック製のタッパーを

持ってきて、余っていた料理を詰め込んで持ち帰った。

 

 

 

翌日。

 

「のぉぉぉぉ…頭が痛い…なんでだろう…」

 

朝目を覚ましたエイは完璧な二日酔いになっていた。

 

「え!? なんで私玄関で寝ているの!?」

 

しかも自室の玄関で寝ていたのだ。

 

「まあいいか…お風呂入ろう…」

 

 

 

その後厨房で借りている冷蔵庫に昨日のパーティーで持ち帰った各種料理が入っている

のを確認したエイが大喜びしているのを厨房のコックが見たとか見なかったとか。

 

 

 

 

 

 




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「えいぷーはぁはぁ」
ゼロウィ「ここに変態がいる!」
ISウィ「落ち着けし」
作者「えいぷーもまた可愛いのです。でもお酒を与えるのはダメです」
ゼロウィ「酒は大好きだぜ! 特にスコッチがいい!」
なのウィ「俺は断然日本酒だ」
ISウィ「俺は作者からもらった泡盛が気に入ったぞ」
作者「私自身は日本酒と焼酎をよく飲みます。さて次回ですが、活動報告にも書いた通り、
   仕事が本格的に始まりますのでいつ更新できるかわかりません!」
ISウィ「でも週に1回は絶対更新するぞ!」
なのウィ「次回はくろわっさん戦だけか?」
作者「どうかな、一夏戦も入れるかもしれん」
ゼロウィ「まだ決めていないんだな」
作者「はい…では次回もお楽しみに!」
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