IS インフィニット・ストラトス ~よくある転生のお話~   作:ホワイト・フェザー

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第21話:世界一お堅い国からの転校生

Side シャルロット

 

~IS学園~

 

〈その後どうなったんですか?〉

 

〈ひどいものだ、全く。メアリーもシャミアも限度を知らんな。ともかくあの後中古のMTに

 その男を放り込んで、2人はネクストで散々追い回した挙句、踏みつぶしていたよ〉

 

〈うわぁ…〉

 

〈そう言うと思ったよ〉

 

今僕はジナイーダさんと通信している。この前ジナさんが捕まえた亡国機業の男の事を

聞いていたんだ。メアリーさんとシャミアさんの2人に目をつけられたら…ああ恐ろしい。

 

〈おっと、そろそろ切るぞ。ちょっと用事があってな〉

 

〈また任務ですか?〉

 

〈いや、なんだ、その…健康グッズ(・・・・・)を買いに、な〉

 

急に口ごもるジナさん。彼女が言う健康グッズが何か、僕には想像できる…

 

〈…頑張ってください〉

 

なので僕は応援してあげる事にした。

 

〈ぐさっ!〉

 

〈あれ、どうしたんですか? 心に何かぶっ刺さったような声が…〉

 

〈…う、羨ましくなんかないぞ! 私よりも若いのに大きいだなんて!〉

 

そう言い残してジナさんとの通信は切れちゃった。苦労しているんだな、ジナさんも…

 

「どうした、シャル? 苦笑いなんかして」

 

「え? ううん、何でもないよお兄ちゃん。ところで今日は…」

 

「ああ、また来るんだよな…このクラスに」

 

そう、今日はまた転校生がやって来る日なんだ。しかも僕達のクラスに。なんでこの

クラスには専用機持ちが集中しているのかな? まあ理由はわかっているんだけどね。

お兄ちゃんに織斑一夏、ISを動かせる2人の男の情報を少しでも入手したいがために、

各国は代表候補生をここに転校させているんじゃないかな。全く迷惑な話だよ。

 

 

 

しばらくすると山田先生が入ってきてSHRが始まった。

 

「みなさん、おはようございます! 今日は転校生を紹介しますよ!」

 

『ええええええええええええ!!!!!』

 

…み、耳が痛い…みんなうるさすぎるよ! 朝っぱらなんだから少しは考えてよ!

 

「それでは入ってきてください」

 

すると入り口からまずブリュンヒルデが、続いて入ってきたのが銀髪赤目で左目眼帯の

少女。企業連から昨日送られてきた資料によると、彼女の名はラウラ・ボーデヴィッヒ。

ドイツ軍のIS配備特殊部隊『シュヴァルツェ・ハーゼ』の隊長で、階級は少佐なんだって。

 

「それでは自己紹介してください」

 

山田先生がそう言うのだけども…

 

「………………」

 

あれ、何も言わないの? ていうかみんなのこと睨みつけすぎじゃない?

 

「はぁ…ラウラ、自己紹介しろ」

 

「はっ! 了解しました、教官!」

 

「ここでは織斑先生と呼べ。ここはドイツ軍ではない」

 

「わかりました、織斑先生!」

 

あ、そうそう思いだした。ブリュンヒルデが彼女の部隊に訓練しに行ったんだっけ。

だから教官って呼んでいたんだ。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

「…えーと、他に話す事は…」

 

「ない」

 

あーあ、山田先生が涙目に…って今度は織斑一夏に向かって歩いて行く?

 

「っ!貴様が!」

 

バシッ!! っといういい音を鳴らしながら彼女はビンタした。でも何で?

 

「…え?」

 

叩かれた方もわけがわからないよという顔だし。

 

「認めない、貴様が教官の弟である事など認めてたまるか!」

 

「な、何すんだお前!」

 

「ふんっ」

 

怒っている織斑一夏を無視して自分の席に座るボーデヴィッヒ…これはちょっと調べて

もらおうかな。ドイツの事はローゼンタールにおまかせあれ! って昔レオハルトさんが

言ってたし。

 

 さて、次の時間はISの実習かぁ…またお兄ちゃんに女どもが群がるのか…イライラする。

主任さんが新しく作った武器、TW3(新型ケースレス弾を使用するアサルトライフル)の

試し撃ちでもしようかな、リリウムと一緒に。的はもちろん、お兄ちゃんに群がろうとする

女どもに決まってるよ! 僕の愛するお兄ちゃんに擦り寄ってくる愚か者は皆死ねばいい!!

アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!

 

Side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side ウィリアム

 

 一夏と一緒に更衣室に行く途中で、後ろの方からシャルのちょっとおかしな笑い声と

共に女子の悲鳴が聞こえたような気がしたけど気のせいだな、うん。

 

「気のせいじゃねだろ! シャルが銃撃ってたの見たぞ!?」

 

「んなわけねえだろ一夏。お前さっきあの銀髪ロリに叩かれたせいで幻覚見えてんじゃ

 ねえのか? ちょっと保健室行ってこいや」

 

「あれくらいで幻覚が見えるわけないだろ!」

 

で、俺と一夏は全力ダッシュ中。シャルとリリウムが後ろでしゅくせゲフンゲフン、足止め

してくれているとはいえ、数で負けているから仕方ないね。

 

「待てー!」

 

「私の部屋でお茶しましょー!」

 

「ロンバート君の匂いがする…はぁはぁ」

 

「やだ…走ったら垂れてきちゃう♡」

 

((最後の人やばい!! ものすごくやばい!!))

 

この学園の女子の中には色々な意味でやばい人がいるということがよくわかったよ。さて、

とっととこの状況を何とかせねばならんのだが…

 

「ん?」

 

ちらっと一夏を見て俺はある作戦を思いついた。それは。

 

 

 

「わー足が滑ったー(棒)」

 

「おわっ!?」

 

一夏の足に自分の足を引っ掛けて転ばせる作戦だ! 悪いが犠牲になってもらうぞ、一夏。

 

「ウィル、わざとだろ今の!!」

 

「そんなわけないじゃないか(棒)。それよりも幸運を祈るぜ!」

 

「へ?」

 

音に気づいた一夏が後ろを見るとそこには女子の大軍が!

 

「「「「「織斑君はっけーん!!」」」」」

 

「げぇっ!?」

 

「さらばだ一夏! こんな時代だ、生き残れよ!」

 

一夏が何かを言う前に俺は近くの窓から飛び降りた。そこまで高くないので問題なく着地

成功。リンクスだしこれくらい余裕ですよ。じゃあな一夏、お前のことは忘れないぜ…

 

「裏切り者ぉ~!!!」

 

 

 

 次の授業ではもちろん一夏は遅刻したので出席簿を食らった。そして山田先生が天から

降ってきた。いつもドジばっかな山田先生だけど、セシリアと鈴との2対1の戦いに見事

勝利した。さすが元日本代表候補生。それなりの実力はあるようだ。

 

 で、昼飯タイム。何故かみんなで屋上で食べることに。セシリアや鈴、掃除は一夏と

2人っきりで食べれると思っていたらしく不機嫌になっとる。お前ら、一夏にそんなこと

期待するのが間違ってるぜ…

 

 あ、”掃除”って篠ノ之箒のことだからね? 何か”掃除道具”って言うのが面倒臭く

感じたから略してみた。まあわかるよね?

 

「ま、とにかく食おうか!」

 

「そうだね。はい、今日のお弁当は僕が作ったよ!」

 

「おお、美味そうだ!」

 

シャルの作った弁当は色とりどりの具材が綺麗に入っているものだった。

 

「明日はリリウムが作りますからね!」

 

「おう、期待してるぜ。ほんじゃいただきます」

 

がつがつもぐもぐ…

 

「うまい!」

 

どこからか『テーレッテレー』という効果音が聞こえたような気がした。

 

「一夏、あたしの酢豚食べなさいよ!」

 

「おう! (モグモグ)美味いな! 昔より美味しくなったじゃないか!」

 

「ふふ~ん、そうでしょ?」

 

 

 

掃除もまた一夏に弁当を味見させていた。掃除の弁当…掃除弁当…何か食いたくねえ。

 

「次は私のですわね」

 

そう言ってセシリアはバスケットのふたを開けた。中にはサンドイッチが入っている。

見た目はグッド。見た目は…な。

 

「はい、一夏さん。どうぞ召し上がって下さい」

 

「おう、ありがとな」

 

だが一口かじった瞬間、一夏の顔はだんだん青くなっていった。

 

「うっ…………」

 

そして『これはマズイ』と顔に出ないように必死なのがわかった。どんだけマズイんだ。

 

「お…おいしい…よ?」

 

「そうですか! ウィリアムさんもどうぞ!

 

「あ、ありがとー」

 

…果たして俺はこれ食った後、生きていられるのだろうか? いや、必ず生還してみせる!

男ウィリアム・ロンバート、いざ行かん!!

 

ぱくっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[不明なユニット(ポイズンサンドイッチ)が体内に侵入しました。ナノマシンシステム全体に

 深刻な障害が発生しています。直ちに不明なユニットを体外に排出、またはナノマシン用

 抗生剤を投与してください]

 

ヤバげな警告音とこの警告文が頭に入ってきた。もちろん脳内での出来事なので、一夏達には

聞こえていない。でも超やばい。いやマジでやばい。NBC兵器に登録したほうがいいぜ、これ…

何はともあれ俺は急いで左腕のある部分を強く押した。すると体内に埋め込んであった抗生剤

入りのカプセルが割れて体内に循環する。リンクスなら誰でも埋め込み型カプセルをどちらかの

腕に仕込んであるのだ。他にも鎮痛剤カプセルや解毒剤カプセル、戦闘用特殊興奮剤カプセル、

そしていざという時の自殺用カプセルなどなど。

 

[不明なユニットの消滅を確認。システム、通常モードに移行します]

 

「ふう…」

 

何とかなったか…でもナノマシンも改良せんとイカンな。体内に入った瞬間に分解を始める

ような。あと味覚も強制シャットダウンさせるような機能も付け加えたいね。

 

「ウィリアムさん、お味はどうでしたか?」

 

「まあ、(兵器としては)ありじゃないか? セシリアも食べてみろよ」

 

「私は結構ですわ。どうぞ皆さんでお食べに…」

 

「セシリア…」

 

俺はセシリアの顎を軽く掴んで引き寄せた。

 

「俺はセシリアに食べてもらいたいんだ」

 

「はうっ!?」

 

顔がめっちゃ近いせいかセシリアは真っ赤っ赤になっている。

 

「ウィ、ウィリアムさんがそう仰るなら…」

 

そう言いながら自分のサンドイッチをかじる。すると赤かった顔が一瞬で真っ青になって

そのまま後ろにバタンと倒れた。ま、そうなるよねー。

 

「セシリア!?」

 

「おい大丈夫か!?」

 

鈴と掃除が慌てて駆け寄るがセシリアは完全にダウン。

 

「あれはマズイよな、一夏?」

 

「ああ…人の食うものじゃないぜ」

 

そんなことを話していたら後ろから嫌な殺気を感じたので振り返る。そこには…

 

 

 

「オニイチャン? ナンデホカノオンナノコトイチャイチャシテイルノカナ? カナ?」

 

「………(ガタガタブルブル)」

 

鬼の形相をしているシャル(大きなグルカナイフで武装)と、そんなシャルを見て震えて

いるリリウムの姿が。

 

 この後俺は必死にシャルに誤って週末デートすることで事なきを得た。いやはや…

あとセシリアは保健室に担ぎ込んだ。そうだ昼飯で忘れてた。あいつら(・・・・)にも食事を

あげないとなぁ。いつも仕事してくれているわけだし。授業の前にちょっと部屋に戻ろう。

 

 

 

 

 

「ほーらご飯だぞー」

 

にゃーん!

 

「よーしよし、いっぱい食べて仕事してくれー」

 

にゃーん!

 

キーンコーンカーンコーン

 

「おっと、もう時間か。これ全部食べていいからな? じゃあ行ってくるわ!」

 

にゃーん!

 

Side out

 

 

 

 

 

続く…




~ウィリアムの部屋~
なのウィ「何だ猫か」
ゼロウィ「猫なら問題ないな」
作者「さて、どうかな? で次回は黒ウサギが暴れたり暴れなかったり?」
ISウィ「何で曖昧なん?」
作者「いつ更新できるかもわからんのに確実なことは言えんよ」
なのウィ「早くなのは更新しろよー」
ゼロウィ「ていうかウィリアム達のワンオフ・アビリティー出してなくね?」
作者「だー!! ラウラ暴走時に絶対に出す! ではまた!」
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